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2019年03月03日｜お知らせ
改題：すべての道路はジャスコに通ず。
午前6時30分起床。浅草は晴れ。昨晩は熊谷さん率いる砂子組「ワンデーレスポンス軍団」が来浅。居酒屋浩司 → おかめ → FOSと飲み歩く。
電気ブラン
若干1名ほど、（地元の人は手をださない）電気ブランの洗礼を受けられていたが、それは悪いことではないだろう。浩司の電気ブラン1杯は（受け皿分もあるので）正味2杯分ある。それを3つ飲んだのだから正気でいられるはずはないのである。
浅草は総じて緩い街だけれど、きつい酒もある。それは浅草に棲む人たちの心象のようなもので、「べらぼう」を孕む日常である。
すべての道路はジャスコに通ず
話題は土建屋らしく道路のことで、奈井江町とは言わないけれど、空知にジャスコはねーだろうと。あたしはジャスコのないところは地方としては認めていないのだ等とべらぼうな物言い。
まぁ、ジャスコはないけれども、空知にだってジャスコ的な郊外店舗はあるわけで、そのジャスコ的を総じて「ジャスコ」と（あたしは）呼んでいるのだから、空知にもジャスコはある。
そしてあたしらは道路をつくる人たちなんだけど、それはなんのためにつくっているのか（は「ワンデーレスポンス」では大事なことなんだろう？）。
「ジャスコを誘致するためじゃないのか」「誰にも邪魔されずに（クルマという直通のトンネルで）ジャスコと接続するためじゃないのか」とまたしてもべらぼうなあたし。
新しい道路は、地方の生活を向上させるかもしれないが、郊外化の憂さも増える。
道路をつくるのは第一義的に地域のためでいい。けれど、道路をつくることで起こる郊外化と中心市街地の空洞化。「クルマ社会」の過度な気密性（対人恐怖症）――ぼんず2号さん曰く、羽田から浅草に移動するだけで、空知で1年間に出会う人の数を超えていた、と。こんな処には住めないとも――は、人と人との間(人間）に生まれるはずの「街的」な心象を傷つけてもきた。
道路がパトリを壊わしているのもたしかなわけで、あたしたちは地域の為に（公共事業として）道路をつくる。けれどもそれで、地域を壊してもいるのだ、と。
それは今の日本が抱えている問題そのものであって、そういう矛盾を抱えながら生きていくのが地域に生きる建設業でしかないのだが、それは建設業に限らず、すべての地方（に棲む人たち）にも言えることで、地方の欲望としての道路、ジャスコを求めることは、必ずその裏側でぼかしてきたモノも表出する。
「消費」に向かって地上を走る機械式子宮（潜水艦）であるクルマを中心に社会を設計すれば、化石燃料を消費し、酸素を消費し、イエを消費し、ムラを消費し、ソーシャル・キャピタルを消費することでしか「社会」は成立しませんから、人と人との距離は、物理的にも心的にも、遠い方がよいのです（つまり「街的」はむしろ邪魔なのですね）。それは「だからクルマが必要なんだ」が、永遠に動く輪廻転生システムであるためにです。
あるシステムが、輪廻転生するためには、その意図を意識的に忘れさせ、組織的にぼかすことが必要なのですが、そんな心的原理のパフォーマンスをあげるのなら、「交換の原理」を最優先に機能させることは合理的なことです。しかしその代償としての「みんな」化は避けられませんが、うちの主人は、身をもってそれを体験してきたのでしょう。（すべての道路はジャスコに通ず。 from 140B劇場-浅草・岸和田往復書簡）
「だから道路はいらない」とは地方の人は言わないし、あたしも言わない。だからなんなのか、なのである。ただ次のように言うだけのことだ。
ただそれが、まさに地方の欲望として、地方で機能することで、曖昧で複雑で、自己矛盾な運動とならざるを得ないことを彼は承知しているようで、それは地方が本来なら避けるべき状況（郊外化）を作り出すモノをかえって求めてやまない欲望ですが、しかし地方はその欲望に頼ってしか生きられないとするならば、地方（それはじつは彼と同義なのですね）は、その欲望のために、自己を引き裂かれていることと、どう決着をつけてやろうか、という賭なんでしょう。 （すべての道路はジャスコに通ず。 from 140B劇場-浅草・岸和田往復書簡）
昨夜の酒飲みの勢いで、昨日アップした往復書簡を「すべての道路はジャスコに通ず。」に改題してしまった。
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: 2008年05月22日 11:57: Newer
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