こみつの輪切りこみつの輪切り


こみつ

午前3時5分起床。浅草は晴れ。今日は北海道に飛ぶのだが、飛行機は大丈夫なのだろうか、と気になって一時間ばかり早く起きてしまった。さて、水戸の長谷川さんが、今年は丸干し芋が送れないから、とわざわざ送ってくれたのが、この「こみつ」という青森のりんごなのだ。

こみつ「こみつ」なんて、時代劇映画に出てくる「くノ一」のような名前なのだが、このりんご、その「密」の入り方が、妙に「くノ一」ぽっくて(どこがだ)、なんと「輪切り」にして食べるのだそうだ。

あたしも言われ通り、「輪切り」にしてみたら、いや、その見事な、精密な「密」の輪郭に、「なんだこれは」、と驚き、うすい「輪切り」を皿一杯にして、でも、あたしは糖尿病だから、と一枚だけをもらえば、これは驚くほどうまいのだ。

しかし、それよりも驚くのは、芯が少ない、という訳のわからなさで、このりんごは何なんだ、と、最近出来たものなのか、あたしゃ知らないぞ、と。

中に入っていた、たった一枚の説明書きを読めば、35年前は、多くの生産者がつくっていたそうで、だけど、あまりに小振りな小玉果に、気がついた時は、たった2人の生産者だけだったそうだ。

すなわち、「幻のりんご」になってしまっていたわけで、「へー」、とわたしは思うのだが、いや、このりんご、幻だろうが、絶滅危惧種だろうが、それは一向に構わないのであって、だけれども、こやつ「縦に切ったらどうなるんだろう」、というのが、あたしの唯一の謎のなのだ、

それで縦に切れ(縦に書け)、と切ってみたわけだが、それがこれだ、と。だからどうした、と言われるのがオチだろうが、いや、こちらの方が、より色っぽいのであるな。

縦に切ってみた