[店主戯言00106_02 2001/06/16〜2001/06/30 "There goes talkin' MOMO"

About桃知利男インデックスSelf Talking INDEX | 2001年6月前半へ | 2001年7月へ著作権店主へメール

2001.06.20更新!→【桃知利男の現場IT化戦略 KEN-Platz 建設現場情報局連載コラム】


2001/06/30 (土)  
【農民のエートス】

家人がいなので,朝飯もつくれず,目の前のスーパーにいって,レンジでチンのご飯と,鯨の缶詰を購入して,TVを見ながら朝飯とした。

TVでは,「知ってるつもり」の再放送が流れていて,これの題材がヘレン・ケラー女史と中村久子女史
ああ・・・と思った。やばいのである。私は,この二人の話にはめちゃくちゃ弱いので,一瞬,参ったと思い,チャンネル変えようとしたけれど,私の泣きたい欲求はもう既にそれを手遅れにしていた。

そこには,TVから流れる中村久子女史の話に,ぼろぼろ涙を流しながら,レンジでチンの飯を食らう自分があった。
四十過ぎの男一人の朝飯の風景としては,いかにも異様であろうなぁなどとと思いながら飯を食らった。

しかし,この話はいくらでも泣けるのである。これと同じぐらい泣ける話となれば「蛍の墓」ぐらいなものだろう。
ちなみに,私は映画「ET」で,自転車が空を飛ぶシーンでも泣けるぐらい涙腺は弱いのであった。

中村久子女史は飛騨高山の生まれ。飛騨といえば,野麦峠の話も思い出されるとこころです。貧しかったのですね。
私は仕事でちょくちょく高山を訪れていますが,そこには,中村女史が生まれた頃の明治の農村の貧しさを見ることはありません。

豊かであることは決して悪いことではない。昨晩の秘密会議で,私は,建設CALS/ECを考えていくと,農業問題に行き着くという話をしていましたが(このあたりはまだまだ理論構成が弱くって説得力に欠けてはいますが),日本人の精神を支えていきたものとは農民のエートスだという話をした。

その農民のエートスは,(例えば盆暮れの里帰りとして)今でも都市生活者を支えている。
その帰るべき故郷を支えてきたものの一つが,公共事業であり開発における毛細血管としての地場型中小建設業であったということだろう。

今言われている,地方交付税や道路財源の見直しというのは,実は,その農民のエートスを公共事業以外の何者で維持しようかという問題も含んでいるのだろうと私は思う。

そすなると,農業の復活が焦点の一つとしてクローズアップされてくると思う。
食料自給率の低さを考えれば,安全保障の問題としても,農業の復活は,例えば植林なんていう話よりも,現実的な問題だろうなと考えている。(杉は直接は食えない)

朝飯を食べた後,6月18日の中部建設青年会議での講演内容の筆記記録の校正をしていた。
講演当日は,速記者がおられて私の講演を記録してくれていたのだ。先日の『時間をオーバーしてべらべらと 早口でしゃべられて、えらい目に遭っている速記者です。悪戦苦闘中です。何せCALSとは一体何の略でしょうかといったレベルですので、仕方ありませんが。』のメールの主である。

こうして私の講演内容が文章になるのは始めてではないだろうか。
校正としては,読み物として読みやすいような形にしてみた。

私の場合,講演にはプレゼンピッチを使うので,言葉で全て語ることはない。
なので,その講演記録を通して読んでいくと,文章が途切れ途切れになってしまっているのだ。これでは,確かにまとめるほうは苦労するだろうなと思う。

なるべく1時間45分の講演内容はそのまま伝わるように,読みやすいように校正をしてみた。
可能であれば,このサイトの読者の皆さんにも紹介できればと思う。

『司会 桃知先生、大変刺激的な内容の講演をありがとうございました。』という一文が,最後にでてくるのだが,確かに刺激的な内容なのだろうなぁとは思う。



【今日はつかの間の休息日】

昨晩は秘密会議後,タクシーで蕨まで戻る。
高速も一般道も金曜日の夜にしては異様に道がすいていて,東京駅八重洲口からは30分ほどで蕨の自宅へついてしまった。
多分,京浜東北線で帰るよりもずっと早い。快挙である。

秘密会議は,久しぶりに脳みそが活性化されるようなメンバーで楽しかった。
私はデジタルの醍醐味は,リアルな出会いの機会を増やしてくれることだろうと思う。

われわれは,ITが大好きであれ,デジタルの信者であれ,それよりも以前の問題として生物なのだということを実感している。
生身の体は,生身の出会いを求める。

さて,久しぶりに自宅に戻るも,家人も今日までは,私に合わせて留守にしてたものだから,部屋は案の定,非常に蒸し暑かった。

全てのエアコンを全開にして急速冷房をする。
しかし,疲れている私は,そのままTVを見ながらいつの間にか眠ってしまった。
午前3時に,冷凍される夢を見ながら目覚めたときには,当然のように凍死寸前であった。

Internetに接続しようとしたら,繋がらなかった。
今,私はフレッツISDNを利用しているのだが,どうやらマイラインを申し込んでいた東京電話が有効となったようだ。

ルーターの設定で,電話番号の頭に,解除番号122とNTT東日本の0036を足してやって,無事開通。
といっても,週明けには,うちはCATVが入って,インターネット接続もCATVを利用することになっているのだった。

それよりもなによりも,モバイル生活者である私は,早いPIAFSがほしい。

2001/06/29 (金)  
【浜松をあとにする】

桃知@ひかり166号東京行きである。

今日はのんびり目覚めて,のんびり出勤。
昨晩,ビデオオンデマンドでMI2を見ていたら午前3時を過ぎてしまっていたのだ。

とにかく,いいホテルなのである。
須山社長の言っておられたオークラのサービスを東京の半額でというのは,あながち誇張でもないなぁと思う。

12時にホテルのロビーで須山社長と待ち合わせして,31階の日本料理店で昼食。
その後,41階まで展望エレベータ(料金600円なり)で昇り,須山社長から浜松市内をご案内いただいた。

天竜川の河口が見える。そうだ,ここは飯田とは川で繋がっているんだなぁと思った。
あの平衡感覚がおかしくなりそうな飯田の街を思うと,浜松は平らであり恵まれているなぁと思う。

そういえば,昔,浜松まで凧あげのお祭りを見に来たことを思い出していた。
祭りのリズムは飯田も浜松も同じなのだ。例えるならば中日ドラゴンズの応援団かななどと,一人思ってはにやにやしていた。

その後,講師控え室で講演まで会談。
そこで一つ困ったことに気がついた。このアクトシティだが,PHSがものすごく繋がりにくいのだった。

事例紹介はPHSの問題もあったのでたいして出来なかったけれども,なんとか1時間30分の予定を15分ほどオーバーしながらも,無事講演を終える。

しかし,拍手で退場っていうのはどうも照れるなぁ。卒業式以来の快挙ではあったが。
講演後また社長と会談をして,浜松駅からひかりに乗っての帰りの移動中なのである。

須山社長,そして須山建設の皆さん,大変,大変世話になりました。

さて,このひかりは午後7時30分過ぎには東京駅に着くのだが,私はそれから八重洲口の秘密会議の会場まで直行しなくてはならない。

既に午後7時を過ぎているわけで,会議は午後6時30分開始予定であったから,もう始まっていることだろう。
私は1時間以上遅刻していくわけだけれども,お詫びに,浜松駅で夜のお菓子「うなぎパイ」をお土産に買ってしまった。



【社会資本整備】

桃知@浜松%遅い目覚めです。
北沢建設さんのイントラネットを訪問したら,北沢社長が「中部地方整備局からの9つのメッセージ」の紹介されていたので,早速見てみた。

公共工事という言葉を使わずに,「社会資本整備」という言葉を多用するところに国土交通省のスタンスの変化を感じている。

それは,本当の顧客(国民,地域,有権者,納税者)とのコミュニケーションを意識した視点だろうし,それは,自らの存在価値,すなわちアカンタビリティの基盤をどこに求めようかという模索の結果でもあろう。

受注者としての建設業者向けのメッセージは,4と5に要約されているだろう。
こんな一文を見ることが出来る。

『「適正化法指針」や発注者責任研究懇談会の意見を踏まえ、
 ・ VE提案について、完成工事だけでなく、要件を満たす提案については不落札、不採用となった提案についてもその内容を評価し、
 ・ 工事成績に、特別な技術力を必要とする現場での「技術力」、施工時に企業の工夫やノウハウにより特筆すべき便益があった「創意工夫」、工事の施工にともなって地域社会や住民に対する配慮な どの「貢献」に対して、加点評価する工事成績評定方法を導入し、 今後の企業選定に反映します。

また、工事成績評定方法について一層の充実を図るため地方公共団体と連携した工事検査評定に関する研究会の設立を検討します。 』

そう,「技術と経営に優れた建設業」とはなにかを,より具体化しようとする姿勢が見える。
これは,むしろ建設業にとっては朗報であろう(じゃない方々も沢山存在されていることは承知しているが)。そして,キーワードは「顧客満足:CS」である。

公共事業を受注する側は,とかく本当の顧客を見失いがちである。
つまりは,発注者が顧客となってしまいがちなところを,発注者自身(つまり「官」がだ)が本当の顧客(国民,地域,有権者,納税者)を意識することから,既に市場の変化は始まっているということだろう。

その変化に気づかない,気づきたくない,気づいていても聞かなかったことにしよう,という方々にとっては,公共事業から社会資本整備というロジックの変化は読みきれないだろうし,それは変化する市場からの撤退を意味するだけだろうと思う。

2001/06/28 (木)  
【浜松着】

名古屋を21時40分のこだまで浜松着。
オークラアクトシティホテル浜松へチェックインしたところ。疲れて浜松に到着するのは分かりきっていたので,事前にツインの広い部屋を予約していて大正解であった。

今朝は,熊谷社長の車で,金沢から岐阜県建築工業会へ出勤。
200キロを超える移動で,午前10時30分後頃に到着。熊谷社長,大変お世話になりました。m(__)m

岐阜県建築工業会では,ひたすらシステム構築。
7月9日から始まる勉強会で使用する事業者団体イントラネットのシステムである。

とりあえずは一通りのServerを立ち上げる。一安心である。
しかし,Dellの重いServerを一人で運んだためか,腰が少し変だ。(T_T)

事業者団体ベースのイントラネットも,各地でその動きが見えてきているようだ。
しかし,それが動くのかどうか(つまり会員各社のIT化の誘引となるのかどうか)は,システムを持つのとは別次元の取り組みとなる。このあたりのノウハウが私の優位性といえば優位性なのだろうなぁなどと考えていた。

工業会での仕事を終了後,宇佐美組さんの野々村さんと古田さんと,岐阜駅のアクティブGにて,晩飯を食べながら打ち合わせ。体調も良くないのでアルコールは少々にして,ひたすら飯を食べながらの打ち合わせ。(笑)
次のステップは確実に分かっている。こういう方々と話すのは楽しい。

明日は,アクトシティで行われる須山建設さんの技術研究発表会で講演。
終了後岐路に着く。



【金沢にて】

桃知@金沢です。4時30分に起床。
今日はこれから(といっても7時から朝ごはんを食べて)熊谷社長@トライネットさんの車に同乗して岐阜まで移動します。

最近のもも商店お疲れのご様子心配です。ダイナミックかつどんな初心者でも、安心、そして,頼りがいのある店主が、お疲れではかなり心配します。フレーフレーももち。エール送らせていただきます。応援いたしております。

具合が悪いと弱音を吐けば,ちゃんと励ましのMail(↑)もやってきます。
元気付けられます。ありがとうございます。m(__)m

そして,いつものようにアドレナリンが湧き出るようなMail(↓)もやってきます。
こういうMailも私の活動エンジンです。毎度ありがとうございます。m(__)m

例えば,ある哺乳類気質の会社がISOの文書管理をデジタル化して、必要に応じて素早く文書改定を繰り返して、すなわち自分たちの業務のシステムのバージョンを更新して、環境変化に常に対応いる様を想像すると、とてもパワフルな姿が浮かんできます。

今朝の桃知さんの○○○の紹介を見て、頭の中がそればかり巡ってしまって、他の仕事のに頭が向かわなくて困っています。
自分たちの体質を常に変幻自在に変えることの出来る会社が、ぐんぐん成長する様を自然に思い浮かべてしまいます。

一方、紙のISOに何の疑問も抱かない恐竜気質の会社が、「当社はISO認証企業だ!当社のシステムは世界標準だ!」と自慢気に語る様を想像すると、背中に寒いものが走るばかりです。

ISOが現状肯定を促進する結果、自己改善の動機を奪ってしまうのでは、と?
この二つのタイプの会社が同じ土俵で戦って、形勢不利に気付いたときはすでにゲームセットのとき、ということなのでしょうか?

「そうです」と、きっと桃知さんは答えるのでしょう。

「そうです。」(笑)

法政大学エクステンションカレッジの受講者である,ケーセラ企画の石井さんが,ご自分のHPを毎日更新するといっていたので,拝見しにいけば,おお,なかなか頑張っているじゃないですか。(→春夏秋冬独り言)

同じく,八木沢さんの「たまげた話」も順調なようだ。
八木沢さんのいうように『眼が覚めたという事は、死んでいなかったのだ。ラッキーと思いながら、』今日も一日生きてみましょう。

今日は,岐阜での仕事が終わってから,浜松まで移動します。

2001/06/27 (水)  
【心遣い】

金沢での講演は無事終了しましたが,回復はしていません。(T_T)
本日は,3時間と言う時間を,体力温存パターンで話す。つまり,昨日とは打って変わって静かな講演とした。

事例紹介を中心とした話である。
いつもの経済原理の話や,IT革命の話や,グローバリズムの話やCALSの話は最小限にとどめた。

そして,ひたすらコミュニケーションツールとしてのIT化の話,岐阜県の戦略としてのIT化の話を,事例を交えながら話し続けてみた。
それでも,疲れているときに喋るというのはしんどいことで,終わってみれば,やっぱりかなり疲れていた。(T_T)

講演が終わってフロントへ寄ったら,伝言メモがあった。

『お疲れ様です。一足先に失礼します。
あまりにもお疲れのご様子なので買ってきてしまいました。
頑張れ!桃知!です。』

?という顔をしていると,フロントの方が,栄養ドリンクをお部屋の冷蔵庫に入れてありますとのこと。
私はうかつにも泣きそうになった。

吉川さん,お心遣い痛み入ります。m(__)m
この伝言の主である吉川さんは,北海道からの密航者でり,私の法政大学エクステンションカレッジの受講者でもある。

昨日の岐阜のセミナーからご一緒させていただいている(昨日も,一緒に岐阜から金沢まで移動してきた)。
その行動力と勉強熱心さには,つくづく頭が下がるのである。

その上,この心遣い。
それこそITで知り合った仲ではありますが,コミュニケーションはいつもウォーム・ハートであることを実感した一日なのでした。



【疲れています】

桃知@金沢%大雨です。
疲れております。(T_T)

今日は午後から3時間程の講演を予定していますが,それまでは,ちょっと休みます。
回復次第,本日分の更新をしたいと思います。

2001/06/26 (火)  
【今日は金沢まで移動します】

昨日は,午前中,岐阜県建築工業会で会議。
終了後,システム設定。やはり,時間は足りない。

あまり遅くなっても申し訳ないので,5時ちょっと過ぎに終えてTAXIでホテルへ戻る。
ホテルに入ってからも,リモートで調整に励むが,さすがにお腹がすいてきたので,SGSの大月さんとお連れの方と四鳥へ出向いて夕飯とする。午後8時30分を過ぎていた。

9時をだいぶ過ぎてからMSの平野さんも合流。
彼も私と同じような仕事をしていたのだが,ルーターの調子が悪くて苦戦していたようだ。

ということで,今日は午後からソフトピアジャパンでセミナーなのだが,午前中は岐阜県建築工業会でのシステム設定に励み,切のいいところで大垣まで戻る予定。

講演終了後は金沢まで移動しなくてはならない。
トライネットの熊谷社長と,岐阜県建築工業会の向井会長に車を出していただいて,分乗しての移動である。

それと,今日の講演にあわせて大垣入りしてくる方々との打ち合わせ,面談の予定もあるので,段取りよく動かないと大変である。

2001/06/25 (月)  
【追伸】

インデックスページのアクセスカウンターが190000になります。
いつもと同じでお願いします。

それよりも180000の久保田さんにまだ景品送っていませんね。★\(^^;
190000と一緒に送りたいと思いますので,すみません。m(__)m


【大垣にて】

昨晩のうちに大垣入りして,今日は岐阜県建築工業会で午前中IT推進会議。
午後からは,システム構築の作業である。今回は私が全て作ってしまうことにした。

私は本来システム屋なので,システム構築はお手の物のはずであるが,今日はどの程度まで出来るか不安。
なにせ,今回はものすごく短時間で作ってしまう予定なので,段取りがとても大切になってくる。

今日は実質午後の時間だけ。明日は,大垣のソフトピアジャパンにてセミナーをし,その後,金沢まで移動して,明後日(27日)は,金沢で講演を行うのでだめ。翌日(28日),朝一番の特急で岐阜へ戻り,再びシステム設定を行うという段取り。

時間的には,賞味12〜13時間での作業となる予定なの,タイトなスケジュール。
こういうときは,本当に段取り八分なのです。

というところで,こういうときに限って,お尻に火がつくメール到着。
桃知商店代表 桃知利男様

中○建○青○会議(伏字は桃知。バレバレ。(^^ゞ)の講演会で、時間をオーバーしてべらべらと 早口でしゃべられて、えらい目に遭っている速記者です。悪戦苦闘中です。何せCALSとは一体何の略でしょうかといったレベルですので、仕方ありませんが。

はっきりしないところが何カ所かあります。お忙しいところを申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

レベルの低さに笑わないでください。

(中略)

お手数ですが、よろしくお願いします。今週の水曜日(27日)ぐらいまでに、遅くとも今週中に返事をいただけると助かりますが、何か予定がぎっしり詰まっておられるようですので、手のすいたところでお願いします。

明日(26日)は岐阜でセミナーのようですが、プロジェクターの調子がいいことを祈っています。

                    また調子が悪かったりして・・・・。

いつできるのか,私にも不明である。(笑)

2001/06/24 (日)  
【前書】

朝から浦和コルソのてもみんでマッサージを受けて帰ってきた。
私は,今日はこれから大垣まで移動である。

前回穴をあけてしまった日刊建設通信新聞の「建設論評」だが,今回はめでたく6月19日に掲載されましたので,ダウンロードのページではなく,下(↓)に掲示してみました。

お題は「管理の形骸化」
その下の【昨日の講義】とあわせて読んでいただくと,私が考えているIT化とは何かが理解できるかなと考えます。
→そのためにこの店主戯言に掲載しました。



【日刊建設通信新聞2001年6月19日「建設論評」寄稿原稿】

「管理の形骸化」

中小建設業のISO9000's認証取得がブームである。昨今のISO9000's認証取得が入札要件となりかねない公共建設市場の流れでは,その傾向はますます強くなるであろう。

しかし,我々はISO9000'sが,市場メカニズム市場を前提として機能するシステムであることを,再確認する必要があろう。つまり,ISO9000'sは,認証取得そのものが資本主義経済下での利益の根源である「差異」としての価値,つまりコア・コンピタンス(自社の核心的競争力)にはなりえないということである。

公共建設市場に参入すること=ISO9000'sの認証取得が当り前のこととなれば(免許証としてのISO9000's),入札契約適正化法や,新潟県建設産業再生プランが想定するような市場メカニズムが機能する公共建設市場においては,自社が他社に勝てる要因は,ISO9000's以外のものにならざるをえない。問題は,その「差異」としての各社それぞれの品質管理手法の結果(勿論それだけではないが)を評価するメトリックが決定的に欠如していることである。しかし,この認識が,いまひとつ公共建設市場(発注者・受注者双方)で不足したまま,ISO9000'sの認証取得が増加しているのではないだろうか。

一方マクロレベルでは,ISOで管理体制を強化すればするほど,社員は管理のための書類作りにいそしんでいるだけで,新しいことに挑戦する意欲をすっかりなくしているという,管理の形骸化が,今,問題となってきている。本紙2001年6月15日号が伝える,日建協・ISO9000S調査結果,「有効に機能せず」が8割超であるということが,その事実を裏付けているといえるだろう。

ISOによる管理は,マニュアルにない事象,前例のない事象,つまり非常事態,イレギュラーに対してはあまりにも無力である(建設業,ましてや現場はイレギュラーの連続である)。そこでは,アイディア、スピード、実行力という無形資産としての組織文化(これこそがコア・コンピタンスであり「差異」を生み出す生産要素である)が喪失されてしまっている(管理のための管理の一人歩き)。

現在の,より高度な資本主義経済での利益の根源である「差異」としての自社の価値を生み出すものは,今や,旧来の工業社会での資本,労働,原材料といった有形資産としての生産要素から,アイディア、スピード、実行力という無形資産としての生産要素へシフトしている。

ISO9000'sは,前時代的な,工業社会,マテリアリズム全盛な時代に適合したものである。しかし,既に,開発主義的な高度経済成長の時期を終え,より高度な経済システム(脱工業社会,高度情報社会,ポスト・マテリアリズム)への移行を余儀無くされている今日の日本においては,公共建設市場さえ例外なく,時代変革の文脈に沿って変化しようとしている。そのような新しい市場(経営を取り巻く環境)では,ISOは管理の形骸化を招きやすく,むしろ,コア・コンピタンスとしての環境適応能力の低下の原因となりかねない。

中小建設業におけるコア・コンピタンス(核心的競争力)とは,環境変化への適応能力に他ならない。環境変化への適応能力とは自社の組織文化そのものであり,組織文化とは,アイディア、スピード、実行力といった無形資産としての情報社会での生産能力である。

それを可能とするのは,優れたた個の集合体としての組織を意識した経営であり,個性ある個人の集合体としての組織を意識した経営であり,個性ある個人を生かす社風を持つ組織を意識した経営である。

つまり,工業社会の生産要素としての,資本,労働,原材料(有形資産)から,情報社会での生産要素である,アイディア,スピード,実行力(無形資産)への,生産要素の質的転換をいかに図ることができるかが,これからの中小建設企業に課せられた経営的課題ということができよう。

では,その社風を支える精神文化を何処に求めるのかといえば,我々はそれを,インターネットの精神文化である,自発性(ボランティア),草の根(グラスルーツ),開放系(オープン)に求める。この精神文化をいかに自社に根付かせることができるのか。それこそがIT化の活動であり目的である。(桃)



【昨日の講義】

昨晩は,結構疲れていて,ようやく(↓)の【危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて、外側からのみクリアに見える、という法則】を更新して寝てしまいました。

しかし,この「危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて、外側からのみクリアに見える、という法則」というのは,私の関与先の社員さんのことばなんだけれども,うまいこと(本質をついているという意味で)を言うなぁと関心しきりなのです。

さて,昨日の法政大学エクステンションカレッジ第4回目は,なぜIT化は進展しないのか,内部要因分析その2。
最初のゲストスピーカーは,門倉組のIT化推進役である桑山氏である。

門倉組におけるIT化の推進経過や,IT化の利点,IT化の問題点,IT化の失敗事例等を,実に桑山氏らしく話していただいた。
これは,この講座でしか聞けない,大変貴重な話だったと思います。

早速桑山氏からメールが届いておりました。

先生の講座になにか穴をあけてしまったようで大変申し訳なく思っております。

でも、私にとってはこれまでを整理し今後のことを考えるよい機会でありました。

どうもありがとうございました

もう少ししゃべれるようにならないといけないですね。

人前で話すということは,これはイコール自分の思考を再整理する作業です。
つまり,『私にとってはこれまでを整理し今後のことを考えるよい機会でありました。』ということでしょう。

人間の営みっていうのは,一方通行はありません。
必ず相互作用があるわけで,桑山氏は今回の話を行うことで,確実にワンステップ前進されて,新しい境地を歩みはじめていることでしょう。

ゲストスピーカーのお二人目は,この講座の受講生でもあるSGSの大月氏。SGSはISOの認証機関なのですね,なので,お題は,「効果的なISO9000の導入・運用及び2000年版の概略」

大月氏と私は,この26日に岐阜県は大垣市のソフトピアジャパンで,建設CALS/ECとISOセミナーを行うのですが,その試運転を兼ねて,ISO9000'sについて認証機関の立場からの話をしていただく。

昨今のISO9000'sが入札要件になろうかというような公共建設市場の流れでは,(入札契約適正化法の流れもあり)ISO9000'sは地場型中小建設業にとっても無視できないものとなっているという認識からのITの講座でのISO話なのである。

たとえば,入札契約適正化法の指針には,こういう一文がある。
(2)ISOの活用に関すること
 公共工事の品質確保に効果的なISO9000シリーズの認証取得の促進を図ること。

私は,本来ISO9000'sが公共建設市場に導入されることには懐疑的な立場であるが,文句があるときは,きちんと勉強しながらいうことにしている。

私の立場(つまり,ISO9000'sが公共建設市場に導入されることには懐疑的な立場)の根本根拠とは,ISO9000'sが顧客要求というときの顧客とは誰かというCSの問題にある。

公共工事におけるISO9000'sでは,受注者から見た顧客とは,あくまでも発注者である,官,つまりお役所である。
それがそもそもISO9000'sを公共工事に適応する時の限界である。

すなわち,いまさら言うまでもないだろうが,公共工事における本当の顧客とはお役人ではありえない。
公共工事における顧客とは,市民であり,国民であり,納税者であり,有権者である。

つまりVS(有権者満足度)の視点が必要なのである。
その意味で,公共工事においてISO9000’sが「品質確保に効果的」だとするならば,認証取得をすべきは,まず第一義的に発注者でなければならない。

同じ文脈で,CALSで変化しなくてはならないのは,まず第一義的に発注者である。
品質が良いのか悪いのかを判断するのはあくまでも顧客だからである。

まあ,まずはこのあたりをご理解いただければよいのかなと思う。
そのためのISO話だったわけです。

そして補足。
ISOもIT化もマネジメントツールではあるが,ISOは建設業にとってはサイズの合わない上着のようなものだと私は感じている。
ISOが必要条件とならざるを得ないのであれば,サイズ直しはIT化でしましょうというのが私の最近の論調である。

その話は,前回の講座の内容を参照して復習してください。
第3回 6月9日 内部要因分析(ゲスト 熊谷喜久男 (株)トライネット代表取締役社長)
  URL http://www.momoti.com/myself/self0106_01.htm#help0609

さらには,上の【建設通信新聞2001年6月19日「建設論評」寄稿原稿】を参照してください。

そして,補足の補足。
われわれが目のあたりにしている,ISOやCALSの出現とは,近視眼的にISOやCALSに対応するということ解決できるものではなくて,その裏側にあるもの,つまり,公共建設市場にISOやCALSを持ちこもうとしているものとは何かを理解し,対応していくことでしか解決のつかない問題であることを理解すべきである。

その裏側にあるものとは,「IT革命+グローバリズム」による,日本経済の構造的な変化であるというのが,私の見解なのです。

最後は,ビデオの上映。日経コンピュータセミナーにおける,窪田建設の窪田社長の話を聞いていただく。
建設業IT化の原点のような,清清とした話だと思うが,受講生の皆様はいかが感じていただいたろうか。

というわけで,普段よりも1時間延長しても,私はほとんど喋る機会も無かったので,こうしてHPで補足しているわけです。(笑)
終了後は,Unというイタリア料理屋で懇親会。次回は最終回なので,みんなで後楽鮨へいこうということになりました。

2001/06/23 (土)  
【危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて、外側からのみクリアに見える、という法則】

今日は,法政大学エクステンションカレッジの日。
本来ならば,本日の講義内容を掲示するところだけれども,疲れているので後日掲示とします。

今日は,昨日ご紹介いたしました,「危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて、外側からのみクリアに見える、という法則」に絡んで,私のお友達からのメールを紹介します。

そろそろ,終盤に差し掛かってきたようですね。
先週一杯,S.F.で開催されたISO 10303(9000ではないのです)国際会議に出席してきました。

当地で,ある欧州のプロジェクトの発表を聞きながら感じたことをお送りします。(技術者の観点から)
私のHPにもメモしておりますので,ご参考まで。

互恵取引の中でもたれあい,部分最適の中で自己満足を追っていることから脱皮しない限り,わが国のこの産業は衰退を続け,永遠に追いつくことはないだろうと思う。
市場の規模,ニーズを的確に掴み,現在のやり方を不断の決意で変えていくことしか全体最適への道はない。その主役は国のリーダではなく,自分自身であることをどれほどの人が理解しているかも,海を渡った異国から眺めてみと,不思議とよく見
えるような気もする。これは錯覚だろうか。

私は,このことを建設業界にどう説明しようかと,日々悩んでいるのです。
先日こんなメールもいただきました。アホは勝手に淘汰されなさいといいたいのですが,こういうメールを見ると,わが国には資本主義のエートスは本当に息づくことが出来るのだろうかと不安になるのでした。

当社の○○が講演会に参加させていただき感想を申しておりました。
以前にもメールさせていただいた旧社会の典型的な考え方の人物です。
どうか怒らずに聞いてやってください。
私は言いたいことがあったら最前列に座って、直接言ってこいと言っておいたのですが、例によって後ろの方にいて、帰ってきてからぐずぐず言っております。
彼いわく、「ISOの悪口を言っていてけしからん。自分がISOより偉いと思っている。自分のコンサルタント先の紹介をして自慢ばかりしていて気に食わない。
何がイントラネットだそんなものやらなくても生き残り策はあるはずだ(何があると聞くと、「それはわからない」。)
会場前列には熱狂的なファンがいてあいつらはおかしい。」
イントラネットをやらないと会社は潰れるようなことを言う。そんなことがあるはずがない。

私には彼にはそうとしか考えられない。そういう世界から抜けでられなくて、そうとしか思えない所にはまりっこんでしまっていると思いますが。
彼に言わせれば、私のほうが洗脳されておかしくなっているそうです。
桃知さん、残念ながら彼のような考えの人間は当社ではかなりの比率を占めます。
それでも地元ではそこそこの会社で、今はみんないい暮らしをしています。
つまらないお話をお聞かせしてもしわけありません。
でもまだまだ地方の中小ゼネコンの意識レベルは旧態依然としてることもお知らせしたく、メールいたしました。

世の中を変えるのは,実は己自身なのである。
その自覚さえあれば,つまり,己が変化の中心にいる限り,痛みの伴う構造改革さえ,痛みなど感じているところでは無いのである。むしろ人生は楽しいものだと実感できるはずである。

まさに,いまは「終盤に差し掛かってきた」のであろう。
そう思えない人は,私の話を聞いても不快になるだけであるだろうから,最初から私に近寄らなければいいのである。って,昨日も書いたな。(笑)

2001/06/22 (金)  
【村上龍と入札契約適正化講習会】

読者からの傑作メール到着
表題は,メールのサブジェクトそのまま。

昨晩、名古屋で村上龍の講演会があったので行ってきました。

「経済」がテーマでしたが、彼の次の関心は「家族」だそうです。一番グサリときたのが、「ゼネコンみたいな衰退業界にいる47歳くらいのおじさん」が、何とも新しい時代に対応できない。

次の小説でどう回復する姿を描けば良いかイメージが浮かばなくて困っている、という話でした。閉じこもりの子供も、その母親も、この新しい時代の中でたくましく自分の生きる術を見出して行くのに。

ガ−ン。僕のことそのものだ。ヤッベー!村上龍の目には「ゼネコンなど衰退する業界に生きる中年」は「絶滅末期の恐竜」そのものに映っていて、この危機的状況にどう対峙させるかを考えている風でした。

それこそ正しい認識だよなと、やけにしみじみ感じ入ってしまいました。同じ昨日の昼間は県の建設業協会が主催する「公共工事入札契約適正化法」施行に関する講習会というのに出席しました。

500人はいたように思います。どのようなときに「一括丸投げ」になるのか、ならないのか、が最大の関心なのに、そのことの答えは「実は、県もようわからん。でも守ってね」みたいな話で、空虚そのものなのに、そのことに怒ることなく満場の拍手になったりして。

危機的状況なんて微塵も存在しないような不思議な世界。危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて(怖すぎるから見たくなくて?)、外側からのみクリアに見える、という法則(?)があることを昨日学びました。だから桃知さんのような存在が今のこの業界に必要不可欠なのだなと思った次第です。私の目には桃知さんは村上龍と同じくくりに住む人と映っています。よろしくご指導下さい。

ちなみに私は45歳。

ちなみに私は43歳。(^。^)y-.。o○

「絶滅末期の恐竜」っていうのは,昨日の秋田での講演で私も使ったフレーズなのですが,それよりも,『危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて(怖すぎるから見たくなくて?)、外側からのみクリアに見える、という法則(?)があることを昨日学びました。』というフレーズは凄いなぁ。

神様の視点ですね。

今日の講演(アジテーション)でも,世の中変わんないと思っている人,今までどおり,公共事業が空から降ってくる世界がいつまでも続くと思っている方々は,私の話を聞いても胸糞悪くなるだけだから帰ったほうがいいですよ,って,最初からアジりましたけれども,そういう帰った方がいい方々が,まだまだ多数派の業界ではあることは実感しております。

変わらなかったらどうするんだって,反論を言われることもありますが,まあ,世の中変わった時にはその方々は既に姿は見えなくなっているでしょうから,私の知ったところではございませんし,世の中変わらない事はなにもないんだという事をその時は実感されていることでしょう。

まあ,気が付いた時には既に手遅れですが。
→水から茹でられた海老ですな。

つまり,,『危機的状況っていうのは、その世界の内側からは見えなくて(怖すぎるから見たくなくて?)、外側からのみクリアに見える、という法則(?)があることを昨日学びました。』ってことですね。素晴らしい観察眼をお持ちです。



【蕨に戻る】

11時10分発のANA便で羽田まで。
飛行機は満席状態。そしてなぜかいかつい高校生が団体で乗ってくる。女の子までいかつい。

いったい何の団体だろと思っていたのだが,羽田の手荷物受け取り場で判明。
そこにいたのは遠藤純男氏(秋田経法大柔道部監督,山下にかにバサミをかけて足を折った人って方が有名かな)。

なるほど,秋田経法大付属高校の柔道部の面々なんだ,この方々は。
どおりでいかついわけである。なにか試合でもあるのだろうか?

ちなみに私はガキのころ柔道を少しやっていて,その頃まだ日大の学生だった遠藤さんに少し稽古をつけてもらったことがあるのだ。
まあ,ぜんぜん相手にはなんなかったけれど。(笑)

羽田からビックサイトまでは,TAXIで移動。
高速が混んでいたので下の道。約7000円の出費。(T_T)

本日の測量展での講演は,1時間30分。
朝方メールで2時間が1時間30分に変更になった旨の連絡を受けていたのだが,このあたりの調整は意外と難しいのだ。

本日も,バナナの叩き売りというよりは,右翼の演説,アジテーションのような講演をやらかす。
隣の,アイサンさんのブースが結構うるさいので,自然と声もでかくなるのだ。

福井コンピュータの小林社長も途中から聞いてくれていたし,お客さんはぐるりと遠巻きに集まってくるので,結構,力が入る。
終わったら汗でびっしょりだった。

終了後,先ほど羽田から乗ってきたタクシー(迎えに来てもらっていたのだ)で,蕨まで帰る。
高速使って,約1万2千円の出費。(T_T)

でも,重い荷物を持っての移動を考えると,とてもモノレールや電車を使う気にはなれないのだ。
私の商売は体が参ってしまっては元も子もないのだ。

しかし,タクシードライバーと話をすると,最近は不景気の話ばかりである。
今日も講演の余韻があったせいか,経済財政諮問会議の内容とその背景なんかを喋ってくる。

アホか。>己は。



【秋田の朝です】

桃知@秋田%4時28分に起床です。
秋田は,大変さわやかな気候で,昨日も大変過ごしやすかったのでしたが,今日もよい天気のようです。

20日の測量展での講演の感想が届いていますのでご紹介。

昨日は,ひさしぶりに
ナマの桃知節を聞かせていただきました。
「コア・コンピタンス」のくだりは新鮮でした。

仕事がら第三者的にみて気になったのは,そもそもきのう聞いていた人々のなかに,もしかして「コア・コンピタンス」って言葉を
はじめて聞く人もいたんじゃないかという点です。

建設関連業だけでなく,建設業でも,この世界の人々はある意味あなどりがたいですからね。
もしかすると「核となる……」とか言ってあげないと,わからないかもしれません。

そんなこと知らん奴は相手にせん,というのも一つの選択肢ですが。。。。。

PFIって何だとか,VEって何,という人がいるくらいですから。
なんだかな〜という感じです。

また,機会があれば,お話聞かせください。

決して手は抜いてはいないのですが,時間がなかったので,コアコンピタンスの詳しい説明は端折っただけでです。(^^ゞ
っていうのが,言い訳です。★\(^^;

今日の福井コンピュータブースでの講演は2時間枠を確保していますので,このご指摘の点,出来るだけわかりやすく話をしたいと思います。
ご指摘ありがとうございます。m(__)m

というわけで,本日はこれから秋田から羽田へ飛んで,東京ビックサイトの測量展へ直行します。

2001/06/21 (木)  
【秋田にて】

桃知@秋田です。
秋田でのセミナーは,なぜかプロジェクターが使えないと言うアクシデントから始まる。

そういえば,前回の秋田(建設業協会さんでの講演)でも,プロジェクターが使えなかったとことを思い出す。
秋田は,私にとって,こと,プロジェクターに関しては鬼門のようだ。

おかげで昼ごはんも食べられず,調整をするが,ちっとも拉致があかない。
プロジェクターを準備した方々が,プロジェクターは正常動作しているという態度に固持していることが,事態を悪くしているのに気がつかないようで,結局開始時間になってもプロジェクター使えないまま。

仕方ないので,PPTなしで話をするが,どうも調子が出ない。
既に,私はPPTなしには話の出来ないからだになっていることを痛感する。(笑)(T_T)

話といっても,こういう状況では,プロジェクターを準備した業者に対する悪口しかいえないじゃないかねぇ。(笑)

こういう場合,何が大事かといえば,とにかく画像を映し出すことが大事な訳で(それがせっかくご参集いただいた皆様に対する当然の義務である),私のマシンが悪いとか,プロジェクターは正常動作していますとかは,二の次の問題である。
代替機でもなんでもさっさと準備するのがすじであろうと私は思うのだ。

私はそういうことに対応できない,プロ意識の欠如した業者が大嫌いなのである。
まあ,そういう私も,このイレギュラーにうまく対応したとはいえないだろうが。(^^ゞ

講演開始後,約30分が経過して,ようやくプロジェクターが復活,
ようやく調子を戻して話しなじめたいとは思うのだけれども,一度狂った調子は戻らない。

プロジェクターも不穏な動きを繰り返しているし,結局,プロジェクターが悪かったんじゃないかい。プンプン!
その上,お昼抜きのガス欠状態で話しているわけなので,最後はふらふら気味で講演を終える。

お忙しい中おいでいただいた皆様には,数々の不備,誠に申し訳ありませんでした。
深くお詫び申し上げる次第です。今回はかなり気合が入った話を準備したつもりでしたし,本人も気合が入っていたのにねぇ。残念。

なんか,中途半端な気持ちのまま,講演終了後,本日の宿である秋田キャッスルホテルまで送っていただく。
チェックイン後,主催者の北都ビジネスクラブさんから,フルーツの差し入れあり。

完全にガス欠していましたので,こういう心遣いには,深く感謝する次第であります。m(__)m

夜は,秋田のお仲間,根田さんと,根田さんお勧めの山王の「入船」で,一献。
初めて食べた,ふぐ焼きをはじめ,どの料理もしっかりした味と仕事。素晴らしいお店であった。

秋田の地酒も素晴らしいし,本当に楽しい時間をありがとうございました。
本当は,いい気分のまま眠りたいのですが,そうもいかないようでして,私はこれから一仕事してから寝ることにします。



【こまち3号にて】

桃知@秋田行きの小町です。
ThinkPad240の優秀なバッテリー管理のおかげで,車内でずっと仕事をしているわけだけれども,こういう長い時間の移動になると,モバイルはやっぱり稼働時間だなぁと再認識している次第である。

さて,読者様からメールがとどいているのでご紹介。

今回の「建設現場情報局」の内容は私も全く同感であり、社内に対しても「アナログとデジタルの使い分け」を言いまくっております(デジタルを商売にネタにしていますが感性は全くのアナログですね)

これからもどんどんと毒舌、いや良い、為になる考え方を披露願います。
所で、岐阜県はCALS最進県のはずが、出先の役所内にネットワーク構築が諸般の理由で、ちっとも進まない、これじゃアクションプログラムが紙芝居ですね。

よい指摘である。岐阜県の建設CALS/ECが,少しも進展しているように見えないのは,これは,本来対応すべき官の動きが悪いからに他ならない。→それに比べたら民間の動きは数段早いし素晴らしい。

建設CALS/ECに対応しなくてはならないのは,まず,発注者であり。ISO9000の認証取得をすべきも,まず第一義的に発注者なのであるが,理解できていないのじゃないだろうか。

そして,庁内にそれが出来ないのはなぜかを考えるプロセスとシステムが欠如してるのだろうと私は感じているのだが,はたして,当事者の方々がそのことに気がついているのかという疑問もある。

私がいうのも変かもしれないが,確かに岐阜県の対応は物足りないと感じている。岐阜県は,ここが正念場だろう。
つまり,民間はほとんど準備が出来てしまっているのである。変わるべきは,あとは発注者自らなのだ。

それは,せっかく築きあげた自治体建設CALS/ECの先進県としてのアドバンテージを守れるのか,それとも他県のキャッチアップに沈んでしまうのかという,民間企業だったら死活にかかわる戦略問題であるのだが,果たして,そんな危機感はあるのだろうか。



【握手】

昨日は,ビックサイトの測量展へ。ゆりかもめでの移動。
そのまま,福井コンピュータさんのブースで,1時間のバナナの叩き売りのような講演。

展示会でのテキヤスタイルの講演っていうのは,これは効果は抜群で,例によって,立ち見もできる盛況。
ビデオを撮っている方が2,3名いらっしゃったのには驚いた。知った顔もちらほら。(笑)

講演終了後,後片付けをしていると,いつもホームページを見ていますよ。握手してくださいと,握手を求められた。
握手してくださいなんて,こんなの初めてでとても嬉しかった。でも照れた。(^^ゞ

それから,沖縄からわざわざおいでいただいた方もいらっしゃって,こちらの方とも熱く握手した。
こういう方々がいらっしゃるのだから,沖縄でなにかやりましょうと,橋本部長@福井コンピュータに話を振る。(笑)

こういう出会いがあるからITはやめられないのだと思う。コミュニケーションの機会はますます広がる。
でも,本当に沖縄いきましょうよ。>橋本部長。(笑)

ということで,次回は明日22日午後2時から。
同じく福井コンピュータさんのブースにて講演である。

しかし,明日はちょっと違う。驚くなかれ,明日はなんと急遽2時間枠なのである。
今回の講演が受けたせいか(?),1時間+枠をゲットしてしまった。

2時間話すかどうかはわかりませんが(笑),とにかく枠は2時間いただきました。
+1時間の余裕がありますから,使用するPPTは変えますし,話の内容も幅がもてますので,ご期待いただければと思います。

そういうわけで,ビックサイトの仕事を終えて,タクシーで日本橋高島屋まで移動。
夜に予定されていた,秘密会議用の日本酒(一本気のスパークリング日本酒)を購入。

その後,四ツ谷の後楽で,箸休め(沢庵ときゅうりと大葉と茗荷を刻んだもの)を作っていただいて,ついでに,お寿司も折にしてもらって,秘密会議の会場へ。
気の置けない仲間と楽しく話すが,今日の移動(秋田へいきます)があるので,早めに退散。

そして,今日は秋田へ。
今日は独演会形式です。熱く語りましょう。

2001/06/20 (水)  
【うれしいメール】

名古屋の中部建設青年会議での講演の感想が,ぼちぼち届いている。
ネガティブな反応のものもあるのだが,多分掲載したら怒られるからしない。(笑)

なので,私には嬉しいものだけを紹介。

先日の中部建設青年会議の講演ありがとうございました。
話しを聞いて目からうろこが落ちる思いでした。
利害関係がないとは言え国土交通省の人たちの前であれだけはっきりとした意見を言われたのにはびっくりしました。
桃知さんの講演をもっと聴いて見たくなりました。
ぜひ、名古屋、または名古屋近辺で講演があるときはご一報ください。

名古屋から一番近いところでの,最新の講演は,以下のとおりです。

【桃知利男「ISOとCALS」を語る−深読み「入札契約適正化法」−】
■建設CALSとISOセミナー
【日時】 2001年6月26日(火)  12:30〜16:30
【料金】 6,000円
【会場】 ソフトピアジャパン・センタービル1F セミナーホール(岐阜県大垣市)
【概要】
■第一部 「ISO9000セミナー」
    建設会社にとって負担のかからない効果的なISO導入・運用及びISO9001の2000
    年版規格の概略
    講師 大月一浩氏(SGS 教育訓練部マネージャー)

■第二部 桃知利男「ISOとCALS」を語る-深読み「入札契約適正化法」
    公共工事にISO9000が導入されることの意義と問題点について,今年4月に施行
    された「入札契約適正化法」を考察しながら考えます。
【主催等】 主催 :建設CALS/EC研修センター
【お問合せ・申し込み先】 建設CALS/EC研修センター 研修課
     TEL 0584-77-6227
     FAX 0584-77-6228

種明かしをすれば,これは,公共工事にISO9000's導入は避けられないだろうという認識から,私が仕組んだセミナーです。
ISOへの盲目的な過信は,むしろ,自社の競争力を失いかねないという,ISO認証取得済みの企業が抱える現状,問題を踏まえた上のものです。

なので,わざわざ認証機関であるSGSの大月さんが出てくるのでして,ISOの効用と弊害をしかっかりと認識していただいて,管理の形骸化と,それに対処するための,本当の自社のコアコンピタンスを探し出す作業としてのIT化の話をする予定です。

多分,まだ若干名の余裕はあるはずです。



【Ken-Platzコラム建設現場情報局更新】

昨日,帰りがてらに西川口のタバコ屋で,タバコを買って,ついでに「サンデー毎日」を購入。
楳図かずおさんが,ピーターパンの姿で,今はなつかしの「ぐわっし」をしているシュールな表紙と,表紙に踊る『怒れ!東京人「血税を地方から奪い返せ」』という,扇動的な文字に引きずられて買ってしまった次第。

この「血税を地方から奪い返せ」というのは,小泉内閣がいう「道路特定財源,地方交付税見直し」のことで,これが実行されれば,一番の被害者は,間違いなく公共工事依存型の地場型中小建設業ということになるだろう。

建設CALS/ECなんていうものよりも,こっちのほうが遥かに地場型中小建設業を直撃する厄介な問題(市場のパイの縮小=競争の激化=市場メカニズムの機能する公共建設市場の実現)を現実的に提示しているといえよう。

最近の私の論点である,公共建設市場変革の根拠は,入札契約法の縛り+この道路特定財源,地方交付税見直しを想定しているようなものであるが,これは,なにも今から始まったのものではなくて,建設CALS/ECの構想を初めて知ったときから確信し,主張し続けてきたものである。

それは,右肩上がりの高度経済成長(開発主義)が終焉を向かえ,新しい経済システムへ移行しようとするわが国の経済システムの変革過程においては,必然の過程であるという,つまり,国の経済政策の変革が,確実に自治体発注の公共建設市場を市場メカニズム化するという,私の(経済学的な)主義,立場による見解というだけのものだ。

多くの既得権益を主張する地場型中小建設業にとっては,この変革は,竹中平蔵大臣がいうように,「痛み」を伴うものとなるだろうし,その文脈の中で,これからしばらくは,総論賛成各論反対の逆噴射がいたることころで見られるだろう。

しかし,少なからず,日本の建設業界にも,この変革をチャンスと捕らえているポジティブな方々がおられることも事実である。
問題は,このポジティブな勢力を生かすような,早期の市場の形成が如何にできるかであろう。

それを可能とするものは,発注者による自己変革に他ならないと私は考えている。つまり,建設CALS/ECは,本来,発注者側の業務改革のためのものだという,私の主張の根源はここにある。

というところで,【桃知利男の現場IT化戦略 KEN-Platz 建設現場情報局連載コラム】を更新しましたのでお知らせいたします。お題は,長いことペンディングしていた「ITにはできないことをITで強化する」。今回は入金状況報告を例に,ITの可能性と限界を理解し,IT化の本当の目的というような部分を考えてみました。是非にお読みいただければ幸甚です。

■更新したページの入り口
http://info.nikkeibp.co.jp/genba/hightech/010620.html

■建設現場情報局トップ
http://info.nikkeibp.co.jp/genba/index-kenplatz.html

2001/06/19 (火)  ▲
【本日最後の戯言】

しばらくの間,講演が続く。つまり旅暮らしだ。
梅雨の時期の移動は,いつもにましてしんどい。(T_T)

今日は,名古屋から帰ってきてから,7月4日の秋田と7月13日の神戸用のPPTをずっと作成していた。今日ぐらいしかPPTを作っている時間がないのだ。
この秋田と神戸での講演は,共に講演時間がイレギュラーであって,なんとも時間調整が難しい代物である。

長いものは何とでもなるのだが,短い時間で自分の考えを伝えるのは至難の技である。
私の場合,時代変革の視点から,建設業を取り巻く環境(市場)の変化の読みを行って,その市場へどう対応するのかという組み立てで,IT化の必要性をはなしていくのだが,これの一部分だけを取り出して話しても,多分,誤解されるだけだろうなと思う。

それに,講演っていうのは,その時の体調ならぬ脳調で,私自身(無意識に)強調したい論点が微妙に変わるので,同じようなPPTで話していても,毎回見事に違うのである。

そんなところを,昨日は,北沢さんにつかれて,朝令暮改ならぬ朝礼昼改といわれてしまった。(笑)
まあ,毎日思いは変わるのである。(世の中ではそういうのを「優柔不断」というのかもしれないが。)

明日は,ビックサイトの測量展の福井コンピュータさんのブースでちょことだけ喋る。これは1時間ものなのだが,1時間という時間は,意外と話は難しいのだ。
ところで,雨が降ると,測量展は人出が多いのであるが,さて,明日の天気は予報では曇り。さて,どうなるのだろうか。

明後日は,久しぶりの秋田である。
久しぶりで秋田新幹線に乗れる。おいしいお酒も待っている(?)。



【momoHELP】

法政大学エクステンションカレッジの受講生である,栃木の八木沢さんが,ホームページを開設されたのでご紹介。
http://www6.ocn.ne.jp/~hatusin/index.html


その,八木沢さんのHPの「たまげた話」の6月16日に,「momoHELP」っていうのが出てきますが,これは,一般の方々には何のことかはわからないと思うので解説します。

この「momoHELP」っていうのは,法政大学エクステンションカレッジ・桃知講座の受講者の方々+外部講師でこられた方々のメーリングリストの略称です。

講義は,毎月,第二,第四土曜日の午後の二時間半程度なので,皆さんとじっくり論議する時間もありませんから,メーリングリストを開設して,意見交換とか,毎回の懇親会の打ち合わせなんかをしているわけです。

私の講義は,私自身の話はとても短くて,毎回お呼びしているゲストスピーカーの話と,講義の後の懇親会がメインという不思議な講座なのですが,皆さんのイマジネーションを毎回刺激できるような形で,家族的雰囲気で楽しくやっています。

つまり,この講座では,私は特に教えるということはしていません。
ただ,刺激を送り出しているだけです。ゲストスピーカーの皆さんも刺激の発信源です。なので私は,先生と呼ばれる玉でもありません。(^^ゞ

その刺激を取得された受講者の方々が,自らそれを消化し,行動に移されることが,私の主眼となっています。
なので,こうして,受講者の方々が,手作りで自らの会社のホームページを開設されたというのは,私にとってもとてもうれしいことです。

それは,他の受講者の方々にも,きっといい刺激になっているかと思います。



【名古屋から帰る】

予定していた「のぞみ」よりも2時間ほど早く,8時45分発の「のぞみ」で帰宅。
雨が降りそうなので,時間を前倒しで動く。

昨晩も話が出てきたことだけれども,IT化に対する経営者の考え方は,人それぞれである。
ITをまったく信じない人もいるし,ISOが大好きな人もいる。そういう方々にとっては,私の話は「最低」のものであろう。

しかし,ITに対してネガティブな発言をされる方々の多くは,IT VS アナログという二極化した思考しかできていないのが特徴であるように思う。
それは自らの思考がある制限をうけていることであって,決して自由な思考とは私は思えない。

ITには出来ないことも,出来ることもある。アナログも同様である。
その意味で,ITとアナログは共存するものであって,対立するものではないだろう。
→このあたりは,先日脱稿したKen-Platzの最新コラムに書いたので,掲載されたら是非に読んでほしいと思う。

ただし,ITとアナログは共存するものであって,対立するものではないという考え方が出来るようになるには,まず,経営者がITを理解してみないと到達し得ない境地なのだ。

この理解には,まず経営者がITを利用してみることが必要なのだが,ITに対してネガティブな意見をお持ちの方々は,えてして食わず嫌いの方々が多い。使わないことには,何がよくて何がだめなのかが理解できないであろうし,ITに対してとやかくいう資格もないと私は思うのだ。

私は,IT食わず嫌いの方々と,何がおいしいとかまずいとかの議論をすることが,不毛な議論であると考えているので,余計な話はしないことにしている。

ただし,一つだけ言わしていただいていることは,経営者がIT嫌いなのはいいけれども,それを社員に強要するのはやめてほしいということだ。

社員(部下でもいい)の可能性というのは,経営者(もしくは管理者)が己の好き嫌いで潰していいのものではないのだ。

2001/06/18 (月)  
【名古屋にて】

名古屋にて,中部建設青年会議さんの総会で講演。
控え室では,宇佐美組の宇佐美社長に接待していただく。m(__)m

講演の内容は,まあ,【今日は名古屋へ】(↓)のようなもの。
例によって建設CALS/ECをキーワードとしないIT化の話である。

当然にISOの悪口シリーズも少し披露。これ(ISOの悪口)は26日のソフトピアで全開予定。(笑)
私はISOが嫌いというよりも,ISOを食い物にしている輩が嫌いなのだと,つい本音を言ってしまった。(^^ゞ

講演終了後の懇談会に参加発注者の方から,CALSについての話を振られる。
CALSの解釈はいろいろあるという話には,「ない」と答えるし,建設CALS/ECは受注者の業務効率のためだという話には,「発注者側の業務改革のためのものだ」と答えるし,まったくかわいげのないやつを演じ続ける。っていうかそれが私の本音である。

コミュニケーションの時間は圧倒的に足りないので,総会終了後,須山建設の須山社長の御計らいで,本日の私の宿である名鉄グランドホテル19階にて,有志による意見交換会を開いていただく。

レギュラーメンバーである,トライネット熊谷社長は相変わらず熱いし,北沢さんはいつものようにクールである。
そして,本日はじめて話をした方々とも,熱く語り合い,楽しいひと時を過ごせた。

皆さん熱いし,勉強されている。皆さん楽しい一時をありがとう。m(__)m
サイバースペースで出会いのきっかけをつくり,リアルスペースで熱く語る。正にこれがITの醍醐味であり,今日もそれを実感できた。

こうして,本日のハイライトは,やはりリアルスペースでのノミュニケーションになってしまうのが,私の欠点というか,特徴というか,コア・コンピタンスなんだろうなと自己分析。

しかし,本日の最大の収穫は,天竜川上流工事事務所を中心とした,業界団体のイントラ構築話が,なぜか急に進展し,実行することとなったことだろう。これは,素晴らしいことである。浦所長のポジティブな姿勢には敬意を表したい。
お盆前には形にして見せましょう。覚悟しておきなはれ!。

本日は本当に有意義で,楽しい講演であった。
中部建設青年会議の皆様,本当にありがとうございます。そして,お世話になりました。m(__)m



【今日は名古屋へ】

昨日は,新宿は小田急サザンタワーの「シェイロン」に昼飯を食べに出かけたついでに高島屋へ行ってみた。
が,すぐに退散。(^^ゞ

私は,デパートは基本的に好きなのではあるが,ただし,休日の新宿高島屋なんていうのはいくもんじゃない。

東アジアの市場的な活気は感じられるものの,リアルスペースでの買い物,つまりショッピングの楽しみである,じっくりと商品を見て,触って,買わない(笑)が,できる雰囲気ではないのだ。

芋洗いのような人の数には窒息しそうになってしまう。
お店にとっては人出の多いことはよいことであるとは思うけれども。

同じ高島屋なら,ウィークデイのお昼にでも,社用車かハイヤーで日本橋の高島屋に乗り付け,特別食堂で野田岩の鰻でも食らってから,ゆっくりと店内を徘徊したいものである(そんな時間もお金も今の私にはないけれど)。(笑)

さて,本日はお昼の新幹線で名古屋へ移動。名古屋逓信会館まで。
午後4時から, 中部建設青年会議さんの総会で1時間30分程の講演をし,懇親会に出席して,そのまま名古屋泊の予定である。

本日の演題は,「公共建設工事市場のIT化に伴う中小建設業の受注戦略と問題点・対応策」という,一見なんだかよくわからないものである。

公共建設市場のIT化というのは=公共建設市場への市場メカニズムの導入であり,本来これらは,CALS文脈で語ってしまえばすごく簡単なのである。

なぜなら,CALSは,市場メカニズム(競争原理)が働く市場を前提として生まれた生産工学だからであり,IT革命とは資本主義本来の姿に回帰する革命である(小村直樹)だからである。

しかし,今の建設CALS/ECはそれを語る術を持たない。
なので,今日も苦労して,公共建設市場の変革の話をしなくてはならない。世の中は変わらないものと信じている方々にこれを説明するのは,いつも憂鬱な作業なのだ。

竹中平蔵の言葉を借りれば,『情報リテラシーも低く,高等教育が劣化している状況で,経済の新たな発展は期待できない。このようななかで,ひたすら「景気回復」を求めて政府のバラマキに期待する構図は,どこか「雨乞い」に似ている。』
これは,地場型中小建設業に向けられたものだと解釈して間違いないだろう。

建設業界は,本当なら,馬鹿にするなと反発しなくてはならない。
いつまでもこんなことをいわせておいていいのだろうか。まったく喋ることをしない,不思議な業界なのである。

そろそろ中小建設業の底力を国民に見せてあげなくてはいけない時期だとは思うのだが,既にタイムリミットは過ぎているのかもしれない。

2001/06/17 (日)  
【父の日】

本日は,父の日である。
全国のお父様方,ご苦労様である。

かくいう私も親父ではあるが,なにやら頼りのない親父である。
この年になると体はあちこち痛んできているし,頭もよう回らんようになってくる。

腹だって出てくるし,髪の毛だって少なくなってくる。
髭は伸ばして初めてわかったけれど白髪混じりである。

確かに親父と呼ばれる年になった。
年だけは毎年好むと好まずにかかわらず積み重ねてきた。

ただそれだけのような気がする。

ところで,先程,OutLook2002(Office xpね)では,Data Slim2とのシンクロができないという事実に直面してしまった。
対応策として,急遽,OutLookだけを2000に戻すことにした。

些細なことなのだけれども,Data Slim2は,私のPCコンパニオンの中では,最も大切なものなのだ。
PCがない(使えない)ところでは,これがないとスケジュールの確認も,電話番号の確認も何もできない状態なのである。

まあ,些細なことではあるが。

2001/06/16 (土)  
【xpと今週の読書】

MS Office xp(個人的には「ぺけぴぃ」と呼んでいる)が届いたので,早速アップグレードした。
個人的にはPowerPoint2002の,あのぐちゃぐちゃと動く,沢山のアニメーション効果が使いたかったのだ。

先日,大垣でMSの平野さんから,PowerPoint2002を見せていただいていて,そのアニメーション効果の多さにビックリしていたのだった。
早速,18日の中部青年会議用のPPTとかのアニメーション設定をいじって見たけれど,遊べるなんていうものではなくて,これはえらいこっちゃ。

なにせ,設定をいじっているだけで,あっという間に時間が過ぎてしまうのだ。
つまり,本末転倒的に,アニメーションの設定に凝ってしまうと,必要以上にPPTの作成に時間がかかる。(^^ゞ

と言うことで,今週の読書。
『この国を良くするために,今やるべきこと』,バーチャル・シンクタンク「改革」,2001年5月31日,ダイヤモンド社

これは,先日名古屋駅の経済書キヨスクで購入したもの。
著者である,バーチャル・シンクタンク「改革」のメンバーは以下のとおりである。

中谷巌,竹中平蔵,田坂広志,伊藤元重,米倉誠一郎,大田弘子,跡田直澄,宮脇淳,國領二郎,大竹文雄。
これだけのメンバーがそろえば,大体何かいてあるかは察しがつくと思うが,まさにそのとおりなのだ。

代表して,竹中平蔵大事大臣からのことば,『もう「雨乞い」はやめたほうがいい』をご紹介。

『情報リテラシーも低く,高等教育が劣化している状況で,経済の新たな発展は期待できない。このようななかで,ひたすら「景気回復」を求めて政府のバラマキに期待する構図は,どこか「雨乞い」に似ている。』

『政府には,間違いなく重要な役割がある。それは国民一人ひとりが持っている力を自由に発揮させるような仕組みを,規制緩和と競争政策を通じてつくることである。頑張った者が報われるような税制を実現すること,たとえ失敗してもやり直せるような法的枠組みをつくることも欠かせない。さらに,一人ひとりの潜在的能力を高めるよう,新しい高等教育制度をつくり,職業訓練の仕組み(教育投資減税など)を整備しなければならない。』

『そのうえで求められるのは,何といっても国民一人ひとりの自助努力である。もう雨乞いはやめたほうがいい。独立自尊の経済をつくる覚悟が,政府・企業そして国民一人ひとりに求められている。』

というこである。覚悟は出来ているかな,皆さん。(笑)


【急遽,神戸で】

兵庫県建設業協会さん主催,「情報化・OA化セミナー」でのマイクロソフト枠講演の御鉢が私に回ってきた。
しかし,いまさらOA化セミナーっていうのはないだろうと思うのだ。ずっこけそうなイベント名である。

7月13日(金)は,神戸にて,本当に久しぶりの講演となる。
といっても,わずか50分(T_T)。圧倒的に,時間が足りないので,岐阜県における事例紹介という程度でお終いかなと思う。

とは言え,多分,兵庫の皆さんにとっては,見たことも聞いたこともない,大変インパクトのある事例紹介であるとは思いますので,興味のある方は,是非にご参加いただければと思うのです(でも,協会員限定ですよね,多分)。

私は12日の夜に,大垣から神戸へ移動することにして,既に,新神戸オリエンタルホテルも予約した。
夜は出来れば,しゃとらんではりはり鍋を食べたいと思うのだが,しゃとらんは,はたして元気に営業しているのだろうか。

と言うところで,午前中は,KenPlatzのコラムを久しぶりに書く。^^;
お題は,ITにできないことをITで強化する(2)であるが,このあたりは,既に経営の本質論であり,建設現場情報局で書くのには限界があるかなと感じている。



【建設業界にいた特性】

昨日から三連休を取っている。梅雨の中休みならぬ,月の中休みである。
昨日は,浦和のてもみんで,マッサージを80分程していただく。

左足がだめ状態(T_T)でかなり痛かった。
今朝は強烈なもみ返しあり。

今月は,久しぶりに月途中の改ページをしてみた。
今月は既に相当量の書き込みをしてしまったので,ページが重くなってしまった。これで少しは,軽くなったはず。

今朝は,18日からのスケジュール確認と移動の段取りをしていた。
これが,結構,凄まじい。ざっと書き出すとこうなる。

18日は,名古屋逓信会館にて,中部建設青年会議の第12回定例総会で講演。名古屋泊。
19日は,単純に帰ってくるだけ。(こういうスケジュールが本当はうれしい)

20日は,ビックサイトで講演。夜は飲み会の予定だが体調が優れない場合はドタキャンか。
21日は,秋田出張。北都ビジネスクラブ大商談会での講演。秋田泊。

22日は,秋田空港から飛行機で移動し,ビックサイトで講演。
23日は,法政大学エクステンションカレッジ。

24日は,岐阜へ移動日。
25日は,岐阜県建築工業会さんで会議,その後システム構築作業。

26日は,ソフトピア・ジャパンにて,建設CALS/EC研修センター主催の建設CALS/ECとISOセミナーで講演。終了後金沢移動。金沢泊。
27日は,金沢にて,第3回石川県建設CALSセミナーで講演,金沢泊。

28日は,金沢から岐阜へ移動し,岐阜県建築工業会でシステム構築。終了後,浜松へ移動。浜松泊。
29日は,浜松の須山建設さんの第24回須山グループ技術研究発表会に参加し講演。夜は,東京にて秘密会議。

依頼のあった仕事をすべて受けている訳ではないのだけれども,長いこと建設業界に住み着いていたためか,頼まれること(つまり指名だな)には非常に弱いのだ。^^;

momo
桃知商店謹製
(c) Copyright TOSIO MOMOTI 1998-2001.All rights reserved.


About桃知利男インデックスSelf Talking INDEX | 2001年6月前半へ| 2001年7月へ著作権店主へメール