ともちゃん食堂。(福山市:繊維ビル中通り)

繊維ビル中通り 繊維ビル中通り

昨日の帰路、福山駅で途中下車した。目指すは「繊維ビル中通り」。福山駅の直ぐ近くなのだが、立派な子宮的構造の入り口をもっており、アジール性をぷんぷんとさせていた。

ここに「ともちゃん食堂」なる(たぶん「街的」であろう)店があることを、ネットでみつけていた。情報量は極端に少ないのだが、例えば「福山駅の至近にあるディープだが愛すべき雰囲気の食堂」などという記述を読んでしまうと、あたしの足は勝手にそこへ向かってしまうのである。

この通りに着いたのは、10時45分頃で、開店時刻(11時)までまだ時間があった。そこで、近所の喫茶店で一服して開店を待つ。11時を10分過ぎた頃お店に入ったが、流石に客はあたしひとり。店はカウンターのみで、テレビの色は抜けているし、全体にレトロっぽいのだが、厨房のステンレスはピカピカに磨かれている。こういうしまつのよい店にはずれはない。 

入り口側の一番端っこのカウンターに陣取り(調理風景が見えるのだ)、ビール(550円)とおでんを注文。しかしおでんはいまはやっていないということで、牛肝テキ(420円)を注文した。牛肝ステーキ 

親方夫婦と息子さんでやっておられるのだろうか、息子さん(?)が手際よくフライパンでつくってくれた。かなりうまい、ビールによく合う。

これで、のんびりやっていると、次第に客が増え、お昼前にはあたしを含め4人になった。それもおやじばかりである。そしてみんなビールか酒を注文して、アテになにか一品というスタイルなのだ。昼前から飲酒率100%である。

よくしゃべる客のじいさんが、昨晩のカープの試合の話なんかをしている。それを親方がニコニコしながら聞いているのを見ていると、「街的」がひしひしと押し寄せてくる。

その波は酒をますますうまくする。閉じているこころを開放し、居心地のよい空間をつくりあげる。あたしはずっとここでビール飲んでいたいなという誘惑に駆られた(どこかで向島の岩手屋的なのだ)。

しかし予定していた新幹線の時刻もせまり、12時10分前にこの店を出た、本当はオムライスも食べたかったのだが、朝方食べた尾道ラーメンの影響で喰えなかったのが悔しい。次回はもっと長い時間居座って、オムライスも食ってやろうと思うのだ。

ともちゃん食堂 (定食・食堂 / 福山)
★★★★ 4.0
広島県福山市東桜町1-1
084-923-1129
ともちゃん食堂

ともちゃん食堂