考えない人考えない人


考えない人

午前6時45分起床。浅草はくもり。正月三日目は、会田誠の展覧会を見に六本木ヒルズまで行ってきたのだが、上の「考えない人」は、なぜかこれだけ写真を撮ってもよい、とのことだったので写したものなのだ。

考えない人(後)森美術館は2度目の訪問となるが、始めて訪問した時になにを見たのかさえ忘れているあたしを、「凡人(以下)でごめんなさい」、とさっさと謝ってしまうのである。

しかし正月三日目とはいえ、地下鉄も空いているし、浅草のあの喧噪が嘘みたいな六本木ヒルズを見ていると、やっぱり寺社仏閣のない哀しさよ、と思わずにはいられなかったが、至る所にカップルばかりが目立つ妙な風景ではあった。

しかし、六本木ヒルズの森タワービル53階にある、その瀟洒な空間を埋めている会田の作品は、初めて現物を見るものばかりで(当然だが)、なんとなく嬉しく、あたしは1時間30分ばかりを掛けて、ゆっりと会場を見て回ったのだ。

アウラがある、というのはこういう事かもしれず、しかし、その年代と共に、次々と姿を変える会田誠という人の不思議さを語るとき、この人は単純に書いていることが「かっこいい」のだ、と思うあたしに、突然目の前にあらわれた「カラス」の絵は、100年後、きっと国宝になっているに違いない、と思わせるほど凄かったのだ。

電信柱、カラス、その他電信柱、カラス、その他
フクヘン」より