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2007年04月29日(日) 

Being Digital―というよりもThe Habit of Beingとしてのブログ化というような勉強会

午前5時起床。浅草は晴れ。

昨日は、岩見沢の馬渕建設さんでBeing Digital――というよりも「The Habit of Being:存在することの習慣」だろうね――な勉強会であった。

まにあ・1号

まにあ・1号最初はなぜか、まにあ・1号の話からスタート。一昨日、突然「しゃべらせろ」と割り込んできた。特に断る理由もないし、なにを話すのか興味があったので、しゃべってもらうことにした。

彼は最近になってブログを始めたのだが、ブログを書くことでわかる偶有性の存在と自己の指し示し、というような哲学的な話であった。

コミュニケーション

彼は、他者からの自分の定義と自己による自己の定義が違う、ということに最近気が付いたらしいのだが、私から言えばそれは、単なる情報発信不足でしかなく、つまりは二クラス・ルーマンの 「〈情報/伝達〉の差異の理解」というコミュニケーション定義に忠実なだけである。

情報を発信することで、他者は〈情報/伝達〉の差異を理解する。そのことで、コミュニケーションはオートポイエーシス的に再生される。つまり情報を発信し続けるという「The Habit of Being:存在することの習慣」。

たぶんブログ化で彼はそれを感じることができたのだと思う。特に彼は Web2.0 meme のいう タグ:Taggingの面白さを実感しているようであったが、まさにそれは自己による「指し示し」でしかない――ことで差異を孕む――ことでコミュニケーションの再生産性をもたらす。

Web2.0

私の話は、オライリーのWeb2.0 memeの上部の7つのバブルの解説を中心にWeb2.0と指し示されている時代環境と、The Habit of Beingとしてのブログ化についての理解の試みであった。

  • Tagging
      Social Tagging、つまりはFolksonomy
      階層分類学としての分類ではない。つまりユーザーの手で自由に分類するということ。
      Flickr,del.licio.us(「デリシャス」と発音する)
  • Rich User Experiences
      直感的操作性
      Gmail,GoogleMap,AJAX
  • User as contributor
      寄稿者、投稿者としてのユーザ、つまりユーザーの意見が力をもつ
      PageRank,eBayのユーザ評価,Amazonレビュー
  • Customer self-service enabling the long tail
      ロングテールを巻き込むために、ユーザーが自分でできる機能を与える。
      Google AdSense
  • Participation
      Not publisshing,つまり出版のように押し付けではなく、ユーザーが参加して作り出すコンテンツ。
      Blogs
  • Radical Trust
      信頼への過剰な期待。(笑)
      Wikipedia
  • Radical Decentralization
      進歩的分散志向。
      BitTrrent

Tagging

Taggingのもつ意味は、集合的知性の活用、つまりは「群集の叡智」と説明されている。それは既存の権威の失脚を意味しているだろう。自己の指し示がやがて集合知となるかもしれない可能性、それを保証するWebのフラット性という特性、若しくは「自分の情報は自分でコントロールする」というユーザー特性。

Rich User Experiences

オライリーに忠実に、Gmail、GoogleMapを説明し、AJAXのもつマッシュアップ性を(ついでに)解説した。WebをプラットフォームとするWeb2.0的なアプリケーションは、マニュアルなしで操作できることにその特徴がある。直感的なユーザーインターフェイスを持ち、コンポーネンツとしてのWeb(つまりデータベース化&マッシュアップ)を可能としいる。Webはデータベース化され、そのデータはTagging でいうよに、フラット化して序列もなくただ存在している。そのデータを拾い上げるものとしての検索エンジン。

User as contributor

「ユーザーの意見が力をもつ」ということは、既存の権威の失脚を意味するだろう――それはTagging と同じような文脈で考えてもらってよい。さらにここでは、オライリーによって例示されているPageRankを説明。事例は私のブログ「ももち ど ぶろぐ」で、現在そのPageRankは4/10であること、そしてそれはどういう意味をもつのだろうか、ということ。

PageRankTM は、Webの膨大なリンク構造を用いて、その特性を生かします。ページAからページBへのリンクをページAによるページBへの支持投票とみなし、Googleはこの投票数によりそのページの重要性を判断します。しかしGoogleは単に票数、つまりリンク数を見るだけではなく、票を投じたページについても分析します。「重要度」の高いページによって投じられた票はより高く評価されて、それを受け取ったページを「重要なもの」にしていくのです。 こうした分析によって高評価を得た重要なページには高いPageRankTM (ページ順位)が与えられ、検索結果内の順位も高くなります。PageRankTM はGoogleにおけるページの重要度を示す総合的な指標であり、各検索に影響されるものではありません。むしろ、PageRankTM は複雑なアルゴリズムにしたがったリンク構造の分析にもとづく、各Webページそのものの特性です。 もちろん、重要度が高いページでも検索語句に関連がなければ意味がありません。そのためにGoogleは洗練されたテキストマッチ技術を使って、検索に対し重要でなおかつ、的確なページを探し出します。(引用:http://www.google.co.jp/why_use.html )

Customer self-service enabling the long tail

これはオライリーが例示している Google AdSense から解説をはじめるのが一番なので、私の場合を事例にして説明を試みた。それはGoogleの事業内容及び普遍経済学の理解も必要とすることで、以下のエントリー内容も解説した。

特に最後の「鏡像としてのWeb」に関しては、ポータルサイト的なものの低落傾向――と同時に検索エンジンナビゲーションの全盛について触れ、それはロングテールではあるけれども、それゆえのブログ化のもつ可能性=偶有性を孕むことを示した。

Participation

これは、ブログ化すること、に収斂してしまうのだが、「ブログ化―Participation-参加すること、関与すること。」に書いたように、それは今私たちが行えるひとつの戦略として存在している。そしてそれには、エントリーがデータベース的であること――Web2.0 meme でいう、Data as the Intelinside――つまりデータベース的に書く事の必要性を示した。そしてそれに基づいた小さな戦略と、Being Digital――というよりもThe Habit of Beingとしてのブログ化という選択について解説した。

Radical TrustとRadical Decentralizationについては省略した。

投稿者 momo : 2007年04月29日 07:15 : Newer : Older

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