新説・T-レックス午前7時5分起床。浅草は晴れ。血糖値は85。昨日午後8時からディスカバリーチャンネルを見ていた。

タイトルは「殺し屋か掃除屋か T-レックスの真実」、というもので、どこかで見たことがあるかな、と考えている内に1時間の番組を見終わっていた。

「暴君トカゲの王」を意味する名を持つ恐竜T-レックス(ティラノサウルス・レックス)は、凶暴なハンターのイメージが定着した巨大な肉食恐竜だ。

しかし── 「T-レックスは、捕食者ではなくスカベンジャー(清掃動物)である」、という古生物学者のジャック・ホーナー氏の発表した意見が、古生物学会に議論の渦を巻き起こしたそうだ。

が、あたしの周りでは別に何の議論もなく、T-レックスは以前から変わらずの「殺し屋」だったのである。


それが変わってしまったのだ。

極端な話しなのだが、TVを見ている内に意見が180度変わってしまったのである(まあ、以前からいい加減な奴だ、という意見は認める)。

嗅覚をつかさどる脳の「嗅葉」の発達が示す嗅覚の鋭敏さ、大腿骨と脛骨の比率から判明する歩みののろさなど、化石の分析が浮き彫りにするT-レックスの新たな姿は「掃除屋」である。

そもそも「殺し屋」としてのT-レックスを言い出したのは、1900年代、世界で初めてティラノサウルス・レックスの化石を発掘した、著名な恐竜ハンター、バーナム・ブラウン 氏であったわけで、巨大な顎の骨と牙を見てそう思ったらしい。

最初に発見した人の思い込みが「殺し屋」としてのT-レックスのイメージを確定してしまったわけで、これは人の世界にも良くありそうなことだな、と思ったのだが、以外と気がつかないものだ。