[店主戯言] 2000/09/01〜2000/09/30

桃知利男についてインデックス | 2000年8月へ| 2000年10月へ著作権店主へメール


2000/09/30 (土)   
【今週の読書】

『偽善系 やつらはヘンだ! 日垣隆 2000/09/10 文芸春秋』

この本自体は面白くもなんともない。
読んでいて内臓がむかむかするような感覚を覚える表現もあり、読書後の気分も良くない。

私がこの本の題名にある「偽善系」という言葉に惹かれてこの本を購入したことを悔やんだことはいうまでもない。

私の興味は「偽善」というフレーズにこそある。
つまり「偽善」は何故に「偽善」なのだろうかということにこそ私の興味は存在している。

ある事象を偽善であるという場合の判断は、それを判断する人の主観に拠る。
問題はその主観を形成しているものにある。

一見個人の価値観というのは個人固有のものとして存在しているようなのだが、こと社会的(多数の人間が知るような)事象の場合、それは正しく個人から発生したというよりも、全体により形成された結果の個の行動結果として存在しているように感じている。

つまり、個は考えないのである。というよりも考えることに対して限界がある。
例えば「バンドワゴン効果」がある。

※「バンドワゴン効果」
『第三者がある商品を買うと、それに影響を受けた他者も同じ商品を買う。さらに「みんなが買っているから」という理由で他の人間も購入する。』

つまり、ある事象を「偽善」だとする意見を、書籍やインターネット等で流す(この場合、多くの賛同を得るという目的をもってという意思があってもなくともかまわない)とき、その行為そのものも「偽善」なのではないのかという壁にあたる。

それは何が「正しい」のかという社会的メトリックの欠如故だろう。


『援交から革命へ 多面的解説集 宮台真司 2000/09/10 ワニブックス』

宮台と私はまったくの同世代であり現在の興味の対象も同じようなところにある(といっても、その能力の差は素直に認めるけれど)。

その興味の対象とは宮台の言葉では「正しさ」であり、それは私に限らずすべての人が求めつづける己の存在確認のための土台である。

つまり、自分の神様はなにかという問いなのだけれども、たぶん個には(つまり自分自身には)神様はいる。
でもそれを国というリアルスペースにおいて他人と共有することが難しいということなのだろう。

実はこの国(リアルスペース)には神様なんかいないんだ(というよりも神様は存在し得ない)というところで、私の思考はサイバースペースへの可能性を指向する。

それは宮台にしても同じなのかもしれない。
つまりサブカルチャーである。


『希望の国のエクソダス 村上龍 2000/07/20 文芸春秋』

神様の存在し得ない国(リアルスペース)とサイバースペースの可能性を書いたものとしてこの小説をみることができればいいのだろうと思う。

つまり、『この国にはなんでもある。本当にいろいろなものがあります。たが、希望だけがない』ということだろうが、それはリアルスペースにおいて説得力を持つだけだろう。

もっとも、リアルスペースもサイバースペースもまったく別のものとして存在しているわけではなく、違いはドメインとメトリックにしかない。

問題はどのようなドメインとメトリックがサイバースペースで生まれ、それがリアルスペースの本質を変化させるのかということなのだが、村上龍はここに不登校中学生というドメインとメトリックを持ってきたというだけかもしれない。

それは不登校中学生という存在自体が、分からないから分かりやすいというレトリックだろう。

2000/09/29 (金)   
【最近の私の論調】

政府のIT革命積極路線の表明もあって、このところ私が目にするIT革命がらみの各種の論文、レポートの論調は、ようやく技術論からよりマネジメントを指向しているようでようやく議論になるところに時代がきたかなと思う。

ここでいうマネジメントとは例えばM・P・フォレットのいう「マネジメント」であって、つまりマネジメントとは企業経営にとどまらず、広く政府、学校、協会、教会、町内会(笑)等、組織のあるところに共通の哲学である。

しかし現時点での政府のIT政策は、各省庁の縦割り行政を温存したままの形で進行しているようにしか見えない。

公共事業と同じような脈略でのIT公共投資であり、その予算(利権)争いに終始しているようにしか見えなのは、この国を動かしていると自負している方々のイマジネーションの欠如の現れであろう。

つまり、日本のIT革命はその哲学の部分で既に失敗しているのだと思う。

例えば中小建設企業に対する政策である。
相変わらず公共事業投資は高い水準のまま続けていくようだが、この政策にIT革命への考察が少しでもあるのかといえば答えは否であろう。

つまり、公共事業投資をいくら続けても、地方の公共事業中心の中小建設企業は情報化投資にその収益をまわすことは稀である。

つまり、情報化(特にデジタルデバイドの解消という文脈)での取組みは、各社(というより経営者)に委ねられているのだが、経営者の意思をそこへ導くだけのインセンティブが欠如したままなのだ。

そういう視点がこの政策に欠け続けている限り、公共事業依存型の中小建設企業が日本経済の「負」の部分から脱却することは無いだろう。

IT革命において政府の行うべき仕事のうち、最も重要なものの一つは「デジタルデバイド」の解消にある。
(他には二つ有る。それは規制緩和と電子政府の実現である)

IT革命の恩恵を享受する人がいる一方で、この革命から乗り遅れる人たちもいる。
IT革命を生き抜こうという意思のある人々を、この革命から取り残されないようにする責務は、政府・自治体にある。

公共事業政策の目的において「地場経済の振興と雇用の確保」を目的とした公共事業をどこまで減らすことが出来るのかが、IT革命による公共事業変革の意味するところである。

それはすなわちCALSによる公共事業の実現といういうことなのだが、それをいまさら現行の建設CALS/ECに求めることは無理であろう。

ここにおいて私の視点は既に建設産業における雇用の流動化という部分にある。
つまりそれは公共事業目的における「雇用の確保」という視点からの脱却であり、建設産業従事者の数の減少を意味する。

この視点はデジタルデバイドの解消と密接にかかわりあうことでのみ実現可能なのであるが、行政の縦割り化は、その最大の障害となってくるだろう。つまり、今の体制からいえばこの政策を単独で実現できる省庁は無い(あえて探せば労働省か)。

IT革命信奉者(私のことですね)からいわせていただければ、既得権にとらわれずに(つまり縦割り行政からの脱却)大胆なIT戦略を取らない限り、政府・自治体はその存在意義さえ失いかねないのではないかと考えるのであーる。

2000/09/28 (木)   
【福井コンピュータさんからのお願い】

先にお知らせしました福井コンピュータ発行のTRENDWORLD誌Vol.9号ですが、大変好評なようで沢山の申込をいただいているとのことです。なによりです。

ただし、困っていることが一つありまして、それは印刷物っていうのは基本的に有限なものだというこということなのです。つまり印刷部数に限りがある。

これがデジタルデータでしたら、コピーしていくらでも配布することは可能なのですが、いかんせん紙ベースの悲しいところなのかもしれません。

というわけで、TRENDWORLD誌ですが、お申込は1社5部まででお願いしたいとのことなのでした。
できるだけ沢山の方々が入手可能なように、ご協力をお願いいたします。



【ドメインとメトリック】

ドメインとは定義域のことです。
メトリックとは物差しのことです。

『一般に「情報」といわれるとき、それは内心において「グローバルなドメイン」を前提としている。しかし、そのメトリックの定義域を非常に小さくしておいて、その定義域の性質がさらに数値的に表現されると、X氏というのは、人類の中の何億何百何十番という固定定義域であり、その中でメトリックということになる。一見単なる「個人の意見」なのだが、これもまた新たな、しかもグローバルな意味をもちうるということである。』

『このように、「その定義域が何であり、メトリックが何であるか」というそのこと自体が全員で共有されるなかでは、極めて個人的な問題や極めて主観的な問題というものさえも「情報」として我々に共有されることは十分考えられるのである』

引用 『IT2001 何が問題か』より村井純「サイバースペースとリアルスペースの接点とは何か?」

このフレーズの言おうとしていることはこうです(若干強引ではありますが)。
つまり、私のサイトは自他ともに認める主観サイトであり、その定義域は桃知自身でありメトリックも桃知自身なわけです。

つまり、このサイトに書かれていることとは私の主観的な意見で満ち溢れているわけですが、これが桃知の書いた桃知の意見であると読者の皆さんに認識されていれば(「その定義域が何であり、メトリックが何であるか」というそのこと自体が全員で共有されるなかでは)、極めて個人的な問題や極めて主観的な問題というものさえも「情報」として我々に共有されることが可能だということです。

これはサイバースペース(インターネットという狭義ではない)でのコミュニケーションやコラボレーションを考えるにはとても重要な認識であると考えます。

つまり、単位は「個」なのです。

私はこれを読んだときに、自分のサイト(ももちどっとこむ)の存在理由をはじめて理論的に自分で確認できたという驚きがあたのです。

私はインターネットの世界に足を踏み込みこむとほぼ同時に、極めて公的なものである建設CALS/ECというものを話題にしようとして自分のサイトを立ち上げたのですが、その当初は、やはり「客観的な情報」を取り扱おうというような意識が非常に強かったのです。

それは、私のインターネットキャリアの短さ故であったのかもしれません。

しかし、次第にインターネットを支える精神的な文化のようなものに触れることで、自分自身の意識の変化は確実に行われていたようで(相互作用ですね)、次第に「主観」を中心としたサイトへと性格が変わっていったという経過があります。

あるサイトが面白いのか面白くないのかは、極めて個人(『読み手側)の主観に立脚しているのですが、その自ら(読み手側)の主観の琴線に触れるものとは、やはり情報発信側の主観なのだろうなと思うのです。

つまり主観のないものはおもしろくないのです。
井上ひさし流にいえば「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」(間違っていたらごめんなさいよ)というようなところなのだと思います。

ですから主観と批判とはイコールではないと考えるのです。

これは、情報発信者に階層はない、つまり誰が偉くて誰が偉くないのかということはないのであって、必要なものは主観としてのオリジナリティなのだと思います。

2000/09/27 (水)   
【首都圏でセミナーというご要望】

ここのところ多いのが、首都圏での講演の予定はありませんかというメールなのです。

確かに、現在予定されているものを確認しましたら、10月24日の横浜での建設電脳図鑑(これについては後日詳細を報告します)だけでして、その他の講演予定はことごとく首都圏からは遠く離れたところでの予定しかないのですね。

これは、私のスタンスにも問題があるのだろうなぁと思うのです。
つまり、私は自主興行をしていないのですね。

依頼主様からお呼びがかかって話すことができるという(他力本願的?)スタイルを起業以来ずっと続けているわけでして、そういう意味から言うと、首都圏では私のようなものへの需要っていうのはないのかなぁと思っていたわけです。

つまり首都圏からはめったに私にお呼びがかからない。

しかし、このところBPのITフォーラム(東京)や四谷でのシステムズの座談会とか浦和でのセミナーとか、首都圏内での露出が多かったものですから、そういうところで私の話しを聞いてくださった方々の中に、私のフルタイムでの講演を聞いてみたいというご要望がかなりあることが皆様からのメールでわかってきました。

つまり需要はあるってことなんでしょうね。

ということで、首都圏でのセミナーを自主開催する予定で考えることとしました。
できれば10月中に一度試しにやってみたいと考えています。

まあ、セミナーっていうよりは「独演会」みたいなものになることは確実なんですがねぇ。
メールを下さった皆さん、ちょっとお時間をください。段取りしてみます。



【岐阜で一お連】

トップページのカウンターを一お連専用カウンターにしました。
まったくへんなものをつくる方がおられるものです。

一お連は正式名称を「一匹おやじ連合」っていうんですね。
つまり、一人で仕事をやっている建設業関連産業の皆様のお集まりです。

私は会員番号3番をいただいているわけですがね、これといった活動をしているわけではないのです。
ただ、久保島さんから、メールにてこのカウンターの件を連絡いただいたわけです。

それで、さっそく貼り付けてみたわけですが、以前のカウンターとしばらく一緒に動かしておりましたが、なんか数字が違うんですねぇ。
まあ、そんなことはどうでもいいのでね、本日から一お連カウンターに玄関をあずけることとしました。

ということで、私昨日は岐阜でKEN-Platzの取材。
早起きがボディブローのように効いてくるたいへんな日でありました(笑)。

ところで、「CALS度診断回答と解説」ページのリクエスト数が沢山あるようでして何よりです。
一昨日の金沢での講演後の懇親会でも話しに出たのですが、私の講演を聞くのが2回目という方がおられましてね、2度目に聞くとなんかよく理解できるっていうような話しなんですね。

そういう意味で言うと、私の講演を1回お聞きになった方でしたら、自分でCALS度診断表に答えを書いてみてですね、回答と解説を読みながら自社を評価していただければいいのではないかと思います。

2000/09/26 (火)   
【東京電力からのお知らせ】

東京電力さんから、以下を私の媒体を使って紹介してくれっていう、ずうずうしいお願いがありましたので、まあ東電さんには何の義理も有りませんが、なんか電気止められたら困るし、もしかしたらこれを載せたら電気料金安くしてくれるかもしれないしね、そういう期待を込めてお知らせです。

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東京電力/インターネットを通じた土木工事情報の提供依頼について

東京電力では,建設CALS/ECの一環として, インターネットを通じた土木工事に関する情報交換の場を開設いたしました。メールマガジンも発行しておりますので,ぜひご登録ください。現在,次の3つのメニューで構成されています。

1.土木工事に関する情報提供のお願い
弊社で実施する土木工事に関係した,各担当者からの情報提供のお願いをご覧いただけます。
関連する営業・技術情報等をお持ちの方は,ホームページからご回答ください。
・ご提案によっては,弊社社員より詳細をお尋ねさせていただきます。
・情報は,全国から広く求めています。

2.土木工事に関する提案受付
社外の皆さまより,土木工事に関係した自由な情報を求めています。材料,工法,資機材等に関する営業・技術情報を,ホームページから簡単な操作でご登録いただき,弊社社員が社内ホームページで検索・閲覧する仕組みになっています。カタログ,見積書等のファイルの添付もできます。
・ご提案によっては,弊社社員より詳細をお尋ねさせていただきます。
・情報は,全国から広く求めています。

3.メールマガジンユーザーの登録
「土木工事に関する情報提供のお願い」が社内で登録されると同時に,メールマガジンを配信します。
上記1,2で情報をご提供いただくためには,メールマガジンユーザーの登録が必要です。
・メールマガジンの購読は無料です。

○東京電力ホームページ
http://www.tepco.co.jp/

トップページから,「ビジネス情報」→「土木工事情報」へと進んでください。



【今日は岐阜へ】

金沢を6時5分に出発した「特急しらさぎ2号」で岐阜へ移動中です。

昨日は、石川県土質研究協同組合のセミナーを全日空ホテルで行い、そのまま全日空ホテルへチェックインし、そのまま全日空ホテルで懇親会をし、終了後真直ぐ部屋へ戻って寝てしまったのでした。

昨日の講演は3時間30分ほどしゃべくりまくっておりましたが、例によって最後までは終わらないまま時間切れなのでした(笑)。

私の講演っていうのは、決まりきった話しをするものと、極めてアドリブ的な話しの連続で行うものとがあるのですが、昨日のそれはちょうど中間のような感じでしたねぇ。

それは、聞いてくださる皆さんの反応によってドライブしていく過程が変わるというようなものなのですが、昨日の聴講者の皆さんは、最初こそ硬かったのですがね、私の話しに対するレスポンスはとても良いわけでして、話しについてこれるのが、しゃべっていながら私に伝わってくるのです。

そうなるとしゃべっていて気持ちいいですからね。
話しは尽きないわけですよ(笑)。

さて今朝は4時に起床して、朝一番の「しらさぎ」で岐阜へ移動しているところです。
金沢から岐阜までは2時間42分の旅なのですが、この「しらさぎ」、今は懐かしい「L特急」の古臭い車体でしてね、まあ、思いっきりレトロな旅ではありますが、こういうのもいいものです。

2000/09/25 (月)   
【今日は金沢まで】

昨日は、初めて埼玉スーパーアリーナへお出かけ。
さいたま新都心駅をはじめて利用したましたけれど、成る程出来たばかりの駅だけあって、きれいだし使い勝手もよく素晴らしい。

埼玉アリーナは駅に直結状態で存在しているのですが、今月初頭にオープンしたばかりですから、これもきれいですしね、文句は無い出来です。
出来れば、このアリーナでプロレスを見てみたいなぁと思った次第(笑)。

私はその後、さっさと晩飯を食べて寝てしまったので、おかげさまで午前3時に目覚めました。
そんなものでTVでF1をみながら、これを書いているという余裕があります。

何しろ今日ははこれから金沢まで出張なのです。
朝早い上越新幹線で越後湯沢経由で参りますので、朝早くこうして快調に目覚めることが出来たことはアドバンテージがたかいですねぇ(F1のみすぎだな)。

金沢までは4時間近い旅です。

2000/09/24 (日)   
【CALS無料診断休止について】

誠に勝手で申し訳ございませんが、「CALS無料診断」を一時休止させていただきたいと思います。
理由は私の物理的時間の確保が難しい状態が続いているというものが最大のものです。

その代わりといってはなんですが、「CALS度診断回答と解説」を掲示しましたのでご利用ください。

2000/09/23 (土)   
【大入袋】

オリンピックは疲れるのでございますねぇ。
どうも心臓に良くないのです。

サッカーの日本代表は誠に残念でありましたけれど、まあ、いい試合見せていただきました。
勝つことも大切ですけれど、それはゲームですからね、負けることもござましょう。
日本代表の皆さんにはご苦労様でした、そしてアドレナリンをありがとうでございます。

さて、昨日は浦和にて講演。
ご近所の講演っていうのはいいもんです。当然話しも埼玉バージョンでいきましてね、プレゼンピッチはほとんど無視なのでありました(笑)。

そんなご近所の講演なのですが、一番遠いところからおいでくださったのは、北海道からお越しくださった方でございました。
お礼のいいようも無いほど恐縮しております。

昨日は、セミナーにあわせて久しぶりの埼玉オフを開催。
セミナーは大入りでしたものですから当然に「大入袋」を皆様に配布。

中身は5円玉(つまりご縁がありますように)と強制配布(笑)の千社札シール(9月バージョン)でございました。
で、この大入袋5つほどあまりました。

もし、もらってやるかという奇特な方がおられましたら、店主へメールでご請求ください。
謹んで送らせていただきます。

埼玉オフは14名様のご参加。常日頃デジタルなコミュニケーションをしている方々なのですが、こうして、アナログなコミュニケーションというのも大切なものなのです。

お互いにお酒を飲みながらですね、まあ、いろんなことを話す。
そういう基盤があってこそね、デジタルなコミュニケーションも円滑に進むっていうものです。

最近のセミナーでよくはなすことなんですが、インターネットに接続するって言うことはね、同じ言葉で話せる友達を沢山作りましょうっていうことなんだと、そう思うのです。

つまり、電子メールで情報のやり取り(共有とかコミュニケーションとか)をしようとしても、相手がいないことには始まらないということなんですね。

そのために必要なことというのは、まずは自ら情報を発信するということなんですが、つまりね、ITはなんにもしてくれないんですよ。

ITっていうものを活用しながら自らを既存のルールから脱皮させるっていうこと(変革させるでもいいですが)、インターネットっていうものは、そういうことを我々に要求しているだけなんだと思うのです。



【本日の更新の追加】

オープンセミナー案内に10月27日愛媛県松山市での講演を追加しました。

愛媛県には初めてまいります。


【今週の読書】

『見世物稼業 安田里美一代記 鵜飼正樹 2000/03/31 新宿書房』

最後の見世物小屋芸人”人間ポンプ”安田里美氏の一代記である本書は、げてもの芸から見ることの出来る昭和の芸能史なのです。

安田さんは既に亡くなってしまっている方なのですが、私はTVで何度かその芸を見たことがあります。
50円玉と鎖を飲んで、50円の穴に鎖を通して出してみたり、碁石を飲んで、白黒を分けて出してみたり、ガソリンを飲んで火炎噴射をしたりする芸をしていた方です。

お住まいは岐阜県大垣市だったということで、大垣というのは、そう、最近私が今一番過ごす時間が長いところでありました、ドリーム・コアのあるところなのです。

大垣は、ドリーム・コアのあるソフトピアジャパンを擁し「情場」岐阜県の中心地なのですが、ITの先進地でありながら、どこか古臭いイメージのある岐阜というところの象徴のような土地として私は感じていたところなのです。

その古臭い部分(決して悪い意味ではなくて)の一つに、こういう見世物小屋の興行社があった、こういう芸人さんがおられたというものがあるのだと思うのですが、それはITにかける岐阜県というものを見るときに意識してもよいものなのかなと思うのです。



【本日の更新】

オープンセミナーのご案内
マルチメディアウィークin飛騨高山2000 「建設CALS/EC実践発表会」の申し込みがメールとホームページからできるようになりましたのでお知らせいたします。

  高山管設備工業協同組合ホームページ
  URL http://www.t-kan.or.jp/
  最新情報から、受講申込フォームを開いてください。

  電子メールでの申し込みは
  e-mail t-kan@sage.ocn.ne.jp

秋の飛騨高山でおあいしましょう。(^o^)丿

2000/09/22 (金)   
【本日の更新】

ダウンロードのページに、昨日取材を受けた際のインタビューへの回答原案を掲示しました。

「建設産業におけるIT革命とは」→Inta000921.pdf

URL http://www.momoti.com/data/down.htm

質問の内容は以下のようなものですが、今回掲示したものはあくまでも下書きレベルのものです。
ただし、「建設業とIT革命」というお題への現時点での私の基本的な考え方であることには違いありません。

○建設産業におけるIT革命とは

○B2B、B2Cで成功している中小建設企業はあるか。

○ITで中小は何を変えることができるのか。

○人材、資金が不足している中小建設業者が情報化に取り組むために、大切なことは何か。
  経営者はまず何をしなければならないのか。

○建設省が推奨している建設CALS/ECに対応するためには、どのような能力を備える 必要があるのか。

○CI−NET簡易ツールを導入する建設会社が今後増える見込みだが、専門工事業者は どうすれば良いか。

○会社の内外で情報ネットワークを構築し、情報を共有することの重要性が指摘されているが、情報ネットワークの効用とは何か。

○また、具体的にネットワークはいかにして構築すれば良いか。できるだけ安く、効率的にネットワークを構築するための方法は?

○情報化を進める中小建設企業にとってASPは有効だと言われるが、建設産業向けのASPとはどのようなものか。またそのメリット、デメリトについてどう考えるか。

○建設業向けASPの課題は何か。

○今後IT革命の社会基盤として必要なものは何か。

○情報化の第一歩として何をするべきか。



【取材と座談会とビールとタクシー】

昨日は、午前中は四谷っていうか、麹町の国際建設技術協会さんの事務所応接間をお借りして、新聞社の取材を受ける。

それが終わってから、そのまま四ツ谷駅前の主婦会館へ移動し、システムズの座談会へ出席。
お昼ご飯を食べる暇がなくて、グレープフルーツジュースだけを飲む。

座談会の前に45分ほど話し(講演)をする時間をいただいたが、私にとっての45分は「まくら」の時間ですね、伝えられないことが沢山ありすぎて、昨日私の話しを聞いた人は損してますよ(笑)、やっぱり。

座談会での話しはですね、昨日の店主戯言のお題である【建設産業におけるIT革命とは】というようなものなのですがね、いまいちかみ合わなかったかなぁと思うのです。

それはITを信じるのか信じないかの差なんだろうなぁと思うのだけれども、そんな中、OKWebの福田さんの話しには、いちいい納得がいっちゃう。

それはお互いにITを信じて起業したもの同士が持つ精神部分の共感のようなものだと感じた次第。

座談会が終わってから、会場までお出でいただいて待機していただいた福井コンピュータの塘崎さんと打合せ。
10月から11月にかけて、とても楽しい(ってより私も初めて経験するような)イベントがあるのです。

塘崎さんと、なぜか座談会に出席していた某者の某記者も交えて、隣のビルのビヤバーへ移動しまして、ビールを飲みながらいろいろとね、つのる話しをして、私はタクシーで帰宅。

お昼を抜いたせいか、異様にビールが廻ってしまってですね、眠いし、疲れているしで、帰宅してすぐに寝る。
目覚めたら、午前3時だったという次第。

2000/09/21 (木)   
【建設産業におけるIT革命とは】

以下は、あるインタビューに対する回答として準備したものの一部です。
私がいままでこのサイトでは言わなかったこと(個人的に話した方々わずか2名)という視点があります。
さて、それはなんでしょう(笑)。
尚、全文は後日ダウンロードできるようにしておきます。

○建設産業におけるIT革命とは

IT革命の本質とは、IT(情報技術、とくにインターネット)が支えるアメリカリズム的経済システムの浸透と、そのアメリカリズム的経済システムを支える市場心理の浸透による市場心理の変化にある。つまりIT革命が建設産業にもたらすものとは第一義的に市場原理の変化と考える

特に公共事業市場においては、「IT革命による公共事業市場の変革作業」を建設CALS/ECだと私は位置付けている。それはもっと大きな視点でいえば電子政府の実現という文脈において存在し、その求めるところは発注者(予算執行者)としての行政の(ITの合理性故の)効率化、合理化にある。

市場のルールの変化とはマクロ的な見方をすれば、ケインズ的視点重視の経済政策としての公共事業から市場原理重視の公共事業への変化である。それは、「よりよいものを、より安く、より早く、公正に」という市場への市場心理(ベクトル)への傾きといえる。

その市場心理の傾きは、ミクロ的には個々の建設企業に対して「技術と経営にすぐれた建設企業」の実現を求める。つまり「よりよいものを、より安く、より早く、公正に」提供できる企業を市場が要求する。

ここにおいては、IT(情報技術)は「技術と経営にすぐれた建設企業」の実現のための道具に過ぎない。

この市場原理の変化によって、建設企業(とくに中小建設企業)が直面する問題は自社の強みとしての「コア・コンピタンス」の欠如である。

それは「よりよいものを、より安く、より早く、公正に」「技術と経営にすぐれた建設企業」という企業目標へのより具体的な指針の無さなのだが、長く我が国の公共事業システムでは、護送船団的にそこそこの技術力を持つ(つまり特徴の無い、競争力の無い)建設企業を大量に生み出してきたことの結果である。

このような産業構造、公共事業システム、市場原理を持続しながらITを建設産業に持ち込んだとしてもIT革命による効果は建設産業においては見られないだろう。

しかし、建設業界がいつまでも受動的に市場の変化を待っていることは得策ではない。
これもマクロ的な視点になるが、建設市場は今後の公共事業市場の縮小を考えれば、現在の市場規模を保つことは不可能であろう。

問題はこの市場規模の縮小にともなう、建設産業就業者の流動化対応の問題にある。
それは流動化しやすい労働人口を建設産業は抱えられるかという問題(特に一般職や技術職に従事する者において)なのだか、ここにおいて建設産業就業者の情報リテラシーの問題が大きくクローズアップされる。

IT革命は、労働者を情報リテラシーをものさしとして二分化する可能性が高い。
つまり、IT(ここでは情報)を使いこなせる者と使いこなせない者である。

これは、仮に、自社が何らかの理由で継続的な経営が困難となった場合、果たしてそこで働いていた社員が次の職場(他の産業という意味も含む)から喜んで受け入れてもらえるだけの情報リテラシーを持ちえているかという問題である。

これは今後活発化するであろうM&Aにおいても重要な問題となる。
企業合併において、合併会社同士の社員レベルでの情報リテラシーの格差は戦略的なM&Aさえも失敗に終わらせる可能性が高い。

この視点において、経営者の役割は社会的責任を持って、自社の社員の情報リテラシー向上にある。そして、この文脈において建設産業が労働者の受け皿的な役割を終えることとなる。

この文脈を持って事業者団体レベルでの情報化の取組みはより一層の重要性を持つこととなるのだが、IT革命が建設産業に要求していることとは、(あえて後ろ向きであるという意見は素直に受け入れるとしても)自社の社員の情報リテラシーの向上を、自社の業務を持って達成することであり、そのことによって、自社の競争力を向上させることである。

2000/09/20 (水)   
【きりたんぽ鍋とサッカー】

今日はですね、やっぱりサッカーを応援しなくっちゃ、それも、先日秋田へ行ったときに調達した「きりたんぽ鍋セット」で、先日の「黒龍の仁左衛門」の余りがあるのでね、それをちょびちょびやりながら応援しなくっちゃいけないっていうんで、もう急いで帰ってきたわけです。

でもですね、秋田の皆さんに聞いたところによると、きりたんぽ鍋っていうのは「とりモツ」を入れないとおいしくないということなんです。

やっぱりですね、地場の方々の食べ方っていうのは説得力が違いますからね、私は極めてそういうことには従順なものですから、ついでですから、池袋の東武デパートの食品街によってですね、卵巣(つまり殻のない黄身だけの卵のところですね)とか、いろいろとモツを購入しようとしたのです。

しかしねぇ、無いんですねぇそんなものは、売ってない。きれいな肉は 売っているんだけれども、内臓肉は売ってないんです。
仕方ないんで肉を追加するかと、もも肉を1枚購入してきました。比内地鶏なんで100グラム500円で1枚1200円ほどしました。

帰宅して、早速鍋をいただいたのですが、これも秋田の皆様に教わったのですけれど、きりたんぽ鍋っていうのは「鶏鍋」なんですよってことなんです。

つまりね、最初からきりたんぽをいれてぐつぐつやっちゃいけない。
鍋物でね、最後におじやを食べるようなあんばいできりたんぽをいれなくちゃならない。

そいうことなんで、これもまた従順な私はその通りつくって食べてみたのです。
それはねぇ、うまいですよ比内地鶏は。お酒もすすみます。

それで、終わりの頃に、きりたんぽをがっといれて、ぐつぐつやって食べたんですね。
そしたら、サッカー日本代表はブラジルには負けましたけれども、予選リーグ突破が決まりましてね、まあ、私は機嫌が良かったわけです。

ただそれだけのことをこうだらだらと書いてみたわけです。



【TREND WORLD Vol.9】


A/E/C展へ行ってきました。
全体的な入りはいまいちという感じですが、私の関係する会社さんのブースは、それでも結構お客さんが入っておりまして何よりなのでした。

入り口付近でやっている寸劇のようなものでお客さんの足が一旦止まってしまって、そこで人手がバラけてしまうので、奥にいけばいくほど、上の階にいけばいくほど、お客さんがいなくなってしまうのは仕方ないのでしょうかねぇ。

福井コンピュータさんのブースでは、「TREND WORLD Vol.9」が配布されていました。
これは、まだ私のところにも届いていないという出来立てのほやほやなのですが、私が7月下旬に北海道は帯広へ出かけて行いました『<桃知商店>公開コンサルin北海道』が特別企画として掲載されています。

この公開コンサルテーションにお集まりいただいた皆様は、建設コンサルタント、測量業の皆さんなのでしたので、普段私が建設業向けに話している内容とは違った観点からの話が出来ているのではないかと思います。

読んで見たいという方はですね、現在池袋で行われているA/E/C展へ行けば入手可能ですし、お近くの福井コンピュータの営業所さんか、メールで『TREND WORLD Vol.9を送ってね』と明記して、送付先と必要部数をお知らせくだされば、入手可能です。

『TREND WORLD Vol.8』(私の建設CALS/EC概論である『桃知商店が指南する中小測量・建設企業のデジタル情報化への道』が掲載されているもの)もまだ入手可能ですので、Vol.8を読んでない方はあわせて申し込んでみてください。

ただし、1社あたり5部まででお願いしますとのこのです。(2000/09/28 (木) 追記)

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【本日の更新】

ダウンロードのページに、建設通信新聞00/09/20建設論評『ITの真意』を掲示しました。
題目に比べると内容がいまいちです。

さて、今日の私はこれからA/E/C展へ行ってきます。

2000/09/19 (火)   
【9月12日のリベンジは10月19日】

秋田から、帰ってきました。
道中、かなりの個所で「H”」が利用可能であり、秋田駅の待合室から、大宮駅の手前まで、ずっとモバイルでの仕事が可能でした。

その間、約4時間なのですが、バッテリーは1本でもっているわけです。
現在愛用のThinkPad240Xは、モバイルペンティアムV搭載機種なのですが、やっぱりこのCPUの電源管理の出来はいいなぁと思うのです。

当然に240Xのバッテリーは大容量のものなのですが、このThinkPad240XモバイルペンティアムV搭載機種は最初から大容量のバッテリーがついてきています。

それに、先代の240で使っていた大容量のバッテリーがあるので、考えてみたら、バッテリーだけで8時間は稼動可能な状態にあるわけで、それは素晴らしいと自分で驚いているのでした。

さて、表題の件であります。
先日の台風でお流れとなっていました、岐阜県大垣市(ソフトピアジャパン)でのセミナーは、10月19日(木)に再度行うことになりました。

中止になって、沢山の残念メールをいただいていたのですが、リベンジの日程も決まりなによりです。
沢山の皆様のご参加をお待ち申し上げております。

詳しくはオープンセミナーのご案内で確認してください。



【相田であさぁー】

桃知@秋田です。
秋田の朝は、とてもすがすがしく、秋を感じさせてくれるのでした。

昨日は秋田県建設青年協議会様主催の講演会でした。
トラブルでプロジェクターが使えない状態での講演となってしまいまして、ご参加いただきました方々には肝心なところがお見せできなくて大変ご迷惑をおかけした次第です。m(__)m

そのかわりといってはなんですが、その分、私のしゃべりは炸裂状態となっていたのですけれど、皆さんご感想は如何でしたでしょうかねぇ。

プロジェクターを使わないで話をしたというのが、数ある私の経歴の中でも初めてのことでしたので、なんかですね、心配なのでした。

なんとか講演を終えて、その後に懇親会となりましたのですけれど、そこでいろいろとお話をお聞きすると、秋田県建設青年協議会の皆さんの情報化意識レベルは相当に高いなぁと感じるわけす。

もうやる気満々の方々も沢山おられるわけです。
でもね、それをくじいちゃっているっていうか、そのやる気を伸ばすのも伸ばさないのも、発注者側の対応次第というところで閉塞しちゃっているというのがやっぱりあるようですねぇ。

つまりお役所の対応が遅れているものですから(例えばメールのやり取りさえままならないというレベルでです)、受注者側がいくら情報化投資してもその甲斐がないんですね。

多くの中小建設企業にとって、この時期(ようやくIT革命の存在が意識できてきたとき)に何らかの情報化への楽しみというかITを使う機会というのを提供するのも政府、行政によるIT革命への取り組みとしては大切な視点なんですよ。

というとこで、私は10時27分の「こまち」で帰路につきます。
それまでは、ぎりぎりまでホテルで仕事。当然に移動中も仕事。
すーっと仕事、仕事、仕事、仕事だよーん。

2000/09/18 (月)   
【こまち車中】

桃知@こまち3号秋田行きであります。あぁ飽きた(なんというくだらないオヤジギャグでありませう)。

本日はお日柄も宜しく、また体調も宜しく、昨日のやや鬱状態からも開放されましたようで、すこぶる快調でございます。

大宮駅でリポDを二本買って飲んだものですから、ファイト一発×2の状態なのかもしれません。

しかし、人間の気持ち(私だけではないですよねぇ)なんていうのは、憂になったり鬱になったり、そのどっちでもなくなったり、まあ、いろいろとそれこそ秋の空のように変わるんですけれど、私なんか年中システムのことばかり(仕事上)考えていると、そういうメンタルな部分というのは逆にとても気になってくるところであります。

私のように、憂鬱、やる気のあるなしが、はっきりと出てきてしまうような人間は、その昔は未熟者と呼ばれて、修行が足りないとかいわれてたんでしょうけれど、いったい何の修行を積めば、人間いつも平常心でいられるというのでありましょうかねぇ。

俗にいう何かの達人っていう方々だってね、怒ったり、喜んだり、悲しんでいるから人間的なんであり、またそうであるから惹かれるところもあるわけです。

人間っていつも己の胸の内と会話して過ごしているわけですよね。
いつもたった一人でね、自分の脳みそ使ってごちゃごちゃ考えちゃ、喜んだり、悲しんだり、怒ったりしているわけです。

それが、映画とかね、読書とかね、誰かの話とかね、そういうものを通すと(自己を通ると)、ある瞬間他人様の脳みそを使って考えたり感じたりすることができるんだろうと思うんです(→共感)。

本当は自己っていうのはいつも孤独で一人ぼっちなんですけれど、そういう時には、誰かが脳みそにいて、その他人の脳みそに自分の脳みそを掛け合わせることが可能だなんだと思うのです。

この他人の脳みそを使って考える、感じるというのが、人間の欲求の本質として存在しているんじゃないのかなぁと思うのです。

それが、芸術(表現)や、コラボレーション(協働)の源泉のように考えているのですが、そういうものがデジタルを媒体とした瞬間に起こりえる場合も当然にあるのだろうと思うのです。

そして、そういう部分にIT革命の人間的な側面を見ていく必要もあるんだろうなぁと感じているのです。
その最初の一番単純な公式は「他人の脳みそ×自分の脳みそ」なんですけれど、どちらかがゼロ以下の値だと、どうなんのだろうかなぁというのは、IT抜きでも面白いはなしではあります。

2000/09/17 (日)   
【やや鬱】

なんだか急に「やや鬱」状態が到来。

毎日テンション上げて仕事を続けてきたところで、たまの一日スイッチ切ってフルで休んでみたら、スイッチが入らない状態。あらら。

もっとも、明日は午前中に秋田まで移動して、午後から講演の予定なので、講演を最初から全開でいければなんとか「やや鬱」払いもできるんじゃないのかなと思ってます。

この「やや鬱」の原因は、オリンピックばっかし見てたからかもしれません。
今日といえば午前中から野球で脱力して、水泳でこけて、柔道でくたばり、サッカーではらはらどきどき後ホッ。

こんなに気合入れて応援してたら体が持ちませんねぇ。
っていうか、昨日喜びまくった反動なんでしょうか、心の隙間みたいなところが拡大してしまったのかもしれません。

2000/09/16 (土)   
【今週の読書】

『おかしな男 渥美清 小林信彦 2000/04/15 新潮社』

またしてもCALSどころか情報化とも経営にも関係の無い本の登場なのですが、そんなことよりも、今日は私のナショナリズム爆発の日でありましたねぇ。

私は愛国者ですけれども、右翼でもなければ左翼でもありません。
小林なんとかという漫画家は信用が置けないやつだと思っているし、リベラリスト宮台の話も半分以上は納得はいかない、そういう者でございます。

でも、本日は素直に(本当に素直になんだなぁ、これが)田村、野村両選手の金メダルには興奮してしまいましたねぇ。
メインポールに掲揚される日の丸も、君が代もいいじゃないかと思えました。

沢山のオリンピックを経験してきたつもりなのですが(って出場しているわけではありませんが)、こういう入れ込みってやつは、なんか今回が初めてのような気がするのです。

おかげで、とっておきの酒、「黒龍酒造の仁左衛門(福井の誇る銘酒)」を取り出して祝杯をあげてしまったのですけれども、なにかねぇ、心につっかえていたものが取れたような晴れ晴れとした気持ちになったのは確かでございます。

まあ、でも、明日になれば、また今までと同じよな気持ちで毎日を過ごすのでしょうねぇ、というぐらいな晴れ晴れではございますが。

それは芥川のいう「ぼんやりした不安」なのか、宮台が良く使う「アノミー」なのかもしれないですけれど、オリンピックで日本人選手を応援する時の感情移入っていうのは(それは安っぽい価値共有なのかもしれないですけれども)、そういう瞬間があるということに、民族の根の尻尾を感じるのです。

さぁて、渥美清でありますが、私は国民的映画(らしい)「男はつらいよ」の中の「寅さん」を好んで見ることはなかったのです。
沢山見ているはずなんですが、話の筋の記憶が残っているものはないですねぇ。

私の記憶にある渥美清はですね、私がまだ子供のころに見た(というよりも再放送か、後から一部をビデオで見たのか)TV版の「男はつらいよ」の渥美清なんでありまして、私の彼に対する記憶ははっきり言えばそこで停止したまんまであることに気が付いたのです。本屋でこの本を見た瞬間にですね。

それで、それがなぜなんだかの答えが、この本にはあるんですけれどもね、それを知ったからってどってことはありませんがね、でも私的にはとても重要なことだったのですよ(笑)。

2000/09/15 (金)   
【イタリア】

岐阜からは帰ってはきたのですが、なんだか体調はわりぃですねぇ。
最近は二日酔いなんて無かったのですけれども、なんだか頭がいたいのです。

そんなものですから、ボーっとしながらオリンピックの開会式セレモニーをTVで見ていたのです。
私は、オリンピックネタは極力書くまいと思っていたのですが、日本選手団のあのなんとも変なマントを見たらなにかいいたくなってしまったのです。

あれどう見ても変でしょう。TVではなにやらわけのわかんない解説をつけていましたが、屁理屈みたいなものですねぇ。

見るからに、変なのですよ、変。必然が感じられない。
あんなもの着せられたんじゃ、試合に出る前にやる気なくなっちゃうんじゃないのかなぁと、そう感じるのです。

そして、ああいうセンスというのか、わけのわからなさというのか、ああいうものはいったい誰が発想して誰が決めるんだろうなぁと、そして誰が責任もってやっているのだろうなぁと、そう思ってしまったのでした。

日本のアイデンティティなんて、とっくになくなってしまったのかもしれないけれど、こうしてオリンピックの入場式なんていう「国」とか「民族」とか、そういう自らの存在根源そのものを意識させられちまうような「もの(セレモニー)」を見てしまうと、この国の混沌さが際立っているような思いがするのでした。

ところで、私的には、今回の入場行進ではイタリアが一番ピントきましたね。
同じ混沌でも、あのカオスはイタリア的だなぁと。

そこにいたのは、その昔、えのきどいちろう氏がDIMEのコラムでやった「馬鹿世界一の国イタリア」でなのでした。
(断っておきますけれどこれは誉め言葉ですからね。このあたりを読めないと私の【店主戯言】は読みきれない、って書かなくてはいけないところに私の最近の苦悩がある)

というところで、私の敬愛するイタリア理解のための本を一冊紹介して、日本のマントは変だという話はお終い。

『破産しない国イタリア 内田洋子 1999/11/17 平凡社新書』



【柳ケ瀬で教わったことと栗せんべいの続き】

昨晩柳ケ瀬で教わったんですがね、日本語の小文字、つまり、「ぁ」とか「ぇ」とかですが、これを打つときに皆さんはどうやっています。
ローマ字入力だと、L+AとかL+Eですよね。

これがね、Lの変わりにXでも小さくなるって知ってました。
つまり、X+AとかX+Eなんですが、わたしゃ知りませんでした。

知ってるつもりでも知らないことっていうのはあるものです。

さて、先日書きました栗せんべいの続きです。
高山の田口さんからは、「メロンが入ってないのにメロンパン」っていうのをいただいていたのですが、以下正解でございます。

『うぐいす餅というのは、ウグイスが入っているんですか(笑)。
ブルドックソースというのは、ブルドックが入っているんですか(笑)。
麒麟ビールというのは、キリンが入っているんでしょうか(笑)。
カッパえびせんというのは、エビは入っているでしょうけど、カッパが入っているんでしょうか(笑)。』

それから、「えいろくすけ」は「永六輔」でありました。

2000/09/14 (木)   
【分裂症気味の朝】

昨日、高山へ向かう「ひだ」の車窓から、冠水した名古屋の町並を見ることができたのですが、河川の水位は下がっているにもかかわらず、市街の水はまだまだ引いていなかったようです。

ポンプアップで河川に水を戻しているようなのですが、都市の排水というのはいったいどうなっているのだろかなぁと不思議に思った次第。

被災者の皆様にはお見舞い申し上げます。

さて、今朝のテレビによれば、「IT基本法案」と「書面電子化一括法案」が成立される見込みのようです。
私は詳しい内容は知りませんが、「書面電子化一括法案」って、今頃?っていうようなものなのですね。

IT革命ってやつは、こうしてどうしようもないぐらい硬直化してしまっている行政のシステムさえ変革させてしまうのですが、これって何の不思議も無いのことなんです。

むしろ、できることでしたら、そうなったからシステムを変えるのではなくてね、そうならるからシステムを事前検討するぐらいのフレキシブルな思考がないと、通用しないのもIT革命の意味するところなのですがね。

これがね、官(政府、行政)がやんなきゃいけないことがあまりにも多いので(電子政府の実現という文脈でね)、それも全国の地方公共団体の電子化まで考えたら、ああ楽しすぎますねぇ。

さて、私は今日は岐阜と大垣を行ったりきたりです。
午前中は大垣のドリーム・コアで建築士事務所協会さんの補習。午後は県庁とドリーム・コアを行ったり来たり。

今晩も岐阜泊。夜はサッカーがあるのですよね。
TV観戦で応援しましょうか。

そうそう、早速「埼玉オフ」への参加表明をいただいてしまいました。
ありがとうございます。

今のところ浦和のセミナーには120名を越えるかたの申込があるとのことなのでなによりなのです。
ご近所での講演ですからね、やっぱし盛り上がんないといけませんわねぇ。

ところで、昨日、あるメールの返信にこんなこと書いたのですね。

CALSの将来ですが、もうCALSと呼べるものは世界中どこ探しても無いんですね、実は。

EDIとかECって呼ばれているもの、若しくはe-Businessと呼ばれているものがCALSの発展系として存在しているだけのことです。

日本ではお役所中心なのでね、いまだに建設CALS/ECなんて呼び方をしていますが。

これからの時代は組織の大小っていうよりも、『個』の時代でしょう。

魅力的な『個』の集合体が、いい組織(会社)なんですよ。多分。

だから、一人でも1万人の組織と互角にわたりあえる時代なんだと思います。それがIT革命の真価じゃないかと思います。

という流れで、昨晩、建設通信新聞の建設論評の原稿を、「IT革命の真意」なんてお題で一気に書き上げてしまったのです。

9月18日に掲載予定なので、昨晩のメールでの入稿がぎりぎりだったかなぁ。

とういうことで、このまま書いていると終わることを知らない分裂症気味の朝なので、このへんでおしまいですね。
では、大垣までいってまいります。

2000/09/13 (水)   
【栗せんべいとかっぱえびせんとIT】

桃知%もう少しで「上がり」@特急ひだ20号のグリーン車は貸切状態で、病院の個室病室のように寂しいです。

本当に一人なのですよ。
あんまり寂しいんで、皇族にでもなった気分で、「かっぱえびせん」食べながら「これ」を書いています。

「かっぱえびせん」で思い出しましたが、えいろくすけ(漢字がわからん。「六助」でしたっけ?)の著書に「商人」っていうのがあるのです。

そこに「栗せんべい」にまつわる「商品名」の話が書かれていたのですが、たぶんこんなだったと思います。

栗が入っていなのに「栗せんべい」って名のるのはおかしいとかの理由で、公正取引委員会から、その名前(栗せんべい)を今後使っちゃいかん、というような命令がとある零細せんべい屋に対してあったそうなんです。

この話を聞いた永さんは、公取委に対して戦いを挑むのですが、その際の理論武装がおかしいのです。

それは、こんなです。

「栗せんべい」に栗が入っていないから「栗せんべい」と名乗っちゃいけないていうけれどもねぇ、それじゃ、
「かっぱえびせん」には「かっぱ」が入っているのか。

こういう論調なのですね。
ほかにもいろいろあったのだけれどもちょっと思い出せない。

タイガー魔法瓶にはトラが入っているのか、だっけかなぁ、違うなぁ
小僧寿しには小僧が入っているのか、だっけかなぁ、違うなぁ、

まあ、そんな調子なんですよ。

それで、結局は公取委に冷たくあしらわれちまうのですがね、岐阜駅の二階のステーションデパートには「栗せんべい」って売っていますよ、まだ。

まあ、そういう話は書く予定ではなかったのだが、書いちまったものは仕方が無いので消さないでこのまま載せておこう。

本当は、今日はこう言う話を書こうとしたのです。
それはですね、今日は高山で、岐阜県建築士事務所協会さんのイントラネット勉強会だったのです。

この勉強会は本当は、岐阜県ご自慢のドリーム・コア(大垣市)でやる予定でいたのですが、参加希望者が四人しかいなかったのですよ。たったよったりです。

そりゃ、岐阜県は広いですからね、飛騨高山から大垣市までは、車で2時間半から3時間はかかる。
往復5時間から6時間ですよ。それじゃねぇ、いくらなんでもやっぱり人は集まらないのです。

そこで、いろいろ考えましてね、今回はNTT高山さんのインターネット体験用の施設をお借りすることができましたものですから、私一人が移動することで勉強会をすることとしたんですが、そうすると、ざっと二十名位の方々がお集まりになるわけですよ。5倍ですよ5倍。

この事実が我々に教えてくれることは非常に大事なことなのだと思うのです。
いま「IT革命」を標榜する方々にとって、これが何を物語っているのか、そして今取り組むべき最優先の課題はなんなのか、それがわかんない貴方はみごとに「失格」ですの、IT革命文脈からさっさと消え去ってほしいのです。

「栗せんべい」じゃないですけれどもね、なんでも「IT」ってついてりゃそれでいいのか、そういう問題じゃないってことですよ。



【双六人生】

本日の私は、岐阜県建築士事務所協会イントラネット高山出張勉強会であります。
本当は、今日は岐阜から高山へ移動するだけの話だったんですよ、本当はね(といっても、「特急ひだ」で2時間ほどかかりますが)。

しかーし、昨日の【今日の出来事】のとおり、結局岐阜に入れずじまいでしたので、今日は双六(すごろく)でいう「ふりだし」から出発なのです。

無事に高山入りできれば良いのですが、問題は日帰りで岐阜へ戻んなきゃいけないってことです。
つまり本日の「あがり」は岐阜なわけでして、それは、明日朝から大垣で仕事があるからであります。

ということで、そろそろサイコロ振る時間でありますねぇ。

2000/09/12 (火)   
【埼玉オフのお知らせ】

9月22日の浦和でのセミナー終了後、久々の埼玉オフを行うことなりましたのでお知らせします。

参加資格はその時埼玉にいることですねぇ。
参加得点としましては、うちの千社札シール9月号を漏れなく差し上げます(いらないっていったって貰っていただきます)。

時間:セミナー終了後 午後6時より
場所:「居酒屋なんやかんや」
    埼玉県浦和市高砂3−10−4 埼玉総合ビルB1
    正確には昼間は「なんや」、夜は「かんや」です。
     電話 048−862−1699
    場所は、至って簡単。
    浦和駅西口を降りて、駅前通りをまっすぐに5〜6分歩き、県庁にぶつかる手前の交差点を左折すると右    側、数件目に赤い看板がでています。
    (以上、案内文作成 小栗重美氏)
申込方法:店主へメール

そうそう、予算は「時価」っていうことでお願いします。ってねそんなんじゃ困りますものねぇ、大体お一人様5千円位みといてください。

沢山の皆様の参加をお待ちいたしております。


【今日の出来事】

さて、下の【緊急連絡】をアップしたのは甲府駅だったのです。
メールマガジンも甲府駅で発行しました。
問題は、なぜ私は甲府駅にいたのかということなのですね。

ご存知のとおり、昨日から東海地方を襲った大雨の影響で、東海道新幹線は始発から完全に麻痺していたわけです。

私は今日は午前4時に起きて新幹線の様子と雨の具合を確認し、傾向と対策を考えていたのですが、どれもだめだなぁと、大垣行きはあきらめようと、そう思っていたのですね。

そこに、今日のもう一人の講師である熊谷さんからメールが届いたわけです。
中央線で茅野までこられるのなら迎えに行きますよと。

うん、いい考えじゃないの。
ということで、急遽、新宿を午前7時に出る「スーパーあずさ1号」に乗り込むべく自宅を出たのですよ。

ところが、新宿駅に着いたら、もうだめなのです。あずさ系は全面運休。
ここであきらめりゃよかったのですがねぇ、こういう時に限って、唯一生き残っていた、千葉発のあずさ53号が、新宿発7時30分でやってくるんですよ。それも甲府までしか行かないのに。

冷静に考えりゃ乗らないのですがね、こういうパニックの時っていうのは思考能力止まっていますからねぇ、いけいけどんどん、前進あるのみ、引き下がることを知りません。

こうなりゃ、甲府から茅野まではタクシーででも行ってやろうと、そいつに乗り込んだのはいいのですがねぇ、途中での車内放送の心細いことったらありゃしません。

放送されるたんびに乗り継ぎの列車が次から次へと運休になっていくわけでして。とどめは、中央高速道が全面スットプだと。
ああ、私の前進戦略もここで運がつきました。これで一巻の終わり。万事休すでありました。

甲府から茅野へ移動できないし、熊谷さんが茅野へ私を迎えにくることもできないわけすからね、早々に電話連絡で今日のセミナーは中止とあいなったわけです。

しかし、問題は、甲府まできちまた我が身でありましてね、前にも後にも進まないですよ。これが。
しかたなく、構内にある珈琲店で、まずいモーニングセットをぱくつきながら、本日のセミナー休止の旨を、Webとメールマガジンで報告した次第なのです。

結局、JRは午後1時過ぎの「かいじ」からまともに走り始めたようですが、私はもしかしたらという一抹の期待で、高速バスの方にかけてましたら、それがあたりまして、お昼(12:30)の高速バスで帰路につけた次第であります。

さて、肝心の岐阜県建設CALS/EC研修センター主催の特別セミナーでありますが、今回は本当に残念でありました。

研修センターさんが、ちゃんとリベンジの場を準備してくださるはずですのでね、これに懲りずに、また皆さんよろしくお願いいたします。



【緊急連絡】

本日岐阜県大垣市で予定されていましたセミナーは、台風14号の影響による大雨のため、中止となりましたのでお知らせいたします。

2000/09/11 (月)   
【特定業務のためのコンピュータ活用なんていう考え方はもうやめましょう】

最近、雨の日はなんだかうまい具合に自宅に居ることが多くてですね、今日もそういうわけで雨に濡れることなく過ごしておりました。

明日からは岐阜県中心の日程が組まれておりまして、12日は大垣市でセミナー、13日は高山市で勉強会、14日は午前中大垣市で勉強会、その後岐阜市で打ち合わせ、それが終わってからまた大垣で打ち合わせという具合でございます。

今日は溜まっておりましたCALS度診断への回答を書いていたりしていたのですが、やっぱりですね、建設業の場合、実際の業務(現場)とIT(情報通信技術ですね)をどう結びつけるのか、という至極単純なところで限界になってしまっている会社さんがとても多いのですねぇ。

これが、測量、コンサルタント等の建設関連業の皆様だと(それは情報産業そのものですから)、その辺は比較的簡単にクリアして、もっと大局的に自社のコミュニケーションという部分での話ができる。そんな違いがパターン化してあるというのに気が付くわけです。

「特定業務のためのコンピュータ」という考え方は、ちょっとコンピュータをかじったかたなら(ちっともかじらなくともですが)すぐに思い浮かぶことなんですが、そんな考え方は、実はとうの昔に捨てなきゃいけないのだと思います。

「特定業務のためのコンピュータ」という考え方に縛られていると、なかなかインターネットっていうものたどり着かないのですね。悲しいぐらいに。

コンピュータを活用した業務の効率化っていうのは、それは私が前々からいっていることなんですがね、「デジタルデータの創造と流通」が行いやすい環境を創造するってことなんです。

つまり情報化っていうのは、この「デジタルデータの創造と流通が行いやすい環境」を創造することでしかないわけです。

つまり、自社レベルでいえば、自社の組織や社風や業務処理が、それ(「デジタルデータの創造と流通」)に適しているのかということを考えて、適していないのであれば最適であるように自社を変革するっていうことなんです。

それは、自治体が行う情報化でも国が行う情報化でもね、どういうところがやる情報化でも同じことなんです。
このあたりに気が付いてもらわないと、私が何言っても無駄なんですよ、結局。

それで、これにはできるできないがはっきりしてくるんです。
そしてそれが差別化の根源のようになってくるのです。

それは、「やり方」が今までと全然違うというところなんです。
その違いっていうところに生まれてくる諸々の障害(簡単なところではコンピュータが使えないなんていうものから、組織的なモラルハザードや既得権益、そしてそれこそ法律まで)を克服していく作業こそ、情報化であり、その勇気こそIT革命を支える動力源なのだと私は思うのです。

要は、自社レベルで言えば、そういうものの考え方さえ社員一人一人が身に付けることができるのなら、コンピュータ(つまりITですね)を活用した業務処理のアイディアなんていうのは湯水のように社員さんの側から湧き出てくるのですね。

これが私がよくいう「イマジネーション」ってやつの正体です。
ですから、必要なものは、そういう精神文化が繁殖できる「経営」なんですよ。マネジメントです。

つまり、マネジメントの本質は、ここでイノベーションとイコールになるんですけれどもね、それでマネジメントをする方っていうのはどなたなのかといえば、これは「経営者」なわけで、つまり情報化は経営の問題以外のなにものでもなくなっちまうんです。

こういう考え方で情報化っていうのは取り組まないとですね、本当に上滑りしてしまうのは、私のたいしたこと無い経験においてさえも既に明らかなのですよ。

2000/09/10 (日)   
【今週の読書:追加】

『インターネットU 村井 純 岩波書店 1998/07/30』

ITフォーラムとかに出てみて突然に頭の中に湧き出てきたことなんですがね、皆さん、本当に「インターネット」ってなんなのかご存知なのかしらという疑問が入道雲のように大きくなってきたのですよ。

特に建設CALS/ECなんていう、閉塞感に溢れたシステムの話を、何か天の声でも聞いているように熱心に拝聴している方々を見ていると、もう、私はいけないわけです。

それで、まあ、私のサイトにおいでいただいている方々には、これは老婆心以外のなにものでもないのでしょうがねぇ、この本をご紹介しておこうと思ったわけです。

私がセミナーで話をすることのひとつに、これからの企業文化(社風)はインターネットの精神文化と同化することが企業存続の条件ですよ、っていうのがあるんですが、たぶん、わが国には、そのインターネットの精神文化っていうのがなんなのかイメージできない方々が多いのではないかと感じるのです。

特に、それは官(政府・行政)において顕著であり、その官の仕事ばっかりやっている(つまり公共事業どっぷりの)建設企業も似たようなところがあるわけです。

『結局わたしたちがインターネットの環境で手に入れたものは、人類が、地球全体の広さできわめて自由に行う、人間同士のコミュニケーション環境です。』

っていうことなんだけれども、それじゃ、その「コミュニケーション」ってなんなんだっていうことになるのですがね、それが「上意下達」に馴染んっちゃっているこの世界の方々には、なかなかご理解いただけないらしいんですねぇ。

『これまでの技術の一般的な国際標準の決まり方は、まず技術の中身についてじっくり検討したのちに一国一票で投票し、そのあとテストする仕組みを練り上げ、テストを経て実用化、というプロセスです。これには何年もかかるのが普通です。』

『これに対して、インターネットの標準化はまず、実績があって貢献をしているということの証明を必要としています。このことがとても大切なのです。』

『本当は、インターネットにかぎらずテクノロジー全般が人に、そして社会にどう貢献するかということの評価は、人と社会がしなければいけないのです。』

こういうことを、この本は教えてくれるのですねぇ。

2000/09/09 (土)   
【ITフォーラムでのご質問】

ITフォーラム7日のMS枠でのご質問で、事業者団体レベルでの情報化をするときに、(情報化に)先進的な企業が、こういう団体での情報化をするということは、自社の強みを外に提供することにもつながってね、いやがるところもあるんじゃないですか。というよな質問をいただきました。

なかなか、核心をついたいい質問だと感じましたが、私はそれに対しては、ITは中小建設建設企業のコアじゃない。コアはもっと本業の部分にあるのであってね、ITはそれを補助するものでしかない。というような、わかったようなわかんないような話をしてきたのでした。

確かに、他者に先駆けて情報化に取り組むということは個々の企業にとっては非常に意義がある。

でもそれはどういう部分でかというと、情報化を行うという全社的な取り組みプロセスにおける、個々の社員(もちろん社長も含めたですね)レベルでの情報リテラシーの向上、業務遂行能力の向上、さらには精神的価値観念の変革という部分を通じての、全体としての企業文化、つまり社風の変革にあるのですよ。

つまりITは決定的な差別化要因ではない。
同じもの、もっといいものはお金出せばいくらでも手に入れるとこは可能なわけです。

でも世の中金ですべて解決できるなんていうことは無いのはバブルを経験してきた方々は先刻ご承知のことであってね、問題は、より人間の問題、組織の問題、業務上のところですね、差別化の要因とはそこにあるということを理解しないと、情報化なんていうのは形骸化してしまうのです。

まあ、そういうことをいいたかったわけでして、補足的に書いてみました。



【ももちどっとくってます】

飯田の北沢さんから、不思議な内臓肉が届いたものですから、早速いただいてみました。
このモツは既に味付けがされているのですが、まあ、そのうまいこと。

最初は二三片をそのまま焼いて食べてみたのですが、ああ、これは絶対にご飯と食ったらうまいってことになりまして、このモツにもやしとキャベツを加えて鉄板でジャーって焼きましてですね、炊き立てのご飯で、ぐしゃぐしゃとやっつけたわけです。

で、このモツはいったいどこの部分なのかはいまだに分からないのですが、適度な歯ごたえと適度な脂が乗っていまして、内臓好きにはたまらないものでありました。

昨晩は例によって美々卯の「うどんすき」であったわけですが、この時期「松茸」がオプションであったりするものですから、「松茸うどんすき」とあいなったわけです。

食べなれた普段のスープに松茸(たぶん中国産)の香りも華やかでして、私は一時の幸せに浸っていたのでした。

そうそう、昨晩のうどんすきの「車えび」は生でありまして、つまり生きている海老なんですね。
それで、その海老をふつふつと沸騰した鍋に入れると、それは海老は熱湯地獄の中でもがき苦しみはねまくるのでね、それを箸でぐっとおさえて息の根を止めると。

まあ、その残酷なことといったら、動物愛護団体にでも知れたら即刻街宣車でもくるんじゃないかと思うぐらいなのですが(まあ、動物愛護団体にはそんなものはねぇですよなんていわないでくださいな)、これが皆さん意外と嬉々としてやっていらっしゃるようで、そういう私も、ビック、ビックと箸に伝わる生命の終焉の叫びを感じながらも、心の中では早く食いたいと思っていたのでして、食うってことは残酷なことなんだよって再認識したわけであります。



【今週の読書】

『江戸前で笑いたい 編者 高田文夫 1997/01/25 筑摩書房』

まったくCALSとは関係ない話なんですけれどもね、私なんかが講演ではなしするときでも、最近は「江戸弁」で話すようにと、実は勉強なんかしているのですねぇ。

それはなぜかといいますと、そのリズムですね、言葉のもつリズム。

それが講演では非常にテンポが良くってですね、聞いてくださる皆さんの集中力を持続できるってことに気がついたからなんです。

当然そのヒントは江戸前の「落語」にあったわけなのでね、最近私が好んで落語関係の本を読んでいるのはなぜかという答えがここにあるのですねぇ。

早口でわかんないって言われるときもあるんですが、その早口を追いかけていただくっていうのも狙いにあるわけでして、私の講演っていうのは、普通、2時間3時間じゃ終わんないのでしてね、これがのたりくらりやっちまったら、全員爆睡か、目を覚ましておられても苦痛以外のなにものでもないんじゃないかなと、そう思うのです。

とにかく、せっかくお出で頂いた皆さんに、少しでも満足して帰っていただくというのも、私の大事な仕事なのであろうと、この辺をいろいろと模索しているという、まったく本末転倒なコンサルタントなんですよ、私は。

で、私は江戸の者ではありませんので、これ(江戸弁)をマスターできるのはまだまだ先になる(というか無理かもしんない)のですが、まあ、今現在(これからずっとかもしんないけど)、どうも著しく怪しいところは多々あるわけですが、極力江戸弁で疾走するような講演をしたいなぁと日々研鑚しているのです。 

って、落語聞いてるだけですがねぇ。

2000/09/08 (金)   
【私はこれからうどんすきを食べにいってくるです】

今日は、また雑用で一日が終わってしまうのでした。

経費関係の支払いで、郵便局と銀行を回って、そのまま、川口までマッサージへいってしまったものですから、これで私の一日は終わったも同然なのでした。

久しぶりのマッサージは、骨の隋まで効きまくりでして、哀れな私はマグロのように横になったまま、「うー」とか「あー」とか、唸っているだけなのでありますが、マッサージの先生からは、「くすぐったいですか」といわれてしまった。

私の悶絶の表情は笑っているようにしか見えないらしいのですが、本当に痛いと笑ってしまうのは確かかかもしれません。

マッサージが終わってから、遅い昼ご飯を川口そごうの10階のレストラン街で食べたわけですが、お客さんはまばらというよりも、ぜんぜんおりませんでした。
そごう(「十合」となるらしい)の終焉を見た思いでございました。

さて、私はこれから京橋までお出かけでございます。
最近遠方より東京へ移動されてくる方(出張ではない。住居が首都圏になってしまうということ)がなぜか多いのですが、今日はそのような方の歓迎会でございます。

やっぱり扇さん(オリックスの監督ではありません、あちらは「仰木」)ではありませんが、首都移転なんちゅうのは、考えないほうが良いのかもしれないですねぇ。

私は京橋へ出かけるといえば、行き先は「東京美々卯京橋店」に決まっているわけでして、当然食べるものまで決まっているのですねぇ。

それは当然に「うどんすき」なのですが、夏場には、これと、冷凍酒の組み合わせは本当にたまりませんのですねぇ。

と、いうところでいってまいります。



【本日の更新】

オープンセミナーのご案内に、マルチメディアウィークin飛騨高山2000において、高山管設備工業協同組合さん主催で行われる、「建設CALS/EC実践発表会」の予告編を掲示しました。
メールによる申し込み方法等は決定次第お知らせいたします。

このマルチメディアウィークというのは、私は因縁浅からぬものがございまして、この商売をはじめた当初、岐阜県さんよりお声掛けいただいた最初の仕事が、マルチメディアウィークin飛騨高山1998における建設CALS/ECセミナーであったわけです。

マルチメディアウィークのホームページを見ると、当時の私の講演内容がまだ掲示されていたりして、懐かしさを感じるのですが、このお付き合いをきっかけとして、現在の岐阜県での私の活動があることを思うと、本当に人と人との出会いには奥深いものがあるのだなぁと感じるのです。

高山は本当に「いいところ」でございますので、そうですね、当日のセミナー終了後にでも、大懇親会in飛騨高山でも企画したいと思うのです。

たまには「ほっと」しに、高山へおいでになられませんか、皆さん。
今は新宿から直通の高速バスが出ておりますので、松本IC-安房トンネル経由で、5時間30分程度で高山へ着きます。料金はJRの半分程度で済みます(6千500円)。

皆さんのお越しをお待ちしております。

2000/09/07 (木)   
【嬉しかったこと】

今日の私は、昨日に引き続きITフォーラムでの講演(それもほんの少し)。
マイクロソフト社枠での話だったのですが、沢山の皆さんに参加いただいたことを深く感謝いたします。

一緒に話をしてくださった、高山管設備工業協同組合の砂田理事長様、ありがとうございました。
今ごろは、高山についたばかりでしょうか。
今日はごゆっくりとおやすみくださいませ。

今日の私たちのセッションには、午前中のご自分のセッションを終えたばかりの建設省の十河さんもおいでいただきました。
とても嬉しかったです。

昨日からしつこいまでに言っていたことですが、建設業は許可業者で60万社もいる業界です。
そのうち99%は、中小(零細っていうと怒られそうだけれども、あえて)零細企業なわけです。

その他に建設関連業の方々もおられる。
地方においては、基幹産業どころか、地域住民の生活の基盤でもある。
それが、中小建設業界の実態なわけです。

日本という国のIT革命を支える方々は、実はここにあるというのが私の基本的な考え方なのです。
就業人口の1割、家族まで含めれば本当に沢山の「国民」はここにいるわけです。

一部の大手建設企業(建設業の1%にも満たないわけですね)が、IT革命を成功させたとしても、日本という国は何も変わることはないでしょう。

建設CALS/ECというのが、本当の意味での「IT革命による公共事業変革活動」であるためには、視点は常に中小建設企業の情報化活動にあるべきであり、政府の役割というのは、その情報化活動を阻害するものを可能な限り排除することにある、つまり、情報化できる環境整備を行うことにある。

まあ、そういうことが、今回のITフォーラムで少しでも多くの方々に伝えられたのならば、私はとても嬉しいのです。



【今日の更新】

「主観リンク」に以下の皆様を追加登録いたしました。
・高山管設備工業協同組合
・戸塚建設(株)
・新潟県設備工事協同組合



【昨日の雑感】

昨日の講演について、懇親会の席やら、メールやらで早速のご感想をいただいたのですが、もう圧倒的に多いのは「30分じゃ短すぎましたね」というお話。

そりゃ、長けりゃいいていうものではありませんが、やはりあの手の話で30分はきつかったのも確かですねぇ。

まあ、私の能力不足(要点を的確にまとめる)っていうのもあるのでしょうが、これは大衆文学と純文学の違いみたいなものでして、つまり聴衆の皆様の予備知識というか、事前の理解度を知らされないで話すというときには、どうしても説明的な部分が多くならざるをえないわけです。

私の役目というのは、情報をそのまま伝えることではありません。

私が話すという場合、そこには必ず私の「主観」が加味されていくわけですが(まあ、それは誰がやってもそうなりますがねぇ)、たとえば、昨日の様に当日のオープニングで話すという場合ですと、それはかなり意識的にテンションを高めに持っていくような話とするのです。

座談会が終わってから、十河さんと立ち話していたのですが、やはり中小建設企業に対する認識みたいなものが不足しているような話をされていましたが、そのあたりをご理解いただけただけでも、少しはよかったかなぁと思うのでした。

そうそう、昨日は、意外と私の新しい名刺が好評でした。
って、いっても今までの名刺に豆札貼り付けただけなんですけどもねぇ。

ということで、今日も午後からちょこっとだけITフォーラムでなはします。

2000/09/06 (水)   
【永田町】

日経BP建設ITフォーラムのために5時起き。
ご飯を食べて、シャワーを浴びて、7時30分に家を出て、京浜東北線、地下鉄南北線と乗り継いで、約1時間で会場である砂防会館に着く。

当然に講師の中では一番乗りで、リハーサルを済ませた。

本日のオープニングは私。
時間は30分しかいただいていないので、要点を絞った講演。

その後大成建設の木内さんのお話があって、私と木内さんと建設省の十河さんで座談会。
これも1時間しか時間がないので、本格的なバトルになるわけでもなく、無難に終わってしまいました。

午後は新潟県設備工事共同組合の近藤さんをサポート。
それで、今は太田ジオさんのお話を聞きながら、本文を書いていたりするのです。

というこで、私はこのフォーラムが終わるとお酒のみが数件待っていたりしますので、本日はこれ以上の更新をすることは無理ということにまりますね。

ということで、また明日です。

2000/09/05 (火)   
【中小建設企業はなぜ情報化が進まないのか】

私の明日の建設ITフォーラムのお題はこれ(↑)であります。

本当のお題は「建設業の情報化をどうすすめるか」なのでありますが、そんな難しいこと30分で話せるほど私の能力は高くないので、「中小建設企業はなぜ情報化が進まないのか」と勝手にお題を変更した次第なのであります。

こうすると答えは俄然簡単になってきまして、つまり、答えは、「やっても仕方がないから」とあいなるわけですが、これだと私の持ち時間は29分50秒程余っちまうわけです。

ので、その余った29分50秒をどう持たせるのかが、私の仕事となるわけでありまして、それをこれから考えようと思ったのですが、日本−モロッコ戦が始まってしまったものですから、そっちに気を取られてしまってですね、途端にテンションが落ちているのでした。

ということで、ここで明日の話の内容をまとめようという魂胆だったのですが、それは企画倒れということで、お楽しみは、明日のこころだ(って、これ知ってる?小沢昭一)。



【今日は雨】

関東は今日は雨でございまして、それはそれは本格的に降っております。

といいましても、今日の私は雑用諸々の処理をしておりましたので、せいぜい近くのコンビにまで宅急便をお願いに行くぐらいが外出といえば外出ですから、まあ、たまの雨もいいものかと、そう感じておりました。

問題は雑用諸々の方でありまして、これが本当に雑用諸々、諸々、諸々とあるわけです。

それで、皆さんはどうかは分かりませんが、私は、この手の仕事(つまり雑用ってやつですねぇ)を先送りしよう、先送りしようという習慣があるらしく、まあ、それは習慣というよりも性分みたいなものなのです。

つまり、「今日できることは明日もできる」というキャッチコピーがいつも頭のどこかで徘徊しておりまして、ついこ面倒くさいことをしなきゃいけなくなっちゃうと、このキャッチコピーが燦然と登場してきて、私はその誘惑に負けつづけるわけであります。

そんなもので、もう後がないという崖ぷっち状態にならないと、私は私の怠惰な性分を駆逐することができないのですが、今日はその「もう後がない」が団体でやってきている日なのでありました。

しかし、いまいち気分は乗り切れずにいるものですから、ここらで一発契機づけにと、モーニング娘なんかを聞くとそれはますます仕事にはならないわけです。

「今日できることは今日中にすましてしまう」っていうのはもっともなことだとは思いますが、これが完璧にできる方っていうのはおられるものなのでしょうかねぇ。



【本日の更新】

ダウンロードのページを更新
 →00/9/07 日経BP建設ITフォーラム東京(マイクロソフト協賛枠)使用プレゼンピッチ
 →00/9/06 日経BP建設ITフォーラム東京(座談会)使用プレゼンピッチ

例によってフライングで掲示してしまうわけですが、明日、明後日と私の出番に参加予定の方は、どうぞ予習の意味でご活用ください。

参加されない(どちらかというとこちらの方が多いと思いますが)方々は、まあ、こんなことしゃべってんだとご想像いただければ幸甚なのです。

ただし、それはまったくの想像なわけで、ここに私の真意を読むのは難しいかもしれません。

2000/09/04 (月)   
【DataSlim2】

今日は午前中は新宿で、午後からは永田町で打ち合わせをしてきたのですけれど、今日の都内は騒がしいったらありゃしないのでした。

なんといいましても、本日は露国の大統領様がおいでになっているものですから、まあ、それにつられて日本全国から例の宣伝カーがたくさん集まっているわけですね。

私は今日はTAXIで移動していたのですが、その(↑)おかげで、そこいら中渋滞しているわけでして(特に四谷から永田町界隈)、まあ、こういう時はあせってもしょうがないので、のんびりと移動していたのでありました。

打ち合わせは快調でございました。
普段はデジタルコミュニケーションで連絡は取り合っていても、やはりFace to Faceは大事でございますね。

最近思うのですが、こうしてデジタルな「文字」で情報を伝達することが主になってきますと、アナログ的に「話す」という行為が実は非常に重要な意思伝達手段、決定手段なのだと感じるのです。

でも勘違いしていいただいちゃ困るのは、「話す」だけじゃだめなんですよ。
前提としての、デジタルコミュニケーションがあっての「話す」なのですねぇ。ここが大事。

このあたりは、知っている方は言われなくとも分かっているのだけれども、わかんない人には「何言ってるんだろうね、こやつは。」の世界なのでありまして、これがデジタルデバイドってやつの正体じゃないでしょうか。

さて、打ち合わせが終わりましてから、秋葉原のイケショップ・モバイルプラザまで移動したのでした。

実は私の愛すべきPCコンパニオンであるDataSlimがですね、Windows2000で使えないということなので、急遽DataSlim2を購入しに行ってきたのです。

新しく購入したThinkPad240XがWindws2000モデルなのですが、これがなかなかよろしいのですなぁ。

本日を含めてまだ二日しか使っていないのですが、基本性能部分でWindws9※系に戻る気にとてもはなれないいぐらい良いわけで、もう、うちは思い切ってみんなWindows2000にしてしまおうかと考えたわけです。

そうすると、意外と使えない周辺機器が多いことにも気が付くのですが、取り急ぎ、何はなくとも必要なものが、DataSlimなわけでしてね、これがないと私は外でデータを確認するのが本当に大変になってしまうのです。

ということで、DataSlim2を18,800(税抜き)で購入。
これからセットしますが、初代とはなにか別物という印象ですね。大きさは変わんないけれど。

ということで、そのうちBOHOモバイル講座でご紹介いたしますね。
そうそう、新しいThinkPad240Xも自慢さしてやってくださいねぇ。

2000/09/03 (日)   
【ももちどっとくう】

この(↑)タイトルは、なかなかいいなぁと思うのですねぇ。
こんどまとめて食い物シリーズをこのタイトルでまとめてやろうかと思ったのですが、そんな暇何処見てもないなぁと、ふと悲しくなるのでした。

しかし、「.(どっと)」というやつは、商人(あきんど)にはとても便利で縁起のよい「ことば」なのだと思います。

ドットビジネスの本場米国では、ドットビジネスの不調もあって、社名にドットコムを使わない動きがあるようなはなしを何かの本で読んだ記憶がありますが、日本語の言葉遊びの前には、アルファベットは所詮敵ではございません。

さて、昨日は藤沢で仕事をしておりまして、夕には藤沢駅の南口の「花山(かさん)」で、一献いただきました。
小澤様、ご馳走さまでした。

ここは魚のおいしいところでありまして、近海ものの刺身はどれもおいしいございました。
特におこぜはうまいですねぇ。最後に出していただいたカリカリに揚げた「おこぜせんべい」は絶品でありました。

しかーし、問題は近海にあるのではなく、遠く北海道から届いたという「秋刀魚」でありました。
これはは驚くほどのあぶらののりようでありまして、焼いていただいたわけですが、この時期の秋刀魚がこんなにおいしいというのは始めての経験でした。

そうなると当然に般若湯(お酒のことでありますね)も「どっと」すすむわけでして、お酒は、お気に入りの「〆張り鶴」を冷でいただいたわけです。

が、まあ、快調にというか快調すぎて結構いってしまいまして、その結果は、東海道線は東京駅終着でよかったなぁと、それもグリーン席でよかったなぁと(おそうじの方が起してくれるのです)、そういうところでございます。

2000/09/02 (土)   
【今週の読書】

『全社一丸 やり手ボンクラ経営論 山崎裕司 2000/07/10 プレジデント社』

先にご案内のとおり、9月21日に、この本の著者である山崎裕司氏率いるコンサルタント会社「システムズ」さんの座談会に引っ張り出されています。

当日のコーディネーターは山崎氏そのものでもありますし、私は山崎氏とは全く面識がないこともあるので、どのような考え方をされている方なのかを、その最新の著作から知ろうと思ったわけで、例によって名古屋の新幹線ホームのキヨスクで購入しました。

余談ですが、このキヨスクには、アマルティア・センの『自由と経済開発』が2冊も(2冊ですよ!、2冊!、って何興奮してんだろうか?)ありまして、私がひそかに『経済書キヨスク』と名付けた面目躍如なのでした。

それはですね、新幹線上りのですね、7号車の停車場所付近にあるキヨスクです。
とにかく書籍の品揃えが変わっております。在庫は物凄く少ないですけれどもね、まあ、機会がありましたら一度覗いてやってください。

さて、「やり手ボンクラ」の方なのですが、これはコミュニケーション論なのだと思います。
ビジネスの基本、マネジメントの基本がコミュニケーションにあることは、当サイトの熱心な読者の方々は既に何度も私から聞かされて(読まされているっていうのが正解だろうなぁ)いるところですので、ここでは詳しくはふれません。

中小建設企業を取り巻く環境についての認識は、私の認識とさほど違いませんが、私との最大の違いはITへの思い入れの違いでしょう。

つまりコミュニケーションを語るときに、私はITを抜きにしては考えない。
山崎氏にはITはないのです(だから私なんぞをおよびになられたのでしょうが)。

eビジネスの本質というのは、実はITを活用したヒトとヒトとのコミュニケーション限界の駆逐による、人間社会の変化、人間の感性の変化を基本としているわけでして、つまり、法律が変わり、経済が変わり、政治が変わり、文化が変わり、地域が変わり、人間関係が変わり、すなわち人間が変わる。

つまりですねぇ、私はインターネットの精神文化と私が勝手に呼んでいる精神文化と、自社の精神文化の同一化こそが、コミュニケーション、イノベーションの基本だと考えているのでして、ここで山崎氏と私は同じことを言っているようなのだけれども、アプローチが全然違うのだなぁと感じるわけなのでした。



【eコンストラクション】

岐阜から帰ると、IBMへオンラインで注文していたThinkPad240Xが届いていました。
普段ならすぐにセットアップするのだろうけれど、暫くは忙しくてかまってあげられません。

日曜日(明日だなぁ)にちょっといじれるかもしれません、っていうよりいじりたいなぁと思うのです。
しかし、その後は、いつになるんだろうって考えると少し悲しくなるのでした。

来週は毎日自宅からの移動なので、基本的には(なにが基本的なんだろう?)毎日家には帰るわけですから、まあ、家にいればなんとかなるかもしれません。

一週間分の新聞をまとめて読んでいました。

『eコンストラクション 電子商取引で実験 総合政策局』(建設通信新聞 2000/08/29)

eコンストラクション(建設業・不動産業における電子商取引の推進)なのです。
建設CALS/ECが極めて発注者サイト効率化において語られているのに対して、その視点はかなり広いようです。

これと建設CALS/ECをどう関連付けたらいいのでしょうかね。

新聞によれば、『eコンストラクションは、中堅・中小建設業者などのデジタルデバイド解消や消費者保護の観点から、実証実験を通じて電子商取引の効果、建設業者と消費者が直接取引きできるシステム開発の在り方などを検討し、技術と経営に優れた企業が伸びられる環境整備と企業連携の促進を図っていく』のだそうです。

「技術と経営に優れた企業が伸びられる環境整備と企業連携の促進」という文脈がキーワードですが、このフレーズはいままで散々聞かされてきたわけで、そのたんびに期待しては裏切られているのが実情でした。

それよりもなによりも「消費者」に「官」は含まれるのでしょうか。

私としては、この取り組みが「IT」というスローガンに踊らされた上滑りのものでないことを、ただただ期待するのでした。

2000/09/01 (金)   
【本日の更新】

オープンセミナーのご案内に9月21日(木)東京・四谷(主婦会館プラザエフ)を追加掲示しました。



【ひたすら食らう】

岐阜から帰ってまいりました。

昨日のお昼は、岐阜は若宮町の山本屋総本店にて、味噌煮込みうどんをいただきました。
それも黒豚入りのものを今回はいただいてみたのですが、んー、おいしいのではありますが、何にも無いものか、せいぜい「かしわ」入りぐらいにしておきゃよかったと後悔。

ここの味噌煮込みうどんは、ご存知名古屋のそれなのですが、私としてはかなりうまいのです。
香のもの(お新香)は食べ放題、ご飯を付けて食べるというよりも、ご飯がないと寂しいので、当然ご飯付でプラス100円也。

他のお客さんも皆さんご飯付で食べていらしゃる。
炭水化物をおかずに炭水化物を食べるというのは、これは至極うまいことは、関西圏の皆様はご存知のとおりであります。

私はついつい調子に乗って、いたわさを肴に追加して、「ゑびすあります」なんて飲んでしまうものだから、この時間としては満腹状態なんていうものではないのでした。

その後、その究極のマンドリン状態のまま岐阜県庁から岐阜県建築士事務所協会事務所さんをご訪問。
人間腹が満杯のときはろくな考えが出ないものであります。

帰りがけ、事務所協会さんのお隣にある、菊屋というケーキ屋さんにちょこっとよってお茶をしたわけですが、やめりゃいいのに、ついつい、「シューの森」なんていうものを注文してしまうのでした。

これは、抹茶アイス、バニラアイス、カスタードクリーム、生クリームが入った、4つにシューが森のように皿に盛られて出てくるのですが、当然のように、ほとんど残す。☆\(--;) 
ああ、もったいない。

その頃、岐阜は久々のお湿りで、シャワーのように生ぬるい雨が降っていたものですから、私はタクシーで、昨日の宿である十八楼まで移動したのでした。

しかし、岐阜は車がないととても辛いなぁ。
次回はレンタカーでも借りようかしら。

さて、お宿である十八楼は、長良川沿いの和風の温泉旅館。
鵜飼の観光船の船着場でもあって、窓からは鵜飼の様子を見ることもできるのでした。

私は、到着するや大浴場へ参りまして、ゆったりと足を伸ばすことから始めました。
ビジネスホテルも気楽でいいのですが、温泉旅館のよさはなんといっても大浴場です。

しかし、一緒に入っている方々は見渡す限りのご老人で、前にぶら下がっているものと同様、なにか日本の観光産業の斜陽を感じるのでした。

晩御飯は当然自分の部屋で食べます。それも和室で座布団に座ってですからうれしいものでございますねぇ。

旅館というか観光ホテルですから、料理は黙っていても沢山出てきます。
でも、常日頃、酒の肴で晩飯を済ましちゃっている身には、もの凄い量なのでありまして、その量に圧倒されて当然酒量は進まないのです。

合鴨と豆腐を棒葉味噌で焼いたものはとてもおいしゅうございましたねぇ。
酒にも合いますし、ご飯にも合います。

へんなのは、ご飯とおじやが両方出てくるのところなのですが、これはなにか不思議な感じがするのでありました。
が、炭水化物好きの私にかかれば、それはそれでぺろりでございます。

その後、久しぶりの畳の上で、私は本当に久しぶりでぐっすりと寝たのでありました。
それだけでも、十八楼を使った甲斐があったというものです。

こうゆう旅館っていうか観光ホテルだと、朝ご飯は大きな部屋に泊り客が全員集合して食べるスタイルが多いのですが、十八楼もそのスタイルでありました。

私のように、いつもいい加減な朝飯時間に勝手に朝食をとるのに慣れているものからいうと、皆揃って一斉に朝ご飯と格闘している風景は、なんか滑稽ではありましたねぇ。

ということで、岐阜でたらふく食って、10時48分名古屋駅発の「のぞみ8号」で帰路に着きました。

12時28分東京駅着なものですから、途中下車しまして(つまり、すぐに京浜東北線には乗り継ぎしないで)、昼飯は久しぶりに日本橋高島屋の特別食堂で野田岩の「かさね重」をいただきました。

これは、白焼きと蒲焼が楽しめるお重なわけですが、「ああ、いつ食ってもうまいなぁ」と、もう、目が潤んじゃうんですねぇ。情けないことに。

野田岩の凄さというのはは、実はご飯にあるのだと思っています。
飯が熱くてそしてうまい。

うなぎがうまいのは当然なのでねぇ、そりゃ絶対にうまいのですねぇ。ってなに言ってんだかわかんなくなってきましたねぇって、それぐらいうまいのです。

当然に私は瓶ビールを頼んでいるわけですが、これも物凄く冷えているわけでして、たぶん私の知る限り、日本橋高島屋の特別食堂の瓶ビールが日本で一番うまい。

銘柄は問わずです。
温度管理もご馳走であることを思い知らされます。

要はもてなしの心っていうやつでではないでしょうかねぇ、なんて知ったかぶりしてもしょうがないんですなぁ。つまり、熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに。そういう基本的なところで、ここはとても優れているのだと私は思っているのです。

昼飯が終わって、ついでなので地下の食品売り場へ「魚」を調達に。
そこで、なんと関東じゃめったにお目にかかれない「のどぐろ」を発見。

のどぐろっていうのは「赤ムツ」です。
これは今年初めて長岡でご馳走になって以来、まい・ふぇばりっと「魚」に君臨しております。

今回は赤ムツの開き(一夜干し)を購入しましたけれど、一枚二千五百円もしやがるのでね、なんと一枚だけ調達。
なさけない。

「一杯のかけそば」なんていうのが昔あったけれど、我が家は一匹の赤ムツなのですよ。

momo
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