車が都市をダメにした。車の廃絶。これが革命の目標の一つに掲げられられないような、いかなる革命にも加担したくない。車が出現する前の時代、路上が遊芸人や行商人や露店や子供や犬や馬や牛のものだった時まで断然後退する精神を持てないような革命は、革命の名に値しない。原発など当然無用だ。「目撃者(ジョン・ブック)」が背景にしていた実在するアーミッシュ農場、一八世紀で時代を止めた、車も電気もない社会、自給自足する私のユートピア。(西井一夫:『新編「昭和二十年」東京地図』:p367)


新編「昭和二十年」東京地図
新編「昭和二十年」東京地図 (ちくま文庫)
文・西井一夫 写真・平嶋彰彦
あたしの知っている、最も過激で悲しい東京の風景。(桃知)