517VCXDV8cL._SL500_AA300_

ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット

ポール・サイモン
2011年


ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット (ポール・サイモン)

午前6時30分起床。浅草は晴れ。あたしが長い間不自由だったものに音楽を聴くことがあり、それは入院以来、全くと言っていい程忘れていたもので、家のステレオセットは飾ってあるだけになり、CDはケース(とは云っても本箱だが)の中に沢山あるけれど、いったい何のために自分で持っているのか分からなかった。

ポール・サイモンの5年振りの新作がでていることを知ったのは8日の事で、発売は2011年の4月だそうだが、その頃は音楽なんていう心の余暇を探す方が難しく、しかし2012年の今となっては、興味を持ってYouTubeを眺め、新作の音を聴き、なんとなく今年71歳になるサイモンの音楽が恋しくなり、そしてアルバム「ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット」を買ったのだ。

アルバムを買うのは何年ぶりだろう、というあたしだが、アルバムで聴く限りポール・サイモンは元気だった、という表現はすこぶる失礼で、それだけしゃなく、あたしには摩訶不思議な音楽に聞こえたかと思えば、いや何時ものサイモンだ、というところもあり、声は若いし、音は飛んでいるし、しかし歌詞はなんとか(あたしにも)分かるわけで(とは云っても十分以上に難しいが)、心が充足させられたものだった。

しかし、この音(楽)をどうやて読者に知らせよう、ということが悩ましくのし掛かるのだが、これは「浅草グルメ」と同じように、いまあるあたしの言葉で、いまあるあたしの文章で、いまあるあたしの能力で、書いていくしかないのだな。どうぞ、これはおいしい音楽ですよ、と。