2月といえば受験の季節、これは(たぶん)いまから15、6年前に東大の入試問題に出たフレーズである。


インテリというのは自分で考えすぎますからね、そのうち俺はなに考えていたんだろうって、わかんなくなってくるんです。

つまり、このテレビの裏っ方でいいますすと、配線がガチャガチャにこみいっているわけなんですよね。ええ、その点、私なんか線が一本だけですから、まぁ、いってみりゃ空っぽといいましょうか、叩けばコーンと棲んだ音がしますよ。(車寅次郎:「男はつらいよ:フーテンの寅」)

問題:このことばについて感じたこと、考えたことを二百字以内に書きなさい。

あたしの感想:インテリでもインテリじゃない人間でも、〈私〉がなければ、余計になんだかわからない。配線一本という人生は、考えないということではなくて、考え方に基軸があるということだろう。つまり少しだけ〈私〉がある――それは思考の眼鏡をもつことで、世の中が少しは見えている、ということだろう。