[店主戯言053] 2000/11/01〜2000/11/30

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2000/11/30 (木)   
【駒ケ根→中津川→岐阜】

駒ケ根で打合せをして、そこから中津川まで送っていただいて、中津川から名古屋までは特急「しなの」で名古屋まで、名古屋から岐阜までは東海道線で移動してきた。

駒ケ根での打合せは、非常に早いテンポではなしが進んでいった。
これだけ早く理解いただけることは珍しいのであって、社長さんの持っているポテンシャルの凄さみたいなものを感じた次第。

中津川の駅は久しぶり。
今回の大発見は、駅の待合室でH”が使えるようになったこと。

なので、電車待ちの時間メールチェックができた。
嬉しいことなのである。



【CMnet】

怒涛のように駆け抜けた11月も今日で終わりだ。
20世紀の端っこで、私は毎日ピンボールのように動き回っている。(T_T)

新聞報道などを見ると、建設業のIT関係も、20世紀の端っこでその底力を見せ始めてる。

昨日の建設通信新聞に報道された、大成建設によるG-ネットへのCI-NET変換アプリケーション組み込みなんていうのはあたり前田のクラッカー。

森ビル+ソフトバンクによるCMnetは要注目どころではないなぁ。
http://www.cmnetcorp.com/

ここで行われようとしていることはまさにCALSの発展系のようなものだ。
というよりデータ標準なんてことよりも、建設eマーケットの確立を狙うという部分において、その戦略そのものがCALSだなぁと感じる次第。

今までも同じようなものがあったかもしれないが、私の動物的な勘(笑)によると、これはかなりいけるかもしれないと感じている。

例えば、このシステムを公共事業に適用することだって可能なわけだから。

@ 建設・不動産業に関わる企業が誰でも参加できる公平で中立なマーケット
A 分離発注方式やコンストラクション・マネジメント(CM)方式の採用により、建築コストや施工会社決定のプロセスが透明なマーケット
B 全ての企業に開かれたマーケットでありながら参加企業間に必要な守秘性が確保されたマーケット
C 多くの企業の参加により競争原理が働き、品質の確保と低コストの実現が可能なマーケット
D 世界標準のマーケット の実現を目指します。  

【12月1日研修用URL】

■建設省
 http://www.moc.go.jp/

■「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」
 http://www.kantei.go.jp/jp/it/981110kihon.html

■岐阜県における建設CALS/ECの導入について
 http://www.pref.gifu.jp/s11650/calsec/index.htm

■舗装工事における性能規定発注方式の試行
 http://www.moc.go.jp/road/press/press0/990224.html

■Ken-Platz 建設現場情報局
 http://info.nikkeibp.co.jp/genba/index-kenplatz.html

■新潟県設備工事協同組合
 http://www.nskkk.gr.jp/

■高山管設備工業協同組合
 http://www.t-kan.or.jp/

■岐阜県建築士事務所協会
 http://www.gaaf.or.jp/

2000/11/29 (水)   
【大阪独演会の会場で悩む】

アリババさんから大阪独演会会場についてのメールが届いた。

ですので本日確認をもらったところで10人のスペースは有るとのことです。 

小スペースですね。甲子園でも借りましょか?
平日なら安く借りれますわ。ナイターはあきませんよ、20万くらいするから・・・。
天然芝よろしいで。

BY アリババ(タイガース命の男前)

さよかぁ〜。
10人は狭いかなぁ。

って、東京のようにあっという間に30人も集まるという保証もないしなぁ。
甲子園ねぇ。

寒いだろうねぇ。



【書式集】

桃知@新潟です。
新潟県設備工事協同組合さんの技術委員会勉強会に出席。

新潟県の営繕課の方々の参加もあり、活発に意見交換を行う。
いい取組みだと思う。

私は岐阜県の取組みについて、少しはなす。
こうして、新潟県の行政の方々が参加されている席で、わざわざ岐阜県の宣伝をしているのも、われながら凄いなぁと思う。

岐阜へ行けば、ちゃんと柳ケ瀬にお金は落とすし、こうして全国で岐阜県の宣伝はするわだし、岐阜県は私に表彰状ぐらいくれてもいいよなぁ。
高橋尚子には負けるけど、オオサンショウウオぐらいにはなっているだろうなぁ。

ところで、新潟県設備工事協同組合さんの書式集がさまになってきた。
http://www.nskkk.gr.jp/index2.html


これは、だれでも利用できるようになっているものでね、なかなかいいでしょう。



【新潟へ】

今日はこれから新潟へ出張です。
午後からの会議に出席するのには、10時には大宮駅にいなくてはなりません。

ばたばたしております。(笑)

2000/11/28 (火)   
【相互作用 その2】

今日は風の冷たい日でした。
比較的軽装で出歩いていたので、体が結構冷えてしまいました。

中野坂上までは、赤羽で埼京線に乗り換え、新宿でまた丸の内線に乗り換えるのだが、この乗り換えタイミングさえうまくいくと片道30分ぐらいで行き来できます。

運動にはちょうどよかったかなと思うのですが、やっぱり駅のホームは風が冷たいです。
地下鉄は、まあそんなじゃないでしたけれど。

帰りがてら、川口のマッサージに寄って、ついでにスパゲティを食べて帰ってきました。
<↓>の【日技なひとたち】はマッサージの待ち時間に書いて、そこからアップしたものです。

この店主戯言は、本当に私の書き止め、もしくは草書のようなもので、適当な場所を見つけては、こうして書いています。

→書くことによって思考をめぐらす。
→そういう習慣付けをしています。

だから、その内容は、皆様から見れば、くだらないものかもしれませんが、私の思考のデータベースとしては結構大切なもです。

そのうえ、こうしてWeb上でオープンにしていますと、なにかしら読者の皆様からご意見がいただけるわけでして、それは、また、私の思考のスパイラルに組み込まれていくのです。

今日の移動時間は、『セーフティネットの政治経済学 金子勝 1999/9/20 筑紫書房』を読み直していました。
これは、たぶん以前にもご紹介したと思いますが、いわゆる「第三の道」の提言です。

「第三の道」といえば、英国のブレア政権の政策が有名ですが、私がここに「第三の道」と書いたときに、皆さんにもピンときていただきたいなぁというのが、私が最近ここに経済書を羅列している理由でもあります。

それがCALSに、自社の情報化になにが関係あるのかと言われる方がおられるかと思いますが、そういう方は11月26日に書いた、【経営戦略について】を読んでいただければ幸甚です。

昨日の高橋工務店の高橋社長の「今日の話題」を読むと、以下のように書いています。

私は経済書の類なんて大嫌いでしたし、その手の討論など出来ませんし、興味もありませんでした。経済学者やその関係者に対する偏見は融通の聞かない柳沢教授のような堅物でしかなかったのです。

まあ、これは本音でしょう。

しかし、<↓>のように彼が書くとき、彼は「メトリック」の存在を知ったわけで、私は彼と話す時に、もうその説明をする必要ががないわけです。

つまり、
→「コミュニケーション」ができるのです。

しかし、経済というフィルターを通して、経済学は実は人間を見ているのだと見方を変えると非常に面白く、且つ有意義にさえ感じます。

一方、小田原の行政書士、小関氏はこう書いています。

内容は統制経済と市場経済の共存という日本経済の二重構造を改革しない限り、建設産業の21世紀へのシフトは困難であること。
官僚による統制経済からの脱却こそ、近未来の建設産業の展望を切り開くためのキーワードであると考え、そんな内容で書いては見たのですが、もう少し書き足して、初めての(上)(下)に分けて仕上げてみたいと思います。乞う、ご期待。

ここにも、経済学的なメトリック(新古典主義対ケイジアン的な対立図式)からの建設産業改革へのアプローチを見ることができます。

彼が、これをどのようにまとめるかは、「乞う、ご期待」というところですね。
→私は、そんな単純な問題だとは思えないけれど。

以上、偉そうに書いてみました。(笑)



【日技なひとたち】

中野坂上のハーモニーホールにて、日本技術開発(株)様の社内技術研究発表会「JECフォーラム2000」にて基調講演。

例によって持ち時間を少しオーバーして話してきたけれど、お楽しみいただけただろうか?

今日は、前歯の調子が悪くて、口は開かないし、時間は無い(1時間)わで早口だし、大変お聞き苦しかったのではないでしょうか。

しかし、講演の前に、このフォーラムの講演概要集をいただいたのだが、これが面白いというか凄い。
100円ショップからソニーの研究まである。

ここだけ読んでいると、何の会社かわからないぐらいなんだかわからない。
まるで、なにかが生まれるまえの混沌というような状況をみせてくれているのだ。

正直、わたしゃ講演内容をかなりシフトしましたよ。
余計なこと言わなくとも、イマジネーションのあやとりは十分できる方々が多いと判断したわけですね。

ということで、久しぶりに、短いけれども気持ちよく喋れた講演でした。

社長さんを結構ダシにつかわしていただきましたけれど、そこは、器の大きさで、ね。
怒んないでくださいまし。m(__)m



【みだらな行為】

「みだらな行為 iモード利用し女子高生に 大阪の30歳男逮捕 」という記事がネット上にあったのだけれども、この見出しだけをみるといろんなことが想像できますね。

それは、iモードの使い方ということに対してなのだけれども。(笑)

答えは、出会いのきっかけにiモードを使っただけでね、それは、みだらな行為にiモードを使ったということではないらしい。

東京スポーツ(名古屋では中日スポーツね)の見出しじゃないんだってね。(笑)


【佐賀じゃなくて大分そして宿題】

来月(正確には12月14日15日)の九州行きは、佐賀から大分へ変更となったようだ。
どちらにしろ、未開の大地である。

大分というところも、予備知識はない、情報は全く無い。
知っているのは別府温泉と湯布院ぐらいである。

楽しみにしていますって書くのが筋なのだろうが、なんとも(?)なのであります。
大分の皆様、どうぞこういう私を「ぎゃふん」といわせてやってください。

さて、先週、鶴岡で出した宿題がメールで届いた。
問題は「情報化はなぜ企業経営を効率化したり合理化するのか。これを1400字で表現せよ。」というもの。(笑)

なにせ、問題は私が酒の席で即興で出したものなのだけれども、回答は極めてまじめである。
まあ、ちこっとかん違いしているところもあるが、当然に合格である。

極端なはなし、返事が帰ってきただけでも合格なのである。
情報化の効用は、まずそのことを考えることから始まるのであり、自ら情報を発信するすることから始まるからである。

相互作用っていうけれども、この回答は、既になんらかの影響を私に与えているのだ。
論より証拠、わたしは回答からの影響を受けてこの文章をこうして書いている。

続編(回答に続編があるというのもヘンな話ではあるが)もあるようなので期待しましょう。
頑張ってね。>松田さん。

2000/11/27 (月)   
【私の師匠】

これは種明かしである。(笑)
私の師匠の一人は、メアリ・パーカー・フォレットである。

といっても、あったことも、話したこともない。
彼女は1933年12月18日に昇天されているので、1958年生まれの私があうことができないのはあたりまえである。

私が、彼女の書籍に初めてであったのは1979年の夏である。
→『組織行動の原理 (訳)米田清貴 水戸公 未来社』

『私は、最近、次のようなことを読んだ。「人間がどのように有能であろうとどうでもよい……彼は、人々を満足させなければ、一流の指導者とはなり得ない。」諸君は、この「人々を満足させる(rub people the right way)という言葉がどのような意味を持っていると考えるだろうか。「人々にへつらう(to butter them up)」という意味なのか、それとも「人びとをしていい気持ちにさせ(to make them feel good)」と言う意味なのか。』

『人の満足の気持ちに訴えないで、人の最もすぐれた行動への原動力に、その最も偉大な能力に、その最も深い欲望に訴える指導者がいる。魂の奥底から新しい力をわれわれに与え、これまで企てられたことのない新しい仕事をするようにわれわれにすすめる人たちのことについてわれわれに教えたのはエマソンではなかったかと思う。』

『これは、これまでの指導者をただ単にまねる以上のことであれる。このようなエマソンの概念では、われわれが指導者から受けるものとは、指導者から来るものではなく、「魂の奥底」から来るのである。私の生命のすべての隠された泉と結びつける人であれば誰でも、また私の心のなかに生命を増してくれる者なら誰でも、その人は指導者となる。』
(以上、前掲書より) 

かくして、彼女は私の師匠になった。


【店主独白】

うなぎの
いきのよさが うりもん
またせるのが なんてん
おいしくたべてもらえたら
まんぞく

上は、掛川は肴町の鰻や「甚八」さんのマッチに書いてあった店主独白である。
今日は、お昼をここでご馳走になった。
戸塚建設様、毎度なのでありました。m(__)m

掛川はとてもよいお天気で、私は今日は取材の同行というような気楽な立場なのでね、特段なにもすることがなかったので、ぼーっとしておりました。

こういう気候のおだやかなところで、長い間暮らしていたら、絶対に性格はのんびりとしてくるでしょうねぇと、つくづくと感じた、それはそれは良い天気の日なのでした。



【今週もがんばろう】

今日は、これからKen-Platzの取材同行でおでかけ。
帰りは夜になるだろうな。

今日の東京は午後から雨の予定だから傘を持っていかなくてはなりませんね。
しかし、今週も結構ハードな予定なのですねぇ。

明日は都内で講演
29日は新潟で会議出席
30日は駒ケ根で面談、 終了後岐阜へ移動
1日は大垣で小樽(!)の皆様と勉強会
2日は岐阜から新発田へ大移動して午後から講演

こうして、元気に(?)全国を行脚できることは、とても幸せなこだと思います。
少しずつではありますが、私のようなものの考えていること(つまりは情報化の問題ですね)に、興味を持ってくださる方々が増えていることを、とても幸せに感じています。

それは建設業全体からみれば、まだまだ、ほんの少数の方々(経営者もしくはそれに近い方々です)なのでしょうが、そのよな経営者の方々からしか、新しい「なにか」は、生まれ得ないものだと感じています。

今週もがんばっていきましょう。

2000/11/26 (日)   
【バトラーツ】

久しぶりに、駒沢のオリンピック記念体育館まで出かけて、プロレスを見てきた。
バトラーツである。

この忙しいときになにやってんだろうと思われる方々も、若干名おられるのは承知しているのだが(つまり、私に締め切りの迫った仕事をご依頼されている方々)、たまには仕事を忘れさせてくれてもいいじゃないかい。っていうのは、甘いか。^^;

プロレスの試合というのは、戦う選手同士、選手と観客、団体と観客のイマジネーションの戦いみたいなもので、けっして素人が見て無条件に楽しめるというものではないという傾向が最近は強い。

各選手の背景や、今日の試合までの軌跡とかを理解していると、同じ時間なのだが、それは何倍も楽しく過ごすことができる。

興行という面から見れば、だれでもがわかりやすいプロレスというのも大事ではある。
しかし、時代は確実に流れている、力道山や馬場や猪木の時代とは客層も様変わりしている。

こんなマイナーな団体の興行に5000人もの観客が集まる時代なのである。
客層はまるでロックコンサートのようだ。

無料の託児所まで設けてあったのには正直驚いた。
顧客満足度はかなり高いなぁ。(しっかり、アンケートで顧客の声を聞くあたりもにくいなぁ)

ひるがえって、私の基本姿勢というのも(この店主戯言でも、私の講演でも)、それは皆さんと私とのイマジネーションのあやとりのようなものにあると考えています。

つまり、イマジネーションのあやとりのためには、皆さんにも予習ができているというか、基礎的な部分の理解はできているというのを前提にしているというのが本音です。

そうじゃないと、私も楽しくありませんし、皆さんもつまらないでしょうからね。

ところで、会場から引ける際、偶然に意外な人とバッタリ。
 →某広告会社の方

まさかこんなところでと言う方だったのだが、はなしを聞いてみると、ちゃんと自分のビジネスの視野の範囲でもって、バトラーツの会場にきておられたようだ。

さすがである。
これだから、東京ってところは面白いのだ。



【経営戦略について】

お約束(って勝手にそう解釈しているだけだが)の、デジタルエコノミーへの変革、工業社会→IT社会(ポスト工業社会)のイメージを考える前に、なぜこのようなアプローチが中小建設企業に必要なのかを考えてみる。

まず、経営戦略論には、便宜上「内」と「外」という区分けが可能であるということを理解する必要がある。

→これについては、『一橋ビジネスレビュー P102からの「競争戦略論(1) 加藤俊彦 青島矢一」に詳しいので一読をお勧めする。
以下のはなしは、この論文によるところが大きいのはいうまでもない。

まず「企業戦略」の定義であるが、「企業の将来像とそれを達成するための道筋」と定義しておこう。
より簡単にいえば、「『どうありたいか』と『その状態にどうやって辿り着くか』」ということである。(「競争戦略論(1))

企業戦略(=経営戦略)は、企業目的を達成すべき要因が「外」にあるのか、それとも企業「内」にあるのかというアプローチ方法で異なる。(極端且つ極端なモデルだが、今回の考察にはこれで十分である)

・「外」に注目した戦略 →ポジショニング・アプローチ:産業の構造分析
 成功を促す要因が「外」にある。
  →目標達成にとって都合のよい環境に身を置くこと。→「位置付け」を重視
    →都合の良い環境とは。
      →企業の目標達成を支援してくれる、もしくは目標達成を邪魔するような外部の力の弱い環境。
        For Exanple.
       →競争相手が少なく競争が緩やかな産業。
       →法や規則で守られた産業。
       →顧客や供給業者との関係が有効であるような市場セグメント。
  →相対的に企業内部の資源や能力の役割を軽視する方向にある。
    →資源は「外」から「内」

・「内」に注目した戦略 →資源アプローチ:コアコンピタンス経営
 成功を促す要因が「内」にある。→資源蓄積に方向性を与える長期的なビジョン。
  →成功している企業とは、内部に優れた能力を蓄積している企業である。
   →(1)市場から簡単に調達できない独自資源に注目する。→見えざる資産。
     →コアコンピタンス
     →他社にないノウハウや、強力なブランド、独自の企業文化
   →(2)他社に真似されない企業能力とは何かという問いに注目する。
     →組織論

当然に、実際の企業活動では、「外」と「内」の相互作用の上に行われるものである。
(このあたりの話は、そのうちM・P・フォレットのはなしと一緒にしましょう)

私の講演を聞いていただいた方々は、いやというほど聞かされているところですが、私の興味の対象である公共事業中心の中小建設企業における戦略(あるとすればですが)は、いうまでもなく「外」に注目した戦略でしかない。

それは市場が極めて「公共事業(それも自治体発注の)という限られたセグメント)」と「分配のルール」で閉塞しているがゆえにである。

つまり、市場環境(自社の「外」)における自らのポジショニングこそが、自社の企業目標の達成(利潤の追求)を満足させる最大の要因として存在するということである。

閉塞した市場とルールは(それさえも最初は自らが作り上げたものだが)、ここにおいて公共事業依存型の中小建設企業の戦略を「外」に注目したものとして最大化してきた。

私の問題認識は、IT革命は、果たして自治体発注の公共事業市場を変革させるのかということである。
そこにおいての建設CALS/ECなのであり、自治体建設CALS/ECなのである。

つまり、ポジショニング・アプローチを最優先とする公共事業市場ゆえに、その市場の変革作業であるCALSを、そしてIT革命を学ぶ(イマジネーション)する必要があるということである。

→産業の構造分析

2000/11/25 (土)   
【今週の深読み】

『一橋ビジネスレビュー SUM.-AUT 48巻 1-2合併号 2000/09/25 東洋経済新報社』(再掲)

この本は、11月11日の今週の読書でも紹介しているので再掲です。
少しずつですが読み進めています。なかなか面白い発見があります。

以下は、米倉誠一郎教授の言葉ですが(引用はP147)、昨今の我が国におけるIT革命に関する上滑り感は、この指摘するところにあると感じていましたので、引用して紹介いたします。

『最近、日本でもIT革命の重要性が叫ばれるようになりました。ただ最近の森総理の発言にしても、九州・沖縄サミットの論調にしても、IT革命を起こして古い社会をもう一度活性化しよう、といった考えかたが目につく。』

『・・・そうした発想は基本的に間違っているのではないか。むしろ全く違う社会が来ると受け止めるべきではないか。』

『そうすることで社会の構造とか、組織のあり方とか、意思決定の仕方も全部変わってくる。変わらざるを得なくなる。』

『それを、現状をうまいこと温存しておいて、効率的にやりさえすれば勝つ、という考え方はむしろ一番よくないような気がします。』

今の日本のIT革命(強いては建設CALS/EC)にこのような感覚をお持ちの方はおられるだろうか。
わたしは、最近TVで放送されているような、「ものづくり+IT」が日本再生の道だ、的な論調にいまいち馴染めないでいる。

例えば日本の持つ金型の技術をロボット化したところで、それが日本という国のコアで有りつづけられるのであろうか。
むしろ、ITにより標準化された技術は、日本のコアを奪いかねないのではないか。

どうしても私には、これらの論調には、工業社会からの脱却をイマジネーションできない方々の閉塞感が背景として見え隠れしているように感じている。

東アジアの工業化の進展は、既に日本が工業社会でいつづけることの終焉を物語っている。
→それは経済のグローバリズム化とともに加速度をつける。

80年代のアメリカの経済が、現在のポスト工業社会への生みの苦しみを味わっていたものだとすれば、今日本に求められるものは『・・・そうした発想は基本的に間違っているのではないか。むしろ全く違う社会が来ると受け止めるべきではないか。』という発想なのだろうと思う。

全く違う社会
  →ポスト工業社会

IT革命
  →「資本主義本来の姿に立ち返る革命である」(小室直樹)

ポスト工業社会のイメージ
 →『デジタルエコノミー20000』



【黒いのは苦手】

今日はマッサージ。
もう、ばきばきのばきばきのばきばき状態。(T_T)

終わってから、銀座のそばや吉田の川口店で巣篭もりを食う。
これは、中華風あんかけ焼きそばの日本そば版とでも思ってもらうとよろしい。

お酢をじゃぶじゃぶとかけて食らうとあっさりしていておいしい。
中華のように味も濃くないのでね、そば嫌い(あはは、ついにいっちまった)の私でもくえる。

ちなみに、私は吉田のせいろも食べることができる。
黒いのは苦手なのだ。^^;

若い頃は結構食えたのですがね、更科系じゃないと最近はだめなのでした。
でも、更科系の珈琲なんていうのは駄目よ。



【自治体】

ももちどっとこむ通信 通算105号  2000/11/22 【自治体】を書き直してみた。
それは極めて解説的にである。

CALS-MLにKen-Platzの藤川記者が投稿されたとおり、私とマイクロソフトによる、岐阜県における事業者団体レベルの情報化への取組み事例が「建設現場情報局」に紹介されています。

http://info.nikkeibp.co.jp/genba/index-kenplatz.html

この取組みは、岐阜県知事のトップダウン的な建設CALS/EC取組み発表を受けて行ってはおりますが、その取組み内容は極めてボトムアップ的な取組みとなっています。

ここにおいては、何か特別な情報技術的なものは考えてはいません。

→つまり、岐阜県独自の標準フォーマットなどというものは提案もなにもしていないということである。
→そんなものはJACICが策定したものにあわせればよいだけのはなしである。

→ただし、JACICによるデータ標準が出来上がるまで待っていたのでは、なにもできないから、暫定的に現在使われているアプリケーションを標準として、データ交換、共有を行うのは当然のことである。

ひたすら、ただ遇直に「デジタル・コミュニケーション」の確立を模索しています。

→デジタル・コミュニケーションの確立というものをイマジネーションできない方々が多い。
→デジタル・コミュニケーションの確立こそ、Continuous Acquisition and Life-cycle Support の基本であり絶対条件である。

→確かに、素晴らしくできのよいユーザーインターフェイスを持ったアプリケーションや、iモードなどを使ったコミュニケーション技術の開発は進むだろう。

→しかし、どんなに情報技術が進歩しても、Continuous Acquisition and Life-cycle Support における決済・判断等を行うのは人間なのだ。
→それは、どんなに情報技術が進歩しても、全てが自動化(オートマティック)することはないということである。

ここにおいて発注者からの上意下達的な意識はほとんどありません。
むしろ、狙いは逆方向となります。民から官への刺激です。

→デジタル・コミュニケーションは、上意下達的な、官→民という部分のみで行われるものではないということ。
→つまり、官-官、民-民、官-民の全ての局面において、すべからず双方向的におこなわれる。

私は、自治体建設CALS/ECの実現における問題点の一つとして、発注者、受注者双方の情報リテラシイの低さを言っています。

→つまり、「コミュニケーションできません」なのである。
Continuous Acquisition and Life-cycle Support最初の必要条件を満たせないで何をしようというのだろう。

実際、これらの取組みにおける今後の課題とは、発注者とのコミュニケーションの確立の可能性の追求にあるのですが、(発注機関という見方を無視しても)行政側のリテラシイのアップは、その制度的、職員の方々の意識的なところで意外と難しいのです。

→問題は官側のキャッチアッププロセスが自治体建設CALS/ECにおいては機能しないということなのだ。
→つまり前例がない。

→前例は自ら作り上げなくてはならないのだが、その動機さえも官僚システムは持ち得ない。
→つまり外的な刺激としての民から刺激が必要であるということ。

その可能性を最も具現化している事例は以外にも新潟県にあるのですが、ただし、こちらは知事のトップダウンの発動がありませんので、その部分で受注者側の意識の持ち様が低いというところがあります。

→事業者団体レベルでの取組み事例としての新潟県設備工事協同組合の取組みは、新潟県の担当部署とのデジタルなコミュニケーションを志向し、そして実践している例としては稀有である。

→しかし、新潟県設備工事協同組合における取組みの熱は、各企業レベルにおいて、岐阜県における事業者団体のそれと比べると残念ながら格段に低い。

→それは、知事によるIT革命(建設CALS/EC)に対する熱意の差として個々の企業に現れているものだと感じている。

情報化はまずトップダウン。そして遇直なまでのボトムアップ的な活動。
この公式は、自治体でも、事業者団体でも、企業でも同じようですね。

→これについては、余計な解説はもはや不要だろう。
→どうしてもイマジネーションできない方はは、情報化講座から「経営トップのリーダーシップ」でもお読みいただければと思う。


【今週の読書】

『資本主義のための革新 小室直樹 2000/11/01 日経BP出版センター』

(IT革命とは)「資本主義本来の姿に立ち返る革命である。」とは、昨日の戯言にて引用したことばだけれども、昨日このことばを考えていて(移動中とか、トイレの中でね)、私は一つのパラダイムシフトに至った(って、そんな大袈裟なものではないけれども)。

私は今まで、社会技術の発生、発達、定着が基になって、産業革命→IT革命が起こるという概念をもって、講演などでもIT革命の歴史変革的部分を説明してきた。

時系列で見ていくと、確かにそうであろう。
しかし、ここに「資本主義」というメトリック(めがね)を加えると、あることに気が付く。

それは、マックス・ウエーバーの指摘にあるように、産業革命が資本主義を生み出したのではなく、資本主義の発達が産業革命を促した、という啓示に拠る。

これに倣えば、資本主義の更なる発達がIT革命を促したとなるのだろうが、これは違うということだ。
それは違うという文脈において、小室直樹は(IT革命とは)「資本主義本来の姿に立ち返る革命である。」とするのである。

それは、資本主義→社会主義的な硬直という現実からの、資本主義への回帰を意味する。
そして、この考え方は資本主義の原理(小室流にいえば「資本主義の精神)に支配されている。

つまり、今の日本は資本主義本来の姿からはかけ離れている。
なので、資本主義からの原点回帰要求として情報技術革新はIT革命を促していると理解されるということである。

私流のIT革命の説明といえば、「IT革命とは情報技術革新に支えられた経済のアメリカリズム化」とか、「IT革命とは情報技術革新に支えられた経済の市場主義への傾き」というような言い方をしてきた。

しかし、(IT革命とは)「資本主義本来の姿に立ち返る革命である。」の前には素直にひれ伏すしかないだろう。

これが、なぜそんなに大切なことなのかは既に皆さんは理解されているだろう。

つまりは、我々は「IT革命とはなにか」というはっきりとした認識(はっきりとしなくてもよい、なんとなくでもよい)が無いままに、闇雲にIT革命(といわれる見えないもの)にふりまわされているのではないだろうかということだ。

それは、まるで見えない敵と戦うようにだ。

(IT革命とは)「資本主義本来の姿に立ち返る革命である。」とすれば、我々は一つの指針を持つことができる。
つまり、「資本主義とは何か」を理解することである。

2000/11/24 (金)   
【にんにく】

藤沢から帰る。
途中右ひざが痛くなってしまって、田端からTAXI。

晩飯は桑山氏と七里浜の「珊瑚礁」という、にんにく臭い店で、経済学のはなし等をしながら(S=Iである)、にんにく臭い料理を食べる。

桑山氏によると、この店のうりは「にんにく」だそうである。
週末の夜ということもあってか、店内は若いカップルで一杯。

私たちも30分ほど待ったが、当然のように、「若い男女がにんにく食べて、これから何しようっていうんだろうねぇ」というオヤジのぼやきを私は忘れなかった。



【公共工事の電子市場化に伴う中小規模建設業の受注戦略と問題点・対応策】

表題は、最近ご依頼のあった講演の演題である。

同じセミナーにおいて、「IT基本法に伴う建設業発注形態の変化と受注者側の対応策」というのがあって、こちらは建設省の方が担当される予定である。

どちらにもCALSという「ことば」はない。
主催者様の観点の素晴らしさを、演目だけででも実感できる。

日経BPのフォーラムが、東京では建設ITフォーラムだったのに、福岡では建設CALSフォーラムと退行したことを悲しく思っていた私にとっては、とても嬉しいご依頼なのだ。

私は別に建設CALS/ECが駄目だといっているのではない。

建設CALS/ECは建設省(国土交通省)のための政策であって、多くの建設企業には直接的には関係のないはなしであることを理解していただきたいだけである。

JACICは建設省のためのシステムを作成している団体なのだ。
建設省発注の仕事をしたことがないような中小建設企業が、納品フォーマットの研究をしてどうなるというのであろうか。

電子入札なんてテンキー押せればそれでいいではないか。

我々にとっての問題は、建設CALS/ECが生まれてきた背景と、なぜ行政(の行う公共事業)にCALSというシステムを導入しようとしているのかを理解することである。

つまりIT革命を自らのシチュエーションでイマジネーションすることである。
このイマジネーションの作業は、その門をくぐるときに、多くの方々に踏絵を要求してくる。

それは、自分自身(常日頃公共事業に関係されている方々→発注者でも受注者でも)が、今のままでよい(今のままであってほしい)と考える伝統主義者なのか、変革を望む革新者、(イノベーター)なのかというメトリックを用いて自らを分類してみることから始まるといこうとだ。

「資本主義の生命(いのち)は革新(イノベーション)にある。」(資本主義のための革新 小室直樹 日経BP出版センター)のであり、我々は常に資本主義の精神を忘れずにいるのかということでもある。

資本主義の精神とは、「(1)労働それ自身を尊重する(救済の方法とする)。(2)目的合理性を持つ、(3)利潤・利子を倫理化する精神である。」(小室直樹 同上)

(IT革命とは)「資本主義本来の姿に立ち返る革命である。」(小室直樹 同上)

2000/11/23 (木)   
【無礼者ですみません】

博多から帰ると、山形からラ・フランスが届いていた。
小林社長ありがとうございます。m(__)m

いろいろなお届けものいただくのですが、こうして主人はなかなか家にいないので、どうしてもお礼が遅れたり、できなかったりしています。

無礼者で申し訳ございません。m(__)m



【またくる】

桃知@まだまだ博多である。

なんかフラストレーションの溜まっている朝である。
だいたいBP社のフォーラムの後はこんな感じなのだが、理由はなんだかわかんないし考えたくもない。

九州はここのところ集中的にきているような気もするが、来月もまたくる。
佐賀県である。

私にとっては全く想像もつかない、なんの情報も無い、未開の大地である。
仕事はTREND WORLD誌の出張コンサルテーションということだけれども、まったく福井コンピュータさんも面白いところをセットしてくれるものだ。

九州というところは、私の皮膚感覚でいえば、保守主義の国である。
CALSやそれを生み出した市場主義とは、水と油のような関係にあるような感覚を受ける。

それはITを理解しているという方々と話していてもそうなのだ。
(だれか、私のこの思い込みを壊してくれませんか)

今月末、来月と私はまた岐阜県での仕事が予定されているのだけれども岐阜での仕事はなぜかホッとするなぁ。
それは、IT革命に対する「空気ができている」という表現でよいのかと思う。

岐阜県での取組みも、来月になると、美濃加茂市建設業協会、郡上建設業協会の取組みが本格化している。
これはマイクロソフト社の支援に深く感謝するものである。

デジタルデバイドっていう言葉があるけれど、これは明らかに地域間格差となって現れるのだと思う。
岐阜県は高橋尚子のように疾走している。

先行する地域には、さらなるチャンスがめぐり来る。
収穫逓増の法則が確実に働いているのを私は実感している。

それは資本とは無縁の自治体でさえもだ。
IT革命の何たるかを理解できないリーダーを持つ自治体におられる方々は決して幸せではないはずである。

余計なお世話かもしれないけれど。

2000/11/22 (水)   
【本日の雑感】

桃知@まだ博多であーる。
明日帰るので、今日はずっと博多である。明日の朝まで博多である。

CALS-MLでは、本日のCALSフォーラムへの不評が流れているが、私は実は他の講演は聞いていないのでわからないのである。^^;

ただ、会場は博多スターレーンであり、ここはプロレスマニアは「聖地」として知られているところだ。
つまり、わたしは「聖地」でほんのちこっとだけはなしをしたのだ。

あのジャイアント馬場が、ジャンボ鶴田が汗を流した会場に立てたことは感慨無量であった。
演台がリングだったら私は「オー」を連発していたかもしれない。^^;

が、はっきりいって、ああいう催しに用いる会場としては最悪だろう。
何よりも音響が悪くて、声が跳ね返る。

雑音が聞こえるしで、なんだか騒がしい。
喋っていても実に喋りにくい。

それと会場が開放感にあふれすぎていて、さらにやたら明るくて、会場に集中力っていうのが沸かない。
今回の催しがいまいち熱気が感じられないとしたら、それは会場設定のミスであろうなぁ。

観衆30人でやった私の東京独演会のほうがよっぽど緊張感にはあふれていたと思う。

私の話は例によって、建設省の建設CALS/ECの動向なんて聞いてもしかたありませんぜと、とてもCM枠に出てきたとは思えないような傍若無人ぶり。

正味20分もはなしていませんでしたねぇ。
福岡の皆様には、また機会をつくっておじゃましたいと思う。

なんなら独演会でもよい。
じゃないと、私自身の気がすまないのだ。



【いい夫婦の日】

11月22日、今日はいい夫婦の日であります。

昨晩は、久保島御夫妻にお世話になり、「田吾作」にてふぐをご馳走になる。
梅干の茶碗蒸(?)などという、お初ものにもお目にかかれたし、久保島さんのご指導により、アマダイの煮付けもきちんとしゃぶった(謎)。

おかげで女将に「お魚さんが喜んでいる」と誉められた。(^o^)丿
調子にのって最後の雑炊まできちんと食べた。

その上、夫婦円満の秘訣までお聞きしてしまった。(謎)
本当に久保島ご夫婦の熱いもてなし痛み入ったのでありました。

福岡はとても寒い夜でしたが、そんな寒さなどどこかへいってしまうような、心温かな夜なのでありました。
ありがとうございました。m(__)m

ホテルへ戻ってメールチェックをするとアリババさんからメールが届いていた。

ももちさん、こんばんわアリババです。

17日の建設電脳図鑑、我々ちゃんと配信されてなかったんですか?
なんか残念ですわ。小物も用意しててかなり気合入ってたんですけど。
ネタもちゃんと聞こえてなかったんでしょうか?と思いまして今回のネタを添付いたします。
2度と同じネタを使わないというのが身上ですから見て下さい。
次の機会があれば新ネタを作りますので大阪独演会、楽しみにしてます。
BY アリババ(更に男前)

ということで、送られてきたネタを無断で公開(笑)。

ナチュラルヘアーズです。
いやーやって参りましたね。悶絶電動おかん
間違ってる。建設電脳図鑑
今回のこの催し時代の変化に乗り遅れるな、いう訳ですけど
そうですね、皆様も何かプラスにして欲しいですねー。
そういう君はプラスになる事してるの。
してますよ。この間も所長にものすごい喜ばれました。
どんな事で?
営業所で残業していたら、所長が来まして。サイババ君長期休暇欲しくないかって
長期休暇ですか、何かブラックそうなネタやけど、それで?
それで僕も一身上の都合でって書類書いて出したらごっつい誉められました
仕事を辞めてるやん。

真面目な話今から始まるセミナー言いますのが、
こんな状況を乗り切るために欠かせない桃知商店のセミナーです
お世辞にもかっこいいおっちゃんとは言えないんですけど
こらこらおっちゃんなんて失礼な!
おばちゃんなんですよ
ちがうがな。
この桃知さん本名が「ももちりお」言いまして
うわー、おいしそう。エビチリみたいで。アホか中華料理やがな
「ももちりおとこ」言いましてね
そうそう昔、桃尻娘言うのがはやりましてね。あほか日活映画みたいやないか
冗談はこれぐらいにしてほんまにためになりますから、みなさん鼻の穴をかっぽじって、
間違い。耳!耳
左の耳から右の耳にスーっと・・
流れてるー。
しかし若い女の人いませんねー。
そりゃそうでしょ。何の関係がありますの?
桃知さんがヤル気なくすなぁ思ってね。
そんなことないでしょ
あるんやな、それが、桃知さん若い女の子大好きやから。
何でわかりますの?
名前からわかるやないですかー。
教えてください
桃だけにピーチピチが好き。
では、桃知さんどうぞ!

成る程ねぇ、ここまで綿密にネタを練った上で、台本まで作ってあるなんて(上のネタの原本ははワードにて縦書きで書いてあるのですよ)、なんと綿密な方々なのだろう。

きっと仕事も綿密に違いないなぁ。
こりゃ、大阪独演会を早々に段取りしないといけませんね。

2000/11/21 (火)   
【博多にて】

桃知@博多であります。

私は、どこへいっても「ホテルひきこもり症候群」なので、鶴岡だろうが、高山だろうが、博多だろうが、やっていることは酒飲みの酒の種類と肴の種類以外は同じなのです。

CALS-MLにKen-Platzの藤川記者が投稿したとおり、私とマイクロソフトとの岐阜県における事業者団体レベルによる情報化への取組み事例が「建設現場情報局」に紹介されている。
http://info.nikkeibp.co.jp/genba/index-kenplatz.html

この取組みが、どういう意義をもつかをイマジネーションできる、できないで、自治体建設CALS/ECに対しての理解度が計れるかなとも思う。

最も、それされも私が勝手につくったメトリック(ものさし)に過ぎないのだけれども。

この取組みにおいては、情報技術的なものはほとんどなにも考えてはいません。
ひたすら、ただ遇直に「デジタル・コミュニケーション」の確立を模索しているだけなのです。

明日の日経BP社建設CALSフォーラム・福岡では、岐阜県建築士事務所協会の向井会長とともに、その取組み事例を紹介さしていただきます。

時間はわずか45分ということで、ほんのさわりだけで終わってしまいそうですが、そこから何か感じ取っていただくことができれば幸いです(皆さんのイマジネーションに期待します。って、これも勝手な期待だなぁ)。

このサイトを見ているだけの方々は、私がただの理想論や空想を語っているように思えるかもしれませんが、私は在野の一介のコンサルタントであり、そのようなもの(理想や空想)が、到底ビジネスの世界で通用するとは思っておりません。

私がこのサイトで話していること(模索していること、苦慮していること等々)は、私の実際のコンサルテーションから生まれた結果(成功も失敗もある)を次のステップへ昇華するためのスパイラル的な理論構成を行っていると思っていただけると嬉しいのです。

って、私の文章表現能力が著しく欠如しているからね、わかんねーだろうなぁとは思うのです。
精進しなくてはなりませんね。



【デジタルエコノミーの転換】

『デジタルエコノミー2000 米国商務省 室田泰弘 2000.10.5 東洋経済新報社 P181』より
工業化社会 IT社会
基本原則 収穫逓減 収穫逓増+カジノテーブル
社会プロセス 結果は一意的
予測可能
非歴史的
結果は多様
事前に予測不可能
歴史を重視(経路依存
経済プロセス 大量生産・大量消費
one to all
個別生産・個別消費
one to one
企業組織 階層型組織
序列順序
官僚制
コマンド型
能力重視・専門家
CEO+コンバットチーム
意思決定 熟慮・決定は不変 即断、朝令暮改
生産要素 資本、労働、原材料
有形資産
アイディア、スピード、実行力
無形資産
市場戦略 品質向上、コスト削減 デファクトスタンダードを取る
社会を動かす担い手 神の見えざる手
各主体は受動的
企業家、NGOが社会を変える
能動的

私の講演で「IT革命とは」という説明をする際に引用しているのは、『高度情報通信社会推進に向けた基本方針 平成10年11月9日 高度情報通信社会推進本部決定 』(URL http://www.kantei.go.jp/jp/it/981110kihon.html)にある以下の一文である。

『我々は今日、産業革命以降の「大量生産・大量消費」を至上命題とする経済社会から、「デジタル革命」による「情報の創造・流通」を基礎とする経済社会への移行、つまり新しい価値へのパラダイム・シフトをまさに目の当たりにしようとしている。』

問題は、それでは『「デジタル革命」による「情報の創造・流通」を基礎とする経済社会』とはいかような社会なのかというイマジネーションにある。

このイマジネーションのたたき台になるかと思うものが上の表である。

今後、時を見ては、この表を検証しながら、『「情報の創造・流通」を基礎とする経済社会』をイメージしていく作業をしていこうと思う(いつになるかは不明だけれども)。

ということで、今日は表の掲示まで。

2000/11/20 (月)   
【役所からの抗議メール(笑)】

> 私のメールの文脈からイマジネーションが沸かないんだろうか?
> 役所みてーだよほんとうに。(笑)

最近の役所も捨てたもんじゃないですよ!

ってイマジネーションが湧かない輩ばかりってとこ、やっぱり役所みてーかなぁ〜。

ケケケ。。。であります。



【福岡の件】

相変わらず日経BPのCALSフォーラムの提出書類はFAXなのだ。
メールで催促よこすぐらいなら、メールに文書貼り付けて送ってくれりゃいいのにねぇ。

そうすれば、FAXでなくともメールでどこからでも送れるじゃないかねぇ。
FAX文書だって、Wordでつくったもんじゃないかい。

私はね、毎日こうして出かけているのだから、FAX送っても見れるわけねーだろうがっていっているのにだよなぁ。(笑)

迷惑なんだよなぁ。仕事の障害以外の何者でも無いんだよなぁ。
何度もいっているんだけどなぁ。

CALSフォーラム運営している方々(断っとくがこれは日経BP社じゃないよ。BPから仕事受けているところだからね)が、一番アナログだなんて笑い話にもなんねぇだろうが。

私のメールの文脈からイマジネーションが沸かないんだろうか?
役所みてーだよほんとうに。(笑)



【Give Thanks!鶴岡】

ももち@あさひ328号です。
本日の山形県鶴岡市での講演は無事終了。

鶴岡の皆様、大変お世話になりました。
ありがとうございます。m(__)m

なにぶん朝9時スタートということと、昨晩、鶴岡の建設業協会の青年部の方々と、きっちりとやってしまったものですから(笑)、エンジンが温まるまでは時間がかかりましたが、私は温まると止まらない原子力発電所みたいな男なので、公演時間は1時間近くオーバー。

相変わらずのお話しではありましたが、何かご参考になるところがあれば幸いでございました。

その後お昼までご馳走になってしまいまして(鶴岡っていうところは海と山のものがある大変にいいところでございます)、私は午後3時26分発の「いなほ7号」で、昨日来ました路を逆戻りしてきたのです。

本日自宅に戻れるのは午後8時頃でしょうか。
明日は、福岡へ移動でございます。


【経済書を読み始める道案内】

昨日の【今週の読書(番外編)】では『日経ビジネスα』を扱下ろしましたけれども、まあ、経済書を読み始めるきっかけ、道案内役というならば、私は以下をお勧めいたします。

『経済学の名言 100 佐和隆光 1997/10/7 ダイヤモンド社』

面白いですよ。

2000/11/19 (日)   
【鶴岡にて】

蕨を11時44分の京浜東北線で出て、鶴岡についたのは午後3時46分であった。
やっぱり4時間はかかるんだなぁ。(笑)

今日は、大宮から新潟までは上越新幹線を使い、新潟から鶴岡までは「いなほ7号」という特急で移動してきた。
たぶん羽越線っていうのだろうか?、この路線は村上駅を超えたあたりから、車窓から見える風景がとても素敵になる。

笹川流れとよばれる海岸線と冬の日本海の荒々しさのコンストラクトは実に見事であって、私はすっかり魅了されてしまった。

それに、日本の原風景のような家並みが覆い被さるように並ぶのだけれども、その風景を見ながら感じていた。「いったいなんなんだろう、この懐かしさは。」

鶴岡駅にはゼロックスの松田さんが迎えにきてくれていた。
私は、多分寒いだろうことを予定して、セーターにフリースという、ほぼ埼玉では真冬仕様で出かけてきたのだが、案の定寒い。(笑)

4時にホテルへチェックイン。
今日は午後6から懇親会が準備されているので、その間、仕事を進めておこう。

ところで、(↓)の【本日の更新】であるが、これを伝える「ももちどっとこむ通信第103号」の配信日を誤ってしまった。^^;

本当は明日の午前中に配信する予定だったのに、本日の午前9時に配信。
なので、ももこむ通信では、既に今日は、鶴岡で講演をするようなはなしになっている。

それは明日なのよね。(笑)



【本日の更新】

桃知@鶴岡(山形県)である。
ダウンロードのページに、来る11月22日、福岡で行われる、日経BP社建設CALSファーラム・福岡で使用するPPTを掲示しましたので、必要な方はダウンロードされてお使いください。



【今週の読書(番外編)】

今週の「とんでも本」
最近出会った「とんでも本」を紹介しようと思う。

『日経ビジネスα 2000年12月10日 日経BP社』

電車の中吊り広告の原田泰造の顔にむかついていたら、そのむかついた顔がコンビニの雑誌売り場のブックスタンドで、こっちをじっとにらんでいたので、とりあえず買って、家に帰ってから、思い切り踏みつけてやろうかと思って買った本。

まあ、冗談はさておいて、これは日経ビジネス判の「デジケン」かと思いきや、小さく「日経ヘルス12月号増刊」とあり、そしてその文字よりも大きく「日経ビジネス編」と書いてある。

ああ、これは。。。だなぁ。(笑)
だいたい中身を読む前から察しはついてしまった。

最初から(つまり生まれから)精神分裂症の本なのだ。
当然中身も精神分裂症気味であり、珠玉混合。

たぶんに若い読者を意識してつくってあるのだろうが、どこをとっても中途半端であるゆえに、かえって入門書としては混乱しているのではないだろうか。

目玉であろう『賢人に学ぶ経済学』では、ジョン・ガルブレイス、ポール・サミュエルソン、チャールズ・キンドルバーガー、ローレンス・クライン、ロバート・ソローの総出演である。

名の有る学者を並べればいいってもんではないだろうが。(失礼である)

こういう人たちを並べるときには、経済学上のどの位置に存在する方々なのかの分布配布図ぐらいをつけておかないとね。わかんない人たちは(多分ほとんどの読者は)混乱する。

そして、『こんな奴が出世する!年収1億円 スパー社員の会社利用術』なんて記事をまじに書いているんだよ。
ああ、ますます分裂する。

その他お題は盛りだくさん(マイクル・クライトンとか村上龍とかね、本当にたくさん出てくるんです)なのだけれども、「広く浅く」が徹底されているせいか、どの記事も物足りないし、そのせいもあって、この雑誌は見事に精神分裂症化していくのです。

経済がらみ本は難しいのである。
こうしてうわべだけをなぞらうような本は、特にその幅を広げると精神分裂を起こす。

それは、経済学というものを支えているものが「思想」という人間の心内にあるものだからであり、その部分に触れない経済の話は、結局、経済のはなしたりえないからなのだなぁ。

頼むよ>日経BP社様

2000/11/18 (土)   
【秋葉原】

久しぶりにData Slimを調達に秋葉原へでかける。

イケ・ショップでは私が最初に購入した頃と比べると約4000円安の15,800円(税抜き)のプライスが付いていた。
わたしゃ、値段はどうあれ、最初から買う目的でいっているのだから、当然に購入。

その上、わたしゃ、用が済んだらさっさとおさらばという人なので、他の店には寄らず秋葉原デパートの二階でお茶だけして帰る。。

秋葉原は土曜日ということもあって、まずまずの人出のようだった。
しかし、あいかわらずというか当然というか、いかにもという方々が多いなぁ。(笑)

絶対に銀座三越や日本橋高島屋では見られない方々がここには沢山おられる。
圧倒的に(♂)が多いのも特徴かな。

これは4,5年前からちっとも変わっていないような気がする。
最近はほとんど行かなくなったジャンクショップなんかはどうなんだろうか。

濃い方々がまだたむろしていたりするのだろうか。

イケ・ショップでは、ついでにData Slim用のケースも探したのだけれどもいいものがない。
オーソドキシーにでも頼んで作ってもらおうかと思う今日この頃である。



【今週の読書】

『市場主義の終焉 佐和隆光 岩波新書 2000/ 10/20』

久しぶりに付箋紙だらけになった本である。
なにしろ家人がその色とりどりの付箋紙の数を見て絶句したというぐらい私には面白い本なのである。

私が、このサイトで紹介する本は、ほとんどCALS、ましてや建設CALS/ECには直接的には関係のないものばかりである。

その上、このサイトもほとんど建設省やJACICのCALSの動向や、ベンダーの動向などを取り上げることは、最近はめっきり少なくなってしまった。

つまり、そういう動向や技術論等は、どうぞ他のサイトへいってお調べくださいということである。

ご存知のように、私の興味はそのようなところ(技術的枝葉論)には無い(それがパラダイムをひっくり返すようなものであればはなしは違うけれども)。

私の興味は、常に、建設CALS/ECという政策が生み出されてきた時代背景の理解と、その時代背景としてのIT革命が公共事業政策(特に自治体のそれ)に及ぼす影響にある。

それは、「パソコンが使えないからCALSには対応できない」という命題に対するアンチテーゼ「パソコンが使えればCALSにおいては仕事が取れるのか(そんなことはない)」への、自分なりの回答を得るためのプロセスである。

『市場主義改革の推進は「必要」であるが「十分」ではない。必要にして十分な改革とはなんなのか。この設問に対する私の答えは、市場主義改革と「第三の道」改革を同時に遂行することにほかならない。市場主義改革の遂行により効率化を確保しつつ、それにともなう「副作用」の緩和をめざす「第三の道」改革による、公共性を重んじる、公正で「排除」のない社会の実現を同時にめざす。これこそが「必要」にして「十分」な改革なのである。』

『同時改革を可能にするには、市場主義改革のもたらす「副作用」を的確にみきわめたうえで、平等、福祉などと、そのままでは市場主義改革の妨げとなりかねない、既成の価値と制度の根本的なパラダイム・シフトをはからなければならない。』

建設CALS/ECが生まれ出てきた時代的な背景は『市場主義改革』を是とする考え方にある。
それを公共事業全般へ適用しようとする意義をまず考えてみるべきだろう。

そこからしか、明日の自社の経営は見えてはこないだろう。



【潜在能力の自由】

昨日の【グローバル・パラドックス】に続いて、このHPを見て勉強しているという方々へのイマジネーションへの宣戦布告第弐弾。(^_-)

先月、とある行政の方々と任意の意見交換会(ようするに酒飲みだなぁ)をしたときのはなし。
「アマルティア・センとCALSってどこでどう結びつくんでしょうか」という質問があった。

これは非常にいい質問であり、本当にこのHPを見ている方にとっては当然の質問だろうなぁと思う。

いうまでもなく、私の興味の対象は自治体の行う建設CALS/ECにある。

それは、ネポティズム的な自治体発注の公共事業の主義が、CALS文脈を取り組むことによって、いかような主義的変化をなしえるのかという興味である。

その変化とは、いうまでもなく、市場主義への公共事業システムのルールの傾きである。

つまり、そこ(CALS)で支配的なルールとは「競争」なのであり、「市場の力」により、発注者としての行政の非効率性、政の不正な関与、民の不正な競争回避を修正することを目的としながら、その結果として、効率的な公共事業の実現を目指すという大義名分を持つ。

しかし、純粋な市場原理はその結果として、敗者の数のほうが勝者よりも圧倒的に多いとい状況を生み出す。すなわち、ネポティズム的な自治体発注の公共事業の主義というのは、この競争から生み出される優勝劣敗を事前に防ごうとする心理から生まれた共存システムだということができる。

一般的に公共事業市場にCALS文脈が導入される問題とは、自治体発注の公共事業の持つ主義である「地場経済の活性化と雇用の確保のための公共事業」と、CALS的な「市場主義による効率的な公共事業」との主義のトレードオフ(結果的には、それは「主義」への公共事業投資量という形になるだろう)の対立ということになるのだろうが、私はその対立軸自体の限界を強く感じている。

つまり、これらの問題は何ゆえの平等なのかというところに論拠を依存しているのだが(その根源的な対立に対して市場主義が圧倒的な強さを持ってきている現状、それがCALSだろう)、それさえも経済効率や所得や雇用というドメインに限定されているきらいがある。

社会主義者たちは「結果平等」を主張しながら、それが社会主義に巣くう非効率の要因であることを自ら証明してみせた。(今の自治体における公共事業目的である「地場経済の活性化と雇用の確保のための公共事業」はある意味社会主義的であり、結果平等にその存在根拠を求めているように考えられる。)

一方「市場の力」に対して限りない信仰を誓う人々は「機会の平等」を主張し、結果の差異を個人の能力の差異で片付けようとする。(CALSは極めてこの市場主義的な考え方にその存在根拠を求めている。)

しかし、『少なくとも所得水準が一定レベル以上に達した先進国においては、平等・不平等を量的にではなく、質的に再定義する必要がある。さもないと、平等な社会を実現するための手段としては、税制と福祉による所得再分配にしか有効な手立てがなく、高い経済成長率をもはや望めなくなった「成熟化」した先進国の財政に、重い負担を強いることになる。のみならず、「経済効率化のためには、大きな不平等が不可避だし、また必要でもある」という市場主義者の平等市主義批判に反論しがたくなる。』(『市場主義の終焉 佐和隆光』)

ここにおいてセンが我々に提示するメトリックこそが「潜在能力」なのである。
それは平等・不平等の質的な再定義に他ならないのであり、自治体が行う建設CALS/ECの主義を考えるにはは、十分以上の示唆を私に与えていることはいうまでもないということである。

2000/11/17 (金)   
【グローバル・パラドックス】

『グローバル・パラドックスとは、世界経済が巨大化すればするほど、最末端の活動組織(パーツ)が勢いを増し、強力になっていくことである』(『大逆転潮流』 ジョン・ネビッツ)

経済のグローバル化は、ガバナンス権限の国家集中を確実に破壊していく。

『グローバリゼーションもまた、決して一方向的ではない。国境を越える動きがあれば、他方には、国内の地方自治をおしすすめるとおいう双方向の力学を、グローバリゼーションはその内に秘めている。』(『市場主義の終焉 佐和隆光』)

まさしく、地方の時代がはじまろうとしているということだろう。
それはグローバリゼーションの中の最末端パーツとしての自治体の勢いの増加としてである。

私の自治体建設CALS/ECの提案の根拠はここにある。
つまり、国の行う建設CALS/ECと自治体の行う建設CALS/ECは「均質化」の方向に進むようで実は均質化を拒否しつづけるだろうということである。

それは、国の行う建設CALS/ECと自治体の行う建設CALS/ECは、データ標準こそ同じものである必要はあるが、その達成目標は異なるということである。

例えば、建設省のいう建設CALS/ECは、2004年をもって直轄工事のCALS化をいうが、自治体の行う建設CALS/ECが、例えば2010年を持って、全ての工事をCALS化するという時、地場経済振興の問題、雇用の問題等、情報技術以外の実施必要条件(地政学的な差異の考慮)を解決する必要がある。

逆説的には、それらの諸問題の解決ができなければ、自治体建設CALS/EC(CALS文脈による公共事業調達)は実行不可能であろう。

CALSは行政への市場主義の導入に他ならない。つまり、優勝劣敗の仕組みである。
建設CALS/ECは、配分ルールを良しとする公共事業システムへ競争のシステムを持ち込む結果となる。

結果として多くの敗者を生み出すことになるだろうが、問題は敗者の救済にある。
配分ルールによる公共事業が敗者のためのセーフティネットとして存在し続けるべきだとする理由がここにある。

これは、敗者復活を可能とするための社会的費用負担(敗者への教育費、失業保険等)よりも、ある一定の配分ルールによる公共事業を続けることの費用のほうが、社会全体としては費用負担が軽いという論拠による。

理解されるべきは、このような考え方も市場主義者によって準備された文脈であるこということである。
そして、この文脈が想定している建設業従事者とは、建設業以外の産業へはシフトの難しい労働者を想定している。

すなわち、ここにおける論議は、その予算が敗者復活を可能とするための社会的費用負担を超えない範囲とはというところに終始する

ここにおいて自治体の行う建設CALS/ECの取組みはより重要な意味を持つ。
それは岐阜県の例を持って説明することが可能だと考える。

岐阜県の行う建設CALS/ECは、建設CALS/EC自体が単独の取組みとして存在しているものではない。
それは梶原知事のいう「情場」概念から、電子政府の実現→自治体建設CALS/ECの実現という流れを持つ。

特筆すべきは、その文脈の中に地場建設業従事者への「教育」への視点を持つことである。

「情場」としての岐阜県は、IT革命による新しい地場産業の創出を行うための政策を優先させている(ソフトピアジャパンのインキューベント施設等)。

さらには、IT産業の誘致に対しても他の自治体にさきがけて、IT産業が進出しやすい環境(政策的、物的)を整えている。

これらは、新しい雇用の創造を期待しているのだが、ここにおいて、岐阜県の行う建設CALS/ECが建設業界への情報教育の視点を持つ意味が理解できるだろう。

『世界経済が巨大化すればするほど、最末端の活動組織(パーツ)が勢いを増し強力になっていく』
逆説的には、経済のグローバル化に対応できない最末端のパーツは、その存在はますます希薄になっていくということだ。



【130,000ありがと】

名古屋での電脳セミナーを追えて、久しぶりに西川口の駅に立つ。
あいかわらず酒くせー駅だし、駅前ではちんどん屋がお出迎え、ハードボイルドな街だ。(謎)

本日の電脳セミナーは大失敗。(笑)
遠隔地への配信関係のトラブルから30分遅れで開始。

楽しみにしていたナチュラルヘアーズがうまく配信されてこなかったし、何よりも私はテンションではなす人なのでねぇ、調子が狂うんですよ。

なもんだから、「CALSはレーガン・ブッシュ保守党政権下の保守主義手な政策で生まれた。」
「つまり、行政に市場主義的な考え方を持ち込んだということ。」

なんていうおぞましいはなしから初めてしまった。(笑)
修行がたりない。

ところで、めでたく130,000アクセスは、松山の菊地さんがGET。
「ありがと」(美空ひばりの口調で読んでください)

ところで、いろんな方にお会いすると、決まったように「ホームページで勉強させていただいております」って声をかけていただける。

それはそれで嬉しいのですがねぇ、皆さん本当に「勉強しています?」。
っていうか、行間を読んでおられますでしょうかねぇ。(笑)



【もうすぐ130,000】

もうすぐ130,000アクセスです。
130,000GETの方は、迷わず店主へメールですね。



【アフロヘアーズ】

昨晩は名古屋泊。
本当に発作的になのだけれども、新栄のクラブダイヤモンドホールまで、ダンス☆マンのLIVEを見に行く。

午後6時半過ぎに会場へ出向くと、当日券(4800円)が買えたので、演奏が始まる8時までの間、近所のうどん屋で味噌煮込みを食べた。

食べながら、最近熱中している『市場主義の終焉 佐和隆光 岩波新書』を読む。

これは後日「今週の読書」でも紹介する予定だが、私が今年出会った経済書の中ではベスト5入りは間違いなしで、最近は風呂の中でも読んでいたりする。(笑)

味噌煮込みをすすりながら、うどんやにくる前にローソンで調達した付箋紙がみるみる減っていく。

さて、食事の方はというと、ビール1本をつけたのだけれども、なにか物足りなくて、かっぱ巻一人前追加。
なぜか、うどんのメニューと寿司のメニーが一緒にある不思議な店なのだ。

結局、合計2,100円也。
食い過ぎだよなぁ。

LIVE会場は椅子なし。チケットにはドリンクなしって書いてあったのだけれども、しっかりビールは売っていて、当然に生ビール一杯を飲みながら開演を待つ。

LIVEは午後8時から10時過ぎまで、怒涛のダンスパーティだった。
私も若い人たちに混じって「踊って」きた。^^;

若い人たちって書いたけれど、ダンス☆マンの選曲の妙もあって、ファンには結構年配の方々も多く(っていっても私より年上の人は多分いなかったなぁ)、500人ほどのオーディエンスの中には、なんかその昔は(つまりサタディ・ナイト・フィーバーの頃)結構バリバリ言わせていたような方々がチラホラ見受けられたのは嬉しかった。

ダンス☆マンのLIVE会場だもの、当然にアフロヘアー(のかつらをかぶった)の方々が沢山。
私はそれを見てナチュラルヘアーズを思い出していた。(笑)

ずっと立ちっぱなしのLIVEだし、暫くぶりに体を動かしたものだから(盆踊りのようにね)、そこかしこが筋肉痛で痛い。
しかし、久しぶりに怒涛のベースラインが腹に響いて心地よかったなぁ。

代わり映えしない退屈な出張の日々が、すこしだけ違って見えた夜だった。

2000/11/16 (木)   
【本日の更新】

【オープンセミナー】のご案内に、12月8日 岐阜県大垣市ソフトピアジャパンでの特別講座を掲示しました。
これは、かなり革新的且つ実践的な考え方で行うセミナーで、私がいうのもなんですが、参加費の5,000円は安すすぎるぐらいだと思っています(って、それは受講された方々が決めることなんですがね。(笑))

詳しくは、こちらから→■21世紀を生き抜く中小建設企業 Ver.2 ネットワーク構築セミナー 
               「戦略的な情報化とそれを実現するイントラネットの実践」


【電脳セミナー最終回】

明日(17日)の名古屋での電脳電脳セミナーの変更について最終確認のメールが届く。(↓)

10:25    ナチュラルヘアーズ 大阪より前振り名古屋へ呼びかけ
10:30過ぎ 桃知様講演開始
12:30    終了予定

セミナー場所
吹き上げホールではありません。ご注意ください。
名古屋ダイヤビルディング2号館6階
名古屋市中村区名駅三丁目15番地1号

危なかった、会場が変わっていることを知らなかった。^^;
どうやらナチュラルヘアーズさんは大阪から電話線に乗って(当然画像付)やってくるようですねぇ。

そして、アリババさんからメールが届く。
ももちさん、アリババです。

本音としましては、名古屋に行きたかった。ものすごい行きたかった!
しかしながら名古屋会場と並行して行われる大阪会場は私の本拠地 持ち場を離れる訳には行きません。
ご容赦下さい!!
しかし、HP上に私のメールをアップされるとは、真のJokerですねぇ!
失礼のないようにと、ネタに気を遣っていましたが必要なかったみたいですね。
ネタ元に戻します。

アリババ(やっぱり男前)

しかし、熱い男やなぁ。(笑)

2000/11/15 (水)   
【アリババさんからお手紙着いた】

ご無沙汰しております。というかはじめましてと言うべきか・・・。アリババ(ナチュラルヘアーズ)でございます。
来る17日の建設電脳図鑑ドットコムにおきまして、私たちナチュラルヘアーズは桃知様の前座という大役を仰せつかっております。ろくに仕事もせず、ネタばかりを考えており、おかげで今月の営業成績はご想像にお任せのレベルに達しております。
少々辛口(卑猥ネタあり)をと考えておるのですが、桃知様が笑いというものをご存知であり、2億5千万人いるナチュラルヘアーズファンのお一人と確信してのネタであります。
先にお詫びを兼ねてのご挨拶でした。

BY アリババ(男前の方)

おお、イヒョーをついたことしてくれるじゃないかい。
これは挑戦状だなぁ。(笑)

名古屋の電脳セミナーに参加される方々は得しましたねぇ。
私もナチュラルヘアーズ対策を考えなくてはなりますまい。(笑)



【岐阜にて】

昨日はホテルアソシア高山リゾートにてセミナー。
ご参加くださいました皆様ありがとうございました。m(__)m

そして、山下先生、キャデッシュの皆さん、お世話になりました。
亀井先生ご苦労さまでした。

会場でPHSが使えない、アナログ回線も使えないというアクシデントがありましたが、皆様の知恵と根性でその障害を乗り越えたことは素晴らしいことでありまました。

ビジネスルームのFAX送信回線を使うなど、皆様以外の誰が思いつくでしょう。(ホテルの人間は思いつかなかったですものねぇ)
お蔭様で「Win-Win」でございました。

セミナー終了後、特急飛騨で岐阜まで移動。
移動中、飛騨のグリーン席の音楽サービスに「ちあきなおみ」があるのを発見。

イヤホン(っていうがちゃんとステレオのヘッドホン)を290円で購入して聞いてみた。
「喝采」を聞いた。私が小学生の頃のヒット曲だけれども、いまさらながらいい曲だなぁと思う。

岐阜へ到着後、MSの平野氏とはりはりなべを食べながら打合せ。
建設業界をずーっと見回してみる。

時代文脈をどう読むかという視点の持ち方によって、施策はさまざまに変化するのだが、その視点を一人よりは二人、二人よりは三人と、相互作用的に共有できることは「Win-Win」モデルの鉄則である。

本日は、岐阜県建築士事務所協会さんで打合せ。
22日福岡での仕事の打合せです。

2000/11/14 (火)   
【DataSlim2がない】

昨日は新宿から高速バスで高山入。5時間30分かかりますが、車窓から見える世界は変化が激しいので、そんなに飽きなくこれます。
今回は紅葉がきれいだろうという目論見だったのですが、うとうとしていてよくわからなかった。^^;

高山着後、予定通り、高山管設備工業協同組合の皆さんと打合せ。
デジタルコミュニケーションができているので、打合せはすぐに終わる。
12月2日は宜しくお願いいたします。m(__)m

その後ホテルへ戻り、締め切りが迫っている原稿に着手。
が、本日のセミナーの主催者様との懇親会のため作業中止で、その後は高山流お酒飲みの時間。

飲む前は、なにか体がだるくて熱っぽかったのですが、飲んだら元気になってしまった。(笑)
本日は、午後から2時間30分ほどの予定で講演をさせていただきます。
宜しくお願いいたします。m(__)m

さて、先ほど気が付いたのですが、私のPCコンパニオン、DataSlim2がどこかへいってしまいました。
どこへおいてきたのでしょうか。

新宿駅の改札をイオカードで出るときにフリースの胸ポケットから出し入れしたのが記憶にあるのですが、その後がわかりません。
多分バスの中でしょうねぇ。(T_T)

DataSlim2は買えば何とかなるのですが、DataSlim2を入れていたケースが問題なのです。
そのケースは先代のDataSlimに標準で付いていた皮製のもので、定期入れのようなものなのですが、これが移動する私にはとにかく便利だったわけですねぇ。切符入れとして。

本日は、午前中ホテルで書きかけの原稿を脱稿する予定。
午後から講演をこなして、夕方の特急飛騨で岐阜へ移動します。

2000/11/13 (月)   
【今日は高山まで移動】

本日は高山まで移動。
明日(14日)に高山で建設業向けのセミナーがあるのだ。

ジョイントは、美濃加茂のプロジェクトでお世話になっている行政書士の亀井先生。
なかなか粋なはからいではあるなぁ。これはいけるなぁ(って自分でいってどうするんだ)。

今日の予定は、夕方に高山管設備工業協同組合さんと打合せ。
北海道のある事業者団体さんから情報化先進地の見学先選の依頼があったので、岐阜県においでいただくことにしたのだ。

その岐阜県での研修の一つに高山管設備工業協同組合さんの見学をセットしてみた。今回はその件についての改めてのお願いと打合せをする。

しかし考えてみるとこれはすごいことだなぁ。

今から約2年ほど前に、高山の皆様と初めてお会いしたときには、こんなになるなんて夢にも思っていなかった(笑)。
高山管設備工業協同組合さんの熱心な取組み姿勢には、いまさらながら頭が下がるのですねぇ。m(__)m

打合せが終わると、明日の主催者様との懇親会が準備されていますが、今日はあまり飲めないですなぁ。
まだまだ体調はよくないのです。

明日、高山の仕事が終わると岐阜へ異動です。
岐阜には二日ほど滞在して、その後名古屋へ。

名古屋でセミナーを一つこなして自宅へ戻りますが、まもなく師走というだけあって師匠は走り回っておりますねぇ。^^;
というところで、それでは長旅いってまります。

こういう時っていうのは、移動中にどれだけ仕事をこなせるかが鍵ですなぁ。

2000/11/12 (日)   
【品確法】

あまり時間がとれないのだが、「住宅品質確保促進法」品確法の概要を勉強している。
Webで検索しただけでもこれについては沢山のサイトがあるし、お会いする関係する業界の方々からもいろいろとご意見をいただいている。

この法律は、建設CALS/ECとは直接関係するものではない。
しかし、民間住宅という市場を支える中小工務店の皆さんにとって、この法律がデジタル化のフックとなりえるのか?というのが私の興味の対象である。

この法律は
1・可否担保責任の特例(10年保証)
2・住宅性能表示制度
3・分賞処理の体制整備・性能評価の体制整備
から成り立っている。
そしてこの法律自体は、義務付けはない任意制度ではある。

しかし、この法律が消費者保護を大前提としている立場から、多くの新築ユーザー(この法律は新築物件だけが対象なのだ)が、工務店(に限らず新築住宅提供メーカー)に対して、この法律の履行を要求してくることは確実だろう。

それは、住宅を選ぶ際の全国共通のメトリック(ものさし)の出現を意味する。
当然にドメインは新築住宅である。 
  →ドメインとメトリックについては2000/09/28の店主戯言を参照されたい。

そのドメインの中で、ユーザーは、初めて共通のメトリックを持つことが可能となったと理解すれば、その権利をみすみす放棄するほど寛容なユーザーは、そうは存在しないだろう。

「うちはそんなものはなくてもしっかりしたいい住宅を建てている」という主張もあるだろし、現実にそうではあろうが、それはあくまでも売り手側の主張であり、買い手側の主張ではない。

商売の鉄則はWin-Winモデルにしかない。つまり、売り手側も買い手側もWin(勝利)するような商売しか繁栄は約束されていないとすれば、この法律が(この法律に対応できない)中小の工務店に対して及ぼす影響はいかほどになるのだろうか。

例えば、その対応できないという部分が、法律に定められた書類を作成するための専門的な設計力や企画力のようなものであるとすれば、この部分は可能な限りデジタル化し簡略化できないのだろうかと考える。

それは在来工法を主とした工務店の施工能力が、この法律によって軽視されることへの私の不安でもある。



【本日の更新】

主観リンク「建設CALS塾」(分類 U)を追加しました。

2000/11/11 (土)   
【今週の読書】

『一橋ビジネスレビュー 季刊 SUM.-AUT 48巻 1-2合併号 2000/09/25 東洋経済新報社』

一橋ビジネスレビューが新創刊された第一発目。
内容は濃い。私は移動時にいつもバックにいれているのだが、なかなか読み終わらない。つまり読み応えは讃岐うどん級である。

編集後記で、米倉教授がこう書いている。

短期的な情報やノウハウもののビジネス誌は毎日、毎週巷にあふれている。それらに対して本誌はあえて季刊発行を方針としている。3カ月かけてじっくりと読める論文を掲載するためである。それは読み通すのに多少のエネルギーはいるだろうが、3カ月やそこらでは古くならない論文を集めたことも意味する。

本号の特集は「21世紀の経営システム」
私のごひいき中谷巌氏も当然に登場。


【方向性】

福井コンピュータの小林社長からいただいた旬のもの「せいこがに」を朝からぱくつく。
うまいっす!。(^o^)丿
社長ありがとうございます。m(__)m

さて、日刊建設通信新聞2000年11月9日号によれば、『建設行政一体のIT政策 来月に行動計画策定』だそうである。

建設CALS/ECなど個別の事業、施策に対応したハード、ソフトの整備では限定的になっていることを踏まえ、建設行政全体が共通の現状認識と目標を持ちIT政策展開を実施するために策定する。

IT政策展開という抽象的な表現では、その内容まで考察することは難しいが、これは前向きな姿勢として評価されるべきなのだろうし、そして、現行の建設CALS/ECが「限定的」であるという評価も正しいものだろう。

建設CALS/ECの閉塞間の原因は、他の建設政策との整合性のなさにある。これらが今後トータルかつ有機的に一つの方向性を持つことは絶対に必要な行為であり、避けては通れないものだと考える。

→電子政府の実現
  →建設行政一体のIT政策
    →建設CALS/ECの実現

という文脈が、ようやく形になろうとしている。
そして、このことは、建設CALS/ECが自らの機能の幅を広げるチャンスでもあろう。

その意味では、成立間近な「公共工事の入札および契約の適正化の促進に関する法律案」もその存在意義を大きくするだろう。

それは、対地方自治体の行う建設行政という部分でなのだが、この法律は、CALSの持つ「調達概念としての哲学」を再評価することを後押しすることになるだろう。

→電子政府(地方自治体)の実現
  →建設行政一体のIT政策(地方自治体)
    →自治体建設CALS/ECの実現

つまり、地方自治体までを含めた公共事業に対した入札の適正化の義務付けの法律化と、建設行政一体のIT政策が同時期に出てきたところに、今後の建設行政全体が進もうとする方向性、公共事業が進もうとする方向性が見えると考える。

つまり、キーワードは間違いなく「IT革命」だということであり、建設CALS/ECはIT革命による公共事業の変革作業の一つの現象として、その存在意義を再確認することになるということだ。

2000/11/10 (金)   
【私が風邪をひいた理由】

静岡から帰って、そのまま川口のマッサージへ向かう。
混んでいたので、川口そごうの4Fの喫茶店で時間をつぶしことにした。

午後4時をとっくに少し過ぎているというのに、なぜかお婆で混んでいる。
いやみったらしく、「手前ら、こんなところで油売ってねーで、さっさと家へ帰って夕餉の支度でもしろってんだ」と心の中で叫ぶ。^^;

喫茶店でメールの整理。

風邪の方は治りましたか。
mmwの前日、早くホテルに帰りたがる桃知さんを止め、
遅くまで付き合わせた私が原因と大反省しております。
高山人は、飲みに行っても高山時間かな?

ああ、蘇ったぞ!
そうだ、そうなのだ。

全ての体調不良はここからきているのだよ(笑)

しかし、理由はそれだけではない。
ここに同席していた「一人の酒豪(♀)@東京から取材できた」の存在を忘れてはならない。

高山で酒を飲むときには、最初からペースを上げてはいけないという鉄則があるのだが、あの日、私は、「一人の酒豪(♀)@東京から取材できた」のあまりに見事なのみっぷりに、自らのペースを忘れてしまったわけだ。

そうなると、私はシドニーオリンピックの女子マラソンの市橋有里選手状態なわけで、もう完走することで精一杯だったわけだなぁ。

そうなると「一人の酒豪(♀)@東京から取材できた」は岐阜の英雄高橋尚子なわけで、国民栄誉賞に適うわけもなく、私はあえなく惨敗。

その後遺症は、延々と今も残っているわけで、この責任はどうしてくれるんだっていってもね、それは私の日頃の鍛錬が足りないからだと。

求む、小出監督。


【It's just imagination they lack】

大阪独演会の先行予約一通。
誠にありがとうございます。m(__)m
お一人でも参加者がおれば、わたしゃ張り切って参ります。

本日の静岡での講演の感想が早速届く。
誠にありがとうございます。

11月10日静岡でのセミナーを受講させて頂きました。
 今、他のセミナーの合間を利用して、メールをしています。
店主様のおっしゃられたように、期待ハズレのセミナーでした。
しかし、私にとっては良い意味での期待ハズレでした。感謝!
 今日のセミナーでは店主様の発言にムカツキ、喜び、悔しくなりと、血圧にけして良いセミナーではありませんでしたが、今はパワーが沸いています。
私は、工務所という便利屋(建築、測量、調査士、行政書士、不動産)の3代目として生まれました。(実際に手伝いを始めてから2年が経過しました)
 そしてこの2年間常に考えていたことが店主様が何度も繰り返しておっしゃられていた、「コアコンピタンス」だったのです。
 うれしかったです!でも悲しかった。(私が今持っていないから?)
それはともかくとして、とても有意義な時間でした。有難うございました。
 だらだら書いてしまいましたが、またこの後、店主様のHPを見させていただきながら今日一日の整理をさせて頂きます。

乱文お許しください。本日はありがとうございました。

嬉しいこともあれば、なんだか考えさせられるメールも届く。
これ(↓)は、ももこむ通信で配信しようかどうか悩んだ末に結局配信。

【It's just imagination they lack】

And after it rains
There's a rainbow
And all of the colors are black
It's not that the colors aren't there
It's just imagination they lack
Everything's the same back
In my little town
("My Little Town" by Poul Simon)


以下、読者様よりのメールです。○○は固有名詞なので一応伏字としました。

以下引用--------------------------------------------------------------------

建設CALSとはそういう物なのか?

○○でお世話になりました、○○です。
○日、○○で○○○○ ○○○○○○様(桃知注釈 つまり建設業界団体の偉い人)と意見交換会がありました。

曰く、CALSが進めば、デジタルカメラでいくらでも不正処理が可能となり大変な事になる。益々品質低下を招く。以上のような事をおっしゃっていました。
CALSってそんなことなの?という思いです。

これだけ厳しさを増す業界にあって、いくらでもランニングコストを下げていきたい思いは一緒でしょう。

けれどそれは不正処理までしてなされていくものではなく、現場においてさまざまな情報のやりとりのなかで、少しでも現場管理費を下げていく。現場代理人のあらゆる役割のなかでコスト縮減を可能とする手段だと思います。

建設CALSは、零細企業ほど、情報システムを確立することによりランニングコストを下げる手段として大いに期待できる物だと思います。
そんなデジタルカメラごときで建設省に物申すな!という思いです。

桃知さん、意見を聞かせて下さい。店主戯言の中でもけっこうです。

引用終了--------------------------------------------------------------------

現在進行している(ように見える)建設省の建設CALS/ECを、その現象的な部分(例えば、電子入札や電子納品です)だけでとらえてみれば、建設業界のお偉い様の意見もまんざら間違いじゃぁないのかもしれません。

つまり、建設業界のリーダーシップを担っておられるような方でも、今の建設省のいう建設CALS/ECは、そんなのもの(既存業務のデジタル化)としか思えないのでしょう。

その中でしか将来をイマジネーションできないので、この程度の理論展開なのではないでしょうか。つまり、

 →建設CALS/ECの実現
  →デジタルデータの氾濫
  →デジタルデータ改竄の可能性
  →品質の低下
 →建設CALS/EC反対

これをもって建設省へ意見しようというのも甚だまとはずれであることも確かです。
もし建設CALS/EC反対をいうなら、その理論的根拠は以下ではないでしょうか。

 →建設CALS/ECの実現
  →公共事業へのCALS文脈(市場原理)の導入
  →工事発注の地域要件の限界
  →地場経済の振興と雇用の確保の公共事業の減少
  →地場型中小建設企業向け市場の減少
 →建設CALS/EC反対

IT革命なんて、自分には関係のないことだとずっと信じていたいのでしょうし、CALSの文脈なんて聞きたくもないのはわかりますが、業界を先導する方々の理解不足というのは、結局建設業界の利益にはつながらないのではないでしょうか。

以下、KEN-Platzニュースメールから、藤川記者の編集後記を勝手に引用。

以下、引用----------------------------------------------------------------

 日々、目先のことにとらわれて、将来の大きな流れを読んだり、世の中全体をと
らえたりすることを、ついおろそかにしてしまいがちではないでしょうか。自分で
は最近、そのあたりをよく反省するようになりました。
 例えば、IT革命と言われるなかで、なぜ情報化が必要なのか、それによって世の
中がどう変わるか、だから自分はどう動かなくてはいけないのか、を自分で考えて
言葉にしている人は、かなり少ないのではないかと思います。ある建設業の情報化
コンサルタントの人は、IT革命を「ものを大量生産・大量消費する時代から、情報
を創造して流通させる時代へと、価値が移行する」ことととらえていました。建設
業界の人がこれまで永遠不滅だと思っていた「メシの種」は急激に減り、情報の流
通が価値を持つ時代になる、そのなかで業界の人間がどう生きるべきかを考えなく
てはいけない、と言っています。
 建設CALSなどに関する数多くの論者のなかで、その人の言葉は力を持って聞こえ
ます。その理由は、IT革命という現象を解きほぐして、その上での戦略を訴えてい
るからだと思います。こうした人に刺激を受けながら、自分のしていることの位置
づけや戦略のようなものを、もっとしっかり考えなくては、と思うこのごろです。
                               (藤川)
以上、引用終了--------------------------------------------------------------

無断借用のお詫びに宣伝。^^;

 >>建設総合サイトKEN-Platz
   http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/
 >>建設現場情報局
   http://info.nikkeibp.co.jp/genba/index-kenplatz.html



【大阪独演会】

昨晩は本日の建設電脳ドットコムの主催者様に「いわし」づくしでご馳走になる。
黒いはんぺんは不気味だがおいしいし、いわしの蒲焼なんか始めて見た、食べた、うまかった。

そうそう、大東町の地酒「開運」もいただきましたよ。>竹下さん。
(謎な話しですなぁ)

さて、本日は静岡のツインメッセで午前10時30分から2時間の講演です。
考えてみたら静岡県でオープンの講演をするのは初めてなんです。

今日の講演は京都へも配信されます。
それにしても、参加者一覧を拝見すると、北海道からの方がいらっしゃる。

私の講演は密航者(その昔、みちのくプロレスを東北以外から見に来る人たちをこう呼んだのです。知ってます?知っているわけないですよねぇ)が多いのですが、北海道から静岡というのは交通手段を考えるとなんとも凄すぎです。

これはね、やっぱりインターネットの影響っていうのが大きいのでしょうけれども、バーチャルの世界で勝手に出来あがっている私のイメージっていうのは、どんなんなのでしょうか。

それがね、胡散臭い現物を見るとどうなるのか?
えらいギャップがあるんじゃないかと思っています。(笑)

さて、好評だった「東京独演会」に続き、「大阪独演会」っていうのを計画中です。
大阪では、あのナチュラルヘアーズ(アリババとサイババ)とのジョイントを実現したいなぁと考えているところなのでした。

こうなると、いったいなんの会合(あえて「会合」ですね)なのかわからないですねぇ。
情報化とかITとか、ましてやCALSなんか一言も出てこなかったりして。(笑)

ということで、大阪独演会の段取りも進めますので、皆さんお楽しみに(って、いったい何人さんが楽しみにしているかははなはだ不安ですなぁ ^^;)。

2000/11/09 (木)   
【静岡にて】

大東町の戸塚建設さんの取材同席を終えて、掛川から静岡まで「こだま」で移動。
北口のホテルアソシア静岡ターミナルにチェックインしたところ。

取材という第三者の目が入ると、自分では気が付かなかったところが見えてくる。
やはり、複数の人から意見をいただくということはよいことであるなぁ。

「相互作用」というのでしょうが、開示されたデータは人目に触れることでその価値が何倍にも膨らむことを感じる。
そして最終的には情報を開示した元へその利益は戻るんだなぁとしみじみと思うのであった。

明日は、静岡で講演。
朝が早いので、今日は早く休まなければと思うのですが、これから主催者様と一献の予定。

明日の仕事が終わると、移動からちょっと開放される。
ものかきモードへ変身です。

メールの返事が遅れている皆様へ。
明日の夕方以降、怒涛の返信メールが届くと思いますので、今しばらくおまちください。



【いびきはタバコより始末がわるい】

今、掛川に向かう「こだま」の中でこれを書いているのですがね、私の斜め後ろの席に、モノスゴーイ「いびき」の主がおられまして、車内は騒然としているわけです。

もう野獣が車内に一匹いるような状況ですねぇ。
本人は気持ちよさそうに寝ているわけですから、ますます周りの人間はイライラが募るのです。

私は、移動は禁煙席を使います。
それはね、ヘビースモーカーの私でもね、やっぱり公衆の集まる場所、特に移動手段の中ではタバコの煙は迷惑だと思うからなのです。

しかーし、「いびき」はタバコの煙より始末が悪い。
私は「嫌いびき権」を主張したい。

JRは禁「いびき」車を準備しろ!
「いびき」をかくときは、周囲に一言声をかけてからにしろ!

車内では「いびき」はマナーモードにしろ!
ペースメーカー等の機器に悪影響を及ぼす可能性があるから、車内では「いびき」のスイッチを切れ!



【改めて東京独演会の御礼】

昨晩は、疲れていたのと、お酒が効いていまして(^^; 、(↓)のようなつまらないことを書いております。
改めて、昨日の東京独演会に参加くださいました方々には厚く御礼申し上げる次第です。m(__)m

そして、会場設営から懇親会の準備まで、何からなにまで準備くださいました福井コンピュータ東京営業所さんにも深く感謝申し上げます。

東京独演会は、東京と埼玉の方のためにというのが、その開催理由だったのですが、昨日いただいた名刺を見ると、なんと八戸の方がいらっしゃた。長野県の飯田からおいでの方もおられる。

そしていつもの小林社長は山形から。
まったくありがとうございますなのです。m(__)m

東京独演会は私の営業活動ではありません。
つまり、まったくのボランティアであって、私は別にギャラがいただけるとか、新しい関与先を増やそうとか、そういう誘引でやっているわけではないのです。

当然にノーギャラで私の営業は一切ありません。

このあたりはなかなかご理解いただけないかも知れませんが、本当に私はしゃべりたいだけなのですね。
ですので、セミナーでもないし、講演会でもなく「独演会」なのです。

私自信の「勉強会」といってもいいです。
ですから伝えたいことはなにもありませんし、ましや「答え」もないような話しなのです。

あえて「「答え」を求めるとすれば、それは話しを聞いていただいた皆さんのイマジネーション次第、ご自分の想像力の中にしかないのですよ。

つまり、昨日の独演会っていうのは、聞いていただいた皆さんのイマジネーションへの挑戦だったわけでね、いうならば想像力の喧嘩売っているわけです(笑)。

そういうわけのわからない話しを聞く四時間という時間を共有していただけた皆さん、なにか思うところがございましたら、どうぞ、デジタルコミュニケーションで意見交換といきましょう。

早速、小林社長はご自分のサイトで感想をかいてくれました。
こういうのは、結構嬉しいものなのです。

2000/11/08 (水)   
【独演会】

恵まれない東京都民と埼玉県民のための「東京独演会」を終えて自宅にかえる。

私はね、今日は6時半起きで岐阜から東京へきているわけで、それも昨日は郡上の皆様ときちりと飲んでいるのでね、それは体調はボロボロなわけです。

でもね、それは私はプロですから、4時間はきちんと仕事をするわけでね。
本日のテーマである「四時間の講演内容はなにも心に残らない」は見事に達成できたかと思うのです(笑)。

しかし、これ(↑)さえも、実際に私の話しをお聞きになられた何人さんが理解できたかと思うと、はなはだ心細いのですねぇ。

はっきりいえば、私の話しを聞いて理解できるというのは初心者さん(なんの初心者かというと桃知の初心者ですねぇ)ではほとんど無理なのですねぇ。

わかったつもりでも、ほとんどは理解できていないのです。
それはね、イマジネーションっていうところと、コミュニケーションという部分での共有感みたいなものなのですねぇ。

2000/11/07 (火)   
【ラテン系】

岐阜へ向かう新幹線の中でこれを書いています。

昨日お会いした方のお一人、日本ソフトの栗原さんが、早速ご自分のHP(「今日も爆進! 代表の徒然・日暮し日記」 しかし、なんていうタイトルだ)で私のことを書いておられた。

曰く、「大変エキサイティングでおもしろい方」とのことである。

私の義理の妹曰く「血の沸騰している人」という私評もあったが、「大変エキサイティングでおもしろい方」というのも同系列の評価なのだろうなぁと思う。
つまり、私はラテン系。

確かに、こういう表現を見ると、私はラテン系の血の熱い陽気な奴だと皆さんは想像されるのかもしれませんが、先日書いたとおり、私は中島みゆきを好んで聞く「根」はくら〜い奴なんです。ほんとうは。(笑)

しかし、私の今日のいでたちは、完全にシドニーオリンピック開会式でのイタリア選手団を意識している(皆さんは覚えていますか?。しかし、オリンピックなんてあっというまに過去の出来事になってしまいますねぇ)。

これは確信的行為であり、意識してそうしているのだから始末が悪い。
つまりラテン系を目指している。

人様から私への評価も、ラテンな人である。
そういう意味では、私の自己カモフラージュは確かに成功している。

が、本人だけは、心はくら〜い日本人だと信じ込んでいる。
こういうのは、始末に終えないというとりも、分裂症なのである。分裂気味ラテン症候群とでも名付けてやろうかと(笑)。

2000/11/06 (月)   
【ごめんなさいな】

新宿で打合せ。
23時帰宅。この更新もぎりぎり。

明日は郡上(岐阜県)まで出張。帰りはあさって。
ということは、岐阜から直接東京独演会へ向かわなくてはなりません。

明日は早いので、今日はこんなところで失礼さしてください。m(__)m

2000/11/05 (日)   
【初心忘れるべからず、というような本】

『なぜ日本企業では情報共有が進まないのか 田坂広志 1999/02/10 東洋経済新報社』

これは、特に今週の読書というわけではないのですが、やっぱり時々読み返す本としてはいいわけです。
また、イントラネットを構築している会社さんで、どうも情報共有がうまくいっていないなぁと感じられる方々には必読の書かもしれません。

私のコンサルテーションでも、基本的にはイントラネットの構築を前提としていますが、イントラネットの構築(つまり技術的な部分)には、そんなに注力はしていないのです。

通常の会社さんにおける問題は、そのような情報システムを構築してからにあるわけです。
つまり、一人一台のパソコンを導入した。電子メールもイントラネットも構築した。
でも、誰も情報発信をしない。

そいうところから、自社の企業文化というか自社の組織的な問題を直視し見直してみる。
なぜ、うちの会社では情報共有が進まないのか。
そのような作業(つまり情報化の取組みそのもの)の遇直な繰り返しを提唱しているに過ぎません。

そのような意味では、この本も私のコンサルテーションも、道具(IT、具体的には全社的なイントラネト等)の存在を前提としているという意味では、相手を選びます。

パソコンをいつ導入しようかとか、3年後に一人一台の体制を実現しようとか、情報化は世間の動きを見て等というところで悩んでおられる会社さん(言い方をかえると、この本の言っているところで苦労している企業を、なんでそんなに苦労しながらそんなことをやっているだと、その苦労の意味が理解できない方々)には、関係のないはなしなのです。

つまり、そういう会社さんにとっては、およびもつかない(イマジネーションできない)レベルで経営(マネジメント)を行っている企業(方々)にしか、この本も私も本来は必要がないということなのです。

これは、実際にあったはなしなのですが、岐阜県の建設CALS/ECは停滞している。推進に苦労しているのではないかというようなはなしが某誌からありました。

私にしてみれば(情報化の文脈でいえば)、岐阜県の建設CALS/ECは当然の過程(つまり産みの苦しみ)を通過しているに過ぎないだけなのですが、情報化文脈を理解していない方々にとっては、その産みの苦しみさえも、ある断片だけとらえて停滞とかそういものにしか見えないのです。

つまり、生みの苦しみを経験している岐阜県と、何もしない故に、なんの問題意識も、なんの苦悩もないほかの自治体と、どちらが幸せなのかという問題なのですが、それを判断する目というのも、情報化を知らない方々にはイマジネーションのおよびつかないところにあるのです。

日本中の建設企業の皆さん(そして自治体の皆さん)が、この本を手にとって、何を言っているのかがすぐに理解できるような、そういう時代にならない限り建設CALS/ECは何時までも彼方の話に過ぎないのかもしれません。


【今週の読書】

『デジタルエコノミー2000 米国商務省リポート 米国商務省(著) 室田康弘(編訳) 2000/10/05 東洋経済新報社』

米国商務省レポートも第3弾となり、ニューエコノミーに対する自信が以前と比べると格段と強くなってきているように思えます。

編訳者より

 アメリカの新興IT企業の際立った特徴は、経営者が若く高度な専門家であることだ。彼らはリスクを取ることを恐れず、またその専門知識を武器にしてIT革命の急速な進行に乗り遅れることもない。

 これは日本企業にとっては、本質的かつ深刻な問題だ。

 旧来型の日本企業がIT企業化するためには、どれだけIT関連に金を投じたかということ以上に、思い切った組織改革が必要であり、それなしにはIT投資をしてもほとんど効果はない。

 本書を読めばそのことが実感されるはずだ。

このレポートを読んでいて感じることは、「生産効率性」という視点が全面に出ていることです。
これは2000/08/15の店主戯言【結局はこういうことなのだろう】で書いた、マッキンゼー・グローバルインスティチュートデレクター ビル・ルイス氏のはなしとも通じるものです。

そして、この(↑)はなしは、週間ダイヤモンドの11月4日号の「編集長インタビュー」での、マッキンゼー・アンド・カンパニー・ジャパン ディレクターの平野正雄氏のインタビュー記事として再度私の目の前にあらわれました。

平野氏は、今の日本の経済政策は、GDPの成長率にこだわりすぎるあまり、生産性の低い産業(公共事業ですよ)にインプットを続けざるを得ない、それが日本の効率性の低い産業構造を作り上げている。として、視点を生産効率性に求める必要をいいます。。

そして、ITについても非常に説得力のあるはなしをするのです。
ITについても、日本は生産性に結びついた議論になっていない。IT革命の効果は、多分、三段階で進む。最初はITに対する投資が進み、資本が形成される。結果として、IT関連産業が潤い、生産性が上がっていく。最後はノンI産業がITを使いこなして生産性を上げていく。こういう波状でいくはずです。しかし、今の日本でのIT議論は、このように進んでいける条件を満たしているか疑問です。
公共部門も民間もITへの投資は進んでいますが、投資がリターンを生まなければそれは持続しない。

では、IT産業の生産性が改善するかというと、今のIT産業を支えている技術やサービスの主な提供者は米国企業です。GDPにおけるIT産業の割合は米国が七%、日本は3%ぐらいで、産業のすそ野が違う。
つまり、経済を浮揚させるるには、IT産業の生産性改善だけではパワー不足。最後の一般産業がITを使いこなして生産性を上げていく段階では、先の中小、零細企業の問題や雇用の問題がかかわってくる。どうしてもこの問題にぶつかってしまう。

『デジタルエコノミー2000』を読むと、このあたりがよく理解できると思いますし、米国と我が国の格差が何に起因しているのかが理解できるのではないかと思います。



【和歌山から帰る】

和歌山から生還。
今回は行きも帰りも関西空港を使ってみましたけれど、休みのせいかも知れませんが、関空は閑古鳥が鳴いていますね。

南海ご自慢の南海ラピートもがらんがらん。
これじゃ、いまやっている二期工事も問題になるわなぁと実感。

昨日は、夕方からスタートアップセミナーを実施。
仕事が終わった後でしたから、皆さん2時間は大変でしたでしょうが、あっというまでしたねぇ。

これから短い期間ですが頑張っていきましょう!

2000/11/04 (土)   
【今日は和歌山へ】

今日は和歌山へ出張です。
空を飛んでいく予定ですが、まだチケットを押さえていません。^^;

咳がなかなか切れないのですが、体調は大分戻ってきています。
毎日書いている文章量が違うので、皆さんも簡単に私の好不調を見分けられることと思います。

帰りは明日。
またハードな一ヶ月が始まりますね。



【某インタビュー記事の校正】

CALSでは、発注者は性能を要求する(つまりモノを作るから買うへの変化ですが)ので単に価格の安いものを求めているわけじゃないんです。

だから受注者としては、よりよい性能のものをより安く提供できる経営と技術が必要になって来るんです。つまり戦略ですね。

いままでは、誰でも出来ることを条件にしていたわけですが、CALSでは一番よいものを提供できる企業と取引をすればいい。それもそれなりの価格で出来る。建設CALS/ECの調達手段は基本的には性能規定です。

今、建設省は、地場の建設業者には全く視点がいっていない。なぜなら、中小には欲しいものがないから。欲しいのは、大手持っている技術力でありそれは残したい。どちらかというと建設CALS/ECはその方向で動いているんですよ。

問題は自治体発注の工事までCALS化する時の、現行の保護政策的な公共事業政策と自由競争を目的とした建設CALS/ECとのトレードオフ的な関係なわけで、これには政治的な問題も雇用の問題もからんでくる。

特に雇用の問題は重要なのですが、建設業に従事する雇用の流動化という問題はいずれ避けては通れない問題だと思うのです。それは、これから起こるであろう業界の再編の中では必ず考えなくてはならないことなんです。
それで、これは誰が考えなくてはならないかというと政府、自治体なのですね。

中小建設業の雇用が同業社間や他の産業にスムーズに流動できるように考えておかなきゃいけない。でなければ、建設CALS/ECなんて実現できるわけがないのです。

それは最低限、パソコンを使えるぐらいのリテラシーがないと、他の産業にいっても、同業他社へ行っても何もできなくなってしまいますということなんですが、自治体の行うCALSというのは、その推進啓蒙段階においてこういう視点も持ってくるわけです。中小の建設産業従事者の労働力の資質をあげてやる、流動性を高めてやるということは、国や自治体が行うIT政策の中では当然の視点ですし、建設CALS/ECもその文脈から外れるものではないわけです。

ですから、ただ単にCALS(デジタル化)を進めてもしょうがないんです。CALSは公共事業のシステムを変えていく。公共事業に依存している中小建設業界の構造変革、雇用の問題まで影響を及ぼすということまで捉えないと、この変化の中じゃあ、発注者も受注者も自分らはどう生き残っていけばいいのかイマジネーションできないでしょう。

2000/11/03 (金)   
【IT戦略会議】

高橋社長が足首の靭帯を損傷してしまったらしい。
足の怪我っていうのは、私も経験があるけれども、こういう時はあせってもしょうがないのでね、まあ、神様がくれた休息時間だと思って休むしかないです。
お大事に>高橋社長

さて、今日は仕事が順調に進んでいるので、私はすこぶる機嫌が宜しいのですが、毎日新聞のサイトを見ていいたらワクワクさせられるようなものが載っていました。

<特報・IT戦略会議>5年以内に超高速ネット網 基本草案
 「IT(情報技術)立国」に向けて、政府のIT戦略会議(議長・出井伸之ソニー会長)が検討しているIT国家基本戦略「e―Japan戦略」(仮称)の草案全文が2日、明らかになった。

 草案は「ITの進歩は情報と知識が付加価値を生み出す“知識創発社会”を実現する」と意義付けたほか、日本は通信事業の独占で高い通信料金などが長年放置され、インターネットの普及が遅れたと指摘。「取り返しのつかない競争力格差を生み出す」と懸念を表明している。

 そのうえで、国民に最先端のIT環境を提供するため、必要な制度改革や施策を当面の5年間に緊急・集中的に実行することが必要と明記。具体的には(1)超高速ネットワークインフラ(社会資本)の整備(2)電子商取引ルールの整備(3)電子政府の実現(4)人材育成の強化――の4分野に集中的に取り組むこととし、数値目標も盛り込んだ。

IT戦略会議の議長である出井ソニー会長は、こんなことも言っています。

円相場は恐らくトヨタ自動車や松下電器産業などの国際市場でもまれている企業の強さで決まり、日本の高コスト構造は電力や通信などの円による収入ばかりで官庁に守られている保護産業に起因している。
二面性を無くして日本中に競争政策を浸透させることが必要だ。
(日本経済新聞2000年10月31日 10面)

IT戦略会議の基本草案も、この文脈上にあることは明白ですね。特に、『日本は通信事業の独占で高い通信料金などが長年放置され、インターネットの普及が遅れたと指摘。「取り返しのつかない競争力格差を生み出す」と懸念を表明している。』というところなどは、NTTという圧倒的な強者の存在で競争環境が整わない国家(我が国)の仕組み、制度への出井氏の強烈な批判が見えると感じています。

私がITに期待するところというのは(つまり、私がこのような仕事をしているというのは)、出井氏が以下のようにいう、経済のダイナミズムを信じるからなのです。

高速ネット上で自由競争すれば新しい事業が生まれ、既存事業も能率を上げることが出来る。
戦後の成長は縦割り行政による保護などが支えた側面は否定できない。だがネット社会には業界の違いも国境もない。競争で強くなった米国と競うには国内も競争で強くなる必要がある。
二十一世紀に向けて自信を取り戻すため、過去の成功は忘れ日本全体で考え直す時だ。
(日本経済新聞2000年10月31日 10面)

愛国者としての私は、この意見に賛同してしまうのです。



【元気になりました】

現在時計の針は午前10時30分を少し廻ったあたり。
目覚めてすぐに朝ご飯を食べた。

そうしないと(胃袋に何か入らないと)目が覚めないのだ。

今朝方(午前3時過ぎ)まで、11月22日の建設CALS/ECフォーラム用のPPTを作成していた。
これは、本来ならばとっくに出来ているべきもの。

しかしながら、最近の風邪による体調不良がたたっていて、ようやく締め切りに間に合うかどうかというところまで追い込まれている。

確かに私の予定表には余裕がなくて、一つつまずくと後々が大変になってくる。
サラリーマンの頃とは比べられないほどの仕事量と移動量を、一人でこなさなくてはならないので、確かに体には負担がかかっているのだろうなぁと感じる。

そんな折、先程メールチェックをしたらこんなに嬉しい言葉の贈り物をいただいてしまった。
少し元気になりました。ありがとうございます。

熱は下がりましたでしょうか?

先週、四国の松山にて講演を聞いたひとりです。
先生のお話を聞いて、メールに挑戦致しました。
結果、この程度 出来るようになりました。

目から うろこが落ちるような気持ちと、若手にすべて任せていたのではいかん、と思いました。
又、急になんとなく、焦りの気持ちを感じています。

誠にありがとうございました。

益々のご活躍とご健勝を、祈念しております。

そうそう、それからこういうのもいただいていました。

> 普通、こういうのって父親はやんないよねぇ。
> 今の若いお父さんにはあたりまえの行為なのだろうか。

私も温泉地ではいつもしています。確かにちょっと奇異な目では見られますね。
ただ、さすがの私も平日にはできません。
パパモードは日曜日だけでございます。

私の仕事がいくら忙しかろうとつらかろうと、子育てを24時間やれ!と言われるよりはましかな?とも思いますので、週に1度は少しは楽をさせてやろうと思っています。

やさしいお父さん、ご苦労様です。

2000/11/02 (木)   
【本日の更新】

久しぶりに主観リンクの更新。
それも、本当に久しぶりに、私自身がリンクしたくてリンクしたサイト。

森のともだち
http://www.moritomo.com/

このサイトのどこが建設業と関係するのかって思われる方もいらっしゃるかと思いますけれど、関係するんですよねぇ。(笑)



【勉強】

昨日面談いただいた社長様は、社長業という激務の傍ら、大学院に通い、技術士を取得されたという方。
若い頃忙しくて勉強が出来なかったからというような話しをうかがいましたが、こういう自らを高めようとする努力を惜しまない方には素直に頭が下がります。

そういえば、小林社長も、最近大学へ行っているとのこと、皆さん勉強されていますね。

まあ、時間が取れなくて学校にいけない人もおられるかと思いますが、要は、資格とか学校とかそういうものが大事なのではなくて(もちろん、そういう機会が提供されていることは重要ですが)、賞賛されるべきはその姿勢なのです。

CALSの時代というかITの時代というか、この変革の時代が求めている個性とは、「知」の競争を勝ち抜くための個性なのだとおもうのです。(つまりイマジネーションできる能力)

その時代に、自らをさらに高めようと努力する経営者が現れることは、時代の当然の要求なのでしょうし、そのような経営者が社員から尊敬されるのもまた当然のことだと考えます。

ITの時代には、現状に甘え、自らを高める努力をしない者がリーダーである続けることは非常に困難なのだと感じています。



【久しぶりに自分の机で書いている】

久しぶりに自宅に戻る。
風邪も大分よくなったようだけれども、まだ本調子とはいかない。

珍しく留守電とFAXが入っていた。

このサイトには住所も電話番号も書いていない。
つまり、私はほとんど家にいないので、電話とかFAXをいただいても対応のしようがないのだ。

だから最初からメールでの連絡先しか書いていないのだ。
なので、電話をくれるとかFAXをいただけるという方々はほとんど名刺交換をした方々に限られるのだけれども、今回のは全くの面識のない方からであった。

内容は寄稿依頼。
お題は「ITに取り組まなかったら、どのようなデメリットがあるのか」というような内容。

早速依頼元へ電話をして編集氏と打合せをする。
元々公共事業の世界はIT化によるメリットなどない世界なのだから、デメリットもないのだ。

公共事業中心の中小建設企業がITによるメリット、デメリットを享受するには、市場そのものの変革が必要であるというような話しをしてみる。

編集氏はそのあたりで話しをまとめることに同意してくれたので、この依頼を引き受けることにした。
締め切りは今月末。約9000字。

高知の砂辺さんから「新高梨」が届いた。
新高梨っていうのは、新潟県の天の川という梨と、高知県の今村秋梨の交配品種なんだそうで、新潟県の「新」と高知県の「高」をとって、新高梨というらしい。

しかし、大きな梨である。そして、とてもいい香りがする。
砂辺さんありがとう。m(__)m

しかし、テンションがあがらない。
このところの体調不良で、未処理の仕事が山ほどできてしまっているっていうのにだ。

2000/11/01 (水)   
【謎の酔払】

午前中の打合せが、すっかりゆっくりしてしまって、午後4時に帰る。
その上、日の高いうちから一杯やってきたという、病人にはあるまじき行為。

お酒は〆張鶴のぬる燗である。
これは新潟県は村上市のお酒なのですが、常識的な価格で飲めるお酒の中では、私は一番うまいと思う(まあ、主観ですけれども)。

温泉につかりに浴場へいったら、客は私を含めて2.5人。
この0.5っていうのは赤ん坊なのだけれども、まだハイハイも出来ないような赤ん坊なのである。

この子を若いお父さん(と思われる方)がお風呂に入れているのだ。
こういう風景っていうのは、なんか違和感があるなぁ。

一足先に風呂からあがって、マッサージマシンに横になってうだうだしていたら、この親子(と思われる)があがってきて、若いお父さん(と思われる方)が赤ん坊におしめをあてていたりするので、また違和感を感じた。

普通、こういうのって父親はやんないよねぇ。
今の若いお父さんにはあたりまえの行為なのだろうか。



【謎のUFOキャッチャー】

取り急ぎ改頁は後日。
今日から11月。謎の温泉は雨である。

私の部屋の目の前はすぐ海なのだけれでも、先程午前6時から6時40分頃にかけて、F組さんの第二福寿(知ってる人にはばればれ)という舟形クレーンが、テトラポットを海岸端から二つばっかり吊り上げるというショーが展開されていたのだ。

私はこれをじっと見ていたのだけれども、無駄のない素晴らしい作業であった。
テトラポットを吊ることは、まるっきしUFOキャッチャーのようなのだが、本当に朝飯前の仕事でありますねぇ。

しかし、もっと素晴らしいのは、タグボートとの連系であって、部屋から見ていると、そのれぞの船が自らの意思で動いているように見えるわけでね、まるで機関車トーマスのような世界なのでした。

さて、本日の私は湯治中ではありますが午前中面談打合せ。
ありがたいことにですね、謎の温泉にまで迎えにきていただけるということなのです。


momo
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