大多福で江弘毅とおでんで呑む。(千束1丁目)

お多福

お多福土曜日の夜、12月9日に大阪の桃組勉強会で講演をお願いしている江弘毅さんが上京されたので、大多福で一献。江さんも私も日本酒(江さんは燗、私は常温)をやった。

浅草おでんの大多福は、超のつく有名店であって、今更説明の必要もない浅草最強(というか東京最強)のおでん屋なのだが、江さんと飲んでいて改めていい店だなと感じるのは、なによりも大人(おっちゃん)が酒を飲めるの店だということだ――勿論、若いカップルもいるし、子供が飯を食っていたりするけれども、それでもである。

それは当たり前のことのようなのだが、有名店になればなるる程、おっちゃんの居場所であることは難しくなるのが常で、観光客も多くなるだろうし、一見さんも増えて、店の不文律的な強度を保つのは難しくなる。

おでんと緊張感

おでんしかしお多福はそこが違うなと思った。この店には今更どうしようもないような心地好い緊張感がある。じつに懐が深い。

当日は、おでん鍋の目の前のカウンターに座って飲むという幸運にも恵まれ――大多福は開店と同時にカウンター席は一杯になってしまう――、おっちゃん二名は、嬉しさを隠しきれず、おでんを酒肴に日本酒がすすんだわけだ。

よし田の熊手

よし田の熊手

カウンターから見えるお酉さまの熊手は、内と同じよし田の赤ものだし、それも物凄く大きいし、私は、よし田の熊手の値段を知っているだけに、儲かっているのだなぁ、と唸ってしまった。

裏浅草的「街的」ツアー

大多福を後にしたおちゃん二人は、浅草のアジール、ホッピー通りの居酒屋浩司、子宮的構造の向島の岩手屋と――江さんの新幹線の時間の都合もあり、濃い目の処を大急ぎではしごをし、12月9日大阪での再会を誓って、あわただしく終焉を迎えたのである。私は江さんをお送りした後も、岩手屋で飲んでいたのだけれども。(笑)

大多福 (おでん / 入谷)
★★★★★ 4.5
台東区千束1-6-2
03-3871-2521
大多福
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