ちまき。(徳太樓:観音裏・浅草3丁目)
ちまき
徳太樓の柏餅については以前紹介したので省略するとして、この粽も丹精な姿形をしているのがお分かりいただけるかと思う。
粽(ちまき)の解説はWikipediaでもご参照いただければと思うが、私が普段慣れ親しんでいる粽は、新潟産のものであり、それは三角おむすびのような形をしている(もちろん笹にくるまれている)。もち米のかたちが残っていて、きな粉をつけて食べるものだ。
団子粽
徳太樓のちまきは、それとは違って、細長い形をした京風の団子粽である。これは団子状のちまきにあまい味付けがされているので、そのまま食べるとおいしいのだが、その甘さはやはり徳太樓のものであって抑揚の効いたものであることで、格別なのである。
団子粽にちいては、つくり方を公開している菓子店のサイトを見つけたので、それを参照して欲しい――「粽(ちまき)の作り方・巻き方」
徳太樓のちまきも(たぶん)その作り方と同じようなものだと思われる。
日本人のしきたり
古代中国・楚の詩人であった屈原が、五月五日川に身を投じて 死んだことを人々が悲しみ、命日になると竹筒に米を入れて投げ入れていたところ、ある年、屈原の霊が現れて、「米を龍にとられるので、竹筒ではなくて、龍が嫌うチガヤの葉(チマキをくるんだ葉。いまは笹の葉で代用されることが多い)で包み、糸で結んでほしい」といった話が伝わって、この日にチマキが食べられるようになったとのことです。(飯倉武治:『日本人のしきたり』:p69)
徳太樓
台東区浅草3-36-2
03-3874-4073
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