Stranger_to_StrangerStranger to Stranger


Stranger to Stranger

午前5時5分起床。浅草はlくもり。あたしのHPはお音楽評が驚嘆に少ない。でも追いかけ続けてきた一人のミュージシャンがいて、その人の名前はPaul Simonという。彼の新作(「Stranger to Stranger」)が出たので聴いてみたのだ。

一言で云い表せば、出だしの1曲目の”THE WEREWOLF”という曲からして非常に「変」だ。この「変」は「わかりにくい」とは違うわけで、とにかく複雑な手拍子、聞いた事の無い楽器の音の数々。

リズムは複雑だけどもそれを微分して再び一つにまとめたような固まりになって聞こえる。アルバム全体が微分と再構築で出来ている。「無限小」の音楽とでも云えようか。

あたしは音楽の事はなにも分からないズブの素人である。その上、既に74歳の人を捕まえて「彼」というのもなんか変だと思うのだが、その変を百も承知の上で音楽評を書くのもまたなにか変なことだと思うのだ。

あたしなんぞが少し知ったかぶりをして何かを書こうとしても、そんなものは最初から寄せつけない微分と積分。こんな曲があったのかとさえ思う。

このアルバムは今まで聞いた事の無い音で溢れている。しかし何処かで聴いたような気もする。それがどのような楽器で、どのような背景で、そして、それぞれの曲として出来上がってきたものなのかを知るのに、あたしは長い年月を費やしてこのアルバムを聴くことになるだるな(まったく)。