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11月22日、お客さまと別れたのは23時30分頃だったろうか。いつもはヘベレケ状態で家に帰るのだが、この日はあと2割ぐらいの余力があった。そんなもので自宅前まで来て「おお、やっているじゃないの」と脊髄反射的に〈はまなす〉に入る。

〈はまなす〉はうちの隣にあるうどん屋であるが、営業は22時頃（土日休日は0時頃）から午前2時迄なので、まぼろしのうどん屋でもある。3丁目に棲んでいる頃から喜美松にはさんざん来ていたので、その存在には気づいてはいたが（この店は喜美松の道を挟んだ西隣にある）、私は全力で呑んでしまう人なので、ほとんどの場合うどんを食べる力は残ってなくてずっと食べずじまいだったのだ。

一度120％ぐらいに出来上がっておじゃましたことがあったのだが、そのときはオーダーしたものをほとんど食べられないというていたらく。大変失礼なことをした苦い思い出がある。

この日はお客様と一緒に、22時15分頃に一度店の前を通ったのだ（実際、はまなすを目当てに児玉から流れてきた）、その時には店はまだ開いておらず、しかたなく私たちは千束通りを北上したのである。それだけに、店に灯りがついていたときには、そして私に余力があるな、と感じたときには、なんとなくうれしかった。

はまなすは靴を脱いで店にあがる。カウンターの前に小さな机があり、私はそこの座った。店は開けたばかりなのだろう、店内には客はおらず、店は凛としていた。FMラジオから流れる洋楽をBGMに塩ラッキョウでビールを1本飲み、カレーうどんを頼んだ。カレーが出来上がるまで、と、お通しがもう一品出た。

出来上がってきたカレーうどんは見るからにうまそうだった。散々飲み食いした後だけれども、これ一杯位は大丈夫だな、と自分に確認している自分がおかしかった。

はまなすのカレーうどんは古奈屋のそれを思い出させる。辛いけれども、マイルドな仕上がり。葱が多いのもよいし、讃岐うどんにもこしがあってうまい。ちゃんと食べ終えると、さすがにこの日はこれにて満了であった。（カラータイマー点滅なのだ）。

この店は呑んだ後の〆は勿論、残業食、若しくは夜食としても常用させていただければいいなと思うのだ。パワー夜食としてだね。

はまなす
台東区浅草4-35-1
03-3876-1662

[浅草グルメマップ]

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