自民党惨敗は日銀のせい…だったら面白いのにね。若しくは、経済財政白書 IT有効活用されず 生産性上昇に課題山積なんだそうだ。

午前5時30分起床。浅草はくもり。今日は岩見沢出張である。

惨敗は日銀のせい…自民・中川幹事長が“恨み節”」 Yahoo!ニュース-読売新聞

参院選の自民党敗北は日本銀行のせい――。7日に開かれた政府の月例経済報告の関係閣僚会議で、自民党の中川幹事長が、日銀の福井俊彦総裁に詰め寄る一幕があった。

中川氏は「参院選では、地方で景気回復の実感がないとの声があった」と切り出し、「理由としては、名目成長率がなかなか上昇せず、(政府の成長率)目標が達成できていないことがある」と指摘。その上で、昨年7月のゼロ金利解除など「日本銀行の政策変更に責任があるのではないか」と、福井総裁に矛先を向けた。

福井総裁は、「景気回復は企業から家計へ波及していくはず」と言ってきた人なのだけれども、グローバル化と金融資本主義では、まあ、そんなことはない、ということぐらい、知っている人は知っているのでございますよ。

しかし何を今更言っているのでしょう、中川幹事長も酷い。(それは自民党――というか「美しい国」の戦略だったのでしょうが)。

本気で「トリクルダウン理論」を信じている人達は、どこかで滑稽だ。

経財白書

それはともかくも、この記事にも注目。

経済財政白書 IT有効活用されず 生産性上昇に課題山積

平成19年度の経済財政白書では「生産性の上昇」に焦点をあて、企業部門に積極的な対応を求めている。多くの企業が資金をかけてIT(情報技術)を導入しても有効に活用できていないほか、イノベーション(技術革新)を促す仕組みの構築も遅れているためだ。政府は生産性上昇を足がかりに持続的な成長の実現を目指しているが、克服すべき課題は山積している。

IT活用を生産性向上につながっていない背景として、白書は「ITを有効活用するための企業の組織改革が遅れている」と分析している。

米国では5割弱が「企業内」で情報ネットワークを活用し、生産性向上につなげているのに日本では7割弱が「部門内」にとどめている。狭い範囲での情報網活用が生産性向上の壁となっている。

経営戦略とIT戦略を結びつける経営トップの不在も大きい。経営に専任の最高情報責任者(CIO)を置き、ITの投資評価を実施している企業ほど生産性を上昇させているという。だが、専任のCIOを置く企業は全体のわずか4%。ITを担える経営者の育成も不可欠になっている。

経済白書も、米国のコンサルタントのようなことを書くようになったのだね、と苦笑。

「多くの企業が資金をかけてIT(情報技術)を導入しても有効に活用できていないほか、イノベーション(技術革新)を促す仕組みの構築も遅れている」理由なんて、じつは簡単なことだろう。

それは、多くの企業が、そういうふううに社員を育てていない、ってことだ。

時給850円で雇った非正規雇用社員に、創造性まで求めるなんて、虫がよすぎる。

「狭い範囲での情報網活用が生産性向上の壁となっている」って、それはあなた(役所)のことだろう、と。

「IT化」と「考える技術」は、うち(桃知商店)のふたつの柱。

なぜそうなのか、といえば、IT化は、コミュニケーションと創造性に収斂する――ことで自動運動を始めるからだ。

普遍経済学しかしそれができないのは、情報の非対称性(情報を隠すこと)こそが、自らの利益なのだという、古いパラダイムから経営層が抜け出せないから。

そして、自ら情報を発信するような社員を育てることは、企業利益に反する、とでも考えているからだろう。(しかし「何人もその家卑の前では英雄足りえず。」なのでございますよ)。

情報を発信することは、リテラシーを育てる大前提。

しかし今や、それを育てる仕組みをもった、贈与共同体としての中景・種も、絶滅種。

贈与と純粋贈与がないところには、「情熱としての創造性」は生まれない。(と何度書けばわかってもらえるのでしょうかね)。