午前6時起床。浅草は晴れ。昨日は用事で上野に出かけたのだが、思うところがあり、バスを下谷神社前で降りた。お稲荷様を参拝したかったのだ。ここは寄席発祥の地であり、境内には「寄席発祥の地」の石碑が建立されていたりするわけで。
ここの参道は、ほとんど迷宮の構造を失ってしまっている。けれど、ひとつだけ「真っ直ぐ帰っちゃぁいけないよ」と参拝客の足をとめるものがあって、それがこの看板だ。
吉祥寺の「行列の羊羹」といえば小ざさと相場は決まっている。家人は昔、吉祥寺に住んでいたことがあったので、この店で売られているのが、小ざさのものかどうか聞いてみたけれど、「あの羊羹は地元の人も見たことがないのよ」という。
「まぁ、せっかくだから買っていこうか」と栗羊羹と練羊羹を買った。
そしてこれがその羊羹で、こしのという店のものだった。ネットで調べるとたしかに行列はできているらしいから、看板に偽りはない。
下谷神社で吉祥寺の羊羹というのは、地図のなさでしかないが、迷宮の構造は、ガシェットと共にあるわけで、その混沌(chaos)こそが人々を寄せ付ける(浅草寺の仲見世のあの出鱈目を見よ)。つまり下谷神社は混沌が足りない。まぁこの羊羹はうまいけれどもね。