茅輪くぐり茅輪くぐり


茅輪くぐり

午前6時40分起床。浅草はくもり。昨日と今日は、うちの町内の縁日で、雑踏のアジールを楽しみながら(にしては淋しくなったものだが)、茅輪くぐりあたしは浅間神社(お富士さん)へ茅輪くぐりに出かけたのだ。

茅輪くぐりは、この輪をくぐることで半年分の穢れを払い落とす、という神事であるが、つまり茅輪は、穢れを持ったあたしがここで(仮想的に)死に、また生まれ変わる(エロスとタナトス)という子宮的構造を持つ再生装置なのである。

くぐり方は慣れないと戸惑うが、「水無月の夏越の祓する人は千年の命のぶというなり」と唱えながら、まず左周りに1回、次に右回りに1回、そして左周りにもう1回――つまり、茅輪の両端を八の字(メビウスの帯)を書くようにくぐってから社殿へ向かうのである。それはまるで会田誠の描く『紐育空爆之図』にゅうようくくうばくのずの様になのである。

紐育空爆之図