養老孟司人間が「同じ」わけがない。歳をとり、ついには死ぬ。どこが「同じ私」か。諸行無常と古人がいったとおりなのである。いつまで経っても同じなのは、情報なんですよ。でも人間は情報じゃない。それを取り違えたから、言葉が重いような、重くないような、変なことになったのである。変わらないのは私、情報は日替わりだ。などと思ってしまう。とんでもない、百年経っても、今日の新聞はそのままですよ。

from 養老孟司:『読まない力 (PHP新書) 』:p8

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