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2019年03月03日|お知らせ



技術者の為の頭のよくなるIT化研修―現場状況報告。(岩見沢建設協会)

現場のIT化
現場のIT化

午前5時起床。岩見沢は晴れ。昨日は岩見沢建設協会にて、現場情報共有の勉強会を行った。現場情報共有とはイントラネットを使った現場状況報告であって、それはあたしのIT化コンサルテーション(考えるIT化)の基本としてあるものだ。

現場状況報告から学ぶこと。

北海道を離れて、外に出てみると色々な事が見えてくる。

例えば空知建協の皆さんや桃組の皆さんが取り組んでいる「現場状況報告」。写真をつけて、自分の現場を語る。

つまり、自分の言葉で自分の仕事を語ってみるという事だ。
至ってシンプル。簡単な事ではある。

しかし、実際にやってみるとこれが意外に大変な作業なのである。
外にに少しでもふれてみるとその違いが決定的に良く分かる。

自分の仕事を語ろうとすると、対象となる仕事を一旦第三者的に見る目をもつ必要性に迫られる。さらには意識の中に、自分が書いたものが他人に読まれる事を、強烈に意識せざるを得ない所がでてくる。

これは、実は半端ではないプレッシャーである。

何度も、この現場状況報告を続けているうちに、知らないうちに対象(自分の現場)を第三者的な視点でみる力が育ち、あたかも冷静な第三者がそれを見ているかのように、自分の仕事を客観視するようになる。

これがデコード、つまり、分析する力であり、語彙である。

現場状況報告はそうした、自らの、語彙・デコード能力・分析能力を高めるという極めて高度な作業であり、訓練であるという事に気づかされる。

これは、自己言及、という言葉にも置き換えられる。
つまり、自分の言葉で自分を語るという事で、これも、続けて行く事で、自分自身を第三者的に客体視し、やはり自らの語彙・デコード能力・分析能力を高める事に直結する。

(from 桃組のこと―3月17日チーム・バイタリジェンス講話用PPT。まにあ1号さんのまとめから抜粋)

商品とは何かと言うときに、それが「うちの社員です」と言えないのであれば、経営者としては失格だろう。

問題は、現場状況報告をしたくとも現場がないということと、技術者にこれ以上負担をかけられないということかもしれないが、なによりも問題なのは、普遍経済学今の採算性のあわない公共事業では、減らせるのは人件費ぐらいのもので、つまり「交換の原理」があたしらを時給850円に定義付けようとしていることだろう。

そこでは人を育てるという「贈与の原理」が機能しない。そのことでウェブ化する現実でこそ機能する普遍経済学のトポロジーが働かない――ことで公共工事という産業は益々魅力のないものとなり、そして疲弊し続けている。

しかし公共事業(というよりあらゆる仕事)は、仕事を通して人を育てる基体であることを忘れてはならない。それを忘れた途端に普遍経済学のいう「贈与」は機能しない。

「贈与」が機能しないのであれば、純生産としての商品は生まれないわけで、商品とは何かと言うときに、それが「うちの社員です」と言えないのであれば、経営者としては失格だろう。

贈与の見返りを得るには時間がかかるのである。

そして技術者の皆さんに言いたいのは、この現場状況報告は間違いなくあなたを育てるということだ。ただしそれには時間がかかるのである。時間がかかって手に入れるものを贈与というのだからそれはしょうがない。贈与のショートサーキットはないのである。

だからこんなことができる環境があることは喜ばしいことであって、こんな余計なモノをと思うのは勝手だけれども、余計なモノとして何もしないのであれば、あなたが変われないのは当然のことでしかない。贈与のお返しを受けるためにはまず、与えなくてはならないのである。

誰に……「」自身に対してである。

こうして自分に蓄積されるモノは、誰もあなたから盗んでいけない、本当のの資産なんだな。それを組織的に行うこと。それが「街的」なんだよ。

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Written by 桃知利男のプロフィール : 2008年06月12日 07:39: Newer : Older

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コメント

時として、このブログは私にとって難解に過ぎるのだけれど、こういう素敵な文章に巡り合えることがあるから好きなのだな、きっと。

投稿者 Hino : 2008年06月12日 09:21

>Hinoさん

コメントありがとうございます。
打率1割を目指して、ヒット・エンド・ランで書いています。
今後とも宜しくお願いいたします。

投稿者 ももち : 2008年06月13日 06:42

コメントを送ってください