駅前市場
午前5時30分起床。浅草は晴れ。土曜日の夕餉は、少年柔道有志の皆さんと、南千住駅前の駅前市場という店で忘年会だった。バスで行ったのだが、何故にこんな遠くで(遠く感じるので有る)やるんだろう、という思いがあったが、それは飲み食いが始まるとあっという間に消えたのだ。
この店、なんともハイブリッドな店で、刺身もあれば焼肉もあり、その上鮨までもあり、そしてレバ刺しやハムカツなんかもある、というあんばいで、店の壁中にピラが張ってあり、あたしの好きなもの(糖質制限食者が食べられるもの)も、なにから頼もうかと迷わせる。
「いいぞ」、とあたしは思う。これは一つの店の中で迷宮を作っているようなものであるが、店に「街的」に似た雰囲気があり(「街的」と呼ぶにはまだ歴史がたりないが)、「非街的」な最近の南千住駅前では異彩を放っていたのだ。
八戸前沖さば―鯖の串焼き
そしてこの店はサバなのである。サバがうまいのである。八戸前沖さばというサバを使い、そのサバで作ってもらったものが、鯖の串焼き、しめ鯖、そして漬け鯖なのである。鯖の串焼きにはゴマサバが使われ(ほかの物はマサバだ)、あたしは始めて(鯖の串焼きに)お目にかかったが、これには文句のつけようがなかった。
身はホクホクとし、皮はカリッとしてうまいのだが、口に含むとどこかでネットリとしているのである。どうやら脂分はやたらと多い様で、聞いてみれば36%もあるという。これは異様な数値だが、その数値同様、異様にうまかったのである。
1串300円という値段も嬉しく、暫くしてからもう一度頼んだのが、その時には残念ながらなくなっていたのだから、これは人気の一品と云えよう。いや、是非もう一度食べたいと思うのだ。
駅前市場
東京都荒川区南千住7丁目29-2
03-6806-8343
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