極め塩とりそば(大盛)極め塩とりそば(大盛)


極め塩とりそば(大盛)

午前5時30分起床。浅草はくもり。寒い日だった。あたしは「そば助 本店」に入ると自動販売機で「極め塩とりそば」を買う。あの透明な、けれどもはっきりした味の蕎麦を熱盛りでもらおう、と云うのだ。それに半玉だけの大盛をプラスした。腹が鳴る。しかし席は満杯だったので一端外に出てもうひとつの入口から入る。そう、ここは小さな店なのだが、客席は二つに分かれている。

押し出し製麺機の為、コンプレッサーが置いてあるここは、コンプレッサーの動く音がもろに響く。ガタガタガタガタ、とまるで工場のような客席なのであるが、まあそんなことは気にしない。暫くして出て来た「極め塩とりそば」(大盛)は、まずスープ(と呼んでしまう哀しさよ)を飲む。正にスープなのだ。塩だけの汁など飲んだことがない人が多い中で、わざわざ塩をメインにしてスープをとったこれは正に真冬に打ってつけとうまさが爆発する。

そして蕎麦を手繰る。蕎麦粉100%というこの蕎麦は、さすがに途中で麺が切れていた。たぶん、押し出し製麺機の調子がちょっと悪いのだと思うが、かつて聞いた「十割蕎麦は茹でると蕎麦が切れるものだ」と云う「石鳥谷そば」のおやじのことばを思い出す。確かに蕎麦は切れる物だと思って食べれば、ちぎれてばらばらになった蕎麦もまたうまいのだ。寒い冬の日の昼餉の一コマである。[浅草でランチ]

そば助 本店
東京都台東区松が谷1-4-6