蒸し鮭蒸し鮭


佐藤水産の熟成新巻鮭

午前4時55分起床。浅草は晴れ。岩見沢の馬渕社長から、佐藤水産の「熟盛新巻鮭」を頂いたのだが、この鮭は(というか、最近の物は)佐藤水産の熟成新巻鮭全て切ってあって、まったくあたしの手を掛けないように出来ている。

それが、どれだけこの東京の下町に住む住人にとっては有難いことかは、その身をばらして、一つひとつを再包装して冷凍庫に入れるとき、初めて気がつくことなのだが、しかし、切ってあるからといって、この身の「アウラ」が無くなってしまったわけではないのが偉い。

「しょっぱい身の上だが……」、と言い訳するその身を、この日は、最初の鮭料理として「蒸し鮭」にしてみたのだ。この「蒸し鮭」は、内の家人の得意技(と言うと格好いいが、焼くのと”これ”と酒粕煮は、まあ、だれでも出来る)だが、大変よできました、と二重丸を付けてあげたくなった。

この佐藤水産の「熟成新巻鮭」は、うちで普段食べている、一切れ98円のチリ産(たぶん)のものとは明らかに違い、ペナペナ感のない、”鮭の身というのはこういうものだぜ”、という、その身の厚さに感動すると、54年も生きてきて、今更ながらの新巻鮭に、「あーやっぱり、北海道のものはいけてるな」、と感謝するのだが、まずは馬渕社長に御礼をいい、それから、これをあたりまえにつくった佐藤水産に、「また次回は違う方法で食ってやるぜ」、と(あたしがなにかするわけではないのに)、妙に感謝したくなったのだ。