[店主戯言] 2000/07/01〜2000/07/31

桃知利男についてインデックス | 2000年6月へ| 2000年8月へ著作権店主へメール


2000/07/31 (月)   
【帯広にて】

5:55 京浜東北線 浜松町 6:34
浜松町 6:47 東京モノレール 羽田空港 7:10
羽田空港 7:40 空路JAS(羽田−帯広) 151便 帯広空港 9:15

ねむいなぁ。

2000/07/30 (日)   
【NOと言えるコンサルタント】

建設通信新聞2000年7月31日第二部「建設業の構造改革」はなかなか読み応えのある好企画ですが、私が一番共感できたのは、最終面にあるオリエンタルコンサルタンツ社長清野茂次氏へのインタビュー記事です。

本当は全文ここへ転載したいぐらいなのですが、それは無理なのでね、皆さん建設通信新聞を読みましょう。
購読されていない方はなんとか入手してみてください。

『NOというこは、勇気と哲学、そしてそれを実現させる技術と説得力が必要です。そのためには能力を磨くことに尽きると思います。それによって初めて、建設コンサルタントの構造改革が実現するのではないでしょうか』

『仮に望ましい将来像を”本物の建設コンサルタント”と表現したとき、その役割は発注者のパートナーやアドバイザーとしての業務を含みながら、発注者からも独立して業務ができるコンサルタントということになるのでしょうか。しかも大切なことは、提言(提案)し、行動(実行)し、結論(成果)を出すことです』

『自らの反省を含めてですが、これまでの建設コンサルタントは、保護された甘えの構造の中で生きてきました。自身での経営・技術改革の努力が十分であったとはいえません』

『これまで甘えの構造の中で生きてきた建設コンサルタントが果たしてこの革命(IT革命)にどう対応できるのか、どう生きていくのか。残念ながら、産業としてのIT革命に対して、見通せていないというのが実情です。大変重要なことなのに、その重要性に対する認識が、全般的にはまだまだ甘いといわざるを得ません』

『これまでのような領域を保護するような発想ではやがて建設コンサルタントは消滅していくことでしょう。ITを先取りして経営と技術に生かすこと、ITベースにした改革こそ、これからの建設コンサルタントに不可欠な視点だと思います』

『建設コンサルタントの構造改革が進むには、発注体系が変わるべきだと最初に申し上げました。』

『現在の発注体系は建設コンサルタントの平均的なレベルアップには役立ってきました。右肩上がりの時代はそれでよかったかもしれません。しかし、これからは市場原理を基本にしないと、国際競争力のあるコンサルタントは育たないと思うのです』

『建設コンサルタントにとっての市場原理とは、質の保証とはどのようなものでしょうか』

『コンサルタントの選定ではフィーの多寡ではなく、いい成果を出すコンサルタントを技術力による競争で選ぶべきです』

『このようなシステムによるきちんとした競争にあれば、市場原理は働くはずです。地元優先とか、なんらかの配分主義がある契約制度が成り立っているところに、産業の再編成が起こらないのは当然のことです』

『そうはいっても、現実には完全な市場主義は難しいかもしれません。至上主義にもとづくものとは別に、地元育成を図るものというように、発注体系を明確に区分・公表すればいいのではないでしょうか。後者の方は、福祉的公共事業というように明確に区分すべきです』

「福祉的公共事業」っていうよび方はいいですね、私はこれを「国の無形重要文化財的公共事業」とよんでいましたけれど、福祉的公共事業っていうのもいいですねぇ。

しかし問題はそんなよび方にあるのではなくて、いざ経営と技術に優れた企業を経営者が志向するときに(ITを活用するというう文脈もここにある)、結果的には市場が市場足りえるのかという問題でのジレンマに陥るということですね。

現在の発注体系で経営と技術に優れた企業の定義というのが、市場原理における技術に優れた企業の定義とギャップがありすぎる現実は、つまり公共事業市場では今のIT革命が志向する市場原理主義的な経済原理を志向した経営が現状困難だ(しかし、将来を考えれば市場原理的な競争力は欲しい)というジレンマを生み出します。

つまり、いくら世の中がIT革命だ、市場原理だ、競争力だ、コア・コンピタンスだと騒がしくとも、現在の発注体系(公共事業)には、経営者が市場原理における技術に優れた企業実現を志向しようとしてもそれをを阻害する要因が現実として存在しているということなのです。

それは、建設コンサルタントに限ったことではなくて、公共事業に依存する全ての業界に言えることなのですが、それを『地元優先とか、なんらかの配分主義がある契約制度が成り立っているところに、産業の再編成が起こらないのは当然のことです』と表現されているのですね。

優秀な経営者が活躍できる市場を整備するのも発注体系(公共事業)の役目だと私も思うのです(私はこの文脈で建設CALS/ECに期待を寄せていて裏切られました)。それでなくてはただただ国力は凋落するだけでありましょう。

そのためには、受注者である業界も『NOと言える』のは当然であり、それを可能ならしめるためには『勇気と哲学、そしてそれを実現させる技術と説得力が必要』なのであり、それには『能力を磨くことに尽きると思います』なのだと思うのです。



【今日の更新】

セミナー案内に8月11日新潟市を掲示しました。
載せるの忘れていたのですね。☆\(--;)

これは盆休み前最後のセミナーですが、このセミナーも新潟、休み明け最初のセミナーも新潟と、なぜか私は新潟づいています。

まあ、現在桃知御用達米も味噌も酒も新潟県産で揃えていますが、妙に肌のあう県であることは確かでございます。

2000/07/29 (土)   
【緑の窓口】

緑の窓口まで再来週分のチケットを購入にいく。
さすがに緑の窓口はいつもの数十倍の人手でごったがえしていまして、民族大移動の季節なのだなぁと(だから早めにチケット押さえにいったのだけれども)。

ちなみに私が購入した切符は以下の通り。
これを全て発券してもらうのにゆうに二十分以上はかかる。待ち時間を入れると四十分以上。(T_T)

しかし、緑の窓口っていうところはカードはビューカードしか使えねーし、インターネットで購入できるわけでもねーし、ああ面倒くさいったらありゃしないのでした。

8月7日(月)
 東京 11:38 ひかり 225号 米原 14:01
 米原 14:10 加越 5号 福井(福井) 15:16

8月8日(火)
 福井(福井) 18:09 雷鳥 29号 金沢 18:58

8月9日(水)
 金沢 11:47 はくたか 9号 富山 12:23
 富山 12:49 (ワイドビュー)ひだ 12号 高山 14:14

8月10日(木)
 高山 7:18 (ワイドビュー)ひだ 2号 岐阜 9:17
 名古屋 12:48 のぞみ 12号 東京 14:24

8月11日(金)
 大宮(埼玉) 9:22 あさひ 311号 新潟 11:03

8月12日(土)
 新潟 9:13 あさひ 4号 大宮(埼玉) 10:29



【ももちどっとよむ】

これはタイトルだけが先行して存在していたのです。

要は、【今週の読書】のまとめなのですが、「ももちどとこむ」とこのサイトの名前を変えたときからプランは出来上がっていたのでして、今回形だけはつくてみたというものなのです。

ももちどっとよむ



【今週の読書U】


『恥と無駄の超大国・日本 落合信彦  2000/08/01 小学館文庫』

文庫版じゃない「恥と無駄の超大国・日本」は既に読まれた方もいらっしゃるとは思います。
これを読むとね、私の知っている日本人っていうのはそういう人たちばかりじゃないと反論の一つも言いたくはなるのですが、しかし殆どはその通りなんでしょうなぁと悲しくなるのです。

私はこの本の中でも悪者の代表みたいに書かれている建設業界の出(というよりも今でも建設業界人だと思っています)なのですが、おいらの人生の三分の一ぐらいを恥と無駄に費やしてきたのかとはとても思いたくもない。

でも結果的にね、日本という国がこうなっちまった原因の何千万分の一ぐらいには荷担していたんだろうなぁと。

立川談志曰く、「人生って言うのは恥ずかしいもんなんだ」と、そういう人生観にでもたたないとこの本の真意は読み取れません。

つまりね、恥と無駄の超大国・日本をつくったのは、なにを隠そうあなた自身だということなのです。



【今週の読書】

『新世代ビジネス、知っておきたい60ぐらいの心得 成毛真 2000/07/25 文春ネスコ』

これは既に店主戯言7月27日【桃知マニア必読の書】でご紹介済みですね。
それではそこからの引用をもうひとつ。曰く、『工学部と法学部出身者の前途はキビシイ』

『マイクロソフト時代、私は入社試験の面接では人柄しか見なかった。
出身学部も履歴書もまったく無視。そうするとなぜか、工学部や法学部出身者の多くを不採用としていることに気がついた。』

『大学の工学部では、きわめて連続的なプロセスで知識を叩き込まれてしまう。積み木のように基礎的な知識を積み上げていって、より複雑なものに挑んでいく、そういう教育方針が採られ、また、それがよしとされる。』

『だが、現代はものすごく非連続だ。突然新しい価値観がドンと出てくるこのような時代に、もはや工学部のボトムアップ式の教育では対応できないのではないだろうか。』

『同様に、T大法学部に象徴される法学部系の人間もビジネスの世界ではダメ。使いものにならない場合が多い。法学部出身者も知識積み上げ型教育を受けているから、なかなか既存のルールから逸脱できない。』

『余談になるが、いま、官僚諸氏が苦労しているのも、こういったところに根ざしているような気がする。社会がめまぐるしく変化しているのに、既存の法体系やルールを突破する斬新な考え方を見つけられない。現行の法体系にはくわしいが、新たな法体系を提言するような能力は持っていないのだ。』

けだし、間違った指摘とはいえないだろう。私はこんなこと考えたこともなかったわ。

成毛氏の凄いところは、私たちがそれを如何に表現しようかなと悩むところを、自らの経験をスルーさせ日常のことばであっさりと表現できるところにあると感じているのです。

2000/07/28 (金)   
【店主へとへと】

新宿からの帰りに、川口でマッサージを受けたのはいいのですが、私の体は既にへとへとでありましてマッサージの効果も今日はいまいちでした。

過ぎたるは及ばざるが如しではありませんが、早めのお手当てがなんでもよろしいようでしてね。皆さんも、なんでも手遅れにならないうちに早め早めに手を打ちましょうということなのでしょうね。

新宿のヨドバシカメラでレッツノートのトラックボール復活版をちょと見てきたのですが(本当は買うつもりであった)、今回は残念ながらパスですなぁ。

いいコンセプトのマシンなんだろうけれど、現物をみると躯体の出来の悪さが一目瞭然なのでした。
私は光学式トラックボール初代からのユーザーであり、かれこれ4台のビー球マシンを使い、ビー球復活を心から願っていたファンであります。そして根っからのモバイラーなのです。

その私がいうのですからねぇ。物凄くがっかり。
モバイルマシンの最低限の条件は強度なのですよ。それとね、なにも今更銀色にしなくってもねぇと私は思っちゃうんだな。

あの色は、はげるし汚れは目立つしなのですよ。

まあ、ヘビーなモバイラーじゃなきゃいいマシンかとも思うけのだれど、ということで、今回のビー球復活マシンは泣く泣くパスだなぁ。使えん道具にお金払えるほど私は裕福じゃないんだわぁ。



【なにしに山形まで】

昨日は山形までなにしにいってきたのかというと、所謂(いわゆる)測量業を考えに行ったのでして、決して庄司屋の「板そば」を食べに行ったわけではないのだけれど、「板そば」はおいしかったなぁ。
小林社長ごちそう様でした。m(__)m

「板そば」は所謂やぶそばなのだけれども、その野趣はその辺の田舎そばよりはかなり洗練されているし、妙に腰のあるそばだなぁという印象でした。
ですので、喉越しを楽しむというよりは噛んで味わうと言うようなかんじかなぁ。

と、こんなことしか書かないものだから、やっぱし桃知は全国各地を遊行しているのだと思われている方々も沢山いらっしゃるのだろうが、まあそれもあながち間違いではないのかもしれないけれど、まあ、いいじゃないですかと。

さて、測量業ですが、ここでの私の整理すべき事項は、そもそも測量業とはなんなのかという曖昧さだったのです。

はたして建設コンサルとは何処が違うのか、はたして測量業における「現場」とは何処にあるのか、そしてこの業界では業務の効率化を越えたところでのIT活用は可能なのか、つまり顧客志向(市場の要求としてのコア・コンピタンス経営を可能とする)の情報化は可能なのだろうか、とまぁこういうこところの整理でしょうか。

CALS度診断を見る限り、建設業(公共事業中心の土木工事業)よりは建設関連業種の方々の方が数段にIT投資は行われていることは判然としてはいたのです。

しかしそれとて業務の効率化レベルの話であり、それは情報技術中心の情報化であり、へたすりゃベンダーいいなりの情報化が最もまかり通っている業界だということもできそうな気がしていたのです。

私の興味とは、それじゃこの業界で私の考える(顧客志向の経営の実現を支える)「個人の創造性」を重視した情報化、経営の主体としての人間を重視した情報化、つまり経営としての情報化というものをどう可能ならしめるのかという問題なのです。

そしてこの部分は、経営者のマネジメント志向と密接な関係を持っているわけで、そのマネジメント志向を左右する業界を取り巻く環境も知りたかったわけですねぇ。つまりこの業界における顧客とは誰かと言う部分と、顧客に満足していただける品質といった場合の品質の定義みたいな部分。

それと、もう一つ重要なことは、仮に経営を取り巻く環境(発注者ですね)がイコール公共事業みたいなところで閉塞しているとしたら、経営者はその閉塞感の中でモラルハザード的に満足し続けるしかないのか、それとも自己研鑽を可能ならしめるなんらかの誘因が働くののか(経営者も従業員も)、そういうところを整理したかったのでした。

今回は小林社長のおかげでだいぶ整理できたように感じています。
ということで、この続きは来週の帯広出張で炸裂するのだぁ(謎)。

2000/07/27 (木)   
【専門工事業イノベーション戦略】

新聞によれば建設省は26日、専門工事業者の将来ビジョンを示した「専門工事業イノベーション戦略」を策定したとのこと。

建設省建設業振興基金のホームページに掲載予定とのことなので、詳しくは掲載後に検討することとしたいとは思うのですが、既に掲載されていた中間とりまとめを見る限りでは、中小建設企業の戦略としても指針とするにはかなりいいのではないのかと感じていたものです。

この戦略は、昨年7月に同省が大手ゼネコン向けに打ち出した「建設産業再生プログラム」の専門工事業版という位置付けでありまして、現時点では私が(商売柄)最も気にしているものでもあります。

『元請け・下請け関係の適正化や経営革新といった従来指摘されていた課題の改善だけでなく、分離発注や異業種JV、CM方式など専門工事業者にとってメリットのある多様な建設生産・管理システムの検討、IT(情報技術)の積極的な活用などを提案しているのが特徴だ。』

『また、行政・公的団体・業界団体が今後取り組むべき施策や、既に経営革新などに取り組んでいる専門工事業者の先進事例も参考資料としてまとめている。建設省では同戦略の実現に向け、各専門工事業者団体などと連携し、戦略の周知を図るとともに、各種施策を展開していく。』

期待しましょうというよりも、ここでこけたらもう後は無いと言うのが私がこの政策に期待を寄せる所以なのですね。

参考 店主戯言 2000/06/23 【最近の私の関心事】
    店主戯言 2000/06/19 【専門工事業イノベーション戦略】
    ダウンロード 00/6/20 日経BP建設CALSフォーラム使用プレゼンピッチ



【桃知マニア必読の書】

山形はあんなに良い天気だったのに埼玉は生憎の雨なのでした。
さて本日私は二冊の本を旅の共に持参しました。

一冊は昨日書きましたアマルティア・センです。
そして、もう一冊が、前マイクロソフト日本法人社長の成毛真氏の『新生代ビジネス、知っておきたい60ぐらいの心得 2000/07/25 文春ネスコ』でありました。

これは非常に読みやすい本なのです。ものの一時間もあれば完読してしまえるようなものなのです。
センの著作が一段落を理解するのに一時間以上かかるのとはわけが違います。

すーと頭にはいります。
でもね、非常に面白いし成毛氏ならではの含蓄ある内容です。

例えば「衰退産業の心地良さ」では、こんな調子で日本の多くの企業に蔓延するモラルハザードを指摘しています。

『何のために会社をやっているのかわからなくなった人たちに、ITを導入すればあなたの会社の社員のモチベーションが上がりますよ、と私がいくら言っても、

「うちは田舎だから、朝はマイカー出勤でみんな七時までには会社に着いていて、夕方も六時には退社しているし、週末は近くの川で同僚や家族とカヌーをやったりしてアウトドアライフを満喫している。年収八〇〇万円でも庭付きの一戸建てに住んでいて、結構社員は幸せそうですよ」

なんて経営者が真顔で言ったりする。』

『もちろん、彼らの言うことも正しい。それはそれでじゅうぶん幸せだ、と私も思ったりする。そういう人たちは放っておいたほうがいいんじゃないだろうか、と。でも衰退産業になっちゃうよね、と他人事ながら心配する。近い将来、激烈な生存競争が自分たちの知らないところで、しかも社会全般で必ず起こるからだ。』

難癖つけようとおもえばいくらでも可能のような文章でありながら、その実、これと対等に話そうとするのはかなり難しいのだよ。ということで桃知マニア必読の書であると私が烙印を押すのであーる。


【結転起承】

山形から帰りの山形新幹線つばさの車内でこれを書いています。
青汁で有名な俳優さんが斜め後ろにいて、ゆべしを食べたりしているのが妙に変です。

本日は山形の朝日測量設計さんまで取材。
小林社長、大変お世話になりました。m(__)m

小林社長は何度も私の講演に足を運んでくれているのですが、まあ、いつも私のセミナーが尻切れトンボで終わっちゃったりしているものですから、起承転結の結からはなしてくれると喜ばしいというような話をしてくれました。

それは私にとっては目から鱗というか思考のポイントチェンジのような話でして、ああそうか、私も変に日本的な起承転結ばっちりの、美しいプレゼンテーションのルールのようなものにこだわりすぎていたなぁと感じた次第なのです。

確かに学術論文の発表みたいなものでは、最初の5分で結を話すというのが常識だと教わった記憶がございまして、これは頭の片隅には残ってはいたはずなのですが、最近は長時間の公演時間をいただける機会が多いものですから、私もついそういう状況に甘えていたというところがあるかも知れないです。

ということで、この結から話す講演を早速試したいなぁと考えています。
一番近いのは8月3日の鹿児島でのセミナーですが、多分プレゼンピッチの変更は間に合わないだろうなぁ。
でも、プレゼンピッチの順番を無視してもやりたいなぁと思うのでした。

ということで、この文は次の停車駅である宇都宮でアップします。

2000/07/26 (水)   
【アマルティア・セン】

なめくじのようになりながらなめくじ(500系のぞみ)に乗って帰ってきた。
昨晩は講演会の打ち上げでちょっと飲みすぎてしまったものだから、今日は乗り物に乗るとすぐに眠っちゃうんだなぁ。

私は子供のように何処で寝ても寝汗をかくので、目覚めるといつもなめくじのようなんだ、
これがちいさいんならいいんだろうけど、私はあいにくと大きいので、でっかいなめくじなんだなぁ、これが。

さて、本日のめっけもん。
名古屋駅新幹線ホームのキヨスクで売っていたアマルティア・センの『自由と経済開発』

これは昼間から幽霊にでもあったようなの驚きである。
キヨスクのセンである。

こんな本いったい誰が買うのかと思うのだが、多分この手の本のを購入される方が、名古屋駅新幹線ホームの利用客様には存在するということなのだろう。

かくゆう私もしっかり購入してしまったのだが。なるほど買う客はいたわけだ。

アマルティア・センは私のマイブーム的な経済学者であり、グローバリズムの本質と地方自治あたりを学ぼうとする方々は必読の著作が揃っております。

問題は、読むにはけっこう体調がよくないと駄目だということでありまして、当然のように私は名古屋からこの本を読もうという魂胆だったわけですが、その魂胆はものの一分もたたないうちにどうでもよくなってしまったのでした。


【雪印バターが食べたい】

バターが食べたいよ。雪印の。
やっぱりバターは雪印のが一番だ。

カリカリのトーストに沢山ぬって食べたい。
雪印の会社がどうなろうと、社長がどうなろうと、そんなこたぁどうでもいいんだよ。

私は雪印バターのファン。
小さな工場で作ってくれてもいいし、通信販売でもいいし、なんでもいいから早く復活してしれくれぇ。

しかし、今朝の新聞の全面謝罪広告はあんましよくはなかったなぁ。



【まだまだ元気】

昨日の美濃加茂市でのセミナーは大盛会の内に終了。
美濃加茂商工会議所様、美濃加茂市建設業協会様、美濃加茂市様、亀井さん、そして参加いただいた皆様、大変お世話になりました。ありがとうございます。

最近講演をしていて感じるのはIT革命(デジタル革命)についての説明が非常に楽になったなぁということ。
その真意が伝わっているかどうかは疑わしいところもあるけれど、IT革命ということば自体がいろいろなところで取り上げられているせいで、『今という時代はIT革命(デジタル革命)が進行中なのですよ、そして建設CALS/ECというのはIT革命(デジタル革命)による公共事業システムの変革作業なのですよ』という、私の主張もかなりすんなりと受け入れてもらえるようになったように感じています。

さて本日の私は、
美濃太田 8:51 (ワイドビュー)ひだ 2号 名古屋 9:37
名古屋 9:48 のぞみ 6号 東京 11:28
そして、午後から新宿で打合せです。

明日は山形へ出張ですが、夏ばてしないように体調管理には留意して過ごさなくてはなりませんね。
皆様も。

2000/07/25 (火)   
【美濃加茂にて】

昨晩は岐阜駅に新しく出来た「ACTIVE G」にある、あぶり焼きSAKANAYAにて打合せをしながら一杯。
岐阜にしては垢抜けた店が並ぶし、駅の中ということもあってお客さんは沢山おられました。

SAKANAYAは魚を自分の席にて炭火焼きし食することが出来る店でして、火を囲んで食を共にするというのは宴(縁)の原点だと思う私には良い店でありました。
ただし、着ているものがみんな魚くさくなるのはご愛嬌か。

本日は美濃加茂市中央公民館で講演。
美濃加茂市は現在雨。蒸し暑そうではあるが気合をいれて頑張ろう。

さて、『ダカーポ 2000/8/2号』はIT特集の趣でかなり笑える。
一番笑えたのが、『マニアックになれるがリーダーになれないマック信者』

曰く、『先進的なものをいちはやく取り入れるのはいつもマックだ、とお考えのあなたへ。』

『しかし、である。ビジネスにパソコンを導入するなら、今は残念ながらウィンドウズマシンを使うのが最善と言うしかない。身も蓋も無い話だが、ウィンドウズは今や世界標準。』

『マックにこだわりつづけていては、マニアックなヒトにはなれてもビジネス・リーダーにはなれない。』

『ウィンドウズはビル・ゲイツの拝金主義の象徴だとか、独禁法ざまあみろとか、反B・ゲイツは結構だが、それだけは世の中から取り残される。それはうすうすあなたも感じていることだろう。』

要はね、デジタルコミュニケーションの本筋というのは「同じことばでしゃべる」ということなのであって、それが可能であればWindowsでもMacでもOSは何でもいいのです。

でも今のところね、それは結構面倒なこと(つまり手間と時間とお金がかかる)も多いので、ことビジネスに関しては事実上の世界標準であるWindowsを使いましょうということなのです。

私は、OSにしろアプリケーションにしろ、社内標準を設けることを徹底して指導していますが、これは情報化にとっては当り前だのクラッカーなのです。

社内に色々なOSやアプリケーションの氾濫している情報化を見ることがありますが、そういうのを見ると、その会社さんの組織力なんかも調べる以前にわかっちゃうところがあったりするわけです。

それと、パソコンリーダーにはマニアックなヒトは向かないというのも当たりです。
パソコンなんて所詮道具なわけで、それ以上でもそれ以下でもないので、パソコンに関する知識は必要だけれどもマニアックである必要はねーわけですね。

欲しいのはビズネスに関する前向きな姿勢と知識であって、これはちょっと勉強したぐらいじゃ身に付かない。
パソコンに関する知識なんてそれに比べたらどーってことはないものです。

ということでたまにはまじめな話でも読んでくださいな。
「中小建設業情報化講座 第6回 ビジネス・センス」 

2000/07/24 (月)   
【あじー】

美濃太田駅に降りたとたんにグワァっとくる湿気と熱気。
岐阜はあついぞぉ。。

亀井さんのお世話で、明日の会場の下見をしその後美濃加茂商工会議所さんで打合せ。
皆さん明日はお世話になります。m(__)m

というところで、一旦ホテルにチェックインして私はこれから岐阜へ参ります。
打合せ後、また美濃加茂に戻ってきますが、夕方からは雨が降ると亀井さんが言っていました。

本当に一雨欲しいところですねぇ。
ホテルの窓から見える空には雲が一杯ですし、ある程度強い風邪も吹いてはいます。

このまま雨が降んない状態ガ続いたら湿気が強くてねぇ、なめくじになりそうですわ。



【IT憲章】

沖縄サミットが終わった。
IT憲章(「グローバルな情報社会に関する沖縄憲章」)は確かに意義あるものだと思う。

「ITを持続的な経済成長や民主主義の強化、世界平和・安定に活用すべきだ」と表明したことにIT革命の真意があるだろうし、「ITが提供する機会(デジタル・オポチュニティー)の活用」と言う概念こそ、IT革命が目指す方向性であることには疑いの余地もない。

しか〜し、そんなことよりも、コムロとアムロのあの歌はなんだ。
沖縄の民の心はあんなちんけな安ぽい歌で代弁できるものではないだろう。

800億円と言われる今回のサミット関係費用のうちの幾らかが、あの歌のために使われたのかと思うと、むしょうに私は腹が立つのでした。税金で出来た歌なのだ。

民族の唄を唄わせたまえである。
沖縄には「花」があるではないか、ネーネーズもいるじゃないか、唄いつづけられる大衆の唄があるじゃないですか。

くしくもIT憲章は「民間部門が主導するIT革命を後押しする必要性を強調」しているのだけれども、歌まで官製でないと気がすまないような我が国に、ほんとにIT憲章が理解できているのか甚だ疑わしと私が思うのはそんなところからなのです。

しかし、あの沖縄大宴会に800億ですからねぇ。金持ちなんだねぇこの国は。
国民である私はBOHOだけど。

ということで、私はこれから岐阜まで出張。26日の夜まで帰ってきませんので宜しくぅ〜。

2000/07/23 (日)   
【本日の更新】

とりあえずメニューから更新履歴を削除。
なので、この店主戯言は更新履歴も兼ねることになったというか、もともとそういう機能も持っていたわけで、同じようなものは二ついらねーだろうとそう考えたわけです。

主観リンクに東日本システムさんをとD-NETさんを追加。
私は両者とも全然面識はありませんが、リンクしていただいているうえにご挨拶までいただいたものですから。
私は義理堅いのです(ほんとか?)。

中小建設業情報化講座5つのポイントは「その4 コラボレーション&コミュニケーション」を改訂。
はっきりいってこれは出来が悪いです。以前書いた文章も酷いものでしたなぁ。

本当はね、これは一番力を入れて書くべきもなのです。なぜなら公共事業主体の中小建設企業が情報化を行う場合のインセンティブはここにしかないのですからねぇ。

ということで、これはそのうち再改訂必至なのですが、それよりもこの部分だけを別に取り上げて書くかもしれませんねぇ(謎)。

ところで、お待たせしていました千社札は昨日発送いたしました。新しいのも同封しました。
岐阜の藤田さんは25日手渡しするのでかならずおいでください(謎)。

これらの千社札は所謂交換札とよばれるものです。張り札は本来下地が白でなくてはならないのですね。
まあ、私は無視していますが。☆\(--;)
尚、はずれの方々にも新しくつくった千社札を送りましたのでその辺に貼っけてお楽しみください。



【今週の読書:追加】

『激震!建設業界 週刊ダイヤモンド特別取材班 前原利行・中田久夫 2000.07.06 ダイヤモンド社』

これはねここに載せようかどうか迷いました。正直なところはね。
この本の指摘はいちいち正しいし、私も反論の余地はないのです。

でもね、それは多くの中小建設企業の経営者にとっては(小朝のことばを借りれば)『言われなくてもわかっています』なのでしょう。

つまり、この本が指摘する通り、『今後、建設会社の経営破綻は準大手クラス、地方ゼネコンにも及んでくるだろう』というのは、このサイトの熱心な読者の皆さんにとっては『言われなくてもわかっています』なのです。

多分この本を買って読むのは、建設業関係の方々というよりはそれ以外の方々が多いのではないのかと考えています。

この本はある意味公共事業批判ですし、先の総選挙で浮き彫りになった都市と地方の対立問題への都市的視点からの公共事業維持システム批判でもあると思います。

その上、『また建設業界の方だけでなく、資材、設備などのメーカー、納入商社、金融機関など、建設業界と取引がある方や、オフィスビル、工場、商業施設、マンションなどの建物の建設を考えておられる事業者、マンション購入予定者にも、本書は「建設業ハンドブック」としてお役に立つものと信じている』ですから、『言われなくてもわかっています』の方々が、読んでどうしようというものでもないように感じます。

繰り返しますがこの本の言っていることは殆ど正論であり、反論の余地はありません。
しかし、だからといってそれでは正しい公共事業というのはなんなのかへの言及はありません。
経営と技術に優れた中小建設企業とはという命題への取組みもありません。
建設CALS/ECなんていうことばばかりかITも情報化もでてきません。

だから『言われなくてもわかっています』なのです。
わかっているところから我々は模索を始めているのです。

競争原理を導入すれば全てがうまくいくなんていう市場原理主義的な視点を強く感じましたが、それだけじゃ、じゃぁ我々は何をするのだという処へは我々を導いてはくれないでしょう。

まあ、もっとも『言われなくてもわかっています』じゃない方々、つまり「言ってもわかんない方々」には一読をお薦めしたいとは思いますが、たぶん興味もないかなぁ(笑)。

2000/07/22 (土)   
【今週の読書U】

『苦悩する落語 二十一世紀へ向けての戦略 春風亭小朝 2000.02.29 光文社』

『二十一世紀、落語界を取り巻く状況は、ますます厳しくなるだろうだが、ほんの少し発想を新しくすれば、未来は切り開いていける』

落語界が所謂芸能一般の中において占める地位は年々低下しているのは事実だろう。小朝はそんな事態に対してもなんら手を打てない落語界の体制に警告を鳴らし、新しい二十一世紀を思考した落語界を考察している。

この本は読みようによっては、古いルールに縛られた建設業界そのものの話しとして読むことも出来るし、自営者(話もする)としての私自身の話としても読むことができる。

『初めにお断りしておきますが、<世間に名の知れた噺家がもっとたくさんいて、その人たちが寄席を盛り上げるか、または、抜群の芸をもち自分さえ人気者ならそれでいいと考えるエゴイストたちが、競いあいながら落語界を形成していくこと>が、我々の世界に活気をとりもどす、ほぼ理想に近い姿であることは、言われなくてもわかっています。わかっていても現実には無理なのです。』

殆ど建設業界のはなしですなぁ。



【今週の読書】

『回想日本の放浪芸 小沢昭一さんと探索した日々 市川捷護 2000.06.19 平凡社』

小沢昭一の素晴らしい仕事「日本の放浪芸」が昨年末CD復刻されたことを知ったのはつい最近のことで、私は現在それを発注してはいるのですが在庫が無いのかなかなか届かない状況です。
著者はその「日本の放浪芸」のプロデューサーであり、本書はその制作回想記となっている。

『現在の音楽・芸能は、物質文明を極度に肥大させた結果の果実を享受しているかにみえる。それらは技術的洗練、過剰な装飾が飽くことなく追求された結果だが、そうした表現の営みの核心部分は、なにがほんとうに美しいのか、豊かさとはなにかという突き詰めた思考が欠けているような気がしてならない。』

『豪華になり、洗練されればされるほど、空虚さが増大するのだ。日本人の感受性に風化、解体が起きているのだろうか。物質文明で行け行けどんどん、と突っ走ってきて、人間は自分を超えるものはないと傲慢になり、自然や生物に対する感受性や思考を失ってきた。』

『自分を越える存在を知っているトールン族の人々や、神や仏の代理人を装った放浪諸芸の人たちは、傲慢ではなかった。』

これがいっていることはなにかというと正しく『レクサスとオリーブの木』なのだろうと思うのですが(ただし国家の話ではない、民族としてのオリーブの木である)、まあ、そういうことよりも、私が今「日本の放浪芸」で最も興味をもっているのは「節談説教」でして、「フシ」を生で聞きたいなぁと思う今日この頃なのでした。

2000/07/21 (金)   
【地震と二千円札と沖縄サミット】

朝方大きな地震があったらしいのですが私は全然気がつきませんでした。
家人がいうには船が揺れるような大きな揺れだったたらしいのですが、私は死んだように寝ていたそうです。

私は眠りが深いのだと思います。睡眠時間はいつも計ったように5時間程で、今日も午前2時就寝午前7時起床なのでしたが、そんなことはどうでもよくって、問題は眠っているうちに建物が崩壊するような地震がおきたら、私は目覚めることなくあの世行きなのだろうなということなのです。

なんか私は雪印のような人間だなぁと思うのでした。

長い間これといった危機がないものですから、寝ているときには私の五感は機能しない。
いざ事が起きても私の五感はそれを危機と感じないのかもしれません。

ところで皆さんはもう二千円札はご覧になりましたか?
私はまだ入手はしていないのですが見るだけは見ました。

昨日マッサージに行った時に一休みで入った喫茶店で、隣の席のオババ二名のうち一名が、二千円札を既に入手済みらしく、専用の財布からうやうやしく取り出すとこれ見よがしにもう一名に見せびらかしておりました。

オババ二名が光にお札をにかざして透かしなんぞを見ている姿は決して微笑ましいものではありませんが、私も小渕さんの置き土産が欲しいなぁと思ったのは確かでありました。

ということで沖縄サミットです。
サミットの議題についてはあまり関心はありません。

IT革命が議題の一つになっているようですが、これ(IT革命)はあくまでもクリントンさんのところの発明品であり、それが世界を席捲したことを確認する、そういう意味では沖縄サミットは記憶に残るものかもしれませんが。

しかし、IT後進国のデジタル・デバイドの解消なんて話を、我が国の首相が(一応先進国の代表として)することを考えると、なにかできの悪いジョークだとしか思えない私は変なのでしょうか?

まあ、そんなことはどうでもいいのですが沖縄にいきてぇなぁと思う今日この頃なのでした。

2000/07/20 (木)   
【わたしは蟹】

体が甲殻類にでもなっちまいそうな状態なので、午前中はマッサージへいってきました。
先生曰く「体が詰まっちゃっている」らしく、私曰く「道理で脳味噌も詰まっちゃっているわけだ」

私の商売っていうのは一言でいえば「イマジネーション」の勝負みたいなもので、そこには決まりきったルーチンワークなんてあるわけが無いし、常に己の脳味噌の機能と格闘しているようなものなのですが、体の調子が悪いと、けだし脳味噌も機能しないような気がしないでもない。

つまり、このまま運動不足が続くようだと脳味噌への酸素補給もままならず、私のイマジネーションはどこかに消えてしまいそうなので、とにかく運動しなくてはいけないなぁと考えたりはしているのです。

解決策として考えているのは、自転車を買おうかと。
それもママチャリでなくてロードレーサーをねぇ。

私はこう見えても若い頃は自転車競技者だったので、自転車の扱いはなれたものです。
やればいまでもスポーク組みからフレ取りぐらいは出来るんではないのかと思っているのですが、問題はいったい何時走るのかにつきます。

まさか自転車に乗って仕事にいけるほど皆さんのところは近くはないしねぇ。
出張ばかりで殆ど家にいないんだもの、旅先まで自転車もっていこう(これ輪行っていうのですけれどもね)なんてことをしてたら本当に体壊しちゃいますよねぇ。

なんだか悩みはつきねぇなぁ。。

2000/07/19 (水)   
【店主泣き言】

休みが無い。。。。(T_T)
本当に自己管理をしっかりしていかないと壊れそうなのでね、お酒は控えなきゃいけないとか、ちゃんと睡眠は取らなくちゃいけないとか、そういうことはいわれなくとも解っているつもりなのに、それが出来ない。

最近は移動中にパソコンを開くことは殆どなくなってしまいました。
なぜなら私は寝ているから。

このチョコ寝(って勝手に私が呼んでいる)っていうのも意外と効果はあるようには感じているのですが本当のところはどうなのでしょう。
などと考えている暇はなく私は寝るのです。

夏休み前のピークは今月末から来月初めです。
私は帯広で仕事をした翌日に鹿児島へ移動などということをしなくてはならないので、本来体の弱い私(つまりでかいだけで体力はないということ)にとってはハードな移動が続きます。

移動時の手荷物を如何に減らせるかがポイントなのですね。
それと京浜東北線地獄の鯖寿司状態を如何に避けることが出来るのか。。。。

そんなことを考えながらスケジューリングをしていると、また時間が無くなってしまうのでした。(T_T)



【店主目覚める】

一眠りいたしました。
これからシャワーを浴び、大好きなシーブリーズを浴び(正しく浴びるのである)、熱射の街へと私は繰り出さなくてはならない。

私は暑いのときのあの薄ーい空気がどうも苦手でして、なんか酸欠になりそうなのである。
こういう時はいつもは嫌いな電車の冷房がオアシスのように思えるから不思議だというより人間(っていいうより私は)は誠に勝手な生き物なのであましょう。

ということで、目覚めの脳味噌活動開始のための一言でした。



【甲府から帰る】

朝6時30分甲府発新宿行きの京王高速バスにて帰宅。
途中渋滞引っかかってしまい30分ほど余計に時間がかかってしまったが、なかなか快適なバスの旅ではありました。

昨日の講演には山形から小林さん、金沢からは谷口さん、遠距わざわざおいでいただいたことを深く感謝いたします。

さらには長野や東京からもおいでいただいたみなさん、そして全ての参加いただいた皆さんに深く感謝いたします。

それから今回の講演に当たってご尽力いただいた手塚様、山梨県建設業協会様、山梨県土地改良協会様、山梨県治山林道協会様には深く感謝申し上げます。

そして今回のセミナー主催者でありますNTTデータ様にも深く感謝申し上げます。

熊谷社長の話もなかなかのものでした。初めてにしては話し慣れているように思いましたが、この方夜の講演会も面白いです(謎)。

ということで、本日の私は夕方神田で打合せ。
正直かなりくたびれてはいます(飲み疲れ☆\(--;))。
のでねぇ。。これから一眠りしようかと思っております。

2000/07/18 (火)   
【甲府にて】

本日は甲府にて講演です。
甲府で講演は二度目なのですが、前回は何時きたのかなと振り返ってみると、多分昨年二月頃だったかと思うのですが、また甲府で講演できることは非常に嬉しく思うのです。

この間私の活動も順調に推移してきましたが、こうして甲府の地に立つと最初に甲府へお伺いした頃の、自らの心構えを再確認しなくてはならないなぁと感じるのでした。

ところで今日は二時間程の話なので休みなしでいこうかと考えていました。
私的テーマは「江戸弁」です(謎)が、とにかく丁寧な話に心がけようと思うのでした。

私の話の前に、トライネットの熊谷社長のデビュー戦を準備してみましたが、果たしてどのような話になるのかも楽しみです。

昨晩は主催者様と甲府の三井にて一献。
大変楽しく過ごさせていただきました。山梨のお酒も沢山頂きまして、七賢が山梨の酒だったことを始めて知った次第です。

名物の煮あわびもいただきましたが、海の無い甲州でなぜにあわびなのか甚だ不思議なのでした。
皆様の説明によると、駿河の浜で醤油煮をしたあわびを馬の背につけ、ゆらりゆらりと運んでくると丁度食べごろになっていましたということらしいのですが、武田信玄もご用達だったといわれても、いまだになぜになのでした。

ところで、昨日の東証建設ポストでは前田建設さんの株価の伸びが目立ったのですが、答えは昨日発売された週刊東洋経済2000・7・22 P29でしょうかね。

2000/07/17 (月)   
【暑いですねぇ】

朝からチャットのようにメールのやり取りをして一段落したところ。
私は午後から甲府へ移動です。

しかし、連日連日暑い暑い日が続いていますが皆さんお元気でしょうか。
現場では日射病には気をつけてくださいね。

梅雨明け間近というようりも既に真夏の様相であり、私は寒いのにも暑いのにも弱いので、無理な行為は極力避けながら、ひたすら体力の温存に心がけております。

それでも重い荷物を背負って移動するのは本当に疲れる行為なのですが、最近はだんだん利口になってきた(というよりも経験の賜物)ようで、荷物もかなり減らせるようになってはきました。

それでも、着替えとかモバイル一式とかを抱え、その上できる仕事はもっていこうと資料なんぞを入れた鞄はゆうに十キロは越えているのでした。

しかし、その出来る仕事っていうやつも殆どこなせなたためしは無いですし、その上私はそこいら中で本を買ってしまうという書籍衝動買癖があるので鞄には新しい書籍が加わり、移動中軽くなることは無くますます重くなっていくのでした。

ところで、昨日私のモバイルの友であるThinkPad240もこの暑さにやられたのか「起動時にOSが見つからないよう〜」等という泣き言(ハードデスクがカチャカチャと泣いているわけですね)をいうものですから、ちょっと気合を入れてやったところ無事復活しました。

まあ、この気合の入れ方というのも経験の賜物なのですが、それは余りにも原始的でありアナログ的な行為なのでした。

つまり「何ふざけてるんだ、立て!」と240を叱咤激励しながら、電源スイッチを三度ほどオンオフしたのです。
それで(偶然なんだろうが240はこれでいけることが多い)立ち上がったところでスキャンデスク。

今は以前よりもなぜか好調でアプリケーションの起動も早いのでした。多分レジストリでも壊れてしまったのでしょう。

ただし、ハードデスクにはかなり問題ありのようですので代替機を準備しておかないといけませんねぇ。
とまた多分240を買う線が強いのですが、発作的にビー球を買うかもしれません。
海の日には秋葉へ行くことにしましょう。

2000/07/16 (日)   
【IT革命の向こう側】

建設通信新聞の建設論評に書いた「情報化の公式」は17日付けでめでたく掲載となりました。
十八日以降に原稿はこのサイトでも読めるようにしたいと思います。

同紙上では月一ペースあのような総論的な話をしていく予定ですが、ショートストーリーを書くことは非常に難しい行為なのです。

『今の政治家たちは一幕の芝居も短編小説も書けない。ましてや官僚はね。どんなに短くともショートストーリーを書くには、実はその方が、旨い伏線を張ったり省略が必要とされ難しいんです。今の政治家はどんなに紙数を費やしても、不出来な推理小説のいっぺんすら書けないと思うな』−文藝春秋8月号の石原慎太郎インタビュー「リーダーシップとはなにか」−より。

それと同紙では岐阜県建設CALS/EC研修センターのカリキュラムが紹介されていました。
少しづつですが確実に自治体CALSも進んでるということでしょう。

さて(↓)に書いた経済白書でも建設白書でも、今やIT革命はそこいら中に顔を出しています。
いよいよIT革命は全ての社会活動局面(経済、政治、教育、法律 and etc.)において無視されるものではなくなろうとしているのでしょう。

それはいいことなのだと思うのですけれど、果たしてIT革命(私がデジタル革命と呼びつづけてきたもの)の本質は理解されているのだろうかと思うと甚だ不安ではあります。

『ほとんどの業種にとって、IT投資は生産能力を拡大するためではなく、一般的経費を削減し、作業ミスを減らし、より迅速にかつ多くの情報量に基づく判断を可能にし、顧客の満足度を高めるためのものである』−米国国務省レポート デジタル・エコノミー2000−

この文脈を理解できる人間が何人日本にいるかということでしょうね。



【経済白書】

十四日付けで経済企画庁から発表された2000年度の年次経済報告(経済白書)の分析水準は珍しく高い。
是非経済企画庁のホームページから資料をダウンロードされて一読してくださればと思う。
 →経済企画庁WWW
   →平成12年度年次経済報告−新しい世の中が始まる−説明資料)(PDF形式)

解説資料は朝日新聞と日本経済新聞のものが良いと思いますのでこちらもどうぞ。

 →http://www.asahi.com/market/news/hakusyo/index.html
 →http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt33/20000714deei015214.html

2000/07/15 (土)   
【情報化ということ】

さすがにくたびれています。
今週は新潟、飯田、高山と連続して長距離移動が続きました。
移動をするというのもなかなか疲れるものなのです。

錦織さんのメールマガジンでは、建設省の建設CALS/ECホームページの更新情報をお知らせしていました。
 →最新版アクションプログラム(PDF,31KB,4Page)
 →監督職員の1日(PDF,746KB,5Page)
 →建設CALS/EC実現イメージ(PDF,775KB,12Page)
■建設CALS/ECホームページ
  URL http://www.moc.go.jp/tec/cals/index.htm

各々の資料はPDFファイルですので、ブラウザで開くよりはダウンロードして見たほうが良いですね。
→「右クリックで対象をファイルに保存」です。

この(↑)書き方は私とイントラネット講習をされた方にはおなじみなのですね(笑)。
皆さん試しにやってみてください。

それからPDFファイルを見るにはAdobe Acrobat Readerが必要です。
自分のパソコンにインストールされていない場合(PDFファイルが見られない場合)にはインストールする必要があります。
UEL http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep.html

と書きましたが、こんなことはとっくに解っているわい、と言われる方ばかりの会社はよいのです。
私の視点外です。

しかし、建設業界(関連業種を含めて)では、これが出来ない方々の方が圧倒的に多いのです。
建設CALS/ECの動向を調べるのに、つまり情報源としてインターネットを活用されている方々も少ないのです。

つまり問題はユーザー(発注者も受注者も)側の情報リテラシーが決定的に欠如したままCALSだITだということばが上滑りしていく現状なのです。
私の指摘は常にその部分であることは、当サイトの熱心な読者の皆様は重々ご存知のことと思います。

情報化は出来ることからやればよいだけなのですが、その出来ることという最初の部分でつまずいているのが現状です。つまりなにも出来ない。

その原因はユーザー側の情報リテラシーの欠如です。
社内の情報化は出来るものだけがしても意味は無いのです。

情報化はIT投資を前提とした全社的な啓蒙教育活動からしか始まりません。
情報化はその始まりの部分で経営者のトップダウンを要求しているに過ぎないのです。



【今週の読書】

『新潮日本文学アルバム 萩原朔太郎 1997/10/25 新潮社』
『萩原朔太郎詩集 1994/08/20 白鳳社』
『群像 日本の作家10 萩原朔太郎 1992/07/10 小学館』

「月に吠える」なのである。詳しくは2000/07/09【朝顔市と萩原朔太郎と十七歳】を読んで下され。

番外編
文藝春秋8月号の石原慎太郎インタビュー「リーダーシップとはなにか」より

『政治家にしても役人にしてもこういう貧しい形でしかリーダーシップをとろうとしないのは、結局彼らが人間が生活を営む現場を知らないことに起因しているんだな。自分の足で歩いてみたことがない。』

『情報というものは、やはり足で歩いて、目で確かめ、自身の感性や情念で捉えないかぎり、本物の情報にはなりえない。』

『インターネットの時代になったといっても、やはりフェイス・トゥー・フェイスで直接人と会わなければ本当の情報を得ることは叶わない。』

私は、思想的には石原慎太郎を支持する立場にはありませんが、彼の情報の本質を見る目は確かだと感じました。情報化とはコミュニケーションの確立でしかないという意味で。

但し、我々は新しい感性を身に付けようとしてるのかもしれません。デジタル・コミュニケーションです。
しかし悲しいかな生まれてからこの方、アナログなコミュニケーションで育ってきた我々には「現場主義」を欠かすことは不可能だと思うのです。

2000/07/14 (金)   
【フィールドワーク】

百の机上の理論よりも一の実践なのだろーなぁ。
最近情報化に関する書籍やサイトやMLやいろんなものを見ていて思うのはそのことです。

なんか頭でっかちが多すぎやしないかいと感じるんですよねぇ、最近。

確かに基礎的な素養としての理論は必要である。絶対に必要である。
でも、何もしないきらびやかな理論よりも、実践の一つの失敗から得られることの方が価値があると思うのだ。

経営は言葉遊びではないし、青臭い理想論に付き合う必要もねーだろうなぁと。

私のサイトも見ようによっちゃ頭でっかちサイトですけれど、私は可能な限り実践のためのフィールドワークは欠かさないようにしているわけで、それでこうして全国飛び回っている。

そこから得られたものをここに可能な限り書いている。ここ(このサイト)は私の思考の過程である。
そこから得られた理論をまた実践で使う、そしてまた事実としての結果が見えてくる。
それをまたここでまとめてまた実践で使う。

このサイトとはそういうところなのだろうなぁと、そういう風に思っていただければ幸いなわけです。



【旅の途中】

多分昨日の建設通信新聞の建設論評に私の書いた短文が掲載されているのではないかと思うのですが、なにぶん旅の途中で読むことが出来ないので確認できていません。

お題は「情報化の公式」としていましたので(そのままこのお題で掲示されていればですが)お読みになられた方がおられましたらご感想をお聞かせいただければ幸いです。

さて、一昨日はトライネットの新しい情報化チームのメンバーの方々との打合せ。
昨日議事録がメールで届いておりましたが大変良くまとまっておりました。
文章を書けるということは素晴らしいことです。

以前静岡県の建設業協会の会長が建設業界には文章を書けない方々が多い。(ISOや情報化というとき)そういう問題もある。というよな話をされていたことを記憶しておりますが、確かに文章を書くということがコミュニケーションの第一歩であることは確かでしょう。

昨日は高山管設備工業協同組合さんで打合せ。
全国制覇に向けての秘策を練る(笑)。目指せ平河町(謎)。

その後、左眼不調といいながらいつまでたっても懲りない私は、例によって大宴会をしてしまったのですが、前日のトライネットさんとの大宴会の余波もあり☆\(--;)、移動疲れもあり、披露はピークだったのですが、しっかり午前様なのでした。☆\(--;)

今日はこれから岐阜県庁へ。打合せが終わり次第帰路に付く予定です。
皆様へのお知らせ事項も沢山あるのですが、これは明日以降メールマガジンでと思います。

2000/07/13 (木)   
【電源コードがきました】

桃知@電源コードがようやく手元にきました、です。
本日の旅程は以下の通り。

飯田から中津川までは「いいなかライナー」という高速バス。
中津川からはJRで多治見までは中央本線鈍行列車。
多治見で太多線に乗り換えて美濃太田まで。
美濃太田で高山線「ワイドビューひだ」に乗り換えて高山まで。

これが本日の私の移動過程でありまして、この間約5時間程かかりました。
疲れました。。。。(T_T)

でも一つ嬉しいことがありました。
特急ひだのグリーン席で菅原文太様にお会いしました。
なんでも高山のお隣の街にお住まいだそうです。



【節約・節約】

桃知@飯田です。本日は飯田から飛騨高山まで移動します。

今回の移動に愛機ThinkPad240のAC電源コードを忘れてきてしまいました。
現在バッテリー稼動中。バッテリー残は後半分です。(T_T)

高山のホテル宛に送ってありますので、今日の夜には充電できそうです。が、それまではメール返信等皆さんにはご迷惑をおかけいたします。m(__)m

私の根性の続く限りWorkPadで返信はいたすつもりではありますが、移動のバスや列車の中でWorkPadで文字を打っていると気持ち悪くなるんですよね。(T_T)

2000/07/12 (水)   
【建設ITフォーラム】

ついにというかやっぱりというか、日経BPの建設CALS/ECフォーラムから建設CALS/ECの文字が消えちまった。曰く、「建設ITフォーラム」。

これがいいとか悪いとかは特別問題とする必要はなくて、問題は今の建設CALS/ECの現状をみればそれも仕方がないと誰もが納得できるてしまうことであり、建設CALS/ECというかそういう狭い範疇では建設業におけるIT革命(ああ私もついにデジタル革命と書くのを諦めた)は語れないと主催者側が考えたということか。

つまり現在の建設CALS/ECじゃ建設企業は情報化意欲は持ち得ないということ。といって建設CALS/ECの悪口言うのももう飽きた。
前向きに行こう。ポジテブに行こう。

ところで、この建設ITフォーラム東京は9月6日7日と永田町の砂防会館で行われるのですが、私は6日の朝から登場します。お題は「徹底討論・建設業の情報化はこう進める」でありましてつまり座談会(パネルデスカッションっていうやつ)なのです。

座談会のメンバーは建設省技術調査室技術審議官付補佐の十河修氏と大成建設の木内里美氏でありまして、本当にこんな場に私を出してしまう日経BP社の勇気には素直に頭がさがります。

今回は座談会の前に30分ほど短いスピーチをさせていただけるのですが、ここは私が現在取り組んでいる超ショートバージョンが完成できているか否かが問題なのです。なにせ今私が勉強しているのが漢語と江戸弁ですから、どんなものになるのかと考えるとなんか先が思いやられますよねぇ。って他人事ではない。

以上うだうだ書きましたが、要は「日経BP建設ITフォーラム・東京」にみんな来てねぇと宣伝したわけですね。
詳しくは以下のURLから。

http://ndk.nikkeibp.co.jp/CALS/forum/index.html

2000/07/11 (火)  
【限りなく病人】

新潟県設備工事協同組合による組合イントラネット勉強会全12回はめでたく終了。
関係者の皆様本当にご苦労様でした。

しかーし、本番はこれからなのですねぇ。
九月の全国デビュー(謎)を目指して頑張りましょう。(^o^)丿

ところで左眼の具合がいまいち悪く異常が再発しそうでこれは要休養なのかもしれないなぁと嫌な予感。
これは殆どは寝不足からくるものだと勝手に解釈しているのですが、確かにこのところ睡眠不足なのです。

昨晩は十万アクセス前後賞の宴会ですっかり遅くなってしまったのに、今朝も四時に起きて仕事していたりするのですから、我ながら自分のワーカホリックぶりには呆れ果てております。

私は明日は長野県飯田市へ、明後日は岐阜県高山市へと連日の大移動が続きます。
そういえば前回の異常の時も高山からの帰りに発生したのでして、ああなんとなく今回もやばいなぁと心は限りなく病人なのでした。

ところで最近の私のマイブームは、カラダ・バランス飲料「DAKARA」であります。
例のおしっこのCMで有名なものですが、これがなんというか私の体に馴染むのです。
おしっこシーなのです。



【朝飯前】

新潟は今朝も快晴で六階の窓から見える街並みは静かに澄んでいます。
今日は午前中は新潟市午後からは長岡市で勉強会です。
本日最大のポイントはこの移動をどうスムーズにこなすかにかかっています。

さて、本日はXMLというかインターネットを使うことの核心のような話を見つけたのでそれを掲示します。

『確かに、XMLがいろいろなことに使えるというのは事実だ。ただ、電子商取引を実現するのにXMLが不可欠であったかのか言うと、必ずしもそうではなかったと思う。』

『インターネット上でつながることの意味は、「皆が同じ言葉でしゃべる」ということにほかならない。技術うんぬんではなく、「皆がこれでやる」と決めたら、そのことが価値になるのだと思う。』

『そういった意味で今、XMLに対抗できるデータフォーマットは存在しない。データフォーマットとしてXMLを使うことは正しい道であると私は信じている』

以上『JAVA WORLD 8月号』より日本IBM丸山宏氏の話を引用。

建設CALS/ECもこの「皆が同じ言葉でしゃべる」という文脈においてのみ正当性を主張できるのは当り前のことですが、ここでいわれていることとはコミュニケーション論なのだと思います。

経営において最も大切なものの一つがコミュニケーションです。
コミュニケーションとは「皆が同じ言葉でしゃべる」ということです。

情報化とは皆が同じ言葉でしゃべる為の活動です。
昨日引用したことばを借りれば「より迅速にかつ多くの情報量に基づく判断を可能」とできるコミュニケ-ジョンの確立のためにIT投資は行われます。

そしてその目的は『ほとんどの業種にとって、IT投資は生産能力を拡大するためではなく、一般的経費を削減し、作業ミスを減らし、より迅速にかつ多くの情報量に基づく判断を可能にし、顧客の満足度を高めるためのものである』にほかなりません。

さらには同じ土俵で対等にしゃべることができるという機会において、本来異質である個々の存在を確立しながら私達は平等でありえるのだと考えます。

情報化を理解しない(したくない)方々はこの経営の本質としてのコミュニケーションを理解しない(したく)ない方々なのだと私は思っています。

以上、朝飯前に書いてみました。
珈琲が飲みたいなぁ。

2000/07/10 (月)   
【ぐたー】

米山パーキングから見る日本海はたれパンダのようにぐたーっとしていて波静かに悠々と横たわっている。雲ひとつ無い晴天に浮かぶ残月と今年初めて聞く蝉の声もそのぐたを加速している。

新潟県設備工事協同組合さんの勉強会で初めて上越市を訪ねました。近藤電気の近藤社長には往復車にのせていただきまして誠に有難うございました。

帰路、近藤さんが気を利かしてくださって、米山パーキングから日本海を見る機会を得たのですが、私の夏の日本海の印象は限りなく「ぐたー」なのでした。

出来ることなら日本海を望む高台の古い造りの農家の縁側あたりで、ぐたーっと蝉の声などを聞きながら好きな本でも読んでいられたらどんなに幸せなことかと感じた次第です。それと枝豆とビールがあれば申し分ないですなぁ。

ところで先週の週刊東洋経済はお読みになられたでしょうか。
米国商務省のデジタルエコノミー2000最終章の翻訳が掲載されておりまして、まあ全文は九月の発売までまで読めないのですが、しかしながらこの米国商務省レポートの分析には感心させられます。

時間が無いので核心的な部分を引用して今日はお終いですが、ここの言っているところは深いです。

『ほとんどの業種にとって、IT投資は生産能力を拡大するためではなく、一般的経費を削減し、作業ミスを減らし、より迅速にかつ多くの情報量に基づく判断を可能にし、顧客の満足度を高めるためのものである。』

2000/07/09 (日)   
【朝顔市と萩原朔太郎と十七歳】

私はこの街に住んで丸二年となるのですが初めて朝顔市なるもにいってみました。この時期開催されていることは知ってはいたのですがなかなか足がむかないでいたのでした。

私は朝顔の良し悪しを区別する目など持つわけはないので、朝顔売りの親父に色々聞いて昔ながらの紫色の朝顔を中心とした一鉢を購入しました。

朝顔は縦に成長させないのがコツらしく新芽の取り方を教えてもらいました。うまく面倒を見れば十月頃まで花を楽しめるそうですが我が家の朝顔の運命や如何にです。

ついでにほうずきも一鉢購入。これは鉢をぶら下げる形で、鉢の下に風鈴がついています。
見るからに涼しげではありますが、早速我が家にてぶら下げられたほうずき風鈴はリンとも鳴らない。
風が吹かないと風鈴は楽しめないのであるなぁと、今日の暑さを怨むのでした。

ところで、萩原朔太郎関係の書籍を三冊程購入してきました。
と言うのも昨日紹介した『完本 文語本』に萩原の話が出ていて、ああそういえば私も若い頃読んだなぁと、記憶の奥にしまいこんだ青春の思い出のようなものを引っ張り出されたからです。

私が始めて萩原の詩に触れたのは今年の流行語の一つである一七歳の頃でした。
思春期は萩原の言葉を借りれば「恐ろしく憂鬱なる」季節であり、「つかれはてたる精神のなめましいたそがれどき」で、私が萩原学んだのはその「憂鬱」という言葉に他ならならなかったのですが、その思春期のなんとも出口のない感傷を私はすっかり忘れていたなぁと感じるのです。

昨今十七歳の犯罪が目立っているようですが、あのような犯罪にいたる精神状態というのは多かれ少なかれ私の心の内にもあったような気がするのです。それが年を取るに従って現実という本質的でない人生の目標みたいなものに心を無理やり移して曖昧にしてきてしまっただけではないだろうかと。

十七歳は多感です。自分がこの世に存在するという現実の不思議さに最も敏感な年頃なのかと思います。
己はなぜここにこの醜い人間の姿をして存在してなくてはならないのかという疑問がそこには待っていたはずですが、そういう思考が現実的な進学や就職や日々の学業の成績や運動やそういうもので解消できた方々は幸せなのでしょう。

己は何物でもないと気付くのはずーっとあとになってからなのでしょう。私はまだ気付いてはいませんので、こうして毎日駄文を書いては何物であるのかを確認しようとしているのかも知れません。

2000/07/08 (土)   
【今週の読書】

『完本 文語文 山本夏彦 2000/05/20 文藝春秋』

私は極めていい加減な日本語を書いているのことは自ら重々承知している。しかしこれまではそれが許せるところが自分自身にあり、単なる文字羅列である自分の文章に対して嫌悪感を持つことは無かった。

だが、最近は駄目なのである。
自分の書いた文章を自分で読んで凄まじい自己嫌悪に苛まれることがある。
それは語彙の欠如として現れる私自身の知識のあさはかさだと感じている。

本気で漢文を勉強しなおそうかとも考えている。
そんな時見つけたのが本書なのだが、読むとますます自分の馬鹿さ加減が解ってしまってくやしいっていったらありゃしない。

自らの馬鹿を確認したい方には是非お薦めである。

ところで、私は本書において素晴らしい文句を発見してしまった。
以下引用。

『手短に言う。あらゆる思想は出尽くしたと絶望して人類は方向を転じたのである。産業革命である。蒸気機関は残せる。直ちに鉄道、汽船に応用できる。昭和初年特急は東海道を十六時間で走ったとせよ。今は四時間、三時間で走る。飛行機ならさらに速く飛ぶ。』

『人は何がしたいのか。時間と空間を「無」にしたいのだ。汽車が出来なければ電話がある。電話は時間と空間征伐した。産業革命にもはじめは時間があった。八時間半を三時間にするには十なん年もかかった。もう時間はない、いよいよない。』

『時間と空間を密接させたがるのは「欲」である。何ゆえの欲かというと人間本来時空がないからである。』


【大垣の水饅頭はまあまあいける】

岐阜県建設CALS/ECセンター試用研修である岐阜県建築士事務所協会イントラネット活用勉強会第1回は楽しく終了。

お手伝いいただきました皆様には深く深く感謝申し上げます。
参加いただいた皆さんには今後の指導担当役を宜しくお願いいたします。

この講習は地元TV局の取材もあり、インタビューを受けられた会員さんもおられましたが、はたしてオンエアは何時なのでしょうか。

岐阜県のローカル放送ということですから、私がこの番組を見られる可能性はほとんど無いのでしょうが、メディアがどのように自治体の行う建設CALS/ECを捉え報道するのかが興味深いのです。

この講習に先立って、滋賀県の行政書士の皆様が見学においでになられたので30分ほど簡単なお話。
遠路おいでくださいまして誠にありがとうございます。

行政書士が行政書士として自らの関与先に対し、建設CALS/ECというキーワードで関わられるの部分というのはなにかと考えることは必要なことでしょう。
ここにおける行政書士のアドバンテージは果たしてなにかと。

何よりも大きいな強みは、対中小建設企業への最大のアプローチ手段(関与先として存在する既存マーケット)をお持ちだと言うことでしょうか。

それじゃぁ問題はなにかと考えてみる。
それは、ビジネス自体は既に行政書士の仕事の文脈には存在していない。さらにはその文脈外というハードルは意外と高いということなのかと感じています。

仮に行政書士という仕事が中小建設企業を指導できる立場にある、若しはそのような立場になろうとするならば、建設CALS/ECにおける建設業を想定し、その市場での中小建設業のあり方(経営)の提案を、比較的早い段階で行政書士の皆さん(例えば建行協)が出してくることが必要ではないでしょうか。

ここで必要なものは私が何時も言っていますイマジネーションなのでしょう。
ご期待申し上げております。

ところで、岐阜県の建設CALS/EC研修センターにはこんな注意書きがあります。
ペットを連れてきてはダメ(ただし盲導犬はいいよ)。

これを見てふと思ったのだけれども、例えば、盲導猫とか盲導わにとか盲導猿とかそういうものが存在したらどうなるのかなぁと。私の思考はそういう事を考えると止まらないのです。

最後になるのですが標題の水饅頭というのは、葛で餡をくるんだ水菓子で、水の街大垣ではポピュラーな夏のお菓子だそうです。会場入りする前に近くのお店で頂きましたがまあまあいけました。

2000/07/07 (金)   
【美濃加茂市で驚く】

まずは千社札が売れました。売れたどころかお手元に届かない方々が沢山おられます。
明日中にでも皆さんにはメールを差し上げたいと思います。

それからめでたく10万アクセスを達成できました。
毎度のご贔屓誠にありがとうございます。今後とも宜しくお願いいたします。

なぜか今回は10万丁度の方からは申請がありませんでしたが、前後賞は新潟のナカムラさんのお二人様。
月曜日の夜は新潟におりますので、私持ちで焼肉でも食べましょうか。

昨日は25日のセミナーの打合せのため、美濃加茂市商工会議所と美濃加茂市役所を訪問。
美濃加茂市役所で驚く。
庁内LAN完備。電子決済稼動中。職員様の情報リテラシはかなり高いとみた。

机の上のノートパソコンは、例外なく動いている。
つまり、パソコンの前に座っておられる職員の皆さんが動いている。

川合市長とご面談いただいた際、市長自らが庁内イントラネットをご自分のパソコンを操りながらご説明くださったのには正直驚きを隠せなかった。
当然のように市長の名刺にはメールアドレスが書いてある。
行政のトップに立つ方はこうでなくてはならない。

どこかでノーパソコンデーなどと言っておられる市長様がおられたが、一度美濃加茂市を訪問し学習することをお勧めしたい。美濃加茂では一日でもパソコンを使わない日を設けることは出来ないだろう。
それは即ち住民へのサービスを放棄することを意味するのだから。

本日は大垣市にある岐阜県建設CALS/ECセンターで施設試用を兼ねた勉強会。
その前に滋賀県の行政書士会の皆様が施設の見学においでになられるので意見交換の時間を設けてある。

岐阜の予想気温は34度。近づいている台風の影響が心配。
七夕の夜に天の川は姿を見せてくれそうにはない。

2000/07/06 (木)   
【売れていないんですけれど】

現在2000/07/06 (木) 7:23:28 AMであります。
結局、(↓)の千社札は1件の希望も無く、ああやっぱりこんなつまらないもの欲しい人っていうのはいないのねぇと感じ入った次第。

実は新しいのを大量作成して花名刺ではないが名刺と一緒に配ろうかと思ったのですが、これは考え直おした方がいいのかなぁと。結構高いんですよこれって。

100,000HITは本日午前中ぎりぎりぐらいで達成でしょうか。その時までに希望される方が現れませんでしたら、カウンターゲッターの3名様には強制的に送りますので悪しからず。
と言ってこれを記念品とするつもりは更々ございませんのでご安心ください。

ところで昨日から本日にかけては文章書き三昧でした。その中で1200字程度のコラムという短文を初めて書いていましたが、短文をまとめるという作業が非常に難しいことこの上なしです。
この店主戯言を書いているようにはいきません。

短文に苦闘していた性でもありませんでしょうが、最近句読点と言うのが妙に嫌いになってきていることに気付くのです。それは自分の書く文章でもそうなのですが、他人(ひとさま)が書かれた文章を読むときでもそうなのです。

句読点が多い文章というのはその調子(リズム)が翻訳文の持っている調子と同質なのです。私にいたっては態と翻訳文調で文章を書いてきたというのはあるのですが、どうも最近これが鼻に付くというか気に入らない。

このあたり更にぐだぐだと書きたいのですが、私はこれから大移動しなくてはなりません。
続きは気が向いたら。

2000/07/05 (水)   
【こんなのほしい方おられます】 掲示 午後2時30分

以前に作った千社札の残り。
桃知商店千社札画像

ほしいと思われた奇特な方は、とりあえず店主へメールをください。
先着で3名様に2枚セットで送ります。商品の発送をもって当選発表としますので、届かなかった方は落選したと思ってください。

本来自家消費用なので在庫はこれしかないのです。
すいません。m(__)m


【一桁多いですね】

今朝一番の「なすの」にて郡山から帰る。
この「なすの」は通勤新幹線で、始発の郡山から東京までの各駅停車で、小山あたりで席は満席状態となる。
結構新幹線通勤者という方々はいらっしゃるようである。

今朝の新発見は、この新幹線の座席のもの入れに、カタログショッピングのカタログが入っていたこと。
7月3日より始めたと社内アナウンスが伝えていた。

私も取り出して中身を見たが、こりゃだめだ!
商品があまりにもつまんな過ぎるのだ、新幹線の中にカタログがあるという意味が無い。

唯一気になった商品というのが、ハイセンスなセンス(980円)というオヤジも凍るオヤジギャグ商品であった。
絵柄がJRの電車だらけというのは、電車マニアにはこたえられないだろう。

ということで、帰ったら「一桁多いですね」とメールが届いていた。

HPの店主戯言7/4付け
>今回は前後賞も設けましたので、99,999と100,0000と100,001をGETされた方は
                      ↑
                    一桁多いですね。

ああ、そうか。
ゼロが一個多かったのですねぇ。
早速直しておきました。



【結局こうなってしまった】
これから移動なのですが、移動の前に。

結局こうなってしまった。
→【補足 「民間工事をターゲットとしている中小建設企業はむしろ幸せである」】(「経営トップのリーダーシップ」より)

これは私自身の行き詰まり感のあらわれのような話でもありますし、建設CALS/ECの閉塞感の話でもあります。
かといってめげているわけでは全然ありません。


2000/07/04 (火)   
【新潟は偉い】

先に新潟の個人タクシーの悪口を書いたら、それがしっかりと個人タクシーの組合さんまで話がとどいて、いやはやなんともWebは恐ろしい。。。

自分で書いていてなに言ってんだと怒られそうだが、こういうものは誰が読んでるか解らないのであって、うっかり個人攻撃的な書き方はできないなぁと思った次第。

それにしても、組合さんからはある方を通してお詫びが入っていたりするわけで、こういう真摯な方々が多い新潟はやっぱり偉いのでした。



【100,000】

おかげさまで、このサイトもまもなく100,000HITです。
今回は前後賞も設けましたので、99,999と100,000と100,001をGETされた方は迷わず店主へメールです。
インデックスページに貼り付けましたカウンターをご確認ください。



【中小建設業情報化の為の5つのポイントの改訂作業について】

中小建設企業情報化講座(旧)は、このサイトの立ち上げと同時に書き始めたものなのですが、書いていてだんだん自分自身がつまらなくなってしまっていたので途中で更新をやめてしまいました。

それは、その時々の自分の興味で書き始めることへの否定みたいなもので、その部分は「店主戯言」へ移行したのでした。

それでもなにか核がないと寂しいので、今年の4月に新中小建設業情報化講座を初めようとしたのですが、それにしても、「ももちどっとこむ基本姿勢」を書いたまま、ただ時間だけが過ぎてしまっていました。

私には、なんとしても皆さんのために書かなくてはならない、というような義務感はさらさらないので、更新が遅れていることはさほど気にならなかったのですが、本人、実はいろいろと考えるところはあったのでした。

それは、私自信の未熟さ故の草書的文章がやたら増えしまっていることへの自らの不快感です。

つまり、この仕事を始めて2年以上が過ぎ、実際のコンサルテーションの中で、まがりなりにも経験則的に蓄積されてきた「もの」と、今まで書いてきた草書的文章のギャップがかなり気に入らないという物書きの憂鬱のようなものです。

このことに対してはどこかで決着をつけないといけないと考えていたのですが、ようやく決心がつきまた。
まずは、「中小建設業情報化の為の5つのポイント」を、現在の私の言葉で改訂しようと。

ということで、新中小建設業情報化講座として、「中小建設業情報化の為の5つのポイント」の改訂作業から始めることにしたのです。


2000/07/03 (月)   
【蟹】

運転免許証の更新なんぞに行ってまいりました。
わたしゃ、当然に車はほとんど運転していませんので、無事故無違反ご苦労様です。

まあ、そこには沢山の方々がおられたわけですが、わたしゃふと気がつきました。
ここにおられる方々の大半は蟹座の生まれだよねぇって。
ということは、現在全国の運転免許証の更新会場は蟹座の大集会場と化しているのだなぁと。

一面の蟹、蟹、蟹と想像するだけでも暑苦しいところはあるのだけれども、まあ、まだ蟹は想像していてもなんとなく許せると。横に歩くぐらいだものね。食べリャうまいし。

これがふたご座の集会となると、いっぺんに会場は同じ顔×2倍ですから、うわぁ!うっとおしいったらありゃしない。
おとめ座はなんとなく嬉しい(^^ゞ。
おうし座はなんかお互いのカルビの品評会やってそうだし、山羊座はメーメー五月蝿そうであるなぁ。ハイジとペーターがいたりして。☆\(−−;)

さそり座の集会なんていったらかなり怪しそうだ。テーマソングの「さそり座の女」を合唱したりしていたら、なんか近寄りがたい。

いて座は全員で矢を打ち合って集団自決しそうである。。。。なんて馬鹿なことを考えていたら、あっさりと簡易講習なるものは終了してしまたのでした。

2000/07/02 (日)   
Born at the Right Time

私のサイトは、基本的には中小建設企業情報化支援サイトということになっているわけで、それは、ある程度の規模の建設企業さん(例えば土工恊メンバーさん)に関して言えば、勝手に情報化は進展するだろうという、私の思い込みがあるわけです。

しかし、世の中見まわすと、その勝手な解釈はどうも間違いだったのかなと感じています。
つまり買いかぶり過ぎということです。

それは、規模の大きさゆえの組織硬直化の問題が意外と根深いとか、昨今の業績悪化故に、IT投資が思うようにできていないとか、経営層のデジタル革命に対する認識不足とか、そういう様々な要因が複合的に絡みあった結果なのでしょうが、一言でいえばイマジネーションが欠如しているのだと思います。

日本経済新聞のサイトを見ると「持続成長にIT革命必要・経済白書原案」という記事がありました。
つまり、経済白書の原案では、情報技術(IT)が蒸気機関や電力、自動車に匹敵する技術革新となる可能性が高いと指摘してあるそーです。

当サイトの熱心な読者の皆様にとっては、「今ごろなに言ってんでしょうねぇ」の笑話でしかありませんが、要はデジタル革命を信じた方々と信じられなかった方々の差が、今の勝ち組みと負け組みの差なんだと私は思っております。

それは、実際にITを活用するとか、IT投資を行うというような表面的な差というよりも、むしろデジタル革命の意味するところ、つまり、情報社会を支配しようとする精神文化(つまりはグローバリズム)を理解しようとしたのか、しなかったのかの差ともいえるでしょう。

「IT革命が景気回復と将来の持続的成長に不可欠なもの」という認識は、ようやく建設業界にも浸透しつつある認識なのだと希望観測的に断言しますが、さりとて建設業界はIT産業ではありません。多くの建設企業は(大も中も小も)基本的にはIT利用産業に過ぎません。

問題はIT利用産業に過ぎない建設業界が、「IT革命が景気回復と将来の持続的成長に不可欠なもの」という文脈を自らの経営にどう翻訳できるかなのだと考えます。

そこで必要なものとは第一義的に「イマジネーション」であると指摘します。

デジタル革命は、社会を、法律を、経済を、教育を、政府を、行政を、すべてをビットの都合の良いように変革させます。

つまり建設業におけるデジタル革命の仕事は、建設業にかかわる全ての社会を、法律を、経済を、教育を、政府を、行政を、すべてをビットの都合の良いように変革させるということです。

つまり、今という時代は変革の時代であり、そしてイマジネーションが機能する稀有な時代なのです。
それはとても良い事だと私は考えています。

2000/07/01 (土)   
【知るということ喋るということ】

昨日もちらりと書きましたが、私が最も苦手なタイプの人間とは、自らの職務とか職能において、無知を棚に上げて開き直るような方々なのです。

つまり、「知らないで何が悪いのか」とか、もっと端的に書くと「馬鹿で何が悪いのか」と、開き直られると、私は条件反射的に、臨戦体制というか戦闘モードに入ってしまうわけです。

通常は、むしろ己の知識っていうか自慢を隠して、それを愚かさに託して喋るっていう方が多いわけですが、つまり「へりくだり」っていうようなものが機能して、お互いの優越感のようなものをうまく傷つけることがないようにコントロールされてコミュニケーションが機能しているわけです。

(たとえ知っていたとしても)「馬鹿でどーもすいません」と、こぶ平の父君のように言っていただければ、コミュニケーションはさらに深く進展することも可能なわけで、このあたりの「さじ加減」っていうのは大切なのだろうなと感じています。

しかし、このあたりを否定して生きている方々がおられるわけで、例えば、立川淡志はこういうのです。

『家元は、ありとあらゆることを喋る。自分が感じたものの全てを客にぶっつける。その内容は、常識からいったら酷い。「どう酷いか」というと、余りにも独りよがりである。』

『ふつうは自己の自慢を愚かさに託して喋る、またはそれのボロがでる。世間でいう「利口ぶったバカ」というヤツで、これは優越感で相手は許せるけど、だが、家元は違う。「どうだ、俺は利口ぶった利口なんだ」。落語に対する、芸能に対する知識の量は多いし、ロジカルだし、狂気があって創作力がある、その自分を軽蔑したり喜んでたりしている。』

『利口ぶった馬鹿はいくらもいるし、これは世の中通りやすい。俺は、「利口ぶった利口」という、もっとも恥ずべき状態に己れを晒している。』

以上、『はなしか家業 三代目三遊亭円之助 99/09/15 平凡社ライブラリー 平凡社』の解説「人生とは、恥ずかしいことなんだ」から引用。

深いなぁ〜。
こういう境地に達したいものですなぁ。弟子入りしようかしら。



【今週の読書】

『巨人ドラッカーの真髄 枝川公一 00/06/28 太陽企画出版』
私が初めてP.F.ドラッカーの著作に触れたのは、学生時代の1979年のことですから、約20年間ドラッカーの著作は読みつづけていることになります。

それにしても、ドラッカーが、いまだに現役(もう100歳近いはず)というのは、なにか不思議な感じさえします。

1979年に最初に読んだ彼の著作は「現代の経営」でしたが、これは私が生まれる前の1950年の彼の著作であることを考えると、今更ながら、彼の秀徹した視点は本当に凄いなぁと、またまた感心してしまうのです。

1979年以降は、ほぼリアルタイムで、新しい著作が出れば、彼のマネジメント哲学を読みつづけていたことになりますが、ドラッカーの功績はなんといっても、20世紀最大の発明といってもよいであろう「マネジメント」を確立したことにあります。

「マネジメント」は我が国では「経営管理」と訳されることが多いと思いますが、ドラッカーのいうマネジメントとは、会社(企業)経営という協議の枠を越えて、人間組織生存の哲学として存在するところに、凡百の枝葉論的経営学との違いを明確に見ることができるのがその特徴でしょう。

近代における科学的経営論は、ドラッカーによって確立されたものと言ってもよいのでしょう。
(私はM.P.フォレットのさらに哲学的な講演内容の方に惹かれてはいますが。。。)

本書は、そんなドラッカーに心酔している著者による、ドラッカー入門のための入門書です。
平易な言葉で解りやすくドラッカーの「真髄」が述べられていますので、ドラッカーを知らない若い経営者の方々が、ドラッカーを読もうとするときの道案内としてお勧めできます。

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