リュック母娘は今日もじゃがポックルを買い集めているのだろうか。

午前6時起床。浅草はくもり。

リュック母娘

これは週刊ダイヤモンド2007/06/23号の記事で、読んでいて思わず笑ってしまったものだ。

北海道どうでしょう―リュック母娘

市内のお土産店を毎日のようにリュックを担いで巡回する母娘がいる。狙いは品切れが続く「じゃがポックル」で、どうやらネットで売って利ザヤを稼いでいるらしい。店側は”巡回時間”に商品を隠すことで対抗している。(p164)

じゃがポックル

じゃがポックルなにか都市伝説のような気もしないではないなのだが、もし本当だとしても、1箱840円の商品の利ザヤなんてそんなにあるわけでもないだろうし、けなげな母娘をいじめちゃいけないよ――などと思いながらも(疑り深い私は)ヤフオクで流通価格を調べてみた。

そしたら1個1300円前後で売られているわけで――例えば1300円とすれば1箱当たり460円の儲けとなる。

1日10個確保できたとして4600円。20個で9200円。これが率の良い商売なのかどうかは大いに疑問なのだけれども、それよりも、そんなプレミアムまで支払って食べようという人々がいるのがなにかおかしい、というか人間の性を見せ付けられたようで気分はよくない。

まさかこれ転売したり投資資産になっているわけじゃないよな、と。w

ジャガビーと味はたいして変わらないのだけれども……それじゃダメなんだろうね、やっぱり。

小さな物語

そしてダイヤモンドによれば、『幻のじゃがポックル生産体制はまだ追いつかず』なのらしい。

「白い恋人」以来の大ヒットといわれている「じゃがポックル」。カルビー千歳工場で作られる北海道限定発売品だ。ジャガイモを皮付きのまま棒状にカットし、油で揚げてあるスナック菓子である。2002年に「ピュアじゃが」という名前で発売されたが、しばらくは鳴かず飛ばず。それでも「味には絶対の自信がある」という担当者は、航空会社乗務員へのサンプル提供でのロコミづくり、名前とパッケージの変更など改良を続け、04年春にテレビでの紹介をきっかけに人気に火がつく。以来、恒常的に品薄状態が続いている幻の土産物だ。なにしろ東京にある全国・全商品を対象にした同社のお客様相談室にかかってくる電話の8割が「じゃがポックルはどこで買えるのか」。意図的に飢餓状態をつくり出す作戦かと勘繰る声も出てくるが、「生産ラインを6倍にし、3交代24時間生産で毎日出荷している」。それでも起きる品不足は、「量産品の20分の1の生産性しか出せない手づくりに近い製造法と、質を下げないジャガイモの調達を考えると限界の量」(カルビー)のため。(p158)

私は、記事中にあるカルビーの言い訳は全然信用はしてはいないのだけれども、こうして小さな物語は全国に広まり、元々小さな生産量は、何倍にしても「生産体制はまだ追いつかず」ということなのだろうね――それは北海道の農業にとってはよいことなのかね。