青い葡萄青い葡萄


葡萄ー1970年代の終わりへ

午前5時40分起床。浅草は晴れ。今日は鐘ヶ淵の病院へいって、シュアポスト錠0.5mgをどうしたらいいのか聞いて来る。低血糖になったあの日以来、一度も服用していないのだ。

さて、八木沢さんからいただいた葡萄を食べた。青い葡萄と黒い葡萄で、茨城の産である(いつも書くことだが、これが「青」だなんて、とても正常な感覚とは思えやしないのだ)。

しかし、折角送ってくれた葡萄だ、糖質制限食を無視して、あたしは少しずつ食べる。ただ、家人の食べる量にはとても追いつかないばかりか、皮をそのまま食べてしまうあたしは、この甘い贈与に、目も眩むほどの甘さを感じてしまって、それだけで満足なのである。

葡萄を見れば、「かなしい」思い出ばかりだ※1 。(葡萄を見ては)身悶えしているあたしがここにいる。

ジーンズ2本しかない学生の頃のあの部屋で、2本ともメーカーは「Lee」だったけれど、いったい、そんなことを思い出して、あたしは何をしよう、というのか。

「葡萄」となると、なぜか思い出はあの部屋へと還ってしまう。

お金こそなかったけれど、まったくそんなことを考えなくとも、よかった時代だったのだ。

青と黒の葡萄青と黒の葡萄

注記

  1. 学生の頃、夜中に葡萄畑に行って葡萄を失敬してきて、仲間と一緒に食べた頃を思いだす。テーブルの上に置き放しにしていたら、翌朝蟻が沢山沸いていた。そういう部屋だった。ジーンズ2本とTシャツ2枚だけで過ごした夏の「かなしい」である。『八木沢さんからいただいた葡萄を食べる。』 from モモログ