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2007年01月06日(土) Tweet
遅きに失する―公取委、低価格入札でゼネコン大手など数十社調査。
午前8時30分起床。浅草は雨。
嵐を呼ぶ男さんのブログへのトラックバックとしてこのエントリーを書く。
紹介されていた記事は以下である。
公取委、低価格入札でゼネコン大手など数十社調査
国発注の公共工事などで極端な低価格の入札が相次いでいる問題で、公正取引委員会が、独占禁止法違反(不当廉売)の適用を視野に、大手ゼネコンなど数十社に対し一斉調査に乗り出したことがわかった。
談合を高値高止まり(税金の無駄遣い)と批判していた人たちは、これをどう思うのだろうか――興味がある。
公取委は、都道府県や政令市にまで範囲を広げ、低入札価格調査の対象となった工事について情報を収集。落札価格が工事原価を下回り、多数の他業者の参入を阻むような悪質なダンピングについては、行政処分の排除措置命令などに踏み切る方針だ。
大田弘子経財相なら、余計なことをして、と思っているかもしれない。しかし、経済的取引は、売り手と買い手の間での、価格合意が原則であり、入札は合意の意思表示である。
ならば今回、公取委の出る幕はないはずだが、低価格入札については、落札価格が工事原価を下回り、多数の他業者の参入を阻むような悪質なダンピング、とみているところに意味がある――公共事業さえも安ければよい、という風潮を少しは牽制できるだろうか。
それは公取委の存在意義――独占禁止法の運用という機能からも真っ当なものでしかない。しかし私から言わせていただければ、遅すぎるのである。
談合の摘発に夢中だった公取委は、リバタリアニズムの手先にしか過ぎなかった。そのため、この国は経済的取引における「公正」を失った。
一方、買い手である国交省は、今のシステムだと、いやいや合意せざるを得ない、ということなのだろう。
国交省は「高落札率が即、談合とは考えていない。ダンピングで不良工事されることが困る」としている。(2006/10/22:産経新聞)
しかしすべてが後追いなのである。散々地方の建設業を壊しておいてからでは、すべては遅きに失する。
おそきにしっする【遅きに失する】
be too late
句例
遅きに失した悔恨 regrets that came too late.
New College Japanese-English Dictionary, 4th edition (C) Kenkyusha Ltd. 1933,1995,1998
投稿者 momo : 2007年01月06日 10:18 : Newer : Older
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コメント
ももちさん、おはようございます、
なんかリチャード・クーの新刊を読んでうれしくなってしまいました。
かなり曲解かもしれませんが、これから日本国内の工事単価をあげることは世界的使命があるように感じてしまいました。また、それだけの成長をこれから日本は果たしえるだけの力があるのだと感じています。
足りないのは、これもちょこっと本書の中で触れていますが、経営者マインドのある人たちだけです。
投稿者 ひでき : 2007年01月07日 10:49
>ひできさん
おはようございます。
クーの新著は読んでいないので、読んでみたいと思います。
ケインジアンであるクーにとっては、少しは発言しやすい状況になってきたのかもしれませんね。
投稿者 momo : 2007年01月07日 11:44
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