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2019年03月03日|お知らせ



かき氷は伝染する―氷イチゴミルク。(甘味処山口家本店:千束通り商店街:浅草5丁目)

かき氷
かき氷 イチゴミルク・あずきミルク・宇治金時

浅草最強の冷やし中華(山口家)7月6日の昼餉(ランチ)は、5丁目の山口家へ。日曜日の昼時の山口家と言えば、ウイークデイの200%増しで混んでいるのだが、この日は、運良く待たずに座ることができた。

あたしは浅草最強の冷やし中華を食べる。それは何時ものように完璧であった。しかしこの日の目的は冷やし中華ではなく、じつはかき氷なのである。

もう、蒸し暑くて、何かがないと、やっていられないのだわ。あたしは前夜、「明日はかき氷を食うぞ!」とわけの分からない宣言をしていたのだ。

しかし満席の山口家、だれもかき氷を食べていないのが不気味であった。皆さん、冷やし中華とか、中華そばを食べておられる。一瞬、氷がなくなったのか、と心配がよぎる。

氷イチゴミルク

氷イチゴミルク前菜の冷やし中華を食べ終わる頃、徐にかき氷をオーダーする。あたしはイチゴミルク(450円)である。それは待たずにやってくる快速の解釈だ。厨房の奥辺りで、ガリガリと氷を削る音がしたかと思えば、あっという間にテーブルへあらわれる「かなしい」甘味なのである。

《「かなしい」とは「欠如」のことですね。それを「根源的欠如」などというつもりはありませんし、それはただ「かなしい」のだと思います。自分の過去の記憶と関わっている、すぐ身近にある過去を振り返つた瞬間に涙が出てくような「かなしい」でしょう。》「街的」が見えない人は「かなしい」が足りないのだ。 from 140B劇場-浅草・岸和田往復書簡

かき氷は、思い出の沢山つまった、「かなしい」甘味なのだ。あたしはその思い出をグチャグチャにして食べる。それもせわしなく削られた氷の山をさっさと崩してしまい、イチゴシロップと練乳と混ぜてしまう(だから氷の上に果物やらなにやら乗っているのは得意じゃない)。

氷イチゴミルク山口家の「ミルク」系かき氷は、ミルク(練乳)がしっかりと多い。特にいちごミルクの配分比率は、比類無き組黄金比であって、イチゴ味のシロップと練乳のハイブリッドは、本物のイチゴの練乳がけよりもうまいと(あたしは)思ってしまう。そして、ああ、かなしい、なのだ。 

それであたしらが、かき氷を食べ始めた途端、店内に張り巡らされていたかき氷の結界は切られた。かき氷の注文が、堰を切ったように、次から次へと入る。あげくの果てに、かき氷用のガラスの容器が足りなくなる。そう、かき氷は感染するのだ。それは解釈が快速な(無意識層を刺激する)食べ物だからだろう。

山口家本店
台東区浅草5丁目30-10
03-3876-0844

山口屋本店

山口屋本店
[浅草グルメマップ] [浅草でランチ]

Written by 桃知利男のプロフィール : 2008年07月07日 13:30: Newer : Older

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