ジョージ・ファイブのデミグラスチーズハンバーグ
ジョージ・ファイブのデミグラスチーズハンバーグ


アメ横

上野駅の南側、つまりアメ横界隈は迷宮なのであり、典型的な路地の構造をもつ。そのことで、こと人を寄集めるということ、そして集めた人々の財布から一円でも多く金を巻き上げる、ということに関しては、東京の東側では、浅草寺界隈とここが双璧なのである。台東区(という、あたしにとっては一番大きな地図=パトリ)は、この二つの迷宮をもつことでなんとか食っている。

疲弊する地方にはこの迷宮の混沌がない。それは都市計画的に破綻しているから財政も破綻するということであって、ル・コルビュジェ的な田園都市は、けっして『輝く都市』にはならない。ましてや郊外化(郊外の大型店舗)は生活道路に対する信頼を傷つける。

アメ横は、ひと月こないとまるっきし様相が変わっていて、油断も隙もあったもんじゃない。古い店も、それなりにしっかりやってはいるけれど、それよりも新しく立ち上がってきた店に目がいくのはしょうがなく、その新陳代謝の激しさに思わず笑ってしまうのである。

新しい店には、大手チェーン店系も多いのけれど、しっかりインディーズ(自営業者のようなもの)もあるわけで、業種も規模も百花繚乱である。このごちゃまぜのダイナミズムこそが、このアジールが元気に機能していることの証なんだろうなと思う。

ランチ

昨日の昼餉(ランチ)は上野6丁目のジョージ・ファイブ(GEORGE-Ⅴ)でハンバーグを食べた。この店は新しい店ではないようだが、あたしにとっては初めての店だ。

もっとも、先に目についたのはこの店の1階にある(ジョージ・ファイブは2階にある)味の時計台上野店の方で、ふと味噌バターコーンラーメンが食いたいなと思ったのだ。

けれど、結局は2階にしてしまったのは、前日のランチが山口家のたんめんだったからで、麺の次は肉ね、という妙なバランス感覚からだろう(これの、なにがバランスなのかは、よくわからないが)。

ジョージ・ファイブには(たぶん日替わりの)サービスメニュー(ランチ)があって、この日はデミグラスチーズハンバーグ。ライスと味噌汁がついて通常950円が800円だった。

店内は狭いけれども、それにたどり着く前の狭い階段(参道)との対で、この店は子宮的構造になっている。そのことでこの店には安定感が強く働いている―ことで、雰囲気も、ハンバーグも、(たぶん実態以上に)「うん、いいね」と感じるのである。
[上野・アメ横・御徒町グルメマップ]

ジョージ・ファイブ [ 洋食 ] - Yahoo!グルメ
東京都台東区上野6丁目13-7
03-3835-3419


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