[店主戯言] 2000/06/01〜2000/06/30

桃知利男についてインデックス | 2000年5月へ| 2000年7月へ著作権店主へメール


2000/06/30 (金)   
【店主機嫌がよくなる】

新潟から帰ると、なんと、自宅に「佐藤錦」様がおみえになっておられました。
佐藤錦さんというのは、錦という名の佐藤さんではありません。
ご存知、山形名物超高級さくらんぼさまです。
小林社長。毎度!(^o^)丿



【新潟から帰る】

今日の私は、朝から機嫌が悪かった。
というのも、新潟ソフトウェアセンターまで行こうとして駅から乗ったタクシーが最悪。
個人タクシーだったのだけど、行き先を告げたら、「わからない」との返事。

まあ、これはよくあることなので、いつも準備している地図をバックから取り出そうとしたら、あら、無い。
仕方が無いので、「ちょっとまってねぇ」っていって探そうとしたら、車は走り出してしまった。

しょうがないので、今まで何度も行っているので、その記憶をたどりながら、そこ左折、そこ右折って等々、私が指示をしながら走っていたのだが、この運転手、「どこなんですかねぇ」とか、「いくら地元の人間でも全部はわかりませんよ」とか嫌味をいいやがる。

私は、データスリムを取り出して目的地の住所の確認をしようとしていたのだが、この運転手は相変わらず、ぐずぐずと五月蝿い。
私は基本的にはとても我慢強い人間なのだけれども(ほんとか?)、「いくら地元の人間でも全部はわかりませんよ」っていうのにはカチンときた。

大体、あんたの職業はなんなのだと。
個人タクシーだろって。
それも大して広くもない新潟市内のローカル限定の!

私は、自分の無知をさておいて、逆切れ的に開き直るやつがこの世で一番嫌いなのである。

それで、私は言いました。
「うん、わかった。場所知っている人に頼むから、駅に戻って」

さすがに、この言葉に運転手も声を無くして、突然車を止め、私をおろそうとした。
しかし、すでに車は数百メートルは走っていたわけで、こんなところでおろされても私が困るだけである。

それで、私は言いました。
「新潟では道端に電車がとまるのかい?」

それで、このタクシーしぶしぶ駅まで戻ったのですが、私はその間に地図を見つけ出し、もう次のタクシーに乗る準備万端。

ついでに私の意地悪さ爆発で、見つかった地図をこれ見よがしにだして、
「運転手さん、この地図あげようか」

おり際に、600円(かな?)の料金に1000円払って「つりはいらないよ」っていってやったら、喜んでもらってやがんの。最低なタクシードライバーだな。プロ意識のかけらもありゃしない。

というわけで、私は本日は一日中機嫌が悪かったのでしたけれど、そこは私はプロ。
そんなそぶりを一つも見せずに(ほんとかなぁ?)、勉強会のダブルヘッダーをこなしたのでした。



【コミュニケーションだよ】

昨日から新潟に来ている。
今日は、午前と午後のダブルヘッダーで事業者団体イントラネットの勉強会なのだけれでも、朝から「のど」の調子が悪いのはまずいなぁ。

天候は朝のうちはよいようですが、帰路に着く頃にはどうなっているのやら。

『プレジデント』2000/07/17号を眺めていたら、『「説得の心理戦」に絶対勝つ法則』という特集があって、よく読むとコミュニケーション論の体裁を持っていて、かなり面白い読み物であることに気がついた。

経営(マネジメント)のうち最も大切なものの一つはコミュニケーションの確立なのであり、それは同じ言葉で議論できる環境の確立ということでもある。

議論のない会社とはどういう会社なのかと考えてみればよい。
中小建設企業の多くは世襲制と同族経営で意外にこういう会社(議論のない会社)が多いのだけれども。

つまり、会社経営において議論のない経営は悪である。

この議論の前提となっているものの一つは、人間は多様な存在であるという哲学であり、異質を是とする哲学であるのだけれども、この「人間観への訓練」が我々は意外とできていない。

それは、「議論をしながら、なおかつ人間関係は崩さない」という訓練である。

情報システムが機能するということはどういうことかというと、このコミュニケーションが社内で機能しているということに他ならない。

全ての情報システムは個人では終結し得ない。
ましてや、デジタル革命は、個人のビズネス範囲を無限大に拡大していく。

建設CALS/ECさえも同じ言葉(標準)での自社の枠を超えたコミュニケーションを要求しているに過ぎない。
そこで行われる議論とは、まず最初に、自社の技術の優位性の調達側に対するデジタルコミュニケーションによる説得である。

2000/06/29 (木)   
【兎三昧とTREND WORLD】

昨晩は京橋の美々卯でうどんすき。
その後銀座の端っこの方の兎のお店へ(謎)。

さて、福井コンピューターさんに寄稿した、『桃知商店が指南するデジタル情報化への道』が掲載された『TREND WORLD Vol.8』が出来上がったようで、昨日手元に届きました。

この『桃知商店が指南するデジタル情報化への道』、なにが面白いかっていうとですね、それは漫画化された私の顔です。

近隣の感想によると、いいところだけを強調してあって、ちょっと本物の胡散臭さが消えているという声が圧倒的なのですが、私は、なかなか良い出来ではないかと思っておるのですがねぇ。。。(T_T)
私はアニメでこうなった画像

まあ、そういう部分を含めて、桃知の薀蓄話(これはノウハウ物ではありません。薀蓄集です)を読んでみたいと思われる方は、『TREND WORLD Vol.8』はお近くの福井コンピューターさんの営業所から入手可能ですのでお問合せしてみてください。
福井コンピューターさんのホームページで確認

それと、近くに営業所がないと言う方々、それとメールじゃないといやだと言う方々は、メールでのお問合せは下記のメールアドレス(↓)まで。
『TREND WORLD Vol.8を送ってね』と明記して、送付先と必要部数をお知らせくだされば、入手可能だということです。
tomato@po.fukuicompu.co.jp

私にじゃなくちゃいやだと言う方々は、店主へメールでも受け付けます。
といっても私がご担当まで転送するだけですけれども。

ということで、どうぞご活用ください。

2000/06/28 (水)   
【浦和でセミナーとか。。。】

昨日の打合せで、9月22日に浦和にある埼玉建産連会館でのセミナーがほぼ決定。
当然に無料。詳細は決定次第にお知らせいたします。

浦和はそれこそ私のホームグランドなのですが、この地の建設業界は情報化には疎いと感じています。
それを私一人が動いたところでなにがどうかわるものでもないことは十分承知なのですけれども、是非、私の「生話」を聞いていただいて、何がしかを感じていただければと思うのです(これは浦和に限らずですが)。

私は講演が本業ではありませんが、十分な時間のある時の私の話は、自分でいうのもなんですが、面白いと思います。

私のポジションは、情報化のコンサルタントですが、情報システムを売っているわけではありません。
ですので、情報技術(IT)の枝葉論のような講演はしません。
なぜなら、枝葉は枯れてしまうから(陳腐化)。

私の話は常に、経営としての情報化の話です。
つまり幹の部分です。

そのフックとして建設CALS/ECの理解から話をはじめますが、それは建設CALS/ECの枝葉論ではありません。
何度も書きますが、建設CALS/ECはお役所のシステムであって、受注者側に求められるものとは、情報リテラシーと競争力なのです。

つまり、それは、建設省や自治体が建設CALS/ECを推進しようという(時代)背景の理解であり、建設業としての自社が、これから何処へ進もうとしているのか、どこへ進めばよいのかをイマジネーションする為の「入り口」の理解ということです。

それは、今という時代は建設業界になにを求めているのかの理解でもあります。

ですので、何時もボトムアップの壁に打ちひしがれていられる各社の情報化推進役の皆さんにおかれましては、是非に私の講演会に経営者さんが出席されるようご尽力くだされば、御社の情報化は一挙に加速するかもしれません。

しないかも知れませんが。。。。。(笑)。



【2時30分、目覚める】

昨日は、打合せが予定よりも早く終わったので、日の高いうちから浦和の満寿家でとぐろを巻いていた。
畳替えをしたばかりの和室は、いぐさの香りも心地好く、庭なんぞを眺めながらいただくお酒も料理もまた格別なりと。

それだけ早くからやっていれば、お終いも当然に早いわけで、午後9時30分には、私は、早々の帰宅。しかし、なにぶんの酔余、あっというまに酔眠のていたらく。

年は取ったもので、最近は四時間寝ると目覚めるという年寄り三昧。
今日は午前2時30分には、床を抜け出して、こうしてパソコンに向かっている。

外はずっと雨のようで、私は雨はかなり嫌い。
嫌いだからといって、雨は降らなくてよいというわけではないけれど、天気予報では今日は一日中雨らしく、まあ気はかなり重いということ。

2000/06/27 (火)   
【今週の週刊ダイヤモンド】

今週の週刊ダイヤモンドのお題は「ゼネコン大破綻」。
例によってアジテーションものなのだけれども、今回のはやたら説得力が高いなぁと感じる。

それは、建設業を一緒くたにせず、大手・中堅、地場型建設企業等の建設企業分類が極めて現実的な点である。それは、大手・中堅と、地場ゼネコンとの市場の差異を理解していることだと感じる。

『地方中小企業優先の公共事業には期待できない』などと言うフレーズは、公共事業=大手・中堅ゼネコンのためという、馬鹿の一つ覚え的マスコミ論評とは異なり、その分析の視点が一歩深いことを意味している。

日本の公共事業は、単純に公共事業は悪であるというような単純な思考で考えてはいけない。問題とされているのはそのシステムであり、アカンタビリティなのである。

それは、国や地方自治体という政府の緊迫した財政の問題と、迫りくるグローバリズム、そのグローバリズムを加速するIT革命(デジタル革命と書く人がほとんどいなくなってしまった)を背景とした「レクサスとオリーブの木」の問題でもある。

『公共事業投資も景気対策という、今のあり方が見直されるだろう。われわれにとっては、民間企業の設備投資が旺盛になって税収がj増え、それで財政が再建される、というシナリオのほうがありがたい。』という清水建設の野村社長の弁は大手の本音かも知れなし、福岡の地場企業の副社長の発言という以下の言葉は、地場企業の本音かもしれない。

『この業界は、同属経営と役所依存で顧客志向の意識がない。注文の厳しい民間工事で揉まれた企業は公共工事で利益が取れるが、公共工事になれた企業は民間の仕事すらとれない。お役所体質の企業は、今後、一気に淘汰されるだろう』

それは、どういうことかというとですね、公共事業依存型の(地場型の)建設企業が、本来最も建設CALS/ECへの取組みの緊急性が必要性となっているのだけれども(つまり、最も建設CALS/ECには近いところにいるべきなのだけれども)、実は、最も建設CALS/ECにとっては、最もふさわしくない企業であり(コアコンピタンスがないということ、つまり競争ができないということ)、遠いところにいる企業であることを浮き彫りにしているということでしょう。

今週の週刊ダイヤモンドの、もう一つの特集である『北海道経済危機再び』とあわせて読むと、公共事業依存型の建設企業の出口のなさが理解できるのではないでしょうか。

もう、出口は本当に小さくなってしまったような気がします。

2000/06/26 (月)   
【選挙結果】

京浜東北線地獄の鯖寿司電車は今日も絶好調に押しまくりじょうたい。
わたしゃ、胸を圧迫されまくって、かなりしんどかった。

東京駅からは、快適グリーン車にて辻堂まで。
このギャップななんとかならんのかと何時も思う。
昨晩はというより今朝方まで、選挙速報を見つづけていたのでかなりの寝不足状態で、うとうとしながら移動していた。

ところで選挙の結果なのだけれども、あの結果を見ると、首都圏&大都市と、地方農村型社会の日本国内南北問題が浮き彫りにされたと私は解釈しているが、皆さんは如何か?

毎日、毎日、押し寿司のようになって、通勤して仕事して、納めた税金が地方の公共事業にばらまかれることを良しとしない大都市住民の多くは、はっきりと、自民党の進める公共事業依存型政治にNOといった。

でも、地方農村型社会に居心地の良さを感じる地方の方々の多くは、自立することよりも自民党の今までのやり方の法を選んだ。

つまり、自民党は地方農村型社会の党なのであり、地方農村型社会の声の代表なのだと考えればよいのではないだろうか。

この文脈において、私のスタンスである自治体CALSを中心とした、地場型中小建設企業の情報化の進展を推進できる党は自民党しかない。

問題は「できる」ことと、「する」ということは明確に違うということである。

ということで、これを「しない」のであれば(「できない」のではない)、私は、今回の選挙限りでこの党とはおさらばすることになるだろう。

2000/06/25 (日)   
【そごうの債権放棄なんてやる必要はないですなぁ】

マッサージを終えて、川口のそごうで靴を新調しようと、「会計」と書いてあるところへ、靴を持って行ったら、奥で作業しているばーさんの店員しかいなくて、そのばーさんは、なにやら自分の仕事に没頭していて、何時までたっても会計を済ませてくれる様子もなかった。

私は辛抱強いほうなので、「ああ、このばーさんは、レジは職能外の方なのね」と諦めて待っていた。

一生懸命声をかけているのだが、誰も表れず、いい加減嫌気がさしてきたところに、今度は若い定員さんが現れたので、これで、なんとかお金を払えるのかと思ったら、何時までたってもレジをしてくれる様子がない。

まてどもまてども、柱の陰(別の店員がいたらしい)と話をしているだけで、お客が商品もって財布を出して待っているのに、完全無視なのでした。

まあ、現場を見れば、会社がどんな状態なのかはわかると私はよくいてますが、まさしく、「そごう」にしてこの店員ありですなぁ。

債権放棄を銀行団にお願いしているようですが、あーた、再建しよーたって、こんなくだらない店員ばっかりじゃ、売上も上がる訳ないですよ

「そごう」というブランドの終焉を見た思いですなぁ。

そうそう、当然靴は買いませんでした。売る気がないんでしょうから。
それと、しっかり小言は言ってきました。こんな馬鹿店員になに言っても馬の耳に念仏なのでしょうが、それは私のサービスってやつです。



【日立建機のTVCM】

昨晩、うつらうつらしながら、プロ野球ニュースを見ていたら、コマーシャルで「社長、建設業もCALSですよ〜」と聞こえた。

ぬわにぃ。TVコマーシャルで「建設CALS」だぁ。。。
私は、夢でも見ているのかと思いながら、画面に目をやった。

それは、土建屋の社長が焼肉屋で、自社の社員か重機屋の営業マンかに(このあたり、うつらうつらしていてはっきりしていない)、建設業もCALSですよ、って話をされているのですが、そのたんびにオヤジは、「きゃるすぅ〜、ああ、カルビねぇ」というような頓珍漢なところを見せるわけです。

で、最後が、「電子入札ですよ」にお応えして、社長が「電子入札」を焼肉屋にオーダー(そのこと自体、建設業を馬鹿にしているというか、いや実に土建屋さん知ってますなぁ状態で、凄いCMだと感心)と、電子入札っいう銘柄の日本酒が出てくるという下げなのです。

このコマーシャルの正体は、日立建機様のものなのですが、先ほどYahoo!で検索して、この会社のHPをのぞいてびっくり。

ZAXIS−NETというのがあるらしく(会員専用、非会員はGUEST扱いで触りだけ見れます)、なにやら楽しいことしているようなのですねぇ。

なるほど、重機屋からの情報化ねぇ。思いもつかなかったわ。

ということで、今日はURLを書きません。
何時もお越しくださる現場の皆さん、日立建機のサイトをご自分で検索して探して見てくださいな。(^o^)丿



【まる】

お客さんが来ていたので、晩飯は近くの焼肉屋にでかける。
この焼肉屋は、オヤジがかなりマニアックでマルをだしてくれる。

マルっていうのはホルモンなのだけれども、開いてなくて管状なのです。
ですから、焼くときは外側を軽く焼いたあとに、鋏で開腹作業をして、内側の油のついたところをまた軽くあぶって食べます。

ホルモン(てっちゃん)っていうのは、この油の量の加減の勝負みたいなところがあるのですが、マルは全く油は取っていないので、油の旨みが好きな人にはたまらないものです。

でも、こんなのばっかり食っていたら、心筋梗塞一直線でしょうけれども。

帰ってきてから、店主戯言のピックアップを整理しました。
4月分と5月分です。

整理しながら感じるのは、我ながら、よくもまあ、毎日くだらない話を書いているなぁ、という自分自身への呆れと、日記を読むような楽しさです。

二年以上だらだらとこういう書き方をしていると、どこかでインデックス的な整理をしなくてはならないなぁと感じているわけで、最近まとめて書くようにしている読書話と、食物話はどこかでまとめたいと考えるのでした。

今日は、これからマッサージにいってこようかと思っております。

2000/06/24 (土)   
【今週の読書の追加】

『田宮模型の仕事 田宮俊作 00/05/10 文春文庫 文芸春秋』

子供の頃、プラモデルを作ったという経験は、私と同世代の方々の共通体験ではないでしょうか。
そういう体験をお持ちの方でしたら、間違いなく楽しめる本です。

『はなしか家業 三代目三遊亭円之助 99/09/15 平凡社ライブラリー 平凡社』
『落語の世界 今村信雄 00/03/15 平凡社ライブラリー 平凡社』

はなしを聞く、はなしをするっていうこと、人になにかを伝達すること、そういう興味から読んで見たのですが、落語の世界の摩訶不思議さみたいなものに足を突っ込みそうで怖いですなぁ。

『地下鉄の穴 00/06/15 和泉麻人 講談社文庫 講談社』

和泉麻人による地下鉄シリーズ第三弾。
こういう無気力な話にわたしは弱いのです。



【経団連による「IT立国に向けた提言」を支持します】

『IT立国に向けた提言―デジタル・オポチュニティ活用のために― 00/05/29 (社)経済団体連合会』を、当「ももちどっとこむ」は支持します

→ URL http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2000/025/honbun.html

理由は、建設CALS/ECを勉強されている方なら説明は不要でしょう。若し、わからない方がおられればは、店主へメールをください(それは決して恥ずかしいことではありません)。
わからない方が一人でもおられれば、当サイトで解説します。



【今週の読書】

昨晩は、京橋の美々卯で好物のうどんすきをいただきました。
この蒸し暑い最中、うどんすきなぞ食べるやつがおるのかと思われる方もおられるでしょうが、この蒸し暑い中、うどんすきを食べられている御仁は沢山おられるのです。

昨日も、団体様は四組ほどおられたようですし、その他老若男女入れ替わり立ち代りで、たいそうな繁盛のようでありました。
京橋の美々卯をご存知ない方のために補足しますが、京橋の店は、京橋通郵便局の隣の黒いビルで、その一階から四階まですべてお店なのです。一つのうどんやの店舗としては日本最大級でしょう。
その答えの一つは、強烈な冷房ではないかと思っています。
これが半端な冷房ではなくて、冷蔵庫の野菜室に入っているような気分にさせてくれます。
気分的にはいつでも店内は冬なのです。

そのせいもあって、うどんすきを食べていても余り汗もかかないでいられるのですが、その変わり、あまりビールはすすみません。

かくいう私も、昨日はビールはそこそこに終了して、熱燗でうどんすきをいただいたという次第なのでした。

さて、今週の読書です。

『NHKスペシャル「村上龍 "失われた10年"を問う」 編集者:村上龍 00/05/30 日本放送出版協会』 

バブル反省本なのですが、三人寄れば文殊の知恵を、読者自らの脳味噌で実践させるような構成の本です。
日本の90年代を"失われた10年"と呼んでいるでいるわけですが(それが正しいかどうかはここではふれない)、共通した原因は「無知」なのだと感じました。

つまり、官が悪い、政が悪い、民が悪いと魔女裁判をしても、だれも裁けない。
それは「悪意」がないからなのだと。

例えば、公共事業中心の中小建設企業の情報化がすすまないといった場合、そこには情報化を進めないという「悪意」のようなものは存在しないでしょう。
(若し(悪意が)あるとすれば、それは断罪できます。ここで問題としているのは裁けない善意の罪のようなものです。)

この命題を支配しているものとは、何故に情報化が必要なのかに対する「無知」なのだと。
そして、その「無知」が、例えば自治体側にも、受注者側にも、それこそベンダーとか、そこいら中に蔓延しているから、結果的に情報化はすすまないのだと、この本を読みながら考えたのでした。

我々にとって必要な姿勢とは、村上龍がジム・ロジャースの言葉として引用している次の三つなのかもしれません。
 1・死なないこと
 2・楽しむこと
 3・世界を知ること 

2000/06/23 (金)   
【最近の私の関心事】                                           ピックアップ目次

「専門工事業イノベーション戦略(中間とりまとめ)」っていうのがあります。
これはおさえておいてくださいね。
→URL http://www.kensetsu-kikin.or.jp/gyom1/acac/invtop.htm

『「建設産業再生プログラム」で示されたようなゼネコンの問題の多くは、専門工事業が直面している問題でもある。今後の建設業界を取り巻く情勢としては、新規の建設投資の増加が期待できず、また、厳しい経営環境の中で、コストダウンによる効率化の要請等が一層強まることが予想される。これまで国際競争等の経験がなく、真の意味での競争とは縁がなかった業界が、初めて競争の中に置かれることとなり、現状のままで全ての業者が生き残ることはもはや不可能であると考えられる。』

私など、まあなんと過激な文脈なのかと感激してしまうのですが、この指摘は決して間違いではないのだと考えています。

この「専門工事業イノベーション戦略(中間とりまとめ)」を踏まえて、建設省は重点的な取組みとして専門工事業におけるIT活用への取組みを開始することを発表しています。(00/06/19【専門工事業イノベーション戦略】参照

これになぜ私が注目するのかというと、極めて土木中心、大手中心の思考に閉じた感のある建設CALS/ECに対して、この施策は、より小規模の建設企業、そして建築分野の情報化を志向しているところにその特徴があるからなのです。

このあたりのことの重要さは理解できますでしょうか。

残念ながら、地場型中小ゼネコンに対する施策はまだ具体的にはでてこないのですが、今回の「専門工事業イノベーション戦略(中間とりまとめ)」を基点とする情報化の取組みは、今後の地場型中小ゼネコンに対する情報化施策の大きなヒントを我々に与えてくれるものと考えています。
(といっても、上と下のサンドイッチの中で、地場型中小ゼネコンのIT(情報)無能状態は加速しそうですが)

この中小への視点と建築への視点は、そして、専門工事業の情報化を事業者団体レベルで考えるという視点は、建設CALS/ECの持つ政策的欠点を補えるものとして、十分に機能するだろうと私は評価しています。

それにしても、私は、事業者団体レベルでの情報化の取組みを現在4団体ほど行っているのですが、本当に従業員10人以下の建設企業の情報化を考えると、この方法しかないのだと実感しているます。

しかし、そこで、問題になってくるのは、実は、教育の機会と場なのです。
ここにきて、地方のインフラ整備、教育設備の不備(対建設業という意味にかかわらず)は致命傷になりかねないなと危惧しています。(00/06/16【場と機会】参照



【建設業の雇用の流動化】

「建設業界の情報化対応の遅れ」ということを考えるとき、なぜそうなのかと考えるのは当然です。
それは、今はデジタル革命の時代だといわれ、グローバリズムによる経済システム変革仕上の時代だと認識できたとしても、なぜ建設業はその枠の外で機能しえるのかという問題です。

その答えの一つは、建設業界は所詮(せいぜい頑張ったとしても)IT(情報)利用産業に過ぎないということなのかもしれません。

つまり建設業はIT産業ではないので、最近のデジタルエコにミー論はほとんど当てはまらないというのも一理あるような気がします。

本日付の日本経済新聞「デジタルエコノミー」では、「硬直した雇用 日本に致命傷」というお題で、日本の硬直した雇用システムが、如何に日本のIT産業に不利に働いているかを報告しています。

例えば、日本IBMがこの1年で、技術者を四千人採用するという人員計画について触れています(この四千という数字は、同社グループ全体の社員数の二割にあたる)が、『技術がすぐに陳腐化する情報産業では最先端の技術を持つ人材は限られる。』のだそうです。

『毎年七万人のIT技術者を輩出するインド。人材不足を補おうと日本の企業が殺到するが(つまり、日本には使い物になる技術者が少ないので海外にその人材を求めるということなのだけれども ※私が勝手に挿入)、「優秀な技術者は日本を素通りして英語圏の欧米に流れる。」』

この希少価値の技術者を求めるために、雇用は国境を超えて行われることとなるのがデジタル経済の特徴なのですが、この記事は、それが日本ではなかなかうまくいかないとしているのです。

そして、その原因を、『日本は、人員、設備、債務の「三つの過剰」というT(伝統的)経済の『救済』に重点をおくあまり新しい問題を無視した。』『それは人材、英語力、高速通信網の「三つの不足」だ。』と指摘しています。

この指摘から理解できること(指摘が正しいかどうかはここではふれない)とは、建設業というT(伝統的)ビジネスの人員、設備、債務の「三つの過剰」の『救済』に重点をおくあまり。。。。と読めないこともないのではないでしょうか。

こういう考察も必要な視点なのかもしれないなぁと思いながら新聞を読んでました。

2000/06/22 (木)   
【初心者のみなさんへ】                                          ピックアップ目次

小関行政書士さんのご紹介で、某業界新聞にコラムを書くことにしました。
本日掲載予定の案内が来て、まず最初は、7月13日だそうです。

月一の掲載、それも1200字、誹謗中傷禁止なので、私にはぴったりだとはまあ思えないのだけれども、まあ、そのあたりは、こころして書いてみようかと思うのでありました。

こうして、自分の意見を発表できる「場」と「機会」が増えていくことは、とてもありがたく受け止めております。

私は、世の中から見れば、在野の極めて場末の存在でしかありませんから、つまり、何の権威も、後ろ盾もなく、それこそ「包丁一本」ではありませんが「Web一本」で、ただひたすら自分の意見の発表の「場」をつくり、皆様と可能な限り双方向のコミュニケーションの「機会」を作ってきているわけです。

そういう地味な活動だけで、2年数ヶ月この商売をさせていただいているわけで、そういう私をご贔屓いただいている方々には深く感謝する次第です。

そういう意味では、私はインターネットに足向けて寝られないのでしょうが、まあそれにも、限界というのもがあるわけです。つまり、ネットに繋がんない人とはコミュニケーションが取れないという限界なのですね。

そいういところを補っていくのが、講演活動やアナログな執筆活動なのだと位置付けてはいますが、まあ、そういうアナログな「場」と「機会」も実は、このデジタルな世界をきっかけとしてしか生まれていないというのが現実ではありますが。

ところで、トップページを少しいじりまして、「ももちどっとこむ初心者の皆様へ」という看板を上げさせていただきました。

当サイトへは、あいもかわらず毎日沢山の方々においでいただいているわけですが、最初にこのサイトにおいでいただいた方が、最初にこの「店主戯言」を読んだらどう思うのだろうかと考えたのです。

たぶん、なんの予備知識もなく、この「店主戯言」から当サイトへ入っても、「行間が読めない」というか、こやつはいったい何いってんだと、ますます混乱しかねないのがこの「店主戯言」なのではないかと、自分で自分の書いている文章を読んで感じたところがあったわけです。

つまり、この「店主戯言」は、既にある部分は理解していただいているという前提で書いているわけで、ある意味上級者向けなのです。

というところで、この「ももちどっとこむ」を日常的に楽しんでもらうための最低限の知識として、「ももちどっとこむ初心者の皆様へ」を設けた次第です。

これは初心者ばかりではなくて、常連の方も再確認していただければ、この「店主戯言」が100倍楽しく読めることはうけあいなのです。



【よし!】

只今、午前0時を少し回ったところです。
昨日は、一日中うだうだと過ごしたおかげで、だいぶ気力は戻ってきました。
脳味噌の神経細胞も破壊よりは新生の割合が多くなってきている感じです。

只今は、7月18日の甲府でのセミナーにつづいて、8月3日の鹿児島でのセミナーの案内をメールマガジンで流す準備をしていました。

九州へは、私は初上陸であり、集客では定評のあるゼロックス(鹿児島ゼロックス)さんの主催ですから、気合入れて準備して参る覚悟です。沢山の方々が参加されることを心から期待しています。

とにかく、私の今の状態は、好きなだけしゃべらせてくれ〜!というものであって、できれば4時間でも5時間でも喋りたいのですが、これを可能にするのは、ひたすらスポンサー様のご厚意だけなのです。

つまり、それは、限られた会場使用時間のうち、自社の宣伝に割り振りする時間を、可能な限り私の講演時間のほうにまわすというトレードオフなわけで、これは本当にスポンサー様泣かせですし、本当に使いづらい講師なのだと自覚はしております。m(__)m

この甲府と鹿児島の間に、実は岐阜県美濃加茂市でのセミナーも予定しています。
これは、美濃加茂市建設業協会さん主催で、Microsoft社ほかの後援という形で段取りしています。
極力オープンにできるように段取り中ですので、お近くの方はお楽しみにです。
→できれば、このセミナーは本当に小さな建設企業さん向けにしたいので、なんとかそうできるように頑張りましょうね>関係者ALL。

しかしですね、喋るということは、自分の頭の中を整理するには非常に有効な行動でありまして、可能な限り(私が納得するという意味でです。それは聴講された方が納得するというのとは別です。)喋り続ける講演会というのを独演会のような形で、定期的に都内でやろうかと本気で考えたりしているのです。菊水丸の新聞読み(河内音頭です)のような感じでね。

で、なるべくなら、限りなく聴講料は無料に近い形でやりたいので、「募集スポンサー様」ですねぇ(笑)。
できれば2次会まで。☆\(−−;)
問題は、こんな個人的な酔狂にお付き合いしてくれる方々がおられるのかということですが。。。(笑)。

ところで、昨日CALS−MLにも書きましたが、Ken-platzの新しい番組「建設現場情報局」もみてね。
http://www.nbp-creative.co.jp/kenplatz/index-kenplatz.html

2000/06/21 (水)   
【おはようは午後6時】

大休養日は正解だった。
とにかく、外は暑いし(あんまり関係ないけれど)、気力というものが欠如している状況なので、こういう時はなにやってもダメなのであって、つまり、ダメなときはなにやってもダメなのが常であるから、何もしないに限るというのが結論。

いつものように目覚め、CALS−MLへリプライを返し、普段ならそのまま十数時間続けざまに業務執行となるのだが、今日はとにかく寝てしまった。エアコンかけっぱなし+除湿機フル操業状態にて。

目覚めても、ごろごろしながら『田宮模型の仕事』という単行本をつまみ読みしては、また寝るというだけなので、脳味噌の神経細胞は新しい結合をしていない状況なのだろう。
おかげでストレスはだいぶ解消されたような感じである。

そういう状況なので、業務メールは沢山溜まるし、否応なしに仕事の締め切りは迫ってくるわけですが、問題は気力なのであって、今はどうかといえば、徐々に向上中というところでしょうか。

昨日の仙台には、気の置けない仲間が来てくれていて(といっても勝手に来ているんだろうが)、例によって講師控え室は、我々のブレーンストーミングの場と化してしまっていた。

ブレーンストーミングなんていうとかっこいいのだが、とにかくただひたすら喋るのである。
話題は何でもいい、次から次へと話題は変わる。展開のスピードが命のような会話である。
当然情報化以外の話も沢山出てくる。

私は、自分の公演時間と、次の小林社長の講演以外の時間を、全てこうして過ごしていたわけで、脳味噌の覚醒という意味では、(私的には)非常に重要な行為なのだけれども、周囲の方々には、やたらに五月蝿い行儀の悪い集団に映ったのではないでしょうかねぇ。

昨日の講演の感想メールが何通か届いています。
概ね好意的に受け止めていただいているようなのですが、私は(昨日の内容には)全然満足していないのでした。

それは、短い時間で、自らの考えを不特定多数の多くに伝えるということの限界のようなもので、今回はかなりテーマを絞ったのですが(それも、あるレベルの知識が聴講いただいた側にあるという前提(賭け)をして、それで、事前に講演資料を公開したのですが)、それでもあのていたらくですから。

このあたりの手加減のようなものを覚えなきゃいけないなぁと、そう思うのですが、それは私の性分としてかなり難しいわけで、私の研究対象が限りなく広がっていくのと同時に、私の講演時間は限りなく拡大していっているわけで、しかし、いつでも講演時間は限りがあるし、私の体力も限界があるしというわけで、これは今後も悩ましい問題として存在するのでしょう。



【大休養日】

昨日は、日経BP建設CALSフォーラム仙台終了後、仙台市内の樽にて一献。
お集まりいただいたみなさん、ご苦労様でした。
主催いただいた桂さん、感謝申し上げます。m(__)m

終了後午後8時45分仙台発のやまびこで、大宮まで帰る。
高橋@高橋工務店社長と途中までは話をしてきたが、何時の間にか爆睡。
目覚めたのは、午後10時を少し過ぎていて、やまびこはまもなく大宮へ到着する。

昨日の仙台での私の話は、わずか45分しか時間がありませんでしたので、内容もショートカットを連発していましたから(☆\(−−;))なに言ってたのかわかりましたでしょうか?

ところで、本日は、連日の疲れが溜まりに溜まってしまっているようなので、大休養日としています。
が、たぶんなんだらかんだら書くのでしょう。。。。

2000/06/20 (火)   
【やまびこ1号にて】

やまびこ1号にて、日経BP建設CALSフォーラム仙台に出席のため、仙台へ向かう車内でこれを書いています。
仙台までノンストップで直行するこの新幹線は、大宮・仙台間を、わずか1時間15分ほどで直結しています。

さて、昨日当HPへ掲示しました、本日の講演用の資料は、昨日だけでも300を越えるダウンロードをいただきありがとうございました。あらためて、Webというのは便利だなぁと再確認した次第です。

本日の仙台でのフォーラムは、確か250名程の参加と聴いてますが、既に参加者数を超える資料のダウンロードがあったということが、インターネットの可能性を示しているということでしょう。

さて、「オープンセミナーの案内」は、現在、毎日更新しているような状態です。

7月月18日の山梨県甲府市でのセミナーは、予定がほぼ固まった状態となりました。
お近くの方は、是非お申込みいただければと思います。

甲府へは、昨年の2月でしたか(?)に、一度お伺いしておりますが、更に内容を充実したプログラムをご提供できるものと考えています。
また、前回受講された方が聴講されても十分満足できるようなNextStepを盛り込んでいきたいと思いますのでご期待ください。。

8月19日の新潟市でのセミナーは、今年の4月21日に新潟県三条市で行いましたセミナーの続編のようなものです。ですので、内容は概論はなく、より実践的なものとする予定です。このセミナーは、本来は新潟県建行協様の内部的なものと聴いていたので、そのつもりで講演内容を考えていたのですが、主催者様がオープンセミナーにしてくれたようですので、一般の方が聞いても大丈夫なような内容にしなくてはなりませんねぇ。

ただ、個人的には、こういう土曜日のセミナーというおは大助かりです。。。(^^ゞ

この外、掲示されてはいませんが、予定されているセミナーは沢山ありす。
ただ、日程が決まらないものが多く、他のプロジェクト進行との兼合いもあり、私自信、自分のスケジュール調整にかなり苦労しているというのが実情です。

そういうわけで、セミナーについては、逐次情報を更新していきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。m(__)m

2000/06/19 (月)   
【専門工事業イノベーション戦略】                                     ピックアップ目次


建設通信新聞(2000/06/19)によれば、『建設省は、専門工事業におけるIT(情報技術)活用について、企業や団体の自発的環境整備のあり方などの検討に乗り出す。専門工事業イノベーション戦略策定後の夏以降、重点的に取り組む考えだ。』とあります。

そして、こう続きます。

『元請会社のインターネット公募による取引先を拡大する動きは、新たなビジネスチャンスを生むほか、資材調達の合理化など、ITの活用は専門工事業者の経営活動に不可欠と言える。』

『こうした時代の流れに対応するため、中間まとめ(※四月に策定した専門工事業イノベーション戦略の中間まとめ ※筆者挿入)では「企業自ら情報技術の活用に早急に取り組むとともに、情報技術を取引業務や施行現場で有効に活用しうる人材を育成することが必要」とし、業界団体にも情報発信機能の強化など、主導的な役割を果たすことを求めている。』

まったくの手前味噌なのですが、これは私が進めてきている「事業者団体ベースの情報化の取組み」そのものなのです。

この取組みについては、明日(20日)開催の日経BP主催「建設CALSフォーラム仙台」にて、本当に短い時間なのですが、取組み事例の発表を行う予定になっています。

その際に使用するプレゼンピッチをPDFファイルにしたものを、フライング気味ではありますが、現在インデックス(トップページ)からダウンロードできるようにしていますので、よろしければご活用ください。

2000/06/18 (日)   
【今週の読書】

『断固、不良中年でいこう! 嵐山光三郎 2000/06/01 朝日新聞社』

私も既に立派な中年の域に達しているのだが、世の中の(というよりも自分のイメージの中にある)かっこいい中年のようにはなかなかなれない自分に苛立ちさえあるのです。

私的にかっこいい中年の一人が、この本の著者である嵐山光三郎氏なのだけれども、こういう不良オヤジの視点の確かさというか、世の中の見方というか、そういうものを自分ももっと手に入れたいなぁとつくづく思うのだけれども、なんというか、年輪の厚さというか、くぐった門松の違いというか、つまりは実力の違いというのを目の当たりにできるのが本書なのであろうか。

かと言って、これを読んでも、別に打ちひしがれるわけでもなく、かといって元気付けられるわけでもないのであって、こういう自然体というのもいいなぁと、文章書きの末席にいる私が、その才能を素直に羨ましがれる文章なのであり、もの書きとして素直にうらやましい本なのでした。



【日本ライン下り】

本日は、午前中ホテルにて会議。
亀井様、松原様、休日にもかかわらずありがとうございました。
問題と障害は沢山ありますが、諦めずにがんばりましょう。

会議後、私は帰路に着いたわけですが、なぜか梅雨の中休みなのか、今日はとても天気が良かったので、以前美濃加茂に宿泊したときには、目の故障のため断念した日本ライン下りを実行するしたのでした。

日本ライン下りとは、美濃加茂市から愛知県犬山市までの木曽川を、約13kmほど(時間にして50分ほど)下るという観光客向けのアトラクションのようなものなのですが、一度ビジネスライクに移動の手段として使って見たかったのです。といっても、今回は半ば観光のようなものでしたが。

11時30分発の船は、思ったよりも小さくて、たよりなく、私の期待(冒険心)は膨らむばかり。お客さんも満席。みなさん観光客さんであり、パソコンの入ったブリーフケースなんて持っているのはどう考えても私しか存在していないようで、今日はスーツこそ着ていないものの、やっぱりビジネスの足としては無理があるなぁと感じた次第。
なにせ、荷物を足元に置くスペースもないので、船頭さんが、私の荷物を船頭さんの足元に置いてくれたのでした。

しかし、同乗した4人組のオヤジとオババのグループは、乗船するや否や缶ビールで酒盛り状態なのですし、ああ、この手があったかと私は大いに後悔したのですが、既にとき遅く、船は岸を離れていくだけなのであり、事前の情報収集が足りなかったことをひたすら悔やみながら旅は進むのでした。

しかし、それにしても、まあ、少しは揺れたり、波がかかったりはするのですが、船は何事も無く犬山橋の袂の船着場に到着。ユニバーサルスタジオのジュラシックパークのようなものを期待していた私には物足りなかったのでした。(あたりまえだわなぁ。。。ジェットコースターじゃないんだから)

その後、犬山城を眺めながら、船着場近くの料亭で、鮎を焼いてもらい、ビールを飲みながら、のんびりゆっくり昼ご飯を食べ(天国だなぁ。。。)、その後、名鉄犬山遊園駅から新名古屋まで特急で移動。そして、今となっては座席のつくりが今一である(やわらかすぎて、長時間座っているとお尻が痛くなる)300系のぞみで爆睡しながら帰ってまいりました。

その間、私としては異例なぐらい、メールチェックは1回だけしか行わないという素晴らしさ。
日曜日だから、メールが驚嘆に少ないからできたことなのですが、なぜか嬉しいのでした。



【ゲンジボタル】

昨日は美濃加茂市三和町のゲンジボタルを見にいく。
あいにくの雨模様だったので、飛んでいるのかどうか不安だったのですが、日頃の行いがよいようで、見事ゲンジボタルさんとご対面が叶いました。
亀井さんいろいろとありがとうございます。m(__)m

ゲンジボタルはご存知の通り国内最大の蛍でして、暗闇の中を飛ぶその姿は感動的でありました。
私は約30年ぶりぐらいで蛍をみたわけですが、蛍が飛んでいるということは、これは何物にも変えがたい財産であるなぁと感じた次第です。

たとえ、護岸工事とかの公共工事と蛍のどちらをとるのかと聞かれれば、これは間違いなく蛍であろうとそう考えたのです。現実的に、護岸工事の行われた場所では、蛍は飛んでいないのでした。

三和町の蛍は、存在そのものがすでに財産なのであって、町民から非常に大事にされているようですが、こういう何千年も続いてきたようなものをなくしてしまうようなことは、その時代を生きているものの責任として絶対にしてはならないのだろうとそう感じた次第です。

美濃加茂市観光協会のホームページ

2000/06/17 (土)   
【わからないから面白いなどと言っている場合じゃないのはわかってはいるのですが】

わからないところは沢山。
建設CALS/ECなんていう(いまになってみると)「因果な政策」(笑)を対象としたサイトを開いているおかげで、なやましい問題範囲は日増しに増えていくのでした。

特に、背景としてのグローバリズムの問題は、考えれば考えるほどわからなくなってくるところがあって、「レクサスとオリーブの木」と「反グローバリズム 金子勝 1999.9.20 岩波書店」が同じ主張に思えるようになったところで、いよいよドツボにはまり込んだようだ。

自分自信のことを考えてもいよいよわからない。

私は戦争が終わってわずか十数年後にこの世に生を受けたのですが、これ考えると凄いことでして、今から十数年前に何してましたかって言われれば、それは、つい先日のように思い出せるわけで、本当に私が生まれるつい先日まで日本は戦争していたんだなぁと感じては改めて驚いた次第です。

それは、戦時中は、私の生まれた街も空襲を受け、沢山の死者が出たり、私の生家も戦争で焼失しり、親戚にも戦死者はおられたりしているのですが、戦争を戦った相手国である米国を私は今まで一度も怨んだことがないのでしたし、戊辰戦争では100年の恨みを忘れない方々も、こと米国になると、いままで鬼畜米兵などと言う人にはお目にかかったことがないのが不思議なくらいです。

そればかりか、私は、若い頃はアメリカにあこがれ、アメリカ製の音楽を聞き、アメリカのファッションモードを熱病のように学び(IVYって知っていますか?)、マクドナルドのハンバーグを始めた食べた時は心からうまいなぁと思ったり(今はそれは無いけれどね)、ラッキーストライクを吸っていたり。

でも、そんなときでも、私は日本語でしゃべり、日本語でものを書き、オリンピックのメインポールに揚がる「日の丸」と「君が代」にはじーんときたり、お正月は和服だなぁと思っていたりしているわけで、そういう自分をどう説明するのだろうと考えると、またドツボにはまるのです。

これらは、極めて個人的なことではありますが、意外と日本の中小建設企業というのも、こういうものなのかもしれないなぁと思ったりしていました。つまり、精神的、経済的な部分で言えば、グローバリズムへの対極軸などないのではないのかなと。

それはどういうことかというと、自由競争ルールが公共事業に導入されることに対しては(まあ、若干の抵抗があるとしても)、日本の建設企業の皆さんは、意外とあっさりと白旗を揚げるんじゃないのだろうかと、そう考えているわけです。

もっと端的に言えば、我々は様々なアメリカリズム(大量生産とか自由経済市場とか)を非常に自然なものとして受け入れて育ってきたわけで、むしろそういうものが導入されるところを望んでいるところがあるのではないかと。

それは、私だけが持つ感覚だとは思えないのですが皆さんは如何でしょうか。

さて、私は、本日は美濃加茂市まで移動。明日帰ってくる予定です。

2000/06/16 (金)   
【場と機会】                                                  ピックアップ目次

最近は専門紙などを読んでも、いろいろな事業者団体がIT化対応に積極的に取り組むなどといっていますが、その実は如何なものだろうと懐疑的にみています。

私の新潟県における活動とは、新潟県設備工事協同組合における組合員各社の情報化への扉を開くような仕事なのですが、具体的には、情報化啓蒙のために講演等を行い、教育と実務に使えるシステムを構築し(組合イントラネット)、そのシステムを活用しながら(活用するための)教育活動を地道に行うというようなものです。

この活動には、組合としての情報化に対する深い理解と、情報化推進のためのチームの方々のボランティア精神と、組合員各社の情報化に対する興味と欲求が必要なのですが、もう一つ重要なものに、教育を実施するための施設、設備の整備があります。

新潟県設備工事協同組合での今回のプロジェクトでは、今までに、新潟県ソフトウェアセンター(新潟市)、ポリテクセンター新潟(長岡市)、燕三条リサーチコア(三条市)という三ヶ所の教育施設を利用させていただきましたが、いずれもインターネット常時接続の常設パソコンを15台以上置いた教室を持っています。

どの施設も、初期ユーザー教育を行うには十分な施設だと感じましたし、今回のように、組合側においたイントラネットへのアクセスを実際に行いながら勉強するという場合には不可欠の施設だといえます。そして、新潟県で仕事をしていると、「教育の場と機会」に比較的恵まれた地であることを感心しています。

今回の新潟での取組みと同じような取組みを、岐阜県の高山市で行ったときには、このような施設が無いことが組合員への教育を行う際の大きな障害でした。

それこそボランティアで、組合員の方々にご自分のパソコンを提供していただき、地場のベンダーさんの協力を得て、組合事務所の2階にLANケーブルを張り巡らすという涙ぐましい努力によって、この勉強会を実施しました。

まあ、それもそれも組合ベースのイントラネットサーバーを事務所に置いている都合で、専用線が事務所に来ているからできたことでして。

地域が常設の情報化の為の研修施設を持つ持たないの差は実は大きいのです。
情報化教育などと口で言うのは簡単なのですが、そのほとんどは上滑りの感が否めません。その実、それを実行しようとしても、その「場」と「機会」の欠如が大きな障害となっているのではないでしょうか。

そのような意味でも、「場」と「機会」をどうするのか。
この問題を解決できないと、多くの事業者団体のいうIT化対応などというのは、お題目で消えてしまうのです。

2000/06/15 (木)   
【お知らせのようなものと性能規定発注の拡大】

今日は、これから新潟県長岡市まで、新潟県設備工事協同組合さんの組合イントラネット勉強会のためにでかけます。夕方は、三条市まで移動しまた勉強会を行います、今日はダブルヘッダーなのです。
参加者の皆様、技術委員会の皆様、本日も宜しくお願いいたします。

今日中に帰る予定ですが、燕三条駅を出るのは午後9時41分のあさひ338号を予定しています。
メールは十分読めますが、返事は今日中にはかけないかもしれません。
あらかじめご了承くださいませ。m(__)m

さて、6月13日の建設通信新聞によれば、建設省直轄工事の舗装工事で、性能規定が着実に広がっている、ということです。1999年度は、すべての地建で1−3件の試行があり、合計14件の発注が行われています。

『性能規定は、従来の標準的な材料などの仕様を定めるのではなく、新技術の開発・普及の促進のため、引渡しを受ける性能だけを契約図書に規定し、材料、施行方法などの使用を受注者の提言で受け入れる。』

実にCALSライクな発注方法であり、私はこれを、「ものを作るからものを買うへの発注者視点の変化」の最たる例としてとらえ紹介してきましたが、CALSによるの発注者視点とはこれなのです。つまり「ものを買う」という視点。

この部分をないがしろにしたり、無視して建設CALS/ECをとらえようとする方が沢山おられます(まあ、現実的には現在の配分ルールのほうが心地よいですし、自らが変化しなくてもいいわけですから。。。モラルハザード)。

最近導入が進んでいるISOも、実はこの「発注者が買う」、受注者は「売る」という視点によって存在するのですがねぇ。

ということで、つまり何が言いたいのかというと、CALSの始点とは、この「ものを作るからものを買うへの発注者視点の変化」にしかないのであって、それがOA化とCALSの間に一線をひいているわけです。

つまり、CALSは発注者が勉強しないと絶対に始まらないということですね。

2000/06/14 (水)   
【建設CALSって何?】

CALS-MLでも話題になっていました、『建設CALSって何? VEセンター 建設CALS研究会』を執筆者のお一人からいただきまして、早速読ませていただきました。

初心者向けにも大変わかりやすく書かれており、私からも推薦したいと思います。

問合せ先は、VEセンター 巽様、E-mail :tatsumi@ven.gr.jp



【人身事故を呼ぶ男】

3台目のポルシェを購入に大宮まで京浜東北線に乗って出かける。
ポルシェって言ってもポルシェデザインのバックだけれどもね(笑)。

京浜東北線は人身事故で止まっていたらしくて、暫く蕨駅で待ちぼうけ。
復旧直後の大宮行きの車内は、通勤時間帯のように混んでいた。雨のせいもあってすこぶる不快なり。

さんざんLoftを歩き回ったので、帰りは座って帰ろうと、一本前の電車を見送って、次の始発に座って待っていたら、不穏なアナウンス。
「浦和駅構内で人身事故が・・・・」

やりやがったなぁ(怒)。
どうやら先ほど見送った電車が浦和駅構内で人身事故を起こしたらしい。

じたばたしてもしょうがないので車内で復旧を待つことにする。
20分程過ぎた頃、またアナウンス。
「2番線の電車は運休となりました・・・・」

やりやがったなぁ(怒)。
仕方ないので、蕨に住んで初めて宇都宮線に乗って浦和まで移動。

宇都宮線っていうのは、上野〜宇都宮間を走っている東北本線のこと。
ちなみに、京浜東北線っていうのも、東京〜大宮間は東北本線である。

まあ、そんなことは、どうでもいいのだけれども、浦和駅からタクシーに乗ろうとしたら、タクシー乗り場はタクシー待ちの方々で一杯だった。それも、正規のタクシー乗り場からはだいぶ離れたところに列ができている。

なるほど、タクシープールは、浦和消防署のレスキューの車が止まっていて、人身事故の処理が終わって後片付けをしているところでした。

しかし、レスキューの車はかっこいいなぁ、などと感心しながら眺めていたのですが、今回の2件の人身事故はどういう事故かはしりませんが、自分で自分の人生を終わりにしようとする方は、くれぐれも、京浜東北線だけは止めないようにお願いします。

なにせ、私の住んでいる街は、京浜東北線の駅しかないのですから。



【草書】                                                    ピックアップ目次


さて、グローバリズムの考え方を理解すると、途端に世の中が見えてくるような気になるのです(それは、あくまでも「気になる」ということころが肝要です。本当は何もわかっちゃいないのですから)。

つまり、今の時代(若しくはこれからの10年程度の間)、以下に掲げるグローバリズムで成功する15の定石を達成できる(若しくは達成しようという)政府にしか、勝利の女神は微笑まないということです。

1・経済成長を推進する第一のエンジンに民間セクターを置き
2・インフレ率を低く抑え、物価を安定させ
3・官僚体制の規模を縮小し
4・黒字とまではいかなくても、可能な限り健全財政に近い状態を維持し
5・輸入品目への関税を撤廃するか低く下げ、外国からの投資に対する規制を取り除き
6・割り当て制度と国内専売制を廃止し
7・輸入を増やし
8・国有産業と公益事業を民営化し
9・資本市場の規制を緩和し
10・国の通貨を他国通貨と交換可能にし
11・国内の各産業、株式市場、債券市場への門戸を開放して外国人による株の所有と投資を奨励し
12・国内の競争をできるかぎり促進させるために経済面での規制を緩和し
13・政府への献金やリベートといった腐敗行為をできるだけ排除し
14・金融機関や遠距離通信システムを民有化して競争させ
15・競合する年金オプション、外国資本による、年金、投資信託という選択肢を国民の前にずらり並べて、そのなかから選択させるようにしなけれならない
(以上「レクサスとオリーブの木」から私が勝手に抽出)

これは、政府レベルでの達成目標ですが、これを「自治体建設CALS/EC」をキーワードに、自治体(都道府県)レベルで読むとどうなるのかを考察してみましょう。

建設CALS/ECというのは、ご存知の通り、建設省による調達側の理論で構成されています。
つまり、受注者はこう対応しなくてはいけないとか、どうしろとか、こうしろとかは一切言及していません。

ですから、受注者側が建設CALS/ECを理解するには「それじゃ建設CALS/ECってなんだ」というところからの謎解きを、自分自身で始める必要があります。

それは、なぜ政府(建設省)は建設CALS/ECを始めたのか(始めなくてはならなかったのか)ということの理解に他なりません。

私は、その答えを、「建設CALS/ECとはデジタル革命による公共事業システムの変革作業である」とし、その源流は、「政府によるデジタル政府実現」、つまりグローバリズムへの接続の取組みにあるとしています。

つまり、グローバリズムへの接続とは、上記の1〜15の定石の実現することにより、「電脳投資家集団」に気に入られ、彼らの持つ資金を我が国に呼び込み、日本という国が、グローバリズムの中で、経済的な成長による国民の福祉の向上を実現するという経済政策に他なりません。

それは、建設CALS/ECという政策も(当初この政策を考えた方々が意識しよとしまいと)、結局は、グローバリズムという時代の圧力(要求)の中で生まれ、常にその圧力(要求)の方向性により変化し方向付けられているということです。

すなわち、それは日本の建設産業がグローバリズムの影響下でどこへ行くのだろうか、ということを考えることと同意です。

ですから、政策としての建設CALS/ECを理解するには、今という時代が何処を向いて進もうとしているかを理解する必要があるのであり、建設CALS/ECをグローバリズムの必然(若しくは時代の必然)として考える必要があるのだということです。

その視点を持ち得ないと、紙と鉛筆がパソコンとインターネットに化けるだけの建設業界になってしまうのだと考えます。

紙と鉛筆の比喩には、グローバリズムによる、公共事業、官僚機構、建設産業の構造的変革視点が(わざと)含まれていませんし、それは建設CALS/ECを単なるOA化レベルに陥れようとする逃避行為でしかないでしょう。

グローバリズムにおいて経済活動をし、それによって国家の繁栄と国民の福祉を実現しようとする国は、すべからず、上記の1〜15のハードルをクリヤしようとします。

なぜなら、そうしないと、国家(国民)は、いつまでも貧乏のままか、貧乏になってしまうからです。

グローバリズムの考え方では(それが良いとか悪いとかはここではふれない)、貧乏が好きな国家はこれを考える必要はないですが、我が国(皆さん)は、貧乏は嫌いなことだと思います。

というところで問題はここからなのです。
それは、1〜15を自治体レベルでどう考えどう実行しましょうかということです。

それはグローバリズムに接続した国家における自治体の機能の問題であり、それは、グローバリズムに接続した国家における多くの中小建設企業がどうなるのかを考える根源でありましょう。

というところで、本日の草書はここまで。

2000/06/13 (火)   
【今日の更新】

・とれあえず、以下のオープンセミナーを掲示します。
 まだ未確定な部分がありますが、詳細は確定次第お知らせいたします。
【オープンセミナーのご案内】 
6月20日 日経BP建設CALSフォーラム仙台
7月18日 山梨県甲府市
8月3日 鹿児島県鹿児島市
9月12日 岐阜県岐阜市

講演・セミナー実績に、「北陸ゼロックス(株)様、人材情報センター(株)様主催 第2回石川県建設CALSセミナー 平成12年5月11日 石川県金沢市」を追加



【冷やしラーメン】

12時丁度に飯田バスセンターを出る新宿駅の高速バスで帰路につく。
出発前に、腹ごしらえをしておこうと、バスセンター内の簡易な食堂で、冷やしラーメンをオーダーする。

バスの時間まではまだ20分以上余裕がありましたし、こういう店は、ものの2分もあれば、オーダーされたものがポイと出てくるのが常なので、出発の時刻までには十分まにあうだろうと思っていたのです。

この店はカウンター式で、多くの立ち食いそばやがそうであるように、客は調理過程をみることができきます。当然に、私も私のオーダーした冷やしラーメンがどういう過程で出来上がるのかを見ていたのでした。というか、それ以外にすることがないというのが正解ですが。

初めに、麺が茹ではじめられました。どんぶりや具がはいっていると思われるタッパーもそろえられ、冷たいスープがどんぶりに注がれ、ここまで時間にして1分もかからず、誠に見事な段取りであり、後は麺が茹で上がるのを待つばかりとなったわけですが、その後私はなぜかずーっと待つばかりなのでした。

どうやら、具のもやし(おひたし状態のもの)が無くなっていた事に気付いた調理のおばさんが、小さな鍋にお湯を沸かし、もやしを茹で始めたのが原因らしく、お湯が沸騰し、もやしが茹で上がるまでの約10分間、ひたすら麺は茹でつづけられそうして私は待つばかりなのでした。

それよりも心配なのは、ずーっと茹でられつづけている麺のほうでして、案の定、私よりもずーっと後においでになった方(即ち、麺茹での時間は私よりすっと後)と、同じタイミングで完成品が出てきったときには、目の前が真っ暗になり気を失いそうになりました(嘘)。

案の定、茹ですぎた中華麺は煮込み素麺の麺のような状態で、普通のラーメンどんぶりになみなみと注がれた冷やしスープに漂う白い姿は、なにか寄生虫のようでもありました。

トッピングされたもやしは3本。この3本のために麺がだいなしになってしまったことを考えると、自然と怒りの矛先は、3本のもやしに向けられるのですが、お仕置きに一番最初に食ってみましたが、反省の弁は聞かれませんでした(あたりまえだわ)。

時間も発射時刻まで5分をきっていましたので、私はものの30秒ほどで麺を口に放り込むと、甘酸っぱいスープをごくりと一のみし、御代の520円を支払い、心の中では、『まずいぞ!ババァ』と叫んでいるにもかかわらず、口では「どうもごちそうさん、うまかったよ」などといっているわけで、そういう自分に対して別に腹が立つわけでもなく、そして何事もなかったように、12時発の新宿行きバスは走り出したのでした。



【飯田にて】

私はこれからちょっと用足しをして、飯田からの帰路につきます。

昨晩はすっかり遅くなってしまったものですから、赤旗(レッドカード)のついたメールが沢山きておりまして、返事が遅れて本当にごめんなさいなのでした。m(__)m

これからメールの返事を書きますので、お急ぎの方もおられるでしょうが、一つそこは穏便に。。。。って言っておきながら、穏便にすみそうも無いメールがきているなぁ。
私は、悪いニュースは良いニュースだなんて何時も言っているのだけれどもねぇ。。。ちょっと頭痛いなぁ(謎)。

ところで、テレビでは、水泳の千葉すず選手が日本水連(?)を国際なんとか裁判所へ提訴しているとかなんとかという話題が流れているのですけれどもね、これってアカンタビリティの問題なんですよね。

国民のほとんどは千葉ずずさんの味方でしょう。
だれもが密室(ブラックボックス)の中で決まった意思に従うことは嫌いなのです。

透明性の確保はどこの世界でも求められているということでしょうが、こういうものっていろんな世界で同時に世間に露出してくるのだと思います。それが「時代の感性」とか感覚といいものなのでしょうけれど、当事者(ブラックボックス)側は意外とそういうことには無頓着な方々が多いみたいですね。

つまり、「感性が無い」っていうことですよ。

ということで、今日は、朝は、ばたばた状態なので、また夕方にでも書込みする予定です。
お時間があったらまたおいでください。

2000/06/12 (月)   
【デジタルデバイド】                                            ピックアップ目次


『政府は10日、アジアを中心とする途上国に対し、情報技術(IT)の利用促進に向けた包括的支援策を7月の九州・沖縄サミット前にも表明することを決めた。包括的支援策は、日本がサミット議長国として、IT分野で最大の焦点となる先進国と途上国間の「デジタルデバイド」問題を解消するための有効策として提案する。』のだそうです。

が、なに言ってんでしょうねぇ(笑)。
我が国は発展途上国ですよって、誰か言ってやってくださいよ。

特に行政のITの利用は後進国なんじゃないのかいって。
他の国に使う予算があるのでしたら、国内に使ってくださいなと私は思うのでした。
ところで首相はメール利用してるんだろうかねぇ?

ところで、本日の建設通信新聞の「建設論評 公正競争と国民利益」があんまりにひどいのでここで反論。
全く理論整然としていないし、そればかりか煽動的的でさえもある。曰く、

(例の郵政省のIBMの低価格入札を指して)『このような低価格受注が公正な競争をさまたげIT革命の推進を遅らせることになるのである。』

『CALS/ECの利用者としてあるいはシステム作成者としての立場から見過ごすことはできない。とくに今回のような調達システム作成の低価格受注は経済的に影響が大きい。』

『建設産業でもこれからCALS/ECを進めようとしている時、そのシステムが低価格受注によって一社に独占されるとすると不公平なデジタルデバイド(情報格差)となってインフラ整備と国民経済に大きなマイナスをもたらすだろう。』

『ソフトの安売りには別な危機も潜んでいる。それはサイバーテロの危険性が増すと言うことである。ソフト業界の低価格受注は労働環境の劣悪さち多重構造によって支えられている。その状況の中で先ごろ露呈したような中枢官庁の中にオウムが作成したソフトが紛れ込んだのである。』

あとは、書くのも面倒な理論展開なので省略。。。。

この建設論評氏は、「システム作成者」といっているが、それはご自分のことなのだろうか(?)。だとしたら、もしかして今回の入札で負けた口なのでしょうかね?。じゃないとなかなかここまで理論不正全で独り善がりな文章も書けないのではと思うのです。

『このような低価格受注が公正な競争をさまたげIT革命の推進を遅らせることになるのである。』とはどういうことなのか私にはさっぱり理解できない。それは建設論評氏が自ら考える「公正」の概念を示していないことが大きいわけで、例えば、予定価格の98%あたりで落札すると「公正」なのでしょうかね?

さらには、『建設産業でもこれからCALS/ECを進めようとしている時、そのシステムが低価格受注によって一社に独占されるとすると不公平なデジタルデバイド(情報格差)となってインフラ整備と国民経済に大きなマイナスをもたらすだろう。』というのも十分な理論展開がされていない。

一社独占っていいますけれど、例えば端末に特殊なデバイスとか、特殊なプロトコルを使うわけじゃないんだよね(NECの昔のPC9800シリーズでも復活させるとかね、Mac若しくはWindoesでしか使えないとかね)。IBMのPCしかつかえないてことは、まずないなぁ。なぜかっていうと、DOS/Vっていうのは、IBM PC互換機だもんねぇ。

それよりもなによりも、低価格受注でなくても、今回の入札では落札は一社だったわけだから、建設論評氏の理論では一社独占なんですけれどもねぇ。この辺、IBM憎しが、妙な理論展開を生んでいるじゃないでしょうかねぇ。

でもIBMだから問題はOSかな、OS2の復活!なんちゃって(笑)。

わたしゃ仕様を見たわけじゃないけれども、そんなものを許すような仕様書で入札したとは到底思えませんがねぇ。仮にそういうことがあるとすれば、それは発注者側の問題ですね。

それに、最も論点となってくるであろう認証のシステムだって、郵政が独自にすすめていた(?)「カオス」が使われることのほうがデメリットは大きいでしょう。

そして「デジタルデバイド」っていう言葉の使い方は間違っていませんかねぇ。
さらには『インフラ整備と国民経済に大きなマイナスをもたらすだろう』にいたっては、おお、ここまで論点を飛躍できるのかって逆に驚いたりしています。

繰り返しますが、低価格だろうが、高価格だろうが、今回の入札は一社しか落札できないのですから、その時点で、今回の建設論評氏の理論展開には無理があるのは明らかなのです。いったい何が言いたいのでしょうか。

こう書くと私の意見も上げ足取り気味ですが、なにせあまりにも観念論的過ぎて理論が無い(つまり、なぜとだからがない)ので、議論のしようがないというの私の正直な感想なのです。つまり、誤りを指摘するしかないのです。

そして、今回の白眉はこれです。
『ソフトの安売りには別な危機も潜んでいる。それはサイバーテロの危険性が増すと言うことである。ソフト業界の低価格受注は労働環境の劣悪さち多重構造によって支えられている。その状況の中で先ごろ露呈したような中枢官庁の中にオウムが作成したソフトが紛れ込んだのである。』

これは、今回の低価格入札とは別な問題であって、発注者側の危機管理と受注者側のモラルも問題です。

一見まともな意見に見えるかもしれませんが、これも幼稚な飛躍論であることは明らかでしょう。それしゃオウムが作成したソフトは、すべて低価格入札だからだったのでしょうか。そういう反論にこの文章自体が答える術を待たないののですね。

つまり、こういう一見まともそうに見えて、本当は全然正論じゃない意見(つまり、とんでも意見)が全国紙である建設通信新聞に載る事自体が、私は建設業界におけるIT革命が遅れている象徴のように感じてしまいました。

と、いう事を私は言いたいわけで、建設通信新聞も、いくら言論の自由は認められるっていってもね、もう少しこういうものの中身をチャックする機能は働いてもいいと思うのです。今回の建設論評を読む人に比べたら、私のこの指摘を読まれるかたは極少数なのですから。

2000/06/11 (日)   
【潜在能力と自由】

「レクサスとオリーブの木」読了。予定していた仕事もしないでね。☆\(−−;)
本当はやることは沢山あんるのですけれどもね、多分今日読んじゃわないと暫くの間読み終わりそうも無かったからしょうがないなぁと、自分で納得していたところです。

しかし、この本は、なんだかんだ言っても、勝利国「アメリカ」によるアメリカから見た歴史観であり、勝利宣言なんだなぁと感じた次第です。この本によれば日本なんて散々な立場にあります。

私はこの本を読む前からかなりのグローバリズムの信者なわけですけれども、そんな私でも、おい、ちょっそれは違うだろうって言うところもありますねぇ。

つまり、「レクサス」については、非常に良く考察してあるし、良くも悪くもそのとおりだと思う部分が多いのですけれど、問題はオリーブの木ね、とにかくここのアプローチは極めて弱い。

つまり、繁栄を所得の向上だけで語るのは如何なものかというのが、私の「おいちょっと違うだろう」というところの最大のものなのですが、人間が生きていく際の質そのものを考慮して人間の福祉と自由を評価するという「潜在能力アプローチ」(By アルマティア・セン)信者の私には、所得向上を最優先としながら人間の幸福を図るために「レクサス」と「オリーブの木」の折り合いをつけようとするその視点はちょっと受け入れられない。

ということで、今は「不平等の再検討 アルマティア・セン」を再読し始めたところ。まあ、解毒薬っていうところでしょうか(笑)。



【雨の日と日曜日は】

早速、探し物のアドレスがわかりました。
さすがに錦織さん、仕事がはやい。どうもありがとうございました。m(__)m

建設省「土木工事共通仕様書」および「土木工事施工管理基準及び規格値(案)」の掲載と意見の募集について
http://www.kt.moc.go.jp/kyoku/1_topics/26_chabo/html/

さて、私は明日と明後日は久しぶりに長野県飯田市を訪問します。先ほど高速バスを電話予約しました。
ご存知のようにこの高速バスは片道4時間15分ほどかかります。

それはそれは長い道のりなのでして、たぶん私は眠っていくのでしょうが、それでも1,2時間は目覚めているわけで、その目覚めの時間のお供をこれから物色しようとしています。

意味も無くボーッとしながら、車窓を流れる風景をながめるのも、まあ、人生に半ば疲れ始めた中年男の演出としてはいいのでしょうが、わたしゃ、まだ、そんなに人間は枯れてなくて、何かしてないと落ち着かないやつなのです。

本当に何をしましょうかと考えているのですけれど、とりあえずBGMの準備でもということで、♪RIDING WITH THE KING♪ by B.B.KING&ERIC CLAPTONにでもしようかなとMDへダビング開始。でもこのジャケットのB.B.KINGは本当にかっこいいなぁ。

こういう爺になりたいなぁ(つまりB.B.KINGやERIC CLAPTONにようにね)と思う中年は沢山いらっしゃるのではないでしょうかね。私はそうなりたいなぁと思うのですが、でも、日本の森首相をはじめ、自民党の幹部の方のようになりたいと思う日本人は皆無なのでしょうね(私もなりたくないです)。

まあ、それもグローバリズム=アメリカ化に毒されている証拠なのかもしんないなぁ。(と思ったらMDへのダビングがうまくいかないぞ>ONKYO様)

しかし、『森喜朗首相は10日夜、金沢市内のホテルで講演し、情報技術(IT)革命に対応するため、「電気通信事業法も放送法も融合させて、一体化させた法律改正をしなければならない」と述べ、2法の整理・統合を進める必要があるという考えを示した。』そうだけど、首相はこれどういうことかわかっているのでしょうかねぇ?

なにせ「ITってなに?」って聞いた人なのですし、わたしゃ、この方は多くの建設業者の代表のような方だと感じていたのですから、多くの建設業者がそうであるように、そんなに簡単に改宗できるとは思えないのですが。。。。☆\(--;)。ジム・キャリー(?)が映画「マスク」で言ったように「だれかおいらを止めてくれ〜!」なのかもしれません(笑)。

まあ、グローバリズムの波は、このような方々までも否応なしに(理解しているしていないに係わらず)巻き込んでしまっているということで理解しましょう。それは、太陽が毎朝、東の空から昇ってきて西に沈むみたいなものです。
それを覆すことのできるのはバカボンのパパぐらいなのですが、それさえも架空の人物であるのが現実です。

つまり、もう、だれが首相になっても、どの政党が政権をとっても、それは「ペプシとコークぐらいの違いしかない(by レクサスとオリーブの木)」、なのでしょうし、今、我が国が進むべき道は否応なしに決まっているというのが真実なのかもしれませんし、もしそうであれば、それを忠実に実行できるか否かだけが重要なのだろと思うのです。

つまり、また書きますけれど(って、コピー&貼り付けだけれどもね)、例えば、一国がグローバリズムの世界で成功するための条件を「レクサスとオリーブの木」はこういいます。

『経済成長を推進する第一のエンジンに民間セクターを置き、インフレ率を低く抑え、物価を安定させ、官僚体制の規模を縮小し、黒字とまではいかなくても、可能な限り健全財政に近い状態を維持し、輸入品目への関税を撤廃するか低く下げ、外国からの投資に対する規制を取り除き、割り当て制度と国内専売制を廃止し、輸入を増やし、国有産業と公益事業を民営化し、資本市場の規制を緩和し、国の通貨を他国通貨と交換可能にし、国内の各産業、株式市場、債券市場への門戸を開放して外国人による株の所有と投資を奨励し、国内の競争をできるかぎり促進させるために経済面での規制を緩和し、政府への献金やリベートといった腐敗行為をできるだけ排除し、金融機関や遠距離通信システムを民有化して競争させ、競合する年金オプション、外国資本による、年金、投資信託という選択肢を国民の前にずらり並べて、そのなかから選択させるようにしなけれならない。』

って、そんなことよりも問題は、MDがいうこときかないことだなぁぁぁぁ。雨の日は憂鬱である。

2000/06/10 (土)   
【東電のCALS/EC】

東京電力は2000年度下期以降、電力設備から汎用的な事務処理用品まで、あらゆる資材・物品の調達、工事契約にECを採用すると発表しています。

これまでのECの取引業者数は42社だったそうですけれども、今回の取組みでは一気に5000社に拡大するそうです。そして、2001年度からは、個別仕様書や設計図書なども電子化し、CALSと連係したECを行うとし、発電設備などの保守部品、材料などの電子調達市場を構築するとしています。
詳しくはこちらをご覧ください。→URL http://www.tepco.co.jp/corp-com/press/2000060802-j.html

やっぱり民間の方が早いですね。
そして当然のように調達部分から入っていきますね。CALS/ECの手順としては当然のことだと思うのですが、国営CALS/ECはなぜか成果品の納品フォーマットですからねぇ。。。

韓国語版の調達のサイトまであったりして、気分は(?)すっかりCALSですねぇ。
→韓国語版資材調達ホームページ →URL http://www.tepco.co.jp/procure/index-k.html



【見つからないなぁ】

建設省のHP(URL http://www.moc.go.jp/tec/index.html)をみると、『建設省「土木工事共通仕様書」および「土木工事施工管理基準及び規格値(案)」の掲載と意見の募集について』という記者発表資料がありまして、
それによると、建設省関東地方建設局ホームページ(http://www.kt.moc.go.jp/)に掲載し、また、建設本省及び各地方建設局のホームページにもリンク設定し、ご覧いただけるようにしていく予定らしいです。

 建設省「土木工事共通仕様書」
 建設省「土木工事施工管理基準及び規格値(案)」
(内訳)
・ 出来形管理基準及び規格値
・ 品質管理基準及び規格値
・ 写真管理基準(案)
・ デジタル写真管理情報基準(案)

アンケート形式の意見募集も行われるとのことなのですが、残念ながら、私は関東地建のサイトでこれを探し出すことができませんでした。(T_T)



【今週の読書】                                               

川口までマッサージにでかけ、尻を揉んでもらう。
お尻と言うのは意外と凝っているらしくてですね、いやー痛いのなんの。。。(T_T)
思わず泣きが入りましたわ。。。
でも、後味はさっぱりしてます(笑)。

さて、今週の読書はこれにつきます。
『レクサスとオリーブの木 上・下 トーマス・フリードマン 東江一紀、服部清美訳 2000/02/25 草思社』

これはグローバリズムを理解するには最良の教科書ですが、どこかの大学教授が書くような本とは違って、読み物としてもとてもよくできていると感じます。

レクサスとは、日本名「セルシオ」。トヨタの誇る世界戦略高級車のことであり、そして、オリーブの木とは、土地とか文化とか民族の象徴という意味です。

それは、国籍を超えた最新技術の集結と、古来の伝統的価値観への固執という意味でありまして、この二つの価値観を鍵に、現代社会を解き明かそうとしているのですが、とにかく読んでいて非常に面白い本なのでした。
皆さんにも、もちろん自信を持ってお勧めいたします。



【レクサスとオリーブの木(2)】                                      ピックアップ目次

公共事業がCALSを行うということはどういうことなのだろうということをまず理解しないといけないのです。
本当は。

すべてはそこからしか始まらないのだけれども、建設CALS/ECを推進している「ところ」の誰もが、その部分をいうことはないのはなぜだろうか、と感じたことはありませんか?

ある産業がCALSを行うということは、つまりは、その産業をグローバリズムの世界につなぐということに他ならないのだというのが私の結論なのですが、このあたりの理解はできますでしょうか?

結局、公共事業の世界、強いては、建設業界がこれからどこにいくのだろうということを考えるということは、建設業界がグローバリズムの世界で生きるということはどういうことなのかを知るということに他ならないわけで、それを理解せずに、個々の企業が有効な経営施策を行うことは無理だろうと、そう考えるのです。

ですから問題は、グローバリズムの正体であり、そのルールの理解なのです。

例えば、一国がグローバリズムの世界で成功するための条件を「レクサスとオリーブの木」はこういいます。

『経済成長を推進する第一のエンジンに民間セクターを置き、インフレ率を低く抑え、物価を安定させ、官僚体制の規模を縮小し、黒字とまではいかなくても、可能な限り健全財政に近い状態を維持し、輸入品目への関税を撤廃するか低く下げ、外国からの投資に対する規制を取り除き、割り当て制度と国内専売制を廃止し、輸入を増やし、国有産業と公益事業を民営化し、資本市場の規制を緩和し、国の通貨を他国通貨と交換可能にし、国内の各産業、株式市場、債券市場への門戸を開放して外国人による株の所有と投資を奨励し、国内の競争をできるかぎり促進させるために経済面での規制を緩和し、政府への献金やリベートといった腐敗行為をできるだけ排除し、金融機関や遠距離通信システムを民有化して競争させ、競合する年金オプション、外国資本による、年金、投資信託という選択肢を国民の前にずらり並べて、そのなかから選択させるようにしなけれならない。』

建設CALS/ECを推進している「ところ」の誰もが、その部分をいうことはないのはなぜだろうか、という答えがここにあるのですが、しかし、上記こそが、今の日本が進もうとしている目標なのです。

それは、好むと好まざるに係わらず、自由市場主義的経済社会システムの一員として、日本という国が、成功を収めるためのただ一つの法則なのだろうと思います。

つまり、それは、配分をどうしようかと考える前に、その配分する原資をどうやって稼ぎ出すのだ、という命題への答えですが、翻って考えるに、保護する前に、保護する為の原資はどうするか、そもそもなぜ保護する必要があるのか無いのか、という根本視点が無いのが、今の建設CALS/ECの正体ではないでしょうか。

だから、紙と鉛筆が、コンピューターとインターネットになるだけのようなCALSなのですねぇ(笑)。

2000/06/09 (金)   
【長岡から帰る】

長岡からの帰り道、大宮駅で新幹線を降り、京浜東北線に乗り換えるまでに、「週刊プロレス」を購入。
今週号はつまらないなぁ。。。。。

新幹線の中では、ずっと「レクサスとオリーブの木」を読んでいたのだけれど、私の頭の中では、グローバリズムの教科書である「レクサスとオリーブの木」も、閉じた世界の趣味の本である「週刊プロレス」も特別分け隔てはない。

そこに私が驚くような新発見があるのかないのか、脳味噌を揺さぶるようなフレーズがあるのかないのか、ただそれだけである。

「レクサスとオリーブの木」は上下巻があって、まだ上巻の3分の2ぐらいしか読み終わってない。
私は、本を読むとき、気になった個所や、またあとで読もうとする個所に、付箋紙を貼り付ける癖があるのだけれども「レクサスとオリーブの木」は、最近ではダントツでこの付箋紙の数が多い。

今回の出張に同行した本は「レクサスとオリーブの木」以外には次の3冊

『<格付け>の経済学 黒沢義孝 1999/02/03 PHP新書』
『日本の雇用をどう守るか 宮本光晴 1999/01/06 PHP新書』
『日本的経営の論点 飯田史彦 1998/10/02 PHP新書』

これらは、読むというよりも論点の確認のために持っていたものであって、つまり、日本的な経営とか、雇用の問題とか、そういうものがなぜに今という時代に機能的不全症を起こしているのかという部分の説明を「レクサスとオリーブの木」で展開される「マイクロチップ免疫不全症候群」で読み解こうとするための確認に使ったということなのだけれども、以外に時間が取れなくて体系的に整理できなかったですねぇ。



【のど黒】

只今は午前10時30分を少し過ぎた頃です。
長岡は今日は雨、今日の勉強会は午後からの予定なので、私はホテルで午前中は仕事をしています。

今日は、まずはスケジュールの見直しをしていたのですが、最近日程の決まっていない予定が先行して入ってくるものですから、下手するとダブルブッキングになりかねない状況でして、毎日毎日スケジューリングしなおしているような状況なのです。

しかし、今更ながら電子メールっていうのはいいなぁと感じています。
私の商売は、電子メール抜きでは成立し得なかったでしょうし、こうして私が全国区(といってもまだ全然行ってないところはありますが。。。。)で仕事ができるのも、インターネットありきの時代だからと感じています。

私は、こうして、ほとんどを自分の事務所以外で過ごし、そして仕事をするのですが、それが可能なのは、ひたすらインターネットとモバイルのおかげだと感じています。

ところで、昨晩は近藤さんにお連れいただいて、台町の「秀浜」さんで一杯。
昨日のお初。

・田中角栄の酒(初花)
・緑川(北魚沼郡小出町のお酒)
・のど黒(赤ムツ)

どれもおいしいです。もんくありませんでした。(あたりまえです、ご馳走になってまずかったなんていえません(笑))

特筆すべきは、のど黒という魚です。
これは、赤ムツなのですけれども、まあ、関東ではめったにお目にかかれません。
長岡では、非常にポピュラー(といいてもお値段は高い。高級魚ですね)なものらしいですが、これの切り身を塩焼きでいただいた次第です。これは非常においしい!関東では手に入るのだろうか?

といういことで、これからまた仕事して、午後1時にはホテルを出る予定です。

2000/06/08 (木)   
【長岡にて】

新潟県長岡市での組合イントラネット勉強会のため、長岡に来ています。
本日は、サーバーというよりもイントラネットアプリケーションの調子(データベースのレスポンス)が悪く、後半息切れ!受講くださった皆様には、誠に申し訳なかったです。m(__)m

という訳で、ホテルからリモートでデータベースチューニングをしていました。
勉強会中は、書き込み、そして削除の繰り返しなので、データベースもきついのでしょうなぁ。。。。

本日のホテルは、ホテルメッツ長岡という、たぶんJRさんが経営されているホテルです。
長岡駅から徒歩0分(笑)。というよりも駅の中にあるといったほうが正しいでしょう。

フロントも元JRマンと思しきかたがやっておらてまして、まだオープンして一年ぐらいということで、なにか初々しいものを感じたりしていました。

そしてこの初々しい(といっても年のころは50歳を過ぎてはおられる)フロントマン氏は、一周年記念ということで、クリアフォルダとA4サイズの記念品を私にさしだしたのですが、そのさしだし方がなぜか妙に初々しくて、なんかこっちまで照れるのでした。

このホテルは、モバイル向けには結構便利にできています。
備え付けのテーブルにはでっかい鏡があるのですが、その鏡のところには、モジュラージャックと電源口が二つ備え付けられています。
現在では、これはビジネスホテルでは最低限の設備でしょう。

ところで、今日と明日の勉強会の会場は、ポリテクセンターという昔の職業訓練校なので、私がお邪魔した午後1時は、まだお昼休み中の生徒さんも沢山おられました。

この方々から見れば私はかなり異質な物体に見えるらしく、なぜか食後の歯磨きを集団でされていた女性の皆様は、私がその前を通り過ぎた途端、今までギャ−ギャ−と五月蝿かったのが、ぴったと声が止まってしまったのでした。そして感じる暑い視線。。。。。

私はそんなにカッコ良かったのでしょうか。。。☆\(--;)

2000/06/07 (水)   
【レクサスとオリーブの木】                                        ピックアップ目次

『グローバル化システムにはっきり焦点をあて、その意味を正しく理解するまでには、長い時間が必要だった。グローバル化に順応しようとする誰もがそうであるように、わたしは文字どおり自分自身を再教育し、グローバル化を見るための新しいレンズを作らねばならなかった。』と、トーマス・フリードマンが「レクサスとオリーブの木」でいうように、自らが、今という時代を見るための自らのメガネを自ら作るということは、極めて自分自身に対して厳しい自己変革要求を与えなくてはならないことです。

つまり、デジタル革命(IT革命)が我々に要求していることは、自らの体に染み付いた、過去の定義(冷戦の構造だとか、極めて日本的な配分のシステムとか)から、一度自分自身を解放してみる必要があるということだと感じています。

つまり、自己のパラダイムの自己による変換です。

それは、既に過去の「ものさし」は機能しないのではという懐疑こそが正しい選択だということなのですが、『「沖縄サミットのテーマであるIT(情報通信技術)について進講しても、首相は居眠りばかりしていて、何の関心も示さない。そのうちおき出して何を言うのかと思えば、「ITとはどういう意味か」という初歩以前の珍問が飛んでくるんです。』(現代 2000年7月号 P148)というくだりを読むにいたって私の失望は最高点に達してしまったのでした。(まあ、本当かどうかはわかりませんが。。。)

私は確かにグローバリズムの信奉者であり、デジタル革命の伝道師であるかもしれません。少なくとも私のまわりの方々はそう思われていると感じていますし、そう呼ばれていることも事実です。

ですから、古い体質の最たる例である建設業界の方々からは誤解されている部分も多いかもしれませんが、以下の言葉が私のスタンスを代弁してくれていると考えています。

『一般論として、毎朝ちゃんと日が昇ることはいいことだと思う。害より益の法が大きい。しかし、わたしがたとえ夜明けをあまり好きででなかったとしても、自分の力で状況を変えられるものではない。わたしがグローバル化を始めたわけではないのだから、わたしにそれを止めることはできない−人類の発展を犠牲にすればべつだろうが−し、そういう無駄な試みに時間を割くつもりもない。わたしはもっぱら、この新しいシステムから、大多数の人々にとって最良のもの引き出す方法、最悪のものを封じ込める方法を考えたいだけだ。』(トーマス・フリードマン「レクサスとオリーブの木」より)



【暑苦しい文章】                                              ピックアップ目次

暑く苦しい日である。この時期、私は、どちらかというと、クーラーの類は好まず、できれば、窓をがらりと開け、自然に流れてくる風を楽しみながら仕事をすることを至上の喜びにしています。

本日は、なぜか隣家が解体作業中であり、私は音は一向に気にならないのだが(むしろ心地よい!)、時々、なんだかわからぬ埃臭さみたいなものが入ってきては、私の鼻を刺激しているのでありまして、くしゃみが出そうでこれには閉口していたのでした。

さて、週刊ダイヤモンド(00/06/10)『PFI事業入札をめぐる神奈川県庁・大林組「疑惑」の構造』はお読みになりましたか?
結局これはアカンタビリティの問題であって、それ以外のなにものでもないのでしょう。

今、最も注目を集めるPFIという事業形態をとりながら、週刊ダイヤモンドに(決して誉められた意味ではなくて)記事として取り上げられるのはなぜかというと、発注者側のアカンタビリティの欠如以外の何物でもないだろうと私は感じるのです。

私が6/3に書いた【某パブリックコメントへの下書きは】、『発注者責任研究懇談会「発注者責任を果たすための具体的施策のあり方」第一次とりまとめへ』のパブリックコメントの募集に対してまとめているものの一部なのですけれども、建設CALS/ECさえも、本来はこの文脈の中に存在するのものに過ぎないことは、皆さんも重々承知のことだと思います。

『公共事業をどうするのか』という問題の中で、最も大切であり、最優先で取り組まなくてはならないものとは、「発注者責任を果たすための具体的施策のあり方」つまり、アカンタビリティの確保に他ならないと考えていますし、私の建設CALS/ECへの理解は、その文脈の中でしか存在しないのです。

相変わらず業界紙(建設業界専門紙ということですよ)を見ると、社会資本整備の大切さを理解してもらうとか、公共事業投資の増額を陳情するとか、建設(関連)業界は、そういうレベルの話で溢れかえっているのですけれども、すでに、多くの国民(保守的な企業経営者までも)が、納税者としての自己を意識している時代であるということを考えず、闇雲に公共事業を増やせとか、まだまだ日本は社会資本整備は十分でないというような理論を展開してもはじまりますまい。

週刊東洋経済(00/06/10)『FOCUS政治 カギ握る自民支持層「歩留率」』で、慶応義塾大学教授の小林義彰はこういいます。

『公共事業投資が伸びない理由は三つある』

『(一)まず、地方自治体が財政難のために、国からの補助を受け入れにくくなっていることが挙げられる。』

『(二)次に、自民党支持者である経営者などに、「納税者意識」が生じている。言い換えると、いつまでも箱モノを作り続けていたら、「自分たちがいくら税金を払っても追いつかない」という不満が、有権者の間で生じている。』

『(三)さらに、国の財政難から、将来の財政破綻を見越して財政再建をしなくてはならないという政策圧力も考えられる。』

多くの建設業者の皆さん(特に公共工事を中心としている地方の建設業者さん)にも、漠然とした不安は存在するのだと考えます。

つまり、それは、今のままで当社は10年後に存在しているのだろうか、という命題に対しする明確な答えを持ち得ないという不安です。

それに対して、公共事業をもっと増やしてくださいという「陳情」をすることしか出来ない業界というのもいささか寒いですねぇと私は感じているのですし、そのような「陳情」をすること自体が、真の発注者である国民の感情を逆なでしていることに気付かない業界というのも、既に市場を見失った悲しい業界なのかもしれません。

と、ここまで書いてきて、このくそ暑いのに、こんな暑苦しい文章誰がよむのだろうと、ふとそう思ってしまたら、書こうとする気力が失せてしまったので、さようなら。☆\(--;)

2000/06/06 (火)   
【新潟県設備工事協同組合の皆様へ】

新潟から先ほど戻りました。
しかし、上越新幹線は混んでいますね。帰りに乗った新幹線は、グリーン席が3席しか残っていませんでした。

混んでいるグリーン車っていうのは、まあ、芸能人とか、議員様とか、やくざ様とか、成金のオヤジとか、その連れ(婦人とは思われないようなケバイ女性)とか、人間観察には最高の場なのですが(特に東海道新幹線のぼり)、本日の上越新幹線は、みんなおとなしい人というかオーデナリーピープル(普通の人々)ばかりでつまりませんでした。☆\(−−;)

さて、昨日、本日と、組合イントラネットの勉強会に出席された皆様、そして、ひたすらサポートに徹していただいた技術委員会の皆様、本当にご苦労様でした。m(__)m

私からのフォローとしては、とにかく毎日アクセスして、できれば毎日情報を発信してください、ということに尽きます。
全ての始まりは、インターネットにアクセスする習慣なのであり、インターネットが何処に我々を連れて行こうとしているかを、自ら感じ、これからの自らの生き方をイマジネーションすることにしかありません。

他業界からは、まだそんなこと言っているのかといわれそうななのですが、建設業界は所詮そんなものです。
日本で一番ローテクな産業なのです。
ずっとイマジネーションを機能させないできた産業です。
そろそろイマジネーションが退化しようとしているころに、頭を使って考えましょうって言われている産業なのです。

8日9日は長岡にお伺いいたします。
宜しくお願いいたします。


【一理あるかもしれないが、これは(怒)である】

建設CALS/ECフォーラム用の配布資料のデータを送ったと思ったら、今度はハードコピーを提出してくれだと(つまり印刷して納品してくれ)だそうである。

言い分は、文字化けすると困るから。。。。
なるほど一理あるなぁと。

しかし、いまどきねぇ。
セミナー等で資料を主催者様まで提出しているけれども、こんなこといわれたのは初めてだわ、わたしゃ。
どういう環境で仕事してんだろうか、この会社はと、疑ったちまうねぇ?
そのうちOHPでもくれとか言うんじゃないだろうなぁ(笑)。
ああ、やりずれぇ〜(怒)。

2000/06/05 (月)   
【変な看板】

移動中、新潟市内で見た変な看板
「かも歯科」(爆笑!)
もう一つ「海物語(かいぶつご)」。。。????


【大転換臨時政権】                                             ピックアップ目次


新潟出張。
今日と明日は、新潟県設備工事協同組合さんのイントラネット講習会。
この事業者団体さんは、組合員さんの数も多いので、今月と来月は新潟参りが続くのでした。

今日の会場は、新潟ソフトウェアセンターというところでしたが、セミナー前半は通信速度がぜんぜん出なくてダメ!、どうやらOCNエコノミーらしいのですが、他の教室でもインターネットアクセスしていると、もうこれはお手上げ状態です。ようやく、3時の一休み後は、そこそこのスピードを確保できまして、なんとか収まりつきました。
あせあせ。。。(^^ゞ

出かけてくるときに、大宮駅で『現代 7月号』を購入。
この本は、めったに買わないのですけれども、今回は 田中秀征氏他による「大転換臨時政権を樹立せよ」があることを知っていましたので、迷わず購入です。

私は、田中秀征氏は結構好きです。そして、今という時代には欠かせない論客であると思います。
問題は選挙に弱いところでして、私は、田中秀征を国会に送れない長野県人を軽蔑していた時代があったぐらいです(笑)。
(まあ、それは長野県の皆さんが悪いのではないことは百も承知ですから、怒んないでくださいな)

今回の「大転換臨時政権」の提言は現実味は極めて薄いでしょうが、それなりに核心をついたものとなっていると考えます。

曰く、大転換臨時政権の目的は、『既得権構造が新しい可能性を妨げている。そえがわが国の政治・経済はもちろん、さまざまな社会分野で低迷が続く最大の原因となっている。"大転換臨時政権"は、この既得権構造に有効なくさびを打ち込み、新しい大展開の突破口を開く役割を果たすのだ。』としています。

そのためには、『国会議員ではない有能で信頼できる民間人を最大限(半数)に閣僚として起用した』臨時・緊急の政権を、今回の総選挙後に樹立すべきだとしています。

これは、政治・官僚への国民の不信感を代弁したものであり、すなわち、、

『現在、わが国の政治・行政と、国民・有権者との関係は「笛吹けど踊らず」という様相を呈している。政治家や官僚がいくら正しいこと、当然のことを言っても、人々はそれを聞き入れてくれない。特に、政治や行政の側からの頼みごととなると耳を貸さないどころか猛反発を招くことにもなる。』

『政治家や官僚は、こうなった理由が国民・有権者の度し難い愚かさとエゴイズムにあると考えがちだが、実はそうではない。』

『政治家や官僚が笛を吹いてもそっぽを向かれるのは、笛を吹く人が信頼されていないからである。』

という指摘の通りだと感じるのです。

私は、こうして建設CALS/ECという国の政策についてのサイトを開設していますが、そこでいつも障害として感じているのは上記の指摘に限りなく近いものなのです。

つまり、『今のままでは、政治家、政党、あるいは官僚がいかに声を張り上げて義務の引き受けや責任の分担、困難な事業への協力を求めても、国民・有権者がそれに呼応して立ち上がることはないだろう。政治や行政の側もそれを本能的に察知しているから、国民に負担を求めたり、苦痛を強いる政策を控えるようになってきている。』のであろうし、建設CALS/ECもその例外ではないと私は感じているということです。

つまりどういうことかといえば、建設CALS/ECを実現しようとしたら、推進する側が建設CALS/ECの本質を知り、自らデジタル革命による公共事業システム変革の先導者足り得なくてならないということなのですが、いつも私はこの文脈で失望しているということです。

2000/06/04 (日)   
【日曜日だけども仕事】

6月20日用のプレゼンピッチの仕上。
これは私の全国初公開ネタで、仙台での日経BP社主催の建設CALS/ECファーラム用のもの。
なになに、演者に私の名前がないだろって?
それは、当日までの謎だなぁ(笑)。

ちゃんと納品までする。
しかし、あのぐらいのファイルなら電子メールで送らせてくれぇ(謎)。
黒猫さんに運んでもらったので不経済極まりない。

7月18日用のプレゼンピッチの仕上と納品。
これは、3時間ネタなので基本的には従来路線のものを周到。

明日、明後日の新潟での勉強会用の準備。
イントラ部分の確認。しかし、IDをどうやって知らせるんだぁ?
簡単なマニュアルを作ろうかと思うが、、、、既に午後10時也。

原稿のゲラ(っていうのかい)がPDFで飛んでくる。
これから、一度印刷してみて確認する予定。
しかし、昨日の夕方打合せをしてだから、土日休みなしなのですねぇ。ご苦労様です。>担当者様。



【先週の読書】

『文芸春秋 6月臨時増刊号 2000・6・15 文芸春秋』
『地下鉄の友 泉麻人 1995・1・15 講談社文庫』

とりあえず、先週から引っ張っていた『JMM 村上龍』jは読了。
『脳を鍛える 立花隆』は3分の2ぐらいか。。。

問題は『地下鉄の友』である。
これは、都市生活者には見覚えのある「通勤関連のよた話集」であって、くだらなくも、著者の創造力がどうでもよいような話を、エンターテイメントに仕立て上げているという、やっぱりイマジネーションなんだよねぇ。。。というような話であります。

つまり、結構面白いのであって、京浜東北線で移動なんていうときには丁度よいのであります。
なものですから、他の本を読むのが遅れちゃっているわけですねぇ。。。。。



【旅人の密かな楽しみ】

旅人の密かな楽しみ画像
同上 その2

2000/06/03 (土)   
【不謹慎】

西神田での打合せが終わろうとしていたころ、大きなゆれが突然にやってきた。
その揺れは長い間続いていて、もしかしたらという気持ちにさせてくれた。

不謹慎かもしれないけれど、大雪で電車がとまったり、こうして地震があったり、雷ががんがん鳴っていたりすると、心がたかなったりしている事がある。
当事者となった時にはそんな悠長なことは言っていられないのだけれども。

皆さんもそういうのってあるでしょう?



【某パブリックコメントへの下書き】                                    ピックアップ目次


『コストの低減を図りつつ、品質の高いものを調達する』という命題の中で、公共事業を発注する視点とはなんだろうかと考えます。

コストの低減とは、当然に発注時のコストばかりではなくライフサイクルコストを含めたトータルコストであるだろうし、品質の高さもライフサイクルを踏まえた品質である必要があるでしょう。

ですから、発注者責任の問題を考えるときに、常にその始点は調達側のGCO(政府運用概念)の明確化にあるのだと考えます。

それは、どのようなものを調達し、調達後はそれをどのように運用するのかを明確に仕様した運用概念の存在が前提でないと、工事の評価も企業の評価もできないということであり、新しい技術提案も出来ないということだと考えます。
私は多くの公共事業に欠けている視点はこれだと感じています.



【某原稿の主旨下書き】

公共事業における調達システムとしての建設CALS/ECというのは、基本的には調達側による調達システムの改善行為であり、それを情報技術が担保することによってのみ成立するものである。

そしてその機能はあらゆる場面におけるコストの削減とアカンタビリティの確立であり、その視点は、デジタルデータの生成と流通プロセスが持つ合理性の追求という本質、つまりデジタルデータは組織上の不合理を嫌う、組織上の曖昧性を浮き彫りにするという特性を生かした、組織的な業務改革に他ならない。

故に建設CALS/ECを成功させるということには常に二つの側面を意識する必要がある。
それは発注者側の理論と受注者側の理論である。

発注者側の理論とは、建設CALS/ECに対応しなくてはいけないのは常に調達側、つまり政府(行政)であるという認識である。
(→発注者はもっとCALS(建設CALS/ECではない)を勉強しましょう!)

これは建設CALS/ECは、常に、発注者の自己調整システムとして機能することを最優先目的としているのであり、この認識なくしては建設CALS/ECそのものが成立し得ないということである。
(→現在の建設CALS/ECへの試みが持つ最大の欠点が、この視点の欠如だと指摘できるだろう。)

受注者側の理論とは、建設CALS/ECが施行されるとき前提とされている市場原理である。
つまりCALSは原則的には市場理論主義を前提として成立しえるということである。
建設CALS/ECが実施されるということは、配分ルールから競争ルールへのパラダイムシフトである。
(→鉛筆と紙がパソコンになるだけなんていう発言は、建設業界へのいたわりなのか、それとも建設業界を馬鹿にしているとしか思えない。)

しかしなぁ、CALSっていうのはただこれだけのこと(?)なんだよねぇ。
でも考えれば考えるほど実現不可能に思えてくるのはなぜなんだろうか。
「現場所長の一日」(謎)もいいけどね、「発注者側の一日」っていうのも必要だよね。

ああ、建設CALS/ECに縛られると、情報化っていうのもつまんないねぇ。☆\(--;)

2000/06/02 (金)   
【2万8000円について】                                          ピックアップ目次

岐阜から美濃加茂へ。
美濃加茂から大垣へ。
大垣から帰宅したのは午後11時を過ぎていました。

今日は難しい話が多かったせいか、帰りの新幹線は脳味噌覚醒状態で眠れなかったのですが、帰りの京浜東北線で、ピンポン球が入るぐらいの口をあけたまま眠るお嬢さんを見て、うかつには人前で眠れないものだなぁと感じた次第なのでした。
まあ、100年の恋も冷めるだろうと。

朝から難しいメールが届く。

330はパジャマが用意してあるんでしたっけ?

HP拝見しました。
すでに同様のメールが来ているかもしれませんが。。。。。。
建設分野でも同様の入札はたくさんあります。
特に土木設計,建築設計は最低制限価格のないものが多いですから,
1円入札なんてのもありました。
また,建設業でもあります。
有名なのは,某超大手ゼネコンが
●●関係の建築工事を落札した「事件」です。
少なくとも,マスコミ,業界内の
それらに対する評価は決してポジティブなものでないのは確かです。
衰退産業でのそういう動きはどうみられますか。
ご教示ください。


わかりませーん。(^o^)丿 
じゃ、つまんない答えなのだろうけれど、所詮つまらないものなのではないでしょうか。☆\(−−;)

つまりそこに戦略はあるのかと言う視点で見たときに、合理的な説明が可能なのかということなのでしょうけれども、明らかに今回のIBMによる2万8000円とは異質のような気がしますね。

しかし、公共事業においては、是非にどんどんやってみていただきたい。☆\(−−;)
その分だけ我々の税金は他に活用できるチャンスも出てくるのだろうから、こういうダンピング的公共事業入札というのは、儲かっている会社は是非制度化してでもやっていただきたい。
立派な行為であると賞賛されることでしょう。(ホントかねぇ?)
しかし、問題は儲かっている会社はあるのかということだけれども。。。。

つまり、そういう戦略というものが、どのような経済状態の時に、どのような経緯で、所謂資本のルールを確立しようとするのかを是非知りたいと感じます。(上記の例はたいした戦略は無いでしょうが。。。。)
つまりどこで収支を合わせようとする戦略なのかということです。

世の中の基本的な定理は対象性にあるわけで、どこかで損がでればどこかでそれを埋め合わせようとする。若しくは誰かが損をすれば、誰かは儲かっていたりする。

つまり問題は、その埋め合わせの対象が、いったい何かということだけなのだ思います。
ただそれがわかっちゃうと、とたんに詰まんなくなるのが建設業かもしれませんねえ。



【2万8000円】

今日の話題は、まずは「日本IBMが政府調達システムのアプリ開発を2万8000円で落札 」でしょうか。
これは、政府の「調達総合情報システム」のアプリケーション開発部分の入札での日本IBMの本当に戦略的な営業戦略なのですけれども、凄いなぁというしかないですね。

多分、この調達部分については、沢山の会社(今回は10社指名とのこと)さんがそれなりに戦略的に動いてきたのでしょうが、こういう価格での入札は全てをデフォルトに帰す力があるなぁと。

『日本IBM広報は「同システムはIBMが提唱する“e-business”の政府版。今後電子商取引は民間ばかりでなく政府にも波及する。将来の政府系システムを開発するためのノウハウを確保し今後の対政府ビジネスに生かすため、是非とも落札したかった。この価格付けは、いわば“戦略的投資”という位置づけである」とコメントしている。』

という発言の前には、まったくそのとおりだいうしかないのですが、これも「知識(ノウハウ)」を商売にできるIT産業だからできることなんだろうなぁと感じます。

つまり、今回の2万8000円は、「知識(ノウハウ)」の対価が2万8000円なのではなくて、今回の仕事で得られる「知識(ノウハウ)」というのが(1億5000万円−2万8000円)以上の価値があるという判断であり、「知識(ノウハウ)」は「知識(ノウハウ)」のあるところにしか集まらないという原則に従った判断なのだろうなと感じます。
こうなると規模の理論というか企業の体力も大事だなぁと。

それは、まさに“戦略的投資”なのですが、そういう戦略がとれるIT産業界というのをとても羨ましく感じる次第なのです。
それは市場がまだまだ熟成していない(むしろこれからの市場である)という背景もあるわけで、こういうのを見せ付けられると、改めて成長する産業、衰退する産業という部分を感じさせられます。

つまり、これを建設業でやろうとしたらどうなるのだろうかなと考えても、まあ、建設コンサル業では可能かも知れない(最低価格が設定されていないとしてね)ですけれども、結局扱っている「商品」とその市場の発展性という部分、市場の原理の機能というところで、違いが大きすぎて現実的でないなぁと。

例えば、「知識(ノウハウ)」の蓄積のために、戦略的に1億5000万円の工事を2万8000円で入札したらなんていわれるのだろうかと、そもそもそんなことを考えること自体がありえるのかと、そんなことを考えさせられるニュースでした。

2000/06/01 (木)   
【330にて葛藤する】

岐阜市内での仕事を終えてホテルへ入る。
このホテルは330という名のついたホテルで、名前の通り某ハウスメーカーさん系のホテルでして、いつも私の関与先様経由で予約を入れていただいております。>いつもありがとう。(^o^)丿

岐阜は色々とホテルの浮気をしてみましたが、結局このホテルで決まりの状態です。
本日もツインルームをあてがっていただきまして、ここのツインは本当に広いのでして、私はすこぶる機嫌がよいのでありました。

しかし、せっかくの岐阜なので、これから柳ケ瀬にでも出かけて一杯としたいのですが、なぜか私は地獄の6月を迎えておりまして(つまり仕事が山積状態ということ)、岐阜は鵜飼もあるなぁとか、柳ケ瀬が俺を待ってるぜぇ、なんていう旅情に浸っているところではないのでありました。

と書いているのは、実は、私は本当に精神が弱く、自分自身の欲望に勝てないダメなやつなのでありまして、仕事をしなくちゃいけないなぁという気持ちと、まあ、明日もあるさ、という楽観主義的ノー天気さとが、私の心の奥底で葛藤をしているわけでして、仕事をしなくちゃいけないと書けば仕事をするんじゃないのかという単純バカボン的発想の賜物なわけです。

で、その結果がどうなるのかというと、それは、また明日のココロだぁ。



【たごと】

6月である。
6月といえば衣替えである。

私は今日は5時に起床し、無理やり朝ご飯を口につっこみ、お風呂に入り、朝7時の京浜東北線にのり、8時発ののぞみにのって、岐阜までやってきたわけですが、衣替えっていう実感は残念ながら得られなかった。(T_T)

それは、沢山の女子中学生や高校生に囲まれるような電車であれば実感も湧くのであろうが、残念ながら、私の乗り物は何時もおやじ仕様なのである。
今日も沢山のおやじさんたちに囲まれながら移動してきたのであります。

それは、さておき、先ほどお気に入りの「田毎」にて、カレーまんま定食をご馳走になってきた。>松原さんご馳走様。m(__)m

この「田毎」のメニューは非常に興味深いというよりも異様である。
例えば、「カツ天丼」なんていうのは、天丼とカツ丼が一度に味わえる優れものだし、ヒレカツが乗っかったうどんなんていうのは、私はここでしかみたことが無い。

それはまるで岐阜の文化性を言い表しているようなメニューで、即ち独自性を持ち得なかった故の独自性みたいな世界をかもし出しているのです。

もっと拡大解釈すると、それは近代日本を代表する姿のようなもので(さすが岐阜は日本のど真ん中である)、いろいろと欧米のいいとこどりに必死になっていたら、日本語を喋る以外に日本人としての独自性みたいなもんがどこかへ飛んでいってしまって、かといって完全には欧米流にはなれないといいう中途半端さを追求した結果のようなものだと感じたのでした。

って、うまけりゃなんでもいいんだけれどもね(笑)。

momo
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