[店主戯言052] 2000/10/01〜2000/10/31

Anout桃知利男インデックス | Self Talking INDEX2000年9月へ| 2000年11月へ著作権店主へメール


2000/10/31 (火)   
【謎の湯治客】

桃知%湯治(たまには休ませてね)@どこかの温泉(謎)なのです。

午前中は、アザラシをずーっとみていたら、気持ちがとても軽くなった。
ゴマアザラシっていうのは、もうあの体形と顔つきが癒し系なんだよねぇ。

それで、水中を逆さ(仰向け)になって泳ぐんだけれども、泳ぐっていうよりも、ただ私の目の前をいったり来たりしているだけなんですが、それがとても和むのでした。

さて唐突に。

自社の事業変革を成功させるための三要素。
目的は、単なるインターネットの商業利用を超えること。

1.技術
  →IT

2.人材の能力を引き出す
  →知的資産>物理的資産
  →有能な人材の流動性の高まり
    →経営者の対応不足
  →起業家精神を生かす社風の創造

3.スピードの経営
  →コミュニケーションの徹底的な確立
  →毎月でも経営戦略を立てる
  →競争相手は待ってくれなしない
  →急いで考え、すばやく意思決定する

以上は、今日の日経新聞からの引用というよりはメモ。

しかし、PHSが入んないですよ、ここ。

2000/10/30 (月)   
【藤沢往復】

病み上がりというか病んでいるというか、そういう状態で藤沢まで出かけて仕事をなんとかこなし、先程(午後10時30分)帰宅する。

帰りの東海道線の緑車には、なぜか外人の団体。

しかし、いつも思うんだけれども、なんで外人っていうのは、二人以上集まると、あんな大声でずっと喋りつづけるのだろうか?この団体さんもその例に漏れず、やたら元気に且つ陽気に喋りつづけている。

おらあ、田舎の外人だっぺと自己主張しているのだろうか(というのも、今日の外人さんの英語は見事な訛りがあった)。

これはなにか原理原則でもあるんではないかとさえ思えるぐらい喋りつづけているわけで、私の病み上がりのくたびれた脳味噌は「ぽん」と音をたててはじけようとするその瞬間、彼らは品川駅で降りた。

そういえば、行きの電車でも、これは外人さんではなかったのだが、川崎駅でやたら陽気な8名程度の団体客が乗り込んできて、乗り込むやいなや「かんぱーい」ときたもんだ。

この団体も相当にうるさかったのだが、私の前の席に座っておられた老紳士がやおら立ち上がり、「静かにしなさい、ここは公共の場だ!」と一喝。

私は心の中で拍手を送りつづけた。
そしてそっとつぶやいた。
「やーい、怒られてやんの」

2000/10/29 (日)   
【今週の読書】

今週の読書って言ったってねぇ、本読んでるところではなかったですからねぇ、今週は。
というところで、読みだめ分を。

『一生のうちにすべきこと、しなくていいこと 谷沢永一 2000/10/19 PHP研究所』 

すべきこと(抜粋)
 ・真の友をもつ
 ・人生設計を立てる
 ・生きるためのお金を得る
 ・本を読む
 ・夢をもつ
 ・感動
 ・人生のブレーンをもつ
 ・結婚
 ・趣味を持つ
 ・前向きに生きる
 ・一人旅
 ・音楽を聴く
 ・失敗を経験する and etc.
 
しなくていいこと(抜粋)
 ・分相応
 ・世間体をつくろう
 ・他人と比べる
 ・出世競争
 ・嫉妬
 ・功績を誇る
 ・不正をただす
 ・自分の過去をクヨクヨ思う and etc.

してはいけないこと(全項目)
 ・言行の不一致
 ・頼み事
 ・金を借りる
 ・子供を私物化する
 ・自分がされたくないことを人にする
 ・運のない人とつきあう
 ・卑屈な生き方
 ・自分の欠点をかなしむ
 ・マイナス条件を数え上げる
 ・知識を誇る
 ・嘘をつく

それはとても悲しいことなんだろうけれど、自分の人生なんて、いったいどう生きていいのかわかんないまま終わってしまうんだろうなぁといつも思って生きているわけで、特に、この一週間に自分自身に起きた体の異変は、明日の存在の不確かさを、私に自覚させるには十分なインパクトを持っていたわけで、こういうことがあると、一日一日っていうものの大切さは実感できるのです。

でも、本当のところは、いったいどう生きればいいのか、四十を過ぎてもわかんないんですよ。
自分の人生の過ごし方なんていうものは。

付録:今週の音楽

♪アトムの子 山下達郎♪

(↓)に書いた中島みゆきのアルバムを買うときについでにみつけた、山達のライブ版の「アトムの子」
シングル「瞳の中のRainbow」のB面っていうかカップリング曲です。

私が「アトムの子」を始めて聞いたのは1991年か92年の12月だと記憶しています。
彼のLiveのオープニングで聞いたのが始めてで、それ以来、「アトムの子」といえばこのライブでの「アトムの子」が頭にはこびりついていました。

 どんなに大人になっても
 僕らはアトムの子供さ
 どんなに大きくなっても
 心は夢見る子供さ

今回聞いたものは1992/3/15 中のサンプラザホールというクレジットがありますから、私が始めて聞いた頃と同時期の演奏で、パーカッシブで何の未練もないリズム重視のオープニングを聞いた途端、うかつにも涙が出てきてしまった。

そうだよ。
「どんなに大人になっても 僕らはアトムの子供さ」



【世情】

昨夕帰宅。
羽田からはさすがにタクシーで高速をとばしてきた。

もう体が歩くことさえにも悲鳴をあげていたのだ。

所要時間は1時間ほど。
これはモノレールと京浜東北線を使った時間と余り代わらない。

但し、料金は20倍近くかかる。
でも、当然に損した気分になるわけはない。

むしろ安かったなぁとさえ思っている。
つまり、人間は常にお金のことだけを考えて生きているわけではないってことか。

帰宅後は思い切り寝る。っていうよりも倒れる(笑)。
結局、座薬の世話になって何度も下着からなにから取り替えるほど汗をかいて、最終的には35,6度まで熱が下がって(下がりすぎだ)朝になる。

午前中は頭が重いまま。
体温も37.6度まで上がる。

咳をすると、不思議な音が胸元から聞こえてくる。
「入院」と「やばいなぁ〜」という言葉が頭の中を交差している。

午後から川口でマッサージ。
風邪のせいか首と肩が壊れてしまったのかと思うほど不調なので、入念にお願いする。

マッサージをしてもらいながら、昨日ニュースで流れていた、長野県知事の名刺を折り曲げた企業局長の心理のようなものを考えていた。

人間嬉しさがきわまると(笑)どうしてああいう行動になってしまうんだろうかと。

田中知事にいわせれば「コミュニケーションできません」なんだろうなぁ。
握手をしようと手を差し出したら、突然ビンタされたようにしか思えないわなぁ。

帰りがけレコード屋(こんな呼び方は既に死語か)で、中島みゆきの「愛していると云ってくれ」のCDを購入。
こいつは、私が多分大学1年か2年の頃によく聞いていたもので、特に「世情」という曲が気に入っていたのだ。

「世情」

 世の中はいつも 変わっているから
 頑固者だけが 悲しい想いをする
 
 変わらないものを 何かにたとえて
 その度崩れちゃ そいつのせいにする
 
 シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく
 変わらない夢を 流れに求めて
 時の流れを止めて 変わらない夢を
 見たがる者たちと 戦うため

2000/10/28 (土)   
【Stil Living】

桃知%まだ生きております@松山です。

昨日の講演は3時間きちんと行う(公演時間は3時間30分じゃなくて3時間でした)。
しかし、というか案の定というか、しんどかったし、講演後大発熱!

喋るとだめらいいことは感じていたが、やっぱりねぇ。(T_T)

夕食のお誘いもお断りして、早々にホテルへ戻り、ひたすら休憩に勤めた。
夕食もルームサービスで済ます。

しかしだ、最近貰ったお見舞いメールなんだけどもね、

『ももちさん、くれぐれも死なないようにがんばってください!』 某紙記者

『先日ある40代前半の知人が亡くなったのですが、この人風邪の菌(インフルエンザ)が心臓に入って心筋梗塞、、、という話でした。。。』 某社社長

うん、そうなんだよ。今回ばかりは、このまま目覚めることがないんじゃないのかと何度も思った。
命かけてやってますよねぇ、仕事。

そういえば、昨日会場へ来る予定だった東京の友人(熊本にも来たのだけれどもね)の姿が見えないなぁと思ったら、やっぱり風邪をひいたらしく、急遽大阪のホテルにチェックインしでダウンしている旨のメールが入った。>大丈夫かい?

さらに、そういえば、熊本でお世話になった大村さんも風邪だっていっていたが、その後大丈夫なのだろうか。

なんだか私は日本全国に風邪のウイルス撒き散らしながら歩いているような感じになってきたが、これは暫くは私には近寄らないほうがいいのかもしんないなぁ。(T_T)

そんな中で、今朝ほど届いたメール。

『ももちウイルスに感染したのか熱っぽい』 昨日受講された女性の方

なんか色っぽくて好きだなぁ。

というところで、私は今日も不調なのですが(まだ38度以上熱があるのだ)、帰りを一日延ばしてしまいました都合もございますのでね、這いつくばっても帰る予定ではおります。

2000/10/27 (金)   
【39.5度】

熊本駅内の薬局で体温計を購入して体温を測ったら、39.5度もありでやんの。

その体温でだよ、私は6時間もかけて、熊本から松山まで移動してきたのだけれど、なんだか途中途中は気を失っていたのか良くわかんない。

よくも2回も乗り換えできたなぁと。
それで今は、座薬を入れて汗かいているわけですが、はっきりいって、今日講演することは自殺行為じゃないんだろうかねぇ。

3時間30分は無理だわ!

2000/10/26 (木)   
【熊本にて】

昨晩は、早々にダウン。
ひたすらホテルで寝込んでおりました。

せっかく、馬肉や生レバーをご馳走になっていたのですが(私はこの手のものには目がない)、ビール一杯で見事にきまってしまいました。(T_T)

もう完全に体調がおかしいわけです。
寝汗で何度も目がさめてしまいました。

さて、本日は九州鋼構造物塗装技術協会様にて講演です。
体調が悪いからといって手を抜くよなことは当然にできません。

わたしゃ、プロですからねぇ。
決めるときはきちんと決めなくちゃいけません。

2000/10/25 (水)   
【寒気がするなぁ】

桃知@なんとか起床してみましたが寒気がするなぁ。(T_T)です。
今日は熊本まで移動です。

今回の風邪は私が今までかかったものでは最も「しびらっこい」。
つまり、たちが悪い。

普段なら一晩寝れば直ってしまうっていうのが、今までの常套パターンだたわけですが、今回は何晩寝ても直らない。

多分体が警告を発しているのだろうけれど、私のような商売っていうのは代わりがおりませんからねぇ、少々の無理は承知で頑張らないといけないんです。

さて、気合を入れましょうか。

2000/10/24 (火)   
【2010】

本日付(2000年10月24日)の日刊建設通信新聞によれば、「建設CALS/ECの地方展開 行動計画 年度末に策定 基本的考え方、手順示す」とある。

これは建設CALS/ECアクションプログラムでいわれている全ての公共事業発注機関が2010年度には建設CALS/ECを実現するための最初のステップとなる。

まだ具体的な内容等は書かれていない(これから地方公共団体に対して基礎調査を行うそうである)ので、どのような内容になるのかを注目したいと思う。

建設省のいう建設CALS/ECと、自治体が行う建設CALS/ECでは、公共事業の目的意識において、その視点も異なるものとなるというのが私が展開してきた自治体建設CALS/ECへの視点です。

それは、自治体建設CALS/ECを建設省やJACICがリーダーシップを持って推進していくことには異論はありませんが、自治体側がそこに上意下達的な意識で望む(つまり自らの目的意識をきちんともたない)と、地場の建設企業にとっては決して幸せな結果はもたらせないということです。

お手並み拝見と行きましょうか。



【まだ熱がある】

私は平熱は低いほうで、36.5度以上あると、体がだるいのでありますが、今日は常に38度前後。
もうだるいっていうよりも体中が痛いのでした。

京浜東北線は案の定すし詰め状態で、私は東京駅で降りて、東京駅から横浜までは東海道線のグリーン席を利用したましたが、これでなんとか救われました。

こてこてになりながらも、会場の神奈川県中小企業センターへ。
機器のセッテングが大変らしく(今日は金沢と神戸へ配信)ちょっとおくれて講演が開始されました。

画像配信のカメラ位置の都合で、椅子に腰掛けたまま話しをしたのですが、これは私には好都合でした。
立って話しをしたら、たぶん倒れていたかもしれません。

約2時間の講演を終えて、早々に帰宅。
そして、薬を飲んで寝てしまったわけですが、今ほど(午後5時)目がさめました。

明日は熊本へ移動なのです。
熱さえ下がればなんとかなるとは思うのですが、それがなかなか下がってくれません。



【熱が38度もある】

しんどい。。。。(T_T)
どうやって横浜まで行こうか。

京浜東北線なんかに乗ったら講演の前に倒れちまいそうだ。。。(T_T)

2000/10/23 (月)  
【お祈りしましょう】

明日の朝、私が目を覚ましたら、元気であるようにお祈りしてください。(T_T)

2000/10/22 (日)   
【風邪をひいたのと右肩ばきばきと来週の予定】

どうやら風邪をひいたらしく、セキがでる。
右首筋から肩にかけてのコリもすさまじく頭も痛い。

つまり体調は最低だということ。
ピップエレキバンが右のこめかみから肩にかけて12個も張り付いている。

明日は夕方の打合せがあるだけなので、なんとか午前中にでも回復できればと思う。
火曜日は横浜で朝早くから講演。

京浜東北線地獄の鯖寿司でご出勤しなくてはならないから、これも大変。
水曜日は熊本へ移動。

問題は木曜日である。
熊本で講演を終えてから松山まで移動しなくてはならない。

Jナビが教えてくれた移動手段は次のようなもの。

熊本 17:00 つばめ 18号 博多 18:15
博多 18:35 のぞみ 30号 岡山 20:11
岡山 20:20 しおかぜ 27号 松山(愛媛) 23:01

移動時間6時間ですよ。6時間。(T_T)
だれだこんな予定組んだのって、私なんですねぇ。

金曜日午前中にホテルで打合せの予定があて、午後から松山で講演。
講演終了後、私は飛行機で帰路につく予定。

体に注意しないとねぇ。
いくらなんでも壊れちまいますよねぇ。

そうそう、探していたベルアベトンKを川口の薬局で本日発見。
これですねぇ、疲れ目、かすみ目に効くっていう中国生薬製剤なんですが、私にはなぜかあうんです。

176丸で1980円。まあまあの値段か?
しかし、もう若くはねぇんだなぁと痛感!

人間用賞味期限チェッカーっていうのをやってみたら、わたしは既に賞味期限を過ぎておりましたよ。(T_T)
男としての魅力なんて16歳で終わってたりしてるわけで、なんだかやる気なくなってくるのでした。

http://homepage1.nifty.com/mr_yossi/syoumikigen/



【今週の読書】

忘れてました。^^;

『ジャパンモデル 田原総一郎 PHP研究所 2000/10/19』

PHPはIT関係は疎い。
田原総一郎もIT関係は疎い。

この本の副題は「日本が米国を再び追い抜く日」とあるのだが、今起きている変革がOS(ルール)の戦いを起源としていること、そしてそのパターンを米国が主導権を持ってリードし、その主導権の取り方を学習してしまっていることを考えると、これもなかなか難しいのではないかと私は感じている。

つまり追いつけると思ったときには、次のOSの戦いを余儀なくされているだろうし、はたして日本というシステムはそれをリードできる立場に立つことができるのだろうか。

ただ我々の過剰な自信喪失も必要のないことである。
いいものは残る。そういう時代(国境のない時代)だと考えれば、「ジャパンモデル」も「アメリカリズム」も関係ないのだと思う。

ビジネス(経済)のシステムは絶えずその原理原則に従って変化しているに過ぎない。
問題はその環境変化を読み取り自らその環境さえを変化させようとするマネジメントの視点にあるのだと考える。

日本というシステムが忘れていたものとはマネジメントの視点なのだと思う(特にそれは行政において)。
いまさらのように帯に書かれている「IT時代のキーマンが多数登場」というのが哀しい。



【高知からFAX】

19日に高知県の悪口を書いたら、その日のうちに建通新聞高知県版の記事を送ってくださった方がいて、昨日帰宅したら私の机の上にそのFAXがおいてありました。

見解は私と同じとのことでホッと安心。
怒られるのかと思った。^^;

岐阜県での講演二連戦では、この高知県議会による決議の話しもしてきました。
それは岐阜県だって地元優先の発注姿勢は持っています。

でもそのなかに、建設CALS/ECというスパイスがあるかないかだけで、政策として全然違うものになるということ。

同じようなことをやっているのですけれどもね、結果が全然違うものになるということ。

つまり岐阜県の建設企業の皆さんは幸せなんですよっていうことなんです。



【白い恋人と赤い三菱】

昨晩帰りの京浜東北線に乗るためにフォームにいたら、白い恋人たちのバックプリントも鮮やかなジャージを着た、コンサドーレ札幌のサポーター少年三名ほどがにこにこ顔でやってきた。

たぶん、今日は平塚で湘南と試合があったはずだから、多分その試合に勝利してJ1昇格を決めたんだろうねぇと思った。

そして、今日新聞を見たらはたしてそうであった。
岡ちゃんおめでとうございます。

ところで、我が浦和レッズダイヤモンズはいったいどうなるのだ。>タロサ?



【高山から帰る】

昨晩のうちに高山から帰ってまいりました。
さすがに遠いですなぁ(笑)

疲れが溜まりに溜まっている状態で、体がまるで高野豆腐みたいな感じなので、午前中はマッサージにでもいってこようかと。
午後は打合せが入っておリますのでそれまでは休まないとぼろぼろと壊れてしまいそうです。

昨日の高山での講演は、本当に楽しくさせていただきました。
熊谷さんの講演も最高の出来でした。

私は「こんなぁことは学校じゃ教えてくれない(笑)」シリーズをやってみました。

高山管設備工業協同組合さんの事例発表も素晴らしかった。
会場運営も段取りもなにも全てがよかった。

決してプロ(イベントの)の仕事ではないのですがね、こうして関係者の皆さんが手作りで作り上げたイベントというのは独特の雰囲気をかもしだしているのです。

つまり会場を包んでいるオーラっていうのがあるのです。
熱気といっても良いかもしれませんが、それが会場全体を最初から最後まで包んだままテンションが落ちない凄さっていうのがありました。

マルチメディア・ウィークは、私は1年ぶりの登場なわけですが、前回の参加人員は20名程度だったものがですね、今回はその5倍ですからねぇ。

岐阜県の梶原知事を称えないわけにはいかないでしょう。
なんどもいいますけれどもね、中小建設企業の情報化っていうのは自治体(行政)が牽引役なんです。

2000/10/21 (土)   
【いい気分である】

桃知@飛騨高山です。
高山の朝はすがすがしいっていうよりも寒いのでした。

今回の宿泊には定宿であるワシントンホテルが満室で利用できず、やむなく高山パークシティホテルというところを使ってみたのです。が、これが大正解。

ビジネスで利用している方は時節がら私しかいないようなのですが、まあ、普段でもビジネス利用はどうかなと思うようなプチホテル(って書いてある)なのです。

お部屋にはバスもトイレもありません。
でも、浴場は比較的大きなお風呂なので、ゆっくり足は伸ばせるしですね、部屋はそんなユニットがありませんから、広々しているし、その上朝食がついてまして、これが凄くうまい!

飛騨牛の棒葉味噌焼き、鮎の塩焼きまで出てくるわけですから、朝食っていうよりも、これで一杯やれるぐらいです。

飛騨高山といっても、JR高山駅前付近は、飛騨の風情など微塵もないのですが、こうして一歩(どころろではないなぁ)踏み入れると、ああ高山だなぁという風情が満喫できるのでした。

たまにはビジネスホテルでないようなところでゆっくりとするのもいいものです。

というところで、私は今日は飛騨高山マルチメディアウィークでの講演。
宿でゆっくり出来るとこんなに気分がいいわけですから、当然に講演も期待しておいてください。

ってね、今日は1時間しかおはなしできませんが。

2000/10/20 (金)   
【高山へ向かう】

桃知@「特急ひだ5号」高山行きです。
本日の飛騨高山地方はあいにくの雨模様ですが、車窓を流れる、色づきはじめた木々は、雨に洗われ、とてもきれいです。

昨日の大垣でのセミナーに参加くださいました皆様、ありがとうございました。
また、主催の建設CALS/EC研修センターの皆様にも深く感謝申し上げます。

昨日のセミナーは180名近い方々にご参加いただきました。
途中でお帰りになられた方は5名(よくこんなこと調べているものだと感心、これは大変成績が良いことらしい)、ということで、大方の受講者の皆様には興味を持って聞いていただけたかなと思っております。

しかし、受講後のアンケートにおける「あなたの考える御社の情報化目標」という項目への回答をみると、まだまだ私の想いは伝わっていないなぁと反省するばかりです。

曰く、
「建設省、岐阜県の建設CALS/ECの動向をみて行う」
「時代に遅れない程度に情報化をする」
「岐阜県に遅れない程度に情報化をする」

どちらも戦略的思想のなさや、横並び意識の強さを見て取れるのですが、でも「時代に遅れない程度に」っていうのは考えてみいれば凄いことかもしれません。

「時代に遅れない」ということは、時代をしっかりと捕らえているという前提があってのことでしょうからね、それに遅れない程度っていうのは、IT産業以外でしたら際上級の情報化スタンスなのかもしれません。

って、当然皮肉ですけれどもね(笑)。
そういう会社さんに限って、パソコンの導入台数なんて散々なものだったりしているのです(笑)。

それと「岐阜県に遅れない」なんていうスタンスはナンセンスだなぁ。
今の時代に(こと情報化進展に関しては)行政が民間をリードするなんていうことはありえないのです。

もし、そういう状況に貴方の会社があるのでしたら、それは御社の情報化は遅れていますよ、という指標のようなものだと考えられればと思います。

2000/10/19 (木)   
【カウンター】

2000年10月18日の建設通信新聞の記事、『高知県議会が地元優先発注を決議−県は現行姿勢堅持ー』は、今という変革の時代の動きへの反発として特徴的です。

『公共事業については、交通などの社会基盤整備を促進する面と併せて、経済効果を高めていく面があり、地域経済の活性化や雇用の確保に大きな役割を担っている。』

『県経済において公共工事は大きなウェートを占めており、長期にわたる景気低迷により民間からの受注に多く望めない厳しい経営状況にある県内業者にとって、公共工事にかかわる工事などの受注を確保することは、技術力や経営力を向上させるうえで極めて重要であり、そのことが県経済の活性化に寄与することは明らかである』

以上、決議文の一部を引用してみましたが、これが建設CALS/ECの正しい理解と、中小建設企業の情報化への取組みを遅らせている原因であることはご理解いただけるだろう。

ただ、このような動きは驚くべきことではありません。当然に起こることと予想しています。
IT革命による公共事業の市場化の流れの中では、既得権者の抵抗運動として、このような動きはますます多くなると私は予想しています。

でもその抵抗も長くは続かないと見ています。それは、これらの決定は単なる政策なのであり、それも確実に時代変革が進展していることを逆に証明している事象に過ぎないからです。

つまり時代の変革は誰も止められない。

ただ、私がこのような政策に期待するところとは、『公共工事にかかわる工事などの受注を確保することは、技術力や経営力を向上させるうえで極めて重要であり』というフレーズなのです。

つまり、生命維持装置が働いているうちに自社の競争力(技術力や経営力を向上−当然にそこには情報化も含まれる−)への投資を行う必要があるだろうということです。

この視点を持ち得ないこのよな地場優先政策は、今まで、経営と技術力に劣る地場型建設企業を大量に生み出してきた経緯があるだけに、ここに自治体建設CALS/ECの視点を持つべきであるというのが私の主張であるのですが、これが現実に出来ているのは、日本広といえども岐阜県だけでしょう。

2年後、3年後に(もっと後かもしれませんが)、岐阜県と高知県の業者間にどのような経営力格差が生じてくるかはわかりませんが、答えは意外と早く出るのかもしれません。

というところで、今日は岐阜県大垣市のソフトピアジャパンにて講演。
岐阜県での講演は、地元で講演しているように嬉しく感じています。

2000/10/18 (水)   
【イマジネーション】

『失礼ながら、みなさんはイマジネーションという言葉の意味をご存じでしょうか。直訳すれば『想像力』となりますが、私はあえて『自分で道を切り開く』と訳したいと思います。与えられたマニュアルをこなすだけではなく、直面した事に自分で工夫して対応する事こそイマジネーションではないでしょうか。』

『MSN スポーツ大学 鈴木良平 自分で考えて初めて成長する』より引用。

サッカーを見ていていつも思うことなのですが、優れた選手というのは、イマジネーションとそのイマジネーションを実現できるだけの技術と体力を持っている選手ということなのだと思うのです。

私はこのサイトで「イマジネーション」ということばを頻繁に使っています。
その「イマジネーション」を端的に表現したフレーズとして(↑)を紹介してみました。

ということろで、私はこれから大垣へ移動です。

2000/10/17 (火)   
【雑感】

(↓)の『情報化の障害』は、私のフィールドワークから得られた実感を1200文字という限りある文字数の中でまとめたものです。

しかし、私がいうのも変なのですが、中小建設企業の情報化というカテゴリの情報を、インターネット(WWW)から集めることに、はたしてどの程度の意味があるのであろうかというのが私の今の疑問なのです。

それは、情報の質の問題です。どの会社も自社の失敗事例をわざわざ掲示するほどお人よしではありませんし、実はその失敗から得られる教訓こそが何よりも大切な情報であることを実践から学んでいるはずです。

そんな大切なものをただで教えてくれるところはめったにないのです。つまり情報化への情報とは自らの実践からしか得られないのだと考えています。

私もこうして机上の理論を組み立てていますが、おかげさまで私はその理論を実際に生かせる機会をいただいています。そして実践はまた次の仮説と対策を我々に与えてくれます。

情報化成功の道とは、そのような遇直且つスパイラル的な実践にしかないのだと考えています。

汗をかきましよう。

と、本日発行した「ももちどっとこむ通信 第96号」に書いたのでした。



【本日の更新】

ダウンロードのページ
建設通信新聞00/10/17建設論評『情報化の障害』を掲示しました。



【IT革命は第三局面へ】

『Voice』 10月号には、私が敬愛してやまない中谷巌氏が、「IT革命は第三局面へ」というお題でIT革命の第三局面について書いています。

第一局面は、アマゾン・ドット・コムやヤフーに代表される今までに存在しなかったようなビジネスモデルを持ったベンチャー企業が、雨後の筍のように次々と発生する段階。

第二局面は、これらベンチャー企業の脅威に対して、従来型の大企業が目覚めだし、本格的にIT対応を始めるという段階で、これが現在の日本で起こっているとし、つまりこの第二局面とは「大企業の逆襲」なのだが、はたして成功するのかというと、必ずしもそうではないとしています。

そして次のような見解を述べます。

『ほんとうのIT革命とは、既存の企業の枠組み自体を壊すほどのインパクトを持っている。そのために、これまで旧来型の枠組みのなかで行動してきた大企業がIT革命を推し進めると、自らの組織解体、再編成が不可避となり、結局のところ自己否定につながってしまうのである。』

『このような矛盾を抱えているため、既存企業におけるIT革命は、おそらく中途半端なところで終わると思われる。真のIT革命を体現するような構造改革は、大企業には難しいだろう。』

御意であります。
この見解をそのまま建設CALS/ECにあてはめる(つまり、企業とか大企業とかを建設省、自治体、公共事業とかに読み替えてみる)と、今の建設CALS/ECがなぜ推進力をもてないのかが見えてきます。

つまり、建設CALS/ECは公共事業システムの自己否定にほかならないということです。

また、この引用文は、大企業ばかりではなく、公共事業依存型の中小建設企業にもそのままあてはまるものであることは指摘する必要もないでしょう。

そして来るべき第三局面を以下のように説明します。

『しかし日本の経済社会はいまだにオールドエコノミーの倫理で動いている。したがって、ドットコム・ビジネスは好奇心を持った一部の若者たちの関心を引きつけはするものの、社会に本格的な影響力をもつには至っていない。』

『そこで必要とされるのが、従来型大企業のもっている信用力や顧客基盤、物理的な設備だ。それらがベンチャー企業の柔軟なアイディアと一つにあることで、大企業とベンチャー企業同士の淘汰競争を勝ち抜いたベンチャー企業との「融合」が始まるだろう。これがIT革命の第三局面である。』

『そもそも、企業は合理性を追求するものである。』

『にもかかわらず、日本人の多くはムラ社会的な勝ち負け意識にこだわってしまい、大企業が勝つとかベンチャー企業が負けるとかいう発想にとらわれがちだが、経済社会全体のダイナミズムという観点から考えると、じつはどちらでもよいことなのである。』

『大量の情報が自由にやりとりできるようになった技術革新の果実を、系列の垣根を超えた企業間取引やグローバルマーケットの中でどのように活かすかが第一優先なのであって、それを実践するのがベンチャー企業であるか否かは、あくまで二次的な問題にすぎない。』

如何でしょうか。これを建設業においてイマジネーションできますか?
この後楽しい話しはまだまだ続くのです。

例えば、『「餅は餅屋」に徹したデル」とか『雇用の確保=従業員の幸福か』とか。
建設業の情報化を勉強されている方々にも是非に読んでいただきたくてご紹介しました。

読んでくださいね。(笑)

2000/10/16 (月)   
【東京独演会会場案内図】

東京独演会の会場案内図を掲示 →1108map.pdf PDFファイル(147Kb)
提供:福井コンピュータ(株)様


【長野知事選】

注目していた長野県知事選挙は、田中康夫氏の圧勝で終わった。
彼が今後どの程度の手腕を持って長野県政のリーダーシップを取っていくのかは全くの未知数なのだが、長野県民のために全力を尽くしていただければと思う。

ただ田中氏をITや建設CALS/ECとどう結びつけるのかは今のところ全くイメージできていない。
そもそも田中氏は建設CALS/ECをご存知なのだろうか。

まあ、今までも長野県と建設CALS/ECの関連はイマジネーションできなかったわけだから、既成概念に捕らわれていない新しい県政にそれなりの期待したいと思う。

知事選は大統領選である。
候補者は個としての魅力で有権者へアピールする必要がある。

大統領選を左右するのは時代の空気の傾き(民意)であり、その傾きに自らのベクトル角度をあわせたものが強いのだと自己流に解釈している。

その意味で、国政よりは民意が素直に反映されているように考えている。
この点がいつのまにかに首相が出来上がっている国政とは明らかに違うところであり興味深い。

但し、いつも民意が正しいとは限らない。

しかし、以下の県職員の話しはいただけない。
「職員も県民の声を聴く意識改革が必要だ」って、田中氏が当選しなかったら聞かないつもりだったのだろうか?

『県幹部の多くも困惑を隠せない。課長職のある幹部は「ゼロからのスタートという感じだ」。別の幹部は「行政の仕組みを知らない田中さんに対しては、全部最初からお話ししなければならないかも知れない」と戸惑いを見せる。「とはいえ、職員も県民の声を聴く意識改革が必要だ」と、自戒を込めて話した。』
asahi.comより引用

2000/10/15 (日)   
【希少性】

まじめに二つの原稿を仕上げる。
今月は今日と明日ぐらいしかモノ書きに専念する時間がない。

私は、このホームページを毎日更新しているおかげで、その時々の自分の考えを草書的に書きとめることが出来ている。
そのために、情報化に関することであれば、全く新しく書き上げるということはまずはない。

例えば、今日書き上げた文章にある以下のようなフレーズでも、その元はこのホームページにきちんとあったりしているのである。

○トップダウンの悲劇
中小建設企業に限ったことではないが、経営者が強い統率力を持つ組織では、情報化推進組織を設けずにトップダウンだけで情報化を進めるケースが多々ある。この場合、経営者が頼るのは多くの場合ベンダーであり、この場合ベンダーに任せきりの情報化がまかり通る。ここで問われるのはベンダーの質である。

中小建設企業の特質を理解できているベンダーは非常に少ない。例えば、建設業界への情報化市場に参入しているアプリケーションメーカーの多くは、財務、CAD、積算、構造計算等の建設業のある一面に特化した専門メーカーである。つまり専門的な部分に関してはそれなりの効果をもたらす製品を提供が可能だが、経営全体をトータルにマネジメントするようなものではない。すなわち全て単なる部品にすぎない。

多くのベンダーが提供するこのような部品的アプリケーション導入中心の情報化は、中小建設業の本質を知らないベンダーが行う限り木を見て森を見ない情報化の典型となっている。

つまり、自社の組織的変革(社風とか全社レベルでの意識変革)に対する努力もなく、パソコンは社員全員に買い与えた、ベンダーがこれさえいいれれば大丈夫というCADも、積算ソフトもCALS対応ソフトといわれるものも買い与えた。社員の皆さん、さあ、どんどん使ってください。私はなんと情報化に対して理解のある経営者なんだろう(使えないのは社員の努力が足りないからで、私のせいではない)というような情報化は典型的な失敗事例なのである。これなら、私が否定しているボトムアップでの情報化の方が数万倍効果はある。

デジタル化された情報はちょとやそっとでは消えることはない。
私は私が発信した情報に関しては、勝手に引用されることも、コピーされることも全然厭わない。

引用されようがコピーされようがデジタルな世界ではオリジナルは消えることはない。
つまりオリジナルはいつでも私の中にある。

むしろデジタルにおいては、オリジナルは引用されコピーされることによってのみ、その存在価値が高まるとさえ考えている。

大切なものは情報の希少性ではない。
むしろ情報は勝手にどこへでも拡散することでしか価値は持ちえない。

大切なものとは、その情報を生み出すプロセスの希少性なのだろうと思う。
つまり私がオリジナルといえることである。

2000/10/14 (土)   
【今週の読書】

『IT2001 なにが問題か 小林紘一郎・牧野二郎・村井純 監修 岩波書店 2000/09/25』

「IT革命とは」という命題を考えるときに頼りになる一冊です。
最近購入した本の中では、アマルティア・センの『自由と経済開発』と並んで付箋紙の数が多い。

つまり、理解が及ばない個所が沢山あるので、何時までたっても読み終わらない本の一つなのですが、それでも沢山の著者によるコラム的な論集なので、私のぼんくら頭でも何とかこなすことができて、今回のご紹介となった次第です。

ちなみに、この何時までたっても読み終わらない本というのが結構ありまして、まず、アマルティア・センはその筆頭であります。

つまり、読書というのは他人様の脳味噌をお借りして自分の脳味噌で考えることなのですが、脳味噌のポテンシャルが違いすぎると、お借りするもなにもボキャブラリーの引き出しからして違うわけですから、すなわち歯が立たない。

でも、それでも悔しいので意地になって何ヶ月もかけて読む。
その間に関連する別の書籍なんかを読んだりするのも効果的で、どうしても理解できなかった文脈が、その別の本を読んだおかげで理解できたりする。

そういうのを繰り返していれば、1年もたてばですね、どんな難解本でもなんとか読み終えることが出来たりするものなのです。

でもね、読み終えたというのと理解できたとうのが違うっていうのが悔しいところではありますが。

2000/10/13 (金)   
【最近頭にきたこと】

10月22日は某所での講演予定ががはいっていた。
この予定を入れるために、私は前日(21日)高山予定されている大切な行事への出席を断った。

高山からの移動はどう考えても大変なので、21日は名古屋で一泊することにし、名古屋のホテルへ予約を入れ、22日朝一番の新幹線のチケットも手配済みだった。

その後、この主催者から講演は22日は誤りで23日である旨のメールが届いた。
変更ならまだしも誤りでっていうのにカチンとはきたが、23日の予定をキャンセルして23日のにこの予定を入れ替えた。

そしたら、今度は24日に変更できないかとメールが届いた。
私のホームページをきちんと見ていれば、24日には既に変更できない予定がはいていることは明らかなのにである。

結局この講演はお流れとなってしまった。
この講演については事前に聴講予定の方からメールをいただいたりしていたし、そもそも某所は初めての訪問だったので私自身楽しみにしていたところもあったので誠に残念な結果である。

しかし、なによりも、困るのはこの手のやり口は私にとっては大変な営業妨害なのである。
こんなことが月に3.4件もあったら私の商売は成り立たないだろう。
予定が立てようがない。

今回の被害はすべて私側にある(無理を言って予定を変更していただいた皆さんには何といっていいのか言葉が無い)。
だが、日程の変更に関しては私にはなんの非もない。
当初22日を指定してきたのも、23日に変更したのも、勝手に中止にしたのも全て依頼主側なのである。

私は、どこにもあたるところがないので、こうして戯言で当り散らしている。
さらには、こんな不機嫌な文章を読まされている皆様こそえらい迷惑なのである。(笑)



【新潟から帰る途中】

桃知@Maxあさひ320号です。
今日は午前中新潟市内で会議。それからシステム設定を少しやって帰るところなのでした。

昨晩、高橋社長@岩槻から、岐阜県の梶原知事が週間アスキーに出ているよっていわれたことを思い出して、新潟駅のキヨスクで本当に久しぶりに週間アスキーを購入。

考えてみたら、最近ほとんど週間アスキーを読んでいないんだなぁ。
その昔結構はまって読んでいた巻末のデジタル日記もつまらないなぁ。

スポーツ新聞には、高橋尚子さんに国民栄誉賞をどうのこうのというはなし。
私は本人がほしいんならあげちゃえばいいと思う。

やわらちゃんにも、長島監督にも、今からでも遅くないから手塚治虫氏にも、渥美清氏にだってね、もうどんどんあげちゃえばいいんだと思う。

やっぱりですね、ばーっとですね、なんでも景気良くやっていただきたいものです。

2000/10/12 (木)   
【オフ】

このところの集中した原稿書きでずっと自宅にいたものですから、テレビを(環境映像のように)流しっぱなしにして仕事をしていました。

特に面白い番組っていうのはないのですが(特に朝から流れているワイドショー形式の番組の低脳さにはあきれるばかり、いったい誰が見ているのだろうが、本当にあんな番組を喜んで見ている方々っていらっしゃるのだろうか)、コマーシャルに時々面白いものがあってはっとさせられるのでした。

そんなはっとしたものの一つがユニクロのフリースのCMでした。
ユニクロのフリース50色。1800円。10月18日よりインターネットで発売。
http://www.uniqlo.com

TVCMが商品を店舗で購入することをうったえるものだとすれば、これはインターネットは店舗なんだよってうったえているCMなんでしょうねぇ。

ユニクロはご存知のように沢山のリアルスペース店舗を持って繁盛している会社さんなのですが、それがサイバースペースをも販売媒体としようとするときに、地上波媒体の(アナログな)CMを使っているのがなんとも不思議な感覚だなぁと感じた次第。

リアルスペースでサイバースペースの宣伝をしてリアルなものを売る。
なんだかわけわかんないですねぇ(笑)。

さて、本日の私は完全なオフ日でしたので、ぷらぷらと日本橋高島屋の特別食堂で野田岩の蒲焼を食べてきました。

しかし、この特別食堂ですが、土日だと、僕は子供の頃からここでご飯を食べていたんだようっていうような、若いご夫婦とその子供さんという組み合わせも多いのですが、さすがにウィークディは、平均年齢が物凄く高いですなぁ。

高いなんていうもんじゃないかもしれない。今日は絶対に平均年齢は66歳(この数字に特別な根拠はない)は越えていましたよ。

なんかね、老人ホームで昼飯食べているようなねぇ、なんとも不思議な、それでいてまたりとした空間だったのですが、またまたUBASUTE食堂なんていうとんでもないフレーズを思い起こしては自分自身を苛むのでした。

さて、私はこれから浦和の「なんやかんや」で気が置けない方々と一杯。
おかげさまで、だいぶリフレッシュされますねぇ、今日は。



【書く】

原稿は予定よりも一日早く脱稿できました。
文章を書くことは大変だけれども楽しいのです。

私は文章を書くことは決して得意ではありませんし、それは子供の頃からかわりません。
小さい頃から作文で誉められた覚えは一切ないのでした。

しかし、私がインターネットで手に入れたものとは、文章を書く機会と、それを発表する機会にほかなりません。
そして、このインターネットの世界では、自分の意志を伝える最良の手段として、文章(つまり書くということ、文字で表現するということ)は確実にその地位を復活させてきているのだと思います。

それは一時期電話に駆逐されかけた、手紙(メール)が(形こそ違え)復活していることでも明らかです。

インターネットはコミュニケーションを味気ないものとするという人がいますが、私はそうは思いません。
スピードだけを考えるのでしたら、「しゃべる」というコミュニケーション手段は最良のものでしょう。

それに対して、文章を書くという行為は、確実に自分の脳味噌を駆使します。
つまりそれだけ時間がかかります。

例えば、「I Love You」と書くのか、「私は貴方が好きです」と書くのか「貴方を私は愛しています」と書くのか。
自分の思いを相手に伝えようとするとき、言葉遣いは大変重要な問題なのです。

私は日々皆様からいただくメールを読むとき、そういうことを考えながら読んでいます。
この人はいったい何を私に伝えたいのだろう。

そして、返事を書くときにもいつもこう考えています。
私は貴方にこれを伝えたい。


【東京独演会】

おかげさまで東京独演会は満員御礼となりました。
独演会の目指すところは、上に書いた文章でのコミュニケーションとはまた違って、極めてアナログ的な、リアルスペースでのコミュニケーションにあります。

つまり、顔と顔を付き合わせた、より体臭を感じるようなコミュニケーションの確立を目指しています。
ですので、今回の定員は25名様なのです。

小さな会場ですので、それでもギュウギュウ詰かもしれません。
そこで私は参加者の皆様の目を見ながら、四時間ほどしゃべります。

一方的に話しをします。
質問の時間を設けるつもりはありませんし、たぶん参加者の方々との議論もありません。

若しご感想をいただけるのなら、二三日時間をおいてからいただければと思っています。
聞き手の皆様が自分の中で熟成してから、感想を送っていただけるような、そういう話しができるように精進したいと思います。

2000/10/11 (水)   
【満員御礼】

第一回桃知利男独演会には、早速のお申込をいただきましてありがとうございます。
おかげさまで満員となりましたので、申込を締め切らせていただきます。



【幸福】

幸福っていう概念を考えるのは難しくて、でもかならずこのことを考えないと、IT革命なんていうものを考えることはできないのです。

つまり、ITはすべての人々の幸福に寄与するのかということなのですが、これがいつのまにか「人々の幸福の実現にはITしかない」というようなニュアンスになってしまってはいけません。

このフレーズの怖さは、幸福に到達する手段が一つの道しかない社会という意味では、自由の抑圧された不幸な社会を意味してしまいます。

インターネットへのアクセス環境は、現時点では幸福を追求する手段の一つとして存在しています。
そういう位置付けでとらえられています。

ただし、その意味するところは単純じゃぁなくて、情報を発信する、情報にアクセスするという自由の保障としての幸福の追求を前提としているのでして、そこにはアクセスしない自由も当然に含まれているわけです。

「デジタルデバイド」について考えていると、つい「自己責任」にその理論的根拠を求めたくなるのですが、それは社会そのものが、インターネットにアクセスすることを(幸福の)前提としていることで一元的な価値観の世界じゃないのかという疑問があります。

「デジタルデバイド」による「自己責任」や「勝ち組み」や「負け組み」などという考え方が表出してしまう、そういうものが正当化されてしまうというのは、政策の無策を表現しているだけなんだろうと思うのです。

しかし、やがてそういう社会になることは十分に予想可能なのですが、そこで必要とされるものというのは、すべての方々がインターネットにアクセスすることは、あたかも私たちが言葉を読んだり書いたり話したりできるように、「あたりまえ」のこととして存在する社会の実現という概念が前提となるということなのだと思います。

そういう視点で国とか自治体の行うIT政策っていうものを見て評価されるとわかりやすいかと思います。

2000/10/10 (火)   
【お気楽口語文】

たしか、去年までは今日が体育の日なのでしたよねぇ。
勝手に記念日変えられるのもいやですなぁ。混乱してしまいます。

東京独演会のお申し込みは順調にいただいておりまして、まもなく満員御礼となる見込みです。
なにせ狭い会場ですので、収容人員に限りがございます。
お申込はひとつお早めにお願いいたします。

懇親会の準備もしなくてはなりませんが、これは人員確定次第会場等の設定を行いご連絡いたしたいと思いますので暫くお待ちいただければと思います。

ここのところずっと原稿執筆を行っています。
本当は今日が締め切りだったんですが、すこし延ばしていただきました。^^;

問題は文章が書けないのではなくて、予定文字数よりも書いた原稿の文字数が多すぎるっていうことなんです。
それで、要旨を壊さないように言葉を剥ぎ取っていくのですが、これは難しいんです。ほんとに。

己の文章能力の限界みたいなところがみえちゃってですね、自己嫌悪の雨嵐。

紙に印刷されることを前提としている文章っていうのは、こうして店主戯言に口語調で書くようなわけにはいかないのですよ。
こんな書き方していたらねぇ、いくらでもページ数は稼げるのです。

Webは気楽でいいですなぁ。

2000/10/09 (月)   
【私の県の知事】

今日、さいたま新都心に、ジョン・レノン ミュージアムがオープンしました。
テープカットにはオノ・ヨーコさんも見えられ大変盛況のようでありましたが、そのテープカットに登場した私の県の知事のTVインタビュー。

知事:『やっぱり人類愛とかそういうことはいいことですね』

(私:なかなかいいいこと言うじゃないかい)

TV:『お好きな曲は』

知事:『ありません!』

(私:(・。・)&(T_T))

お隣(都知事)はなんて答えるのだろうか。


【第一回東京独演会開催のお知らせ】 満員御礼! 受付は終了させていただきました。2000/10/11

かねてお知らせいたしておりました、第一回桃知利男東京独演会を下記の要領で開催いたします。
四時間程私の胡散臭い話しにお付き合いいただけるという方は是非ご参加いただければ幸いでございます。

尚、会場の都合で参加者数に限りがございます。先着順で受け付けさせていただきますのであらかじめご了承ください。

【日時】 平成12年11月8日 午後1時より5時まで(途中休憩あり)
【場所】 東京都中央区日本橋小船町7−2 ヤクシビル4F
福井コンピュータ(株)東京営業所内セミナールーム
東京独演会の会場案内図→1108map.pdf PDFファイル(147Kb)
【木戸賃】 無料
【内容】 桃知の情報化概論と普段のセミナーでは余り話さない裏話なんそを延々四時間程聞いていただくことにしております。
【申込方法】 店主へメールでお願いします
【特典】 ご参加の皆様には強制的に東京独演会オリジナルグッズを差し上げます
【懇親会】 当然に予定しております
初冬の夜長、温かいものでのつつきながら、語り合いましょうか(笑)



【優れた「個」】

今週の大半はモノ書きモードで過ごします。
昨日は講演用のプレゼンピッチを3種類作って納めてみましたが、「情報化の目的」というところで、優れた「個」の実現というのを強調してみました。

つまり「情報化によって実現されるものはなにか」という質問に、今の仕事が「楽になること」という答えが多いのですが、このフレーズっていうのはどうなのかなぁと考えていました。なにか刹那的なんですねぇ。

私には、この「楽になること」っていわれている文脈が、「無能をますます無能にする」ようにしか思えないところがありましてね、情報化すれば、確かにルーチンワークとか、連絡、伝達とかは「楽に」なりますが、そんなことよりもっと大事なことがあるだろうってね、そういうことを強調しないとまずいかなと思うこの頃なのです。

それは、優れた「個」の実現という文脈であり、その優れた「個」の有機的な結合体としての「組織」の実現なわけですが、ここでの「優れた」という言葉の定義も難しいところがあります。

杓子定規の仕事をそつなくこなすとか、学校の成績が良いとか、所謂「優等生」的な優秀さっていうものではないことは明らかではあります。

それじゃ何か。

ここでヒントになってくるのが、「インターネットの精神文化」っていうところなのですが、これを考える時にはやっぱり原点に戻る必要がありますね。以下は「中小建設業情報化講座 序説」からの引用です。

『それでは、「建設CALS/EC」への対応を踏まえた「情報化」とはなんでしょうか。それは、「企業文化の変革」であることを理解してほしいと思います。「建設CALS/EC」の根底にあるものは、「オープン(解放性)」「ボトムアップ(平等性)」「ボランティア(自律性)」といった、いわば「グラスルーツ(草の根)」の文化です。』

『この文化は、これまでの建設業の特徴であった「クローズ(閉鎖性)」「トップダウン(階層性)」「オーダー(他律性)」といった文化とは、本来相容れないものであるとは容易に理解できるかと思います。』

『 「建設CALS/EC」時代に活躍できる中小建設業者のキーワードは社員の自由な「想像力」と「創造力」に基づく「知識」と「知恵」を生み出す「企業文化」です。この「知識」と「知恵」こ基づく「企業文化」こそ「差別化戦略」、「コア・コンピタンス経営」の源だといえるでしょう。』

『「情報化」は当然に「知識」と「知恵」の想像のために、言い換えれば、社員が「想像力」と「創造力」を遺憾なく発揮できる「企業文化」創造のために行われるものであると言って良いでしょう。』

建設業界(発注者としての官も含めて)に足りないものっていうのは、「想像力」と「創造力」であることは確かであって、「希望の国のエクソダス」風にいえば「希望がない」のです。

なんでもあるけれども希望だけがないのが公共事業かもしれません。
そこにITは希望を持ち込めるのでしょうかというのが、私の命題であり、その実現こそが私の信念なのですねぇ。

2000/10/08 (日)   
【金メダル】

高橋尚子曰く、
『金メダルを取ったら、なにか世の中がバラ色になているかと思ったら、そうではなくて、なにも変わっていなくて、風は冷たくて、爽やかで。。。』
そして彼女は試合の翌日6時に起きて宿舎の周りを走りだした。

つまり、ITってやつも金メダルとおなじなのかもしれない。

2000/10/07 (土)   
【今週の読書】

『想像力と創造力 永六輔 2000/09/30 毎日新聞社』

この本は題名ほど難しいものではありませんが、その平易な文章に、ラジオ芸人としての永六輔の思考の根源が書かれています。

それはね、ラジオはテレビじゃないということなんですねぇ(笑)
わたしがこう書いただけでイマジネーションができますかねぇ。

ジョン・レノンもいっているじゃぁないですかい。
イマジネイションなんだよってね。

ということで、さいたま新都心にジョンレノン・ミュージアムがオープンします。
詳しくは→ http://www.taisei.co.jp/museum/

2000/10/06 (金)   
【和歌山ラーメン】

仲良くなったタクシーの運転手(既に個人のケイタイの番号までGET)を呼んで、和歌山ラーメンを食べに行く。
連れていていただいたのが、「井出商店」中華そば500円なり。

この店ナリは汚いです。今にも壊れそうな店です。
店も狭いし、入ったとたんヘンな匂いがします。

が、「うまい!」
とんこつスープ(運転手さんによると、実はトリガラがかなり大量に入っているとのこと)、ストレートの麺、そして醤油味。
素直に「参った」。今年私が食べたラーメンの中では間違いなくベスト・オブ・オールである。

試しに同じとんこつ系の和歌山ラーメンという駅前の通りの店でも「中華そば」を食べてみたが、ものが違う。
テーブルの上に、早や寿司や巻寿司やうで卵があるスタイルは同じなのだが、ぜんぜん違う。

要は食い物のコアっていうのは「うまい」か「まずい」かだけなのであるという見本みたいな体験をしてきた。

これは建設業も(ほかの産業も)同じだろう。
要はナリじゃない、つまりコアは「うまい」か「まずい」かだけなのである。
しかし、ラーメンネタから無理やりそういう結論を考える私は完全に職業病であると自分で自分を笑ってしまう。



【今日は新幹線に嫌われているなぁ】

桃知%和歌山ターミナルホテル@本当は今頃は「のぞみ」に乗ってなくちゃいけないです。

地震大きかったですねぇ。
私はちょうど和歌山市内で打合せ中でしたが、結構ガツンときました。

その地震の影響で、東海道山陽新幹線はめちゃくちゃに。
ので、帰るのあきらめちゃったわけです。明日は休みですし、って、原稿書きしなくちゃいけませんが。

まあ、明日には復旧しているでしょうから、「のぞみ」でも「ひかり」でも(「こだま」はやだけど)、グリーン車でゆっくり原稿書きしながら移動しましょうと、人間諦めが肝心です。

ということで、今日は和歌山泊。
のんびりいきましょう。


【速報:東京独演会】

桃知%「のぞみ5号」@ホントは「のぞみ1号」に乗っていなくちゃならなかった ^^; です。

昨日は午後から日本橋船町まで出かけまして、桃知の東京独演会の日程と会場の打合せをしてきました。

詳細は後日告示いたしますけれども、日時は11月8日(水)午後1時から5時迄。
場所は日本橋船町にあります、福井コンピュータさんの東京営業所セミナールームをお借りすることといたしました。

内容は未定ですが、とにかく第1回目なのでね、あんまり力入れずにですね、4時間ほど参加者の皆様とコミュニケーションできたらと思うのです。

それからは木戸銭はいくらにしたらいいのか?っていうのが今最大の悩みなんですね。
「ただ」っていうのもなんですから500円位にしようかと考えたのですが、そんならまただのほうがましかと。

しかし、本当に本当ははただでもいいんですけれどねぇ、なんかそれでもつまらないじゃないですかねぇと考えたりしているこの優柔不断さ!

まあ今回の企画は、どこからもお金が出ているわけではないのですしねぇ、だれが儲かるというようなものでもありません。

つまりこれは私の「商い」っていうよりは勉強会のような位置付けなんでね、たぶん「無料」っていうかたちになると思います。

会場はそんなに広くはありません。せいぜい20名さん位で一杯じゃないでしょかねぇ。
ということで、フライングで申込してくださる方は店主へメールをお願いいたします。

参加者得点といたしましては、大不評の大入袋を強制配布いたしたいと思っております。

2000/10/05 (木)   
【まもなく120000】

まもなく120000アクセスです。
恒例によりぴったりの方には強制的に記念品を贈りますので、迷わず店主へメールです。



【目覚めの試運転】

デジタルデバイドの引用で語られる最も典型的な例。
「インターネットにアクセスできる人とそうでない人のあいだに情報格差が生じてそれが新たな社会問題になる。」

これに対して、そうは思わないという意見も多い。つまり、以下のような意見である。

「インターネットから情報を得なくとも、オンラインで株の取引が出来なくとも、電子メールもiモードも使わなくとも自分は何も困らない。それが深刻な格差だとは思わない。」

成る程、そうであろう。

さらにこういう意見もある。

「今私がやっている仕事(例えば左官や塗装の仕事)とインターネットにアクセスすること、電子メールを使うこととはなにがどこでどう結びつくのでしょうか。」

まったくもっともである。

リアルスペース(現時点での自らの生活)を基礎としてインターネットというものを捉えると、単なる流行や遊び道具にしか見えないのは当然のことであろう。
つまりインターネットなどとは関係なくとも食べていける方々が多いのである。

むしろこのような方々は、今までの自らの生活を脅かす存在としてIT革命、インターネットを捉えているのかもしれない。

そういう方々を説得するだけの能力を私は持つことができていない。
問題はIT革命が生み出す「新しい社会」への理論的な将来予測の不備にある。

これは例えば、新古典派経済学の理論が(すべての社会科学の中で最も精緻なものだとしても)、常に国による制度(法律、政策、慣行、規律、価値など、経済活動におけるすべての公式または非公式な制約)によって影響を受ける(制約を受ける)というパラドックスのようなところにある。
(己の理論を普遍的なものにしようとすると、そこには国による制度の違いを無視する必要がある)

つまり、国(政府、地方政府)によるIT革命が生み出す「新しい社会」への理論的な将来予測が不明瞭なままでは、いくらIT政府だと自称したところで、多くの国民は己の将来をイマジネーションすることができない。

IT革命はすべてを変えると主張するが、変わるべきは、まずは国の制度であるという理由がそこにある。

・・・・ということでこれから原稿書きをしなくてはならないので、脳味噌の試運転をしてみました。
試運転ですから、理論的には大した根拠もなく思いつくままに書くわけです。

ですから、読んでいて変だと思われてもあんまりつっこまないでくださいな(笑)。

2000/10/04 (水)   
【コミュニケーションできません】

とにかくITを否定される方々と話しをするというのは、議論をする以前の問題で終わってしまう。
「希望の国のエクソダス」流にいうのなら「コミュニケーションできません」。

誤解を恐れずにいえば、すでに「老害」は明らかである。
ただこれは年齢のことではない。
私は既得権(大なり小なり)にまとわりつく粘度が高いことを「老害」と呼んでいる。

既得権の最大の弊害はイマジネーション(想像力)の欠乏とその否定的態度にある。
自らの乏しいイマジネーションは他のイマジネーションを否定しないと既得権は既得権足り得なくなるからだ。

産業革命の直後に「機械こそは諸悪の根源なり」と機械打壊し運動を起こしたイギリスの手工業者の話しは、今でこそ笑い話だろう。

だが、日本の公共市場を支えている理念「地場経済の活性化と雇用の確保」が強調されればされるほど、私はIT革命時代の機械打壊し運動は存在しているなと感じる。

そのような雇用の確保は従業員の幸福なのだろうか。
ましてや毎年多大な国家負債を構築しながらである。

確かに、IT革命はマイナスの面として従来型産業の企業倒産と失業者を大量に生み出すことになりかねない。
しかしこれはある面、政府、自治体の怠慢さからくるものであることを強調しなくてはならない。

IT革命は、IT革命を成功させた企業による雇用は確実に増やす。
政府・自治体つまり「官」はこのような産業、企業が伸びられる環境を作り出す役目がある。

そして、IT革命を成功させた企業に雇用されるべき労働者を従来型産業の中に作り出す必要がある。
それこそが経済のダイナミズムを保証するものであり、経済の活性化などというのは、痛みは伴うだろうが(例えば数年間のマイナス成長とか)、ここからしか生まれ得ない。

このよううな努力の安易な回避方法として公共事業が増やされ続けているとしか私には見えない。

労働省は来年度にIT習得のための公共職業訓練施設でパソコン講習を受けられるようにデジタルデバイド対策への姿勢を示している。
前向きなIT革命対策セーフティネットとして評価できるだろう。

個の時代になろうとしている。
現在のレベルでのデジタルデバイドの解消は、IT機器のユーザーインターフェイスの向上や低価格化でさほど問題にされなくなる時期は意外と早く訪れるだろう。

つまりそのうち誰でもインターネットに接続している時代はすぐそこなのだ。

そこで問題になってくる新たなデジタルデバイドとは、コア・コンピタンスのあるなしである。
それは企業でも個人でもである。

建設産業がIT革命によってどう変化するのか、IT革命が建設産業になにをもたらすのか、その答えを出しえるのは既得権に保護されたイマジネーションにはない。



【建設電脳図鑑どっとこむ】

これは結構面白い試みなのですが、複数の会場にそれぞれ講師がおりまして、それをWeb利用により、他の会場へリアルタイムに音声・資料・映像を双方向に飛ばし、講演を受講できるようにする試みなのです。

講師がいない会場へも、その内容をリアルタイムに繋げることを可能にしているのですが、私の生出演の会場とWeb配信の会場は下の表の通りです。

詳しくは建設電脳図鑑どっとこむのホームページをご覧ください。
セミナーの申込もできます。

【建設電脳図鑑どっとこむ】 建設電脳セミナー
時間 桃知の生講演 Web配信会場
10月24日 (火) 10:30〜12:30 横浜:神奈川中小企業センター 金沢 神戸
11月10日 (金) 10:30〜12:30 静岡:ツインメッセ  京都
11月17日 (金) 10:30〜12:30 名古屋:吹き上げホール 東京 大阪 福岡



【松江から帰る】

松江空港19:35分のJASで帰路につく。
これは小さな飛行機で、シートは5列。でもプロペラ機じゃぁない。

空港の待合室でペットボトルのポカリスエットを調達。
昨日は3時間程度の講演。さすがに水分欠乏症気味。

そうそう、昨日のセミナーにご参加いただいた皆様には御礼を言わしてください。
「ありがとうございました」m(__)m

そして、土木学会中国支部の皆様、大変大変お世話になりました。
おかげさまで今回も無事仕事を納めさせていただきました。

セミナー会場の松江テレサ(テレサっていうとテレサ・テンを思い出すなぁ)二階のイタリアンレストランで、早めの夕食。
二人前はあるというカルボラーナを半分の量でオーダーしたけれど、全部食べきれなかった。松江の方々は大食いなんだろうか?

飛行場まではタクシーで移動、道すがらずっと見える夕暮れの宍道湖っていうのはいいなぁ。
タクシーの運転手さんによると、宍道湖に沈む夕日は11月頃が一番いいよって教えてくれました。

なんでも、夏場は湖のはしっこに日が落ちちゃうんですが、11月12月月頃には湖の真中に落ちるということでした。
こんどは玉造温泉にでもゆっくりつかりにきたいです。

さて松江からの夜間飛行はとても幻想的です。
もう空も海も陸も闇で真っ黒。でも窓から見える町々の灯は、本当に星屑を敷きつめたようにきれい。

飛行機が小さいせいか、あんまり高いところを飛んでいない。
それともわざとサービスでああいう飛行ルートを取っているのか。
でも本当に久しぶりにきれいだなぁと思った。

機内でペットボトルを空にした。
着陸態勢に入る前、その空っぽのペットボトルが、ポコって音をたててへこんだ。

ああ、機内の気圧が高くなっているんだなぁと思ったと同時に、私の左目もいつものように痛くなってきた。
それでも、窓から見える東京タワーとその周りの灯りはとてもきれいだなぁと思った。

もっとも京浜東北線に乗ったとたんに私は現実に引き戻されましたが。

2000/10/03 (火)   
【松江にて】

松江は晴れ間も見え爽やかな朝です。
テレビで見る東京の空はあいにくの雨模様のようですねぇ。

このところろ急に涼しくなってきたものですから、夏の疲れがどっと出ている方も多いのではないでしょうか。
私もこのところ「ももちどっと今頃夏の疲れがでいている」状態なのです。

昨晩は水明荘さんというしっかりした旅館で、しっかりとした料理をいただきながら主催者の皆さんと一献。
私は大好物の松茸の土瓶蒸なんぞをいただきながら、ぐいのみで(おちょこではない)、燗酒をいただいちゃったものですから、結構酔っぱらっちゃっていましたけれど、ご迷惑をおかけしなかったかなぁと心配。

でもおかげさまで早寝ができましたものですから、当然早起きができまして、BSで流れていた映画「リア王」をずっとみておりました。
シェークスピアです。CALSとは全然関係ないですなぁ。

そういえば、昨日もホテルにチェックインしてからBSで流れていた時代劇を見ていたのですが、これが「水戸黄門」なんです。

私はテレビの水戸黄門しか知らないので、あの馬鹿みたいに能天気に笑う水戸黄門しかイメージがなかったのですが、この映画の水戸黄門さんは渋い。うかつに笑ったりはしない。

その上自分で印籠出しちゃう(これが物凄く新鮮!)。
「この葵のご紋の印籠が。。。」とかなんとか自分でいっちゃう。

俳優さんは誰が誰なのかさっぱりかわからないのだけれども、やたらみんなかっこいい。
これ最後まで見られなかったのがとても心残りでありまして、ビデオを見つけなければなりません。

さて、本日は午後から松江駅前の松江テルサにて講演をします。
土木学会中国支部さんのCALSの勉強会ということですが、私の語りへの反応はどのようなものでしょうか。

2000/10/02 (月)   
【UBASUTE飛行機】

浜松町駅フォームの名物小便小僧は、柔道着を着て金メダルを首からぶらさげていた。
何人かの人たちがこれに気がついて、にやにやしている。

わたしはわざわざ近くまでいって観察しているヘンなオヤジを演じてきた。
曰く、「これは小便小僧だからね、田村じゃないよねぇ、野村か井上でしょうかねぇ」

出雲行きJAS275便の登場率は30%以下というところ、「がんらがんら」と空間が音をたてている。
私の座席周り、見渡す限り人は見えない。

かすかに確認できる乗客も敬老会の方々ような方々ばかりで、なんか魂が飛行機と一体になって飛んでいるような感じ。

ふと浮かんだフレーズが「UBASUTE」。
 ※これは『希望の国のエクソダス』を読まないと笑えません。

もしこの飛行機が落ちても、きっとだれも悲しまないんじゃないのかなぁとふと思った。
UBASUTE飛行機。

それも私が死んだら、私の親戚知人関係者は喜びの祭りをはじめそうだなと脳みその隅っこでそう考えた。
こういうことを考えると逆に意地でも生き残ってやろうっていう気になるのだ。

あいつらをよろこばしちゃぁいけない。

こうして日本の諺、『憎まれっ子世にはばかる』は、確実に実践されているのだ。



【漠然とした不安は判断を誤らせる】

今日は島根県松江まで移動です。
松江までは、アクセスがあまり良くありませんので、当然に飛行機を利用します。

松江にお伺いするのは初めてなものですから、大変楽しみにしています。
といっても、明日は講演が終われば直行で帰ってくるのでして、おいしいものを食べてくるぐらいが精一杯かもしれません。

さて、先日、A/E/C展でいただいてきた資料を整理していましたら、建設省によるパンフレット『ITによる公共事業の核心 建設CALS/EC』っていうのがありました。

それは、建設CALS/ECがいわれだした頃への先祖帰りみたいな内容で、なかなか嬉しいものではありました。

まず最初に、公共事業に対する国民の声の例を以下のように並べています。

・手続きに不透明さがあるのではないか
・社会状況が変化しても計画が変更されないのではないか
・事業費が高くついているのではないか
・環境に悪影響を与えているのではないか
・地域の声が十分に反映されていないのではないか

そして
→安くていいものをつくるべきだ
→手続きを透明にすべきだ
→事業評価をきちんとすべきだ
→情報公開・住民参加を推進すべきだ

このような「国民の声」に対して、ITにより公共事業を生まれ変わらせるものが建設CALS/ECだと、そういう位置付けをしています。

これは行政側の「心構え」としては合格なのでしょう。
素直に評価したいと考えますし、私もそうなってほしいと考えています。(だから、こんな仕事しているのですが)

ただし、受注者にとって知りたいことはどこにも書かれてはいません。
それは、それじゃ、そういう国民の声に応える形で推進される「建設CALS/ECが求める建設企業」とはどのような企業なのかという点です。

この指標がないので、常に受注者側には「将来への漠然とした不安」が存在し続けています。

そしてその先の見通しを持てない「漠然とした不安」状況は、「不安」をスパイラル的に増幅しながら、「判断(情報化に限らずです)」を誤らせている。

これが建設業界の現状ではないでしょうか。

私が常々主張していること(例えば中小建設企業の情報化の鍵は自治体の動向にある)は、そういうことです。

今の建設業界における閉塞感の根源は、この「漠然とした不安」による誤った「判断」にあると私は感じているのですが、このあたりの解消こそが実は政府、自治体の仕事にほかならないのであり、その文脈のなかでは建設CALS/ECさえもそこから無縁なものではないのです。

つまり、上記のような「国民の声」故に政策として推進されている建設CALS/ECにおいて、生き残れる(受注できる)企業とはどのようなな企業(建設業とはかぎらない)なのか。

そのような企業に自社がなるためにはどうしたらよいのか。
そういう指針をCALS文脈において提供できるものでなければ、建設CALS/ECは「CALS」に有らずなのだということです。

2000/10/01 (日)   
【ネット受付とIT革命】

建設通信新聞2000年10月2日号に、国土交通省らの入札参加資格申請ネット受付申請手順が決まった旨の記事が載っている。

11月1日から専用のホームページが立ち上がるらしいので、興味のある方は覗いてみられればいいだろう。
→URL http://www.quots.moc.go.jp/

ネット受付といっても別に驚くべきことはなにもなくて、今回から義務付けられた納税証明書の写しの提出はFAXで提出しなくてはならないし、当然従来からの紙ベースでの申請の受付も行っている。

申請手順も使用するアプリケーションも普段パソコンを利用されている方なら、何の問題もないだろう。
つまり普段インターネット、電子メールを利用されている方なら、この情報だけで後は十分に対応可能なのである。

ネット受付の実現は建設業に対してはさほど影響は与えない。
これがすべてデジタルになろうとも、建設業者に対してはほとんど影響は無いだろう。

つまり申請者自らがインターネットと電子メールが使えればよいのだ。
それも、自動車や重機を操作するよりも遥かに容易な手順でである。

むしろ問題の多くは、この入札参加申請業務を代理で行っていた方々にある。
行政書士の皆さんはこの問題にどう対応されるのかはわからないが、遅かれ早かれ、Tビジネス(伝統的ビジネス)としての、入札参加申請や建設業登録といた代行業務は消え去る運命であることは疑問の余地が無い。

現時点でわかってきていることの一つは、デジタルは代理を必要としないということであろう。
電子政府の実現の文脈で起きることとはそういうことである。

つまり国民と行政の仕組みの間にあったものの機能が、よりデジタルデータが創造されやすく、流通しやすく見直しが行われるということであるが、それは将来的に国民の代理人としての議会の存在さえも質的に(もしかしたら量的に)変化させることとなるだろう。



【今日の更新】

「ピックアップ」の2000年6月分を整理しました。
「ももちどっとよむ」の2000年9月分を整理しました。

ピックアップを整理しながら、自分で書いた過去の戯言を読むと、その時分の私自身の興味とか考えていることとか、そういうものがよくわかります。

2000年6月は「レクサスとオリーブの木」の月でした。

私の興味は経済のグローバル化(レクサス)と伝統的規範(オリーブの木)の変化にあり、もちろんそれは今でもそのままですが、その理解は三ヶ月という時間の経過もありますから、現在の方がもっと深いし、そしてむしろやさしく書けるかなと感じるのでしたが、書けといわれてもそう簡単に書けないのはいうまでも無いのです(笑)。

momo
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