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2019年03月03日|お知らせ
愛とは闘いなのである。
ラブレター
午前7時起床。浅草はくもり。140Bから雨あられのようにトラックバックが飛んできた。なんだ喧嘩でも売っているのか、と思えば、さにあらず。それは江弘毅からのラブレターだった。
発信元である 「酒場ライター養成講座」の編集者。を読めば、それは「愛しているぜ」のテクストだ。
それはポジティブだけれども、大阪発の銭湯哲学、湿った街の匂いがするテクストで、こういうハーダー・ゼイカムを書かせたら、江弘毅は世界一のライターだ。
それは世界ランク107167位(テクノラティ調べ)のあたしがいうのだから間違いない。だからあたしも、朝から「愛しているぜ」と返事を書く。
愛とは闘いなのである。
このテクストの読者は、この気持ちの悪い展開を読んで、うんざりする(たぶん)。うんざりするのはわかるけれど、それはちょっと待て、なのである。なぜなら愛とは闘いだからである。
あたしと江は、想像界的接続を嫌う(「街的」を好む)。それが唯一の接点だ。ほかに江のことはなにも知らない。つまり、あたしと江の共感は、唯一「街的」でしかなく、江弘毅というのは、あたしの理解も共感も絶した〈他者〉なのである。それでも同じ方向を向いているかもしれない(たぶん)、というカンと、お互いの共闘を組む能力によってくっついている。※1
何度、呆気にとられ、そして嫉妬に荒れ狂ったか。
だからほんとうは、あんましうまいテクストを書かれると頭にくるのだ。江弘毅やバッキー井上さんの、呪術のようなテクストを読みながら、何度、呆気にとられ、そして嫉妬に荒れ狂ったか。ほんとうは、あたしの将来の地位のためにも、さっさとお好み焼きのソースにまみれてくたばっちまえばいいのである。
そうすれば、あたしは世界ランク107167位(テクノラティ調べ)という地位に、ぬくぬくとうぬぼれに浸っていることができるのに。
「馬鹿」はしぶとい
しかし「だんじり馬鹿」とか「酒場馬鹿」はしぶとい。そのしぶとさにおいて「馬鹿」なのである。簡単にはくたばってくれそうにもないから「馬鹿」なのだ。だから共闘を組むのである。そしてあたしも書くのだ。くたばらないのなら実力で抜くしかないのである(抜けそうにもないけれど)。それが愛だ。
宿命
江弘毅や井上さんの書くテクストは、あたしの〈欲望〉の対象である。それは「街的」に遅れてきたあたしの、宿命としての〈欲望〉である。
人生のことは、すべて「機因(チヤンス)」が決定する。ところで機因(チヤンス)は、宇宙の因果律が構成するところの、複雜微妙極みなきプロバビリチイの數學から割り出される。機因(チヤンス)は「宿命」である。それは人間の意志の力で、どうすることもできない業(カルマ)なのだ。だがそれにもかかはらず、人人は尚「意志」を信じてゐる。意志の力と自由によつて、宇宙が自分に都合よく、プロバビリチイの骰子(さいころ)の目が、思ひ通りに出ることを信じてゐる。(萩原朔太郎 「宿命」より)
※(注釈)
- これが「われわれ」である。一方「みんな」というのは、自分の理解や共感を超えた〈他者〉との共生能力の欠如のことである。
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: 2008年11月14日 08:32: Newer
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