店主戯言050901 2005/9/1 〜2005/9/15 "There
goes talkin' MOMO"
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2005/09/15 (木) ▲ ▼
【なぜわたしはサイボウズを使うのか】
午前7時20分起床
浅草はくもり 秋の空だ
ある協会のサイボウズのセットアップをしていた
サイボウズはわたしのIT化では 必需品のイントラネットだ
こうして準備をしながら思うのは
このイントラネットは 曖昧さと型のハイブリッドであり
それが意味することは とても日本的なものなんだってことだ
そしてこれは その日本的なものにこだわることで
あくまでも使用価値にこだわる「モノ」なんだってことだ
型と曖昧さのハイブリッドは ユーザーインターフェイスに顕著だ
サイボウズのユーザーインターフェイスのカスタマイズはほとんどできない
その意味では型を持つと言えるだろう
しかしある目的にたどりつくには 必ず複数の方法がある
型に曖昧さが埋め込まれている
例えば 個人設定から トップページへ戻る出口は 同一画面に三つもある
あるひとつの動作だけを 強要しない曖昧さを設けることで
逆に直感が生きるようにできている
直感とは無意識であり 流動的知性だ
人間のもつ曖昧さである
その曖昧さを生かすことで
サイボウズは導入時の教育コストを削減している
つまり敷居が低い
だからマニュアルは最低限あればよいのだが
逆に 流動的知性が機能しない方々―マニュアル人間―は
これを 使いにくく感じるのだろう と思う
一方 サイボウズの基本機能は
イントラネットとしては 最低限必要なものを提供しているに過ぎない
そしてあんまり融通は利かない
それは低機能とも カスタマイズ不自由とも見えるだろう
そして 一見それは 型に縛り付けられているように見える
しかし その型はイントラネットとして必要最低限の基本でしかない
締め付けのゆるい象徴的機能である
象徴(基本=型)はある
しかしその象徴の締め付けは機能の底部に強く
上部にはゆるい つまり曖昧さを孕む二層構造になっていることで
曖昧性を否定してはないのだ
底部まで型がゆるければなんでもできるように見える
しか それは なんでもできるは なんにもできないを体現するに過ぎない
基本としての型がなければなにも生まれない
と同様に 型を持つ低機能は なんにもできないではない
低機能は低機能なのではなく
カスタマイズ不自由は不自由なのではない
型が 二層構造的象徴の強さと弱さのハイブリッド(象徴の一部否定)であることで
逆に創意工夫が生きる道が生まれる
イマジネーションが生きる 創出が可能となる
(これが「種の論理」だ)
つまり創意工夫とは 無意識であり 流動的知性だ
その人間のもつ曖昧なものを生かすことで
サイボウズの利用範囲は イマジネーションの数だけ生まれるのだが
逆に イマジネーションが機能しない方は使いにくいと感じるだろう
さらに サイボウズは基底に近い しっかりとした型だけを提供することで
このイントラネットが中景(種)のものであることを表徴している
(わたしのIT化ではサイボウズはなによりもまず中景の再構築ツールである)
これらの特徴は 基本理念のように
発売当初から大きな変化もなく バージョンアップを経て引き継がれている
この特徴は とても日本的なもの(ハイブリッド)だと感じているし
サイボウズはドメステッィクブランドなのだと理解している
それは 米国からの輸入品であったNotesへの
アンチテーゼとして生まれたという
出生時のミームが今も生きているということだろう
しかしそれは イントラネットという欧米生まれのITのツールに
曖昧性という日本的なものをハイブリッドしたシミュラークルであるという以上に
使用価値をもったモノとしてのサイボウズというミームに価値がある
わたしはNotesのユーザーとも仕事をしてきたが
Notesユーザーの多くは 使用価値ではなく
欧米で成功したイントラネットという
Notesの物語を消費しているに過ぎないことが多い
つまり使用価値ではなく
記号としての物語を買っているのだ
だから使用価値を求める意識が最初から弱い
つまりたいして機能していない場合が多いのだ
グリコのおまけである 効率化も合理化も達成されていないことが多い
サイボウズのインパクトとは 物語性の無さなのだ
ITという合理の機器に 日本的な曖昧さを孕ませながらも
使用価値をもったモノとして出現し それを提供していることに意味がる
つまり まず機能として 日本的に役に立つのだ
わたしは このミームが失われない限り サイボウズを高く評価し
わたしのIT化の基本ツールとして 使い続けるつもりである
そのことは 今日の戯言のように わたしの言葉で
サイボウズを表徴できることで あきらかだろう
つまりわたしの IT化の哲学と矛盾しないミームをもったモノであることで
わたしのIT化のツールであり続けているのだ
2005/09/14 (水) ▲ ▼
【人はあなたの顔をどう見ているか】
午前5時50分起床 浅草は晴れ
自分の顔を見るのは 朝 顔を洗うときか
ひげを刈るときぐらいだ(刈るのだ)
若い頃から 顔に自信はない
でも この歳になれば 顔にコンプレックスなんてあるわけもなく
あるのは まあ愛着だろう
毎朝見慣れた 鏡像だもの(左右反転だけど)
自分の容姿についてはこんなもんだろうと思う
現実を受け入れている
ましてや 人はわたしの顔をどう見ているかなんて
考えることもない
人はあなたの顔をどう見ているか
石井政之(著)
2005年7月10日
筑摩書房
735円(税込)
コンプレックス産業は ますます元気だ
それは 廃れることのない
欲望(コンプレックス)を刺激し続けているからだろう
Googleで「植毛」を検索する 31万4千件
「かつら」を検索する 83万1千件
「ダイエット」を検索する 657万件
「整形」を検索する 194万件
「プチ整形」でも56万8千件ヒットする
(いずれも日本語のページ)
はげ でぶ ぶす が コンプレックス産業の
三大キーワードだって書いてあった本があったが
他者の欲望を欲望する
つまり 他者の欲望の対象となることが ビジネスの鉄則なら
この産業ほど それをうまく使っているところもない
お前は はげだ
はげは負け組み
お前は でぶだ
でぶは負け組み
お前は ぶすだ
ぶすは負け組み
とプロパガンダよろしく
使用前の悲惨さと 使用後の幸福を マスメディアを使って垂れ流す
はげ でぶ ぶす への圧力は絶えることがない
「私」がだめなのは この容姿のせいである
容姿さえまともなら
(まとも=普通=正常の基準なんかどこにもないのだけれどもね)
「私」は成功者になれる
(その保証はどこにもないのだけれどもね)
そう思い込む 思い込まされる
現実の「私」を否定して
(ほんとうの「私」を否定して)
理想のわたしが 脳みそにへばりつく
(本当はちがうんだ)
そこに生まれる 現実とのギャップ
コンプレックスのできあがりである
(これが深みにはまれば欝になる)
そのことで この産業は なりたつ
他者の欲望を欲望するのではなく
他者の欲望をつくりだす というトラップが機能している
その欲望とはコンプレックスである
でも わたしは「整形」を肯定している人だ
それは(まんまと罠にはまった)コンプレックスから逃れる一手段である
自分の容姿を変えることは プチリセットだ
いったん死んで また生まれ変わる
そのことで こころが少しでも前向きなれるのなら
それは否定してもしょうがないものだと考えている
もしも わたしが別の顔と身体を持っていたら
思考は違ってくるだろうな と思う
生き方も違ってくるだろうな と思う
でも コンプレックスに打ち勝つには 違う方法もある
「人はあなたの顔をどう見ているか」という本は それを教えてくれる
石井政之さんは 生まれつき顔の半分にあざがある
彼は 子供の頃から好奇の視線を浴び それに苦しんだ人だ
ただ それと正面きって向き合うことで 彼はこう言うのだ
『コンプレックスを感じるだけでは、コンプレックスを捕まえたことにはなりません。』
『コンプレックスを言葉にして、捕獲しなければならないのです。言葉にしてしまえば、あとでゆっくり調理できます』
こう言える彼は 「反転と2分の1切断×2」のひとだ
今のわたしが 己の容姿に対してコンプレックスを持たないのは
歳をとったせいもあるだろうが
それよりも
今の わたしには「言葉」があるからだ と思う
2005/09/13 (火) ▲ ▼
【本当はちがうんだ日記】
午前6時40分起床 浅草は晴れ
昨日の戯言【嫉妬の勝利?】を
オフィス加藤さんの 「雑念日記」に引用いただきました
http://officekatou.web.infoseek.co.jp/zatunen.html
ありがとうございます
本当はちがうんだ日記
穂村弘(著)
2005年6月30日
集英社
1470円(税込)
笑った
そうだよ わたしもそう思って生きてきたんだ
今はまだ人生の予行演習のようなものでね
本当はちがうんだって
本当の俺の人生は まだ先にあるんだ・・・ってね
そう思い続けてきて ふと気がついたときには
俺は四十になりかけていたわけで
じゃ 俺の本番はいつ始まるんだろう
そう 思った途端
・・・気がついた 馬鹿
まあとにかく 俺は反転をしてみて 今の生活をはじめたわけだ
これは本番なんだよ って自分に言い聞かせながらね
それは 予行演習だと思っていた頃より
もっと先は見えなくて
なにを どうして どうやったらいいのかは
未だにわからないのだけれども
リアリティだけは やたら強烈で
夢だけじゃ 虚勢だけじゃ
お金にはならない ホンバン
それでも時々
俺のやりたいことは 本当はちがうんだ と思ったりするのは
強烈な自己愛のせいなのか
理想の俺は こころの中に時々生まれる
それもなんの根拠もないのにね
でも理想と現実とのギャップに苦しみもせず
(時々落胆はするけれども)
ましてや ひきこもりもせず
(時々ひきこもりたいとは思うけれども)
まあ だからこそ
俺は「欲望」を失わずに生きているのさと
意味もなく 開き直れるぐらいには
俺は成熟してきたのだろうか
鏡像と言葉と去勢を与えてくれた両親には
感謝しなくちゃいけないよねって思う
四十七歳
TVで放映される 選挙関係の番組を
見るのをさけている 四十七歳
現実を受け止めろ!・・・ってか(笑)
2005/09/12 (月) ▲ ▼
【嫉妬の勝利?】
午前7時30分起床 浅草は 晴れ
朝方珍しく 外を歩いてきました(笑)
それにしても 新谷翠さま 万歳! \(^o^)/
感動のない日曜日に あなたの試合には感動いたしました
すばらしかったです ありがとうございました
さて選挙ですが 昨日の予想通りというか 予想を上回って 自民が単独過半数を大幅に超える議席確保という結果になりました
この原因の分析には 自民党の勝因を探すよりも 民主党が自滅した原因を探すほうが有効なのだと思います
そしてそれは 首都圏の選挙結果により明らかなのだと思います
つまり 今回の選挙で民主党が首都圏で獲得した議席は 東京1 埼玉ゼロと 惨憺たるものです これはなにを意味しているのか ということです
その前に 今回の選挙は 大都市と地方ではまったく違った選挙が行われていたと感じています
地方は地縁血縁党中心の中景的選挙が まだ行われていたように思えます
それは 民主党が 北海道と岩手ではちゃんと議席を守っており 他の地方での議席減は少ないわけで
また地方での自民党落下傘候補の集票数をみると
組織的な票がまだ生きていることがうかがわれるからです
しかし 都市部ではそれはありません
民主党が都市部に強い といわれていたのは たいした根拠があるわけでもなく
それは政党の組織的な強さではなく 政策がよかったからでもない
ということが明らかになりました
わたしは 前回までの民主党の躍進のもとは 嫉妬戦略の巧みさにあったと考えています
まあそれは「公共事業という産業」を考え続けているからそうなのかもしれませんが
前回民主党が嫉妬の対象に使ったのが「公共事業という産業」であり
今回自民党が嫉妬の対象に使ったのが「郵政=公務員」であり
これがうまく 嫉妬の対象として機能すればこそ 地すべり的勝利は可能だったと考えています
民主党は 今まで得意としていた嫉妬戦略を先に小泉さんにやられてしまったわけで
野党として与党の政策に条件反射的に反対することで
郵政 公務員という嫉妬の対象を使えなかったのであり
そして新たな嫉妬の対象を絞りきれずに 選挙を戦ってしまったということでしょう
この戦略の甘さこそ敗因だと思います
政策を訴える 明るい未来を示す
都市部では そんなことは たいした意味はないのかもしれません
目前のわかりやすい嫉妬の対象を示す
都市部での選挙では 昨日書いたような嫉妬戦略が有効である時代なのだと思います(まあ これもあと10年過ぎたらどうなるかはわかりませんが…)
そもそも民主制は 嫉妬こそがエネルギーの政治です
地方の均等ある開発なんていう かつての自民党のスローガンも 地方の都市部に対する嫉妬です
選挙における民意とは 嫉妬のエネルギーであり それは「欲望」です
「今という時代」 中景の喪失が激しい都市部では その縛りが薄い分(つまり名目上の自由が大きな分)
個々人の格差は大きくなり 地方に比べより嫉妬は生まれやすいのです
そのエネルギーの受け皿をつくり それを纏め上げた方が有利なのは 今の都市型の選挙の定石なのですね
つまり 今回は小泉さんがそれをうまくやった ということであり 都市部中心のマスメディアにうまく乗ったのだと思います
そして民主党は 反自民を強調するあまり それができなかった ということでしょうね
民主党と小泉自民党は じつは双子のようなものです
そして 今回の結果で理解できることとは 民主党が政策で躍進した党ではないことが明らかになったのと同時に
自民党もまた 民主党的になったということです
小泉さんにしろ政策は郵政民営化の一本だけなのであり
つまり政策選挙なんてやっていないのです
戦略は 嫉妬の対象としての「郵政=公務員」だけでした
しかし 自公あわせて3分の2という議席数は
郵政民営化以外も 憲法改正もでもできる数なのであってね
それは覚悟しておきましょう ということでしょうか
2005/09/11 (日) ▲ ▼
【予想】
午前8時30分起床 浅草は くもり
今日は投票日
個人的には 今回の選挙については とっくにしらけきっていて
郵政民営化の是非は いつの間にか
公務員が好きか嫌いか のような選択になっていますね
コイズミさんのTVCMは
公務員否定のアジテーションにしか思えず
ただこの戦略は とてもうまくて
このへんてこりんな不況下で
ちっとも生活が楽にならない庶民の皆さんにすれば
たいした仕事をしていないのに
給料をたくさんもらっていると「思われている」公務員は 嫉妬の対象なわけです
大方の皆様(特に都市部の方々)は 公務員はお嫌いでしょうから
日々の生活への不満を 公務員への嫉妬に転移させ
この嫉妬をコントロールすために 「改革」ということばで
郵政の公務員化否定をしているコイズミさんのやりかたは うまいとしかいいようがありません
実におそろしきは 嫉妬なわけで
嫉妬されたら 逃げるすべは まずない
これと同じ文脈を 公務員じゃなくて
「公共事業という産業」に向けようとしたのが オカダさんのところなのですが
選挙期間中の カトリーナや 台風14号の報道は
「公共事業という産業」パッシングを小さくさせる効果はあったわけでね
オカダさんは自滅でしょう(喜んでいる同じ党内の方 約1名)
ただ わたしは コイズミさんのやり方には 気持ち悪さを感じているわけで
こういう マーケッティング的な手法で
大衆を扇動するのは やめてもらいたいな と
でも 政治さえ消費してしまうのが 消費社会ならば
今回の選挙の論点も ただ消費されるだけでしょうから
100円ショップで 買い物をするように 今回は 公務員否定に票が集まるように思えます
コイズミさんのところは 単独過半数かそれに近い数を得るのではないでしょうかね
まあ どういう結果になるにしろ
「公共事業という産業」の前途は暗いですわ
ただ いえることは
衆議院議員というのは 地域の代表なわけで
つまり 土地的制約を持った「種」の代表にでてきていただきたいなと思います
そういう意味では 刺客や落下傘は大嫌いですし
そもそも変だと思うわけですが
ただ わたしの選挙区は 刺客も 落下傘もなく
ただ穏やかに 民主主義が流れているだけなのでね
政党で選べないわたしは どうすりゃいいのよ と(笑)
2005/09/10 (土) ▲ ▼
【黒ホッピー】
午前5時50分起床 浅草は くもり
鉄板は「あつい!」から触っちゃいけません
このファンキーな居酒屋では わたしは最年長でした
黒ホッピーを飲みながら 上機嫌で仲間と一緒でした
しかし 写真のは できそこないです
泡がありません
今朝は 気分が ソングス フロム ザ ケープマン で
サルサ好きは 「I was born in Puerto Rico」に 胸をギュウギュウと締め付けられています
「気が狂わないために
俺は書くことをはじめた」
のはいいのだけれども
「君の書くことはよく分からない
俺は自分の名前もろくにかけないんだ
学んだことは喧嘩のみ
それも仕方なかった」 と開き直られています
ホッピーは たしかに 悪党の飲み物なのです
ということで 今日は最後のお願いの日なのですが
わたしの選挙区は 刺客も 落下傘もなく
ただ穏やかに 民主主義が流れています
そんなものですから 最近 顔つきがますます険しくなった
三角目の男が出てくるTVコマーシャルを 見ると
「もっと脱力しましょう」と
ホッピーでも差し上げたくなるのでした
あの人は 精神が病んでいますよ(笑)
2005/09/09 (金) ▲ ▼
【心理学とのハイブリッド】
午前7時20分起床 浅草はくもり
こころの科学 123号 (123)
特別企画 ひきこもり
斎藤環(編)
2005年8月
日本評論社
1400円(税込)
この本は斎藤環氏編による「ひきこもり」特集を目当てに購入したものですが 巻頭にある青木省三氏のコラムに惹かれました
引用いたします
「経済不況と精神科臨床」
『経済不況は、その時にではなく過ぎた後に精神的変調をもたらすという。 (中略) 悲しみや寂しさや虚しさは、いくらか遅れてやってくる。だから、張り詰めた緊張の糸は、ゆっくりとゆっくりと弛めなければならない。そのように思い、対応してきた。』
『しかし、最近は、事態が変わってきているような気がする。経済不況は、長期化、慢性化しただけでなく、かつて「恐慌」といわれたものと質的にも異なってきているのではなかろうか。「恐慌」が全体的なトーンダウンで、いくらか横の連帯感が感じられたのに対して、単純な能力主義・成果主義の美名のもと、リストラされたひとは、先行きの不安だけでなく、そのひとの存在そのものの価値までも傷つけられている。』
『リストラを免れたひとも、急速に進行する過剰労働と、声を上げれば自分がリストラの対象になるという恐怖に板ばさみになっている。中小の経営者を含めて、多くの働く人が、ぎりぎりのところに長期間立たされ、些細なことを契機に容易に精神的変調をきたす。』
これは わたしが「ニートの文脈」と呼んでいるものであり そのまま「公共事業という産業」がおかれている立場として読むことができます
今 地方の「公共事業という産業」が抱えている問題とは 『中小の経営者を含めて、多くの働く人が、ぎりぎりのところに長期間立たされ』 『急速に進行する過剰労働と、声を上げれば自分がリストラの対象になるという恐怖に板ばさみになっている』 ということなのだと思います
つまり その問題は そこに『単純な能力主義・成果主義』を持ち込むだけでは 『先行きの不安だけでなく、そのひとの存在そのものの価値までも傷つけられている』という こころの問題として理解することができる ということです
ですから わたしが「IT化を通して建設業に貢献する」という自らの行動理念を履行しようとするとき その立場は 先の引用に続く 青木氏の次のことばと同様にならざるをえなません
これがわたしがコンサルテーションをおこなうときの立場だ と考えています
『このような背景の下のうつ病の方が、抗うつ薬などの薬の処方だけで回復できるものではない。本人だけでなく、家族全体が自分たちを肯定しなおし、ゆとりをもった態勢を取り戻さなければならない。』
『「小さなことを大きく悩むひと」に、視点を変えて、苦しみから抜け出してもらうための支援については、精神科臨床にもそれなりの経験の蓄積がある。しかし、今、目の前にある問題では、そこから抜け出て違う視点からみる別の場所が見つけにくい。社会全体に逃げ場がないのである。しかし、臨床家として、何らかの援助はできないものか。クライエントヘの社会的・心理的援助の新しい形が求められていることをひしひしと感じている。』
例えば 『「小さなことを大きく悩むひと」に〜』のフレーズは IT化の場合 効率化と合理化を強調することでしょう
それは目先を変え 少々の希望のようなものを 提供できるかもしれません
しかし それだけでは 『単純な能力主義・成果主義』なのであり それが 『先行きの不安だけでなく、そのひとの存在そのものの価値までも傷つけられている』という問題の解決策ではなく むしろそれを推し進め 『社会全体に逃げ場がない』 『そこから抜け出て違う視点からみる別の場所が見つけにくい』という『今、目の前にある問題』を強調させているだけだ とわたしは考えています
ですから わたしの「考えるIT化」は 『クライエントヘの社会的・心理的援助の新しい形が求められていることをひしひしと感じている』 ことから始まっています
それは 今までの「IT化論」とは 『違う視点からみる別の場所』のものとならざるをえないのです
2005/09/08 (木) ▲ ▼
【山本屋】
午前4時起床 浅草は晴れ
今日の予想最高気温は33度 暑くなる予定です
台風14号は 北海道にあるようです
ご注意ください
山本屋総本家の支店が 雷門通りに昨日オープンしました
平城苑本店の隣です
みそ煮込みうどんファンとしては 本場モノが食えるということで 喜びいさんで行ってまいりました
名古屋には 山本屋の商号をもつ店はふたつあって ひとつは「総本家」がそのうしろにつき もうひとつは「本店」と名乗っています
紛らわしいったらありゃしないのですが それぞれは別の会社のようなのです
わたしは 長いこと混同していました 名前だけでは 違いがわかるわけがありません(笑)
岐阜の柳ケ瀬での〆は 山本屋の味噌煮込みうどんであることが多いのですが 昨日浅草で食べたものは 明らかにそれとは違っていました
つまり 柳ケ瀬のは 山本屋本店 浅草にできたのは山本屋総本家なのです
土鍋のふたは 取り皿代わりなので 蒸気抜きの穴は開いていません
これは 総本家も本店も同じの みそ煮込みうどんの「おやくそく」です
昨日は親子煮込みを食べました コーチンと卵入りです
ふつふつと沸騰する茶褐色の液体に 遠慮なくのたうちまわるうどん
すべての具は 茶褐色に塗られ 上品さのかけらもありませんし 元祖を名乗るものが時々持つ 勘違いのつっぱりもありません
ただ脱力しています
どうせおいらは茶色のうどんなのさ なのです
この脱力感と開き直りが 名古屋のみそ煮込みうどんなのだと思います
うどんは 本店のものよりは やわらかめのような気もしますが
なにも文句はございません
これが近所で食べられるとは! 長生きしなくてはなりません
2005/09/07 (水) ▲ ▼
【1.5の関係】
午前7時起床
浅草は くもり
台風14号の被害にあわれた皆さんには お見舞い申し上げます
一刻も早い復旧をお祈りいたします
今朝は 昨日の東京独演会を PPTにまとめまていました
→ http://www.momoti.com/BD050906.zip
今回のセミナーは例によって「パロール的」であり あらかじめPPTを準備していません このPPTは 昨日のすべての内容は網羅していませんが おおよそ このような内容であるとご理解いただければと思います
昨日の 実験は「1.5の関係」の導入です
わたしの「考えるIT化」とは 効率化と合理化はグリコのおまけだ という理解からはじめています
効率化と合理化は 心理学でいう「短縮定型化」であり マニュアル化であり ITは「短縮定型化」のスーパーマシンです
つまり ITはフツーに使えば「短縮定型化」になります
ですから問題は 「短縮定型化」にあるのではなく それが急速につくりだす人工環境であり そこで人間のこころは何を失い 何を得るのかを見据えることです
そこから 「考えるIT化」はスタートしています
もちろん 失うものは 「考える」という 人間の根本的特徴です
それを失うことで人間の動物化(欲望の喪失 欲求だけの人生)は進むのですが IT化に「考える技術」を付け加えることで 社会化としてのIT化を提唱しているのが「考えるIT化」なわけです
今回は ITという「短縮定型化」のスーパーマシンが急速につくりだす環境が生み出したものとして「1.5の関係」に少しだけ触れてみました
たとえば私一人は一の関係です
私と母の関係は二の関係です
私と母と父の関係は三の関係です
社会は基本的には三の関係において成り立ちます
コミュニケーションは「二」以上の関係を前提としています
二の関係も三の関係も <他者> つまり私が勝手にコントロールできないこころをもった人間を意識することで成立するものです
しかし ITというか「メディア」が作り出す人工環境は 「0.5」という対象を生み出します
たとえば それは テレビゲームであり たとえは悪いですが アダルトビデオであり(笑) ネット上の匿名性コミュニケーションであり 仕事の相棒としてのパソコンもそうです
それらは遊び相手(相棒)として まるで人格をもっているかのようですが あきたらいつでもスイッチオフできる つまり「1」ではない「0.5」の存在です 半分だけ人間です
ゲームに飽きたら スイッチオフ 場合によってはリセット可
ネットでのコミュニケーションも 飽きたらやめればよいのですし アダルトビデオは説明不要でしょう(笑) 「1.5の関係」では 対象の気持ちを考える必要がありません
しかし リアルな世界では 友人を誘ってのマージャンでも F2Fでのコミュニケーションでも SEXでも 共同作業でも 私が飽きたら「はい おしまい」は簡単ではありません
IT化の対象としての企業という組織は マズローの指摘が正しいのなら 仕事を通して自己実現をする場であり 「三の関係」の場だといえますが そこに「1.5の関係」が強くなれば 社員との関係は契約とか能力が強調されることになります
能力主義とか キャリアを買う といえばかっこいいかもしれませんが つまりは効率のよいときは仕事をしてもらうけれども うまくいかなくなったら交代してもらう 一時的・部分的な契約主義と能力本位・効率性が優勢になっているだけのことで 自己否定的変態の場 自己実現の場 としてのモスラの繭(つまり種・中景)機能は弱くなります
ただ餌を得る場としての 欲求(欲望ではない)充足の場となります
そして マニュアル化の圧力が大きくなることで フリーターは増えます
仕事の標準化(定型化・マニュアル化)は 従業者を「0.5」として扱います
そこに創意工夫は必要ありません ただ負のフィードバックとして 回し車の中のハムスターのようにただ同じことを繰り返します
わたしは この文脈が「公共事業という産業」では 意味を持たないと考えています
「公共事業という産業」は「社会」を相手にします
社会は「0.5」でもなければ「1」でもありません
「三の関係」です
「公共事業という産業」は自然を相手にします
自然は「0.5」でもなければ「1」でもありません
なんだかよくわからないものです (笑)
2005/09/06 (火) ▲ ▼
【今日は東京独演会】
午前7時起床 浅草は雨
台風14号の進路にある皆様 十分にお気をつけください
そして危険を感じたら 逃げましょう
うちだけは大丈夫 ということがないのが自然です
今日は 東京独演会 『考えるIT化〜工作の時間(その1)』です
遠方からの参加予定の方もありましたが 交通機関の問題や防災業務のためキャンセルとなりそうです
今回は ちょっと寂しい独演会になりそうですが 「工作の時間」をしっかりとつとめさせていただきます
当日参加の受付もいたしますので
あいにくの雨ではありますが お近くの方は 是非おいでいただければ幸甚です
「ケータイ・ネット人間」の精神分析
小此木啓吾(著)
2005年1月30日
朝日文庫
714円(税込)
先月の30日に書いた柳田邦男氏の 『壊れる日本人 ケータイ・ネット依存症への告別』の中に紹介されていた本です
柳田先生の論調ですと 偏向的なIT化批判なのかな と思っていたのですが さにあらず
小此木先生の考え方は わたしが取り組んでいる「IT化」と その基本的な部分で同じもののようです
それも当然で それはわたしの「IT化」の基底にあるのは「精神分析」であるからです
つまり IT革命が 若者たちそして旧世代に与えている影響とは なによりも こころの問題なのであり わたしが「IT化」と呼んでいる 工業社会から情報化社会への 環境変化への適応 つまり社会化の不十分さを 小此木先生は指摘しています
『いずれにしても、この不気味な少年たちに対して、「厳罰主義」で臨むことだけで問題が解決することはありえない。一方で厳罰主義を唱えながら、一方でIT革命を推進する。この両者の深い心の因果関係を認識することなしの為政者の発言はとても頼りない。』(p18)
『一般に社会の父性の弱体化は、「A」という社会システムから「B」へと社会システム移行する途上で、顕在化するのが常である。いま、「A」という近代国家や工業社会がよりどころにした価値観や心のあり方は、「B」つまり情報社会へといこうする途上で、現代の父性は方や秩序を次の世代に伝え継承させるその力を失っている。』(p19)
IT革命が 若者たちのひきこもりやニートの問題を増幅させているのは確かだとは思いますが わたしは「不気味な少年」と呼ぶことはありませんが
若者たちの問題としての ひきこもりやニートの問題を 大人たちによる厳罰主義の圧力で解決しようとして もそれはむずかしい ということは確かだと思います
そして わたしは ひきこもりやニートの問題を 若者たちというよりも むしろ大人たちに感じています
それはなによりも 父性の欠如(つまり中景の喪失)となって表出していますが 多くの旧世代は いまや一周どころか二周遅れのランナーのようなものです
大人たちが IT革命のなんたるかを知らず そしてそれが人間のこころにおよぼす影響も知らず ただ旧来の考え方や 規範や そして自己責任の圧力を誇示するだけでは それはすでに 大人たちがIT化という社会化から 取り残されていることを示しているだけです
大人たちが いま なにが起きているのかの本質を理解できないことで 『一方で厳罰主義を唱えながら、一方でIT革命を推進する』というような矛盾を推し進めています
しかし中景をつくるだけの父性(このことばは象徴と置き換えられます)はそこにはありません
つまり 『いま、「A」という近代国家や工業社会がよりどころにした価値観や心のあり方は、「B」つまり情報社会へといこうする途上で、現代の父性は方や秩序を次の世代に伝え継承させるその力を失っている。』ことで 大人たちは 古い文脈の中にひきこもっているのです
わたしの「IT化」は この理解から始まっています
本日の 独演会はこの理解を「工作の時間」をもって理解していただければと考えています
この本については これからも都度触れていきたいと思います
法政大学エクステンションカレッジの補習を この本をもとにしておこなおうと考えているからです
補習は 10月の開催を予定していますが 今回は法大EC受講者以外の方の参加も可能にしたいと思います(受講者外の方は有償になりますが)
2005/09/05 (月) (2) ▲ ▼
【百万は】
早朝より たくさんのアクセスをいただき
切番 百万は あっさりとクリアさせていただきました
ありがとうございます m(__)m
百万は
北海道の砂子さまでした
おめでとうございます \(^o^)/
百万+1は
大阪の ねえさんでした
おめでとうございます \(^o^)/
百万-1は 今のところ 申請がございません (T_T)
景品は 近日中にお送りいたします
たぶん「めくじら」(額入り)になるかと思いますが
富士屋に行って もっと素敵なのがあれば そっちにします(笑)
2005/09/05 (月) ▲ ▼
【百万】
午前7時起床
浅草は くもり
台風14号の影響で 昨晩は浅草も大雨でした
ゆっくり北上中のようです お気をつけください
今朝は 宣伝から
東京独演会 『考えるIT化〜工作の時間(その1)』は いよいよ明日開催です
まだお席に余裕がございます 天気予報は あいにくと雨ですが
お時間のある方は是非においでくださいませ
さて 当サイトの100万切番も 本日の 午前中に達成されそうです
今回は 前後賞も含め 3名の方に景品を準備しましたので ゲッターさんは
忘れずに 店主へメールでお知らせください
そして 100万丁度の方には 東北建設の 熊谷さん作成
豪華「百万ガンダム」がついてきます
← クリックして 大きな画像で ご覧ください
けっこう すごいですよ
しかし 今回の選挙
もう飽きられたのかマスコミの扱いもトーンダウンしているように感じています
中休みでしょうか
「刺客」を決めているころが そのエネルギーのピークだったように感じています
その頃は 街も騒がしかった…
というよりも わたしの違和感も最高潮だったのですが
長野県知事が出てきたあたりから 今回の選挙について考えることが
なにか馬鹿らしくなってしまいまいました
長野県知事も ネオリベラル(新自由主義)な人なわけで
それは 小泉さんとも 小沢さんとも その基底では変わらないのですね
その方が 新党日本という政党の党首であり
それが 反ネオリベラルである 国民新党と兄弟党であるという図式は
どう考えても どうしようもないわけで…
もうガラポンしてくれ という衝動にかられるのです
結局 政治家 はとても自己愛的なのでしょう
「ナショナリズムとは郷土愛」だという 柳田邦男的思想は
自民党にも民主党にも感じられず
そこにあるのは 大衆を鏡にした 自己愛への奉仕のように思えます
考えれば考えるほど なにか腹立たしい
憂さ晴らしに 宇宙論なんかを読んでは
生命のすばらしさを 再確認しています
宇宙はこうして誕生した
佐藤勝彦(著)
2004年9月29日
ウェッジ
1470円(税込)
2005/09/04 (日) ▲ ▼
【浅草に戻る】
午前8時30分起床
大阪はくもり
帰路途中 大阪に寄り
気の置けないかたがたと一献して 午後 浅草に戻りました
上野について 御徒町まで歩いて戻り
スピガで ランチにしようとしたところ 突然の雨
吉池で 傘を買いました
熊本 大阪 と よく食べて
飲みました
熊本は 五郎八の もやし炒め
これが 一番のヒットでしたね(笑)
2005/09/03 (土) ▲ ▼
【熊本空港にて】
午前8時30分起床
熊本は曇り
今朝は ベットから這い出しました
昨晩三十年ぶりぐらいに「いっき」をやらされました
アイスペールでです
しかし 不思議に二日酔いではありません
ただ眠いのです
でもチェックアウトは10時ですから
はいだすしかなかったのです
今は 熊本空港にて 飛行機までの時間をお茶を飲みながらつぶしています
先ほどまで 「かつみ」で一杯やっておりました
三日連続で お昼はホルモン
死にますね
熊谷さんから ももちどっとこむ 100万切番の
景品の写真をいただきました
金ぴかじゃ\(^o^)/
土日は アクセスは伸びませんので
たぶん月曜にになりますね
ということで
この二日間の反省は 後程
では よい週末をお過ごしください
2005/09/02 (金) ▲ ▼
【熊本にて】
午前6時30分起床
熊本はくもり
フツーに頭が痛い朝だ
本日の予想最高気温は36度
昨日のお昼
五郎八(いろは)にて ホルモン定食を食す
もちろん馬のホルモンフツーにうまい ご飯がうまい
今日のお昼も五郎八の予定
そして 今日は三県合同勉強会
しかし 暑い!
2005/09/01 (木) ▲ ▼
【今日は熊本へ】
9月になっちまった
午前5時30分起床
浅草は くもり
今日は 羽田発 835のANA 641便で 熊本へ飛びます
桃熊会 『考えるIT化〜工作の時間』 の日です
閉じているだけではなく
広くて薄い紐帯の可能性をもったネットワーク
二者択一の白黒思考ではなく
狡兎三窟的な 灰色を含めた「ものの見方」
ステロタイプではなく
創出を伴う 「思考方法」
負のフィードバックではなく
正のフィードバック
これらは じつは
同じモデルで理解が可能なものです
本日のセミナーは
このモデルを 実際に「工作」しながら
閉塞を打開する鍵とでいえる
「考える技術」を 理解していただきます
「反転と切断」
難しそうで簡単
簡単そうで難しい・・・
そんな不思議な時間を楽しんでいただきます
当日参加受付 もいたします
明日9月2日は 同じく熊本市にて
南九州三県合同勉強会を開催します
これは初の試みです メンバーは
熊本建協人吉支部 鹿児島県建築協会 宮崎地区建設業協会
のIT化推進委員会の皆様
ゲストスピーカーは
空知建設業協会から 秋野さん 神部さん 川田さん
事業者団体ベースのIT化は
まず最初に 閉じた円環(クラスター)としての協会を意識します
しかし それはそのままでは 外とはつながりません
内包と外延には 壁があります
そこに ひねり(反転)を (自ら)加えることで生まれる
内でもなく外でもない世界
それが つながるネットワークの秘密です
そのひねりの理論的な理解と
リアルな行動としての事例を
空知建協の事例を通して 学んでいきたいと考えています
では 行ってきます
▼ インデックス
IT化を通して建設業に貢献する
考える技術を創出する
■桃知商店■
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