茅輪くぐり―浅間神社(お富士さん)のエロスとタナトス。(浅草5丁目)
茅輪くぐり
子宮的構造
午前3時起床。浅草はくもり。7月1日は、浅間神社(お富士さん)の例祭日。町内は植木市(お富士さんの植木市と花のフェスティバル)が賑やかに開催されている。
私は縁日の雑踏のアジール性を楽しみながら、お富士さんへ茅輪をくぐりに出かけた。茅輪くぐりは、この輪をくぐることで半年分の穢れを払い落とす、という神事である。
つまり茅輪は、穢れを持った私がここで(仮想的に)死に、また生まれ変わる(エロスとタナトス)という子宮的構造を持つ再生装置なのである。
こういう神事をみる度に、昔の人の、その自然と共棲する生き方を愛おしく感じてしまう私は、ただ偉いよな、と感じ入ってしまう。
くぐり方
くぐり方はは厄介である。慣れないと戸惑う(だからこそよいのだが)。
「
迷宮
なぜそんな面倒なことをするのかといえば、茅輪が子宮的構造を持つ再生装置であるためにである。
つまりそのアプローチは「迷宮」でなくてはならないからだ。
本来の迷宮は中心への唯一のルートを示す――ことで再生装置なのである(図:ピーター・モービル:『アンビエント・ファインダビリティ』:p22)
ということで、今回は伊勢神宮仕込みのゆったりとして大きな参拝をしてきた。 お賽銭は100円なのだけれども。