FTP午前7時40分起床。浅草はくもりのち晴れ。午後は雨の予報だったのだが見事外れた。

ひきこもり

しかしそんなことは私には関係はなくて、今日は一日中部屋にひきこもり、クライアントのサーバー引越しの段取りをしていた。 そして、一日の多くを、こんな画面を見ながら過ごしていた。


浮上せよと活字は言う

そして時々は、『増補 浮上せよと活字は言う』という本を読んでいた。

浮上せよと活字は言う

増補 浮上せよと活字は言う

橋本治(著)
2002年6月10日
平凡社
945円(税込)


この本は、私にとっては読む薬のようなもので、読むたびに橋本治さんの純粋さに打たれ、そして新しい発見をする。

活字というモダン(近代化)

橋本治さんは、純粋に活字の持つ力を信じ、純粋に活字が近代化(モダン)を構築するもの(根源)であることを信じている人なのだ――それはまるでマラルメのようにである。

私も今は、本(活字)を読み、テクストを書き、言葉(活字)を使って思考することを、そして思考の整理をすることを、毎日の日課にしている――ことは今朝も書いた

活字離れ

活字離れといいう言葉がまだ生きているのかどうかは知らないが、私たちの世代は、橋本さんの世代とは比べものにならないぐらいに活字から離れていた世代だ――ちなみに橋本治さんは私より10歳年上である。

本を読まない。漫画ばかり読んでいる、といわれ続けてきた。それは私たちの世代にとっては普通のことでしかなかったし、実際私は、殆ど「本」を読まなかった。読むのは消費を煽る雑誌とマンガばかりだった。

だから言葉の持つ意味も、言葉を使って思考することも知らなかったし、できなかったのである。その自覚が今の(私の)始まりだった。

インターネット

そしてそれを自覚させたものは、インターネットだったと言ったら笑われるだろうか。しかしそのテクストばかりのコミュニケーションに触れたとき、「浮上せよ」と活字は、私の耳元でささやいた。

そして私は、毎日ウェブログを書くようになった。そして書くために読むようになった。