かっけ
午前6時起床。浅草はくもり。昨晩は観音裏(つまりうちの近所)の児玉で夕餉であった。そこで「かっけ」(とよばれるもの)を食べた。それは、ちゅるちゅるとした食感も楽しく、またニンニク味噌との相性ももよく、酒肴にもなる、単純だが不思議なたべものであった。
それは昨晩、あたしの隣に座っておられた八戸がパトリ(故郷)だというお客様(女性)のために、児玉のママがそのイメージを聞きながらつったものだ。
お客様曰く、粉を平らにのして三角形に切ったものを、大根を入れた鍋で湯がき、ニンニク味噌につけて食べる。そば粉を混ぜたものもある――それを「そばかっけ」というらしい。
そしてこうも付け加えられた。八戸では「粉を平らにのしたもの」はスーパーでも普通に売られている。けれども東京にはない。なので、どうしても食べたいときには「餃子の皮を代替品として使うのよ」。
ソウルフード
餃子の皮を代替品としてまで食べたい、となればただ事ではない。つまり「かっけ」は青森県南部のパトリでありソウルフードなのだろう。
あたしは生憎と、青森での仕事はないのだが、盛岡にいったときでも、八戸まで足を伸ばし、このパトリを体感してこようと思うのだ。
児玉 |
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