千束いせや
午前7時起床。浅草はくもり。浅草グルメツアー with 先進会様御一行2日目の昼餉は、午前中葛飾まで観光に行かれたみなさんとホテルで待ち合わせし、あいにくの雨だったのでタクシーで千束いせやへ向かった。
千束いせやでの昼餉は、今回のグルメツアーでのあたしの担当の〆である。おしまいに千束いせやをもってきたのは、あたしの「ひねり」のようなものだ。
浅草には有名な天麩羅屋は数あるけれど、観光客はまず来ない、けれども地元の人はここで食っているこの店の、海老穴子天丼を堪能していただこうと思った。そして寂れるばかりの千束のこの一角に、今はまだある「街的」のその一端でも感じていただければと思った。
前日予約を入れたら、「うちは千束いせやですよ、いいんですか」と言われた。はい、だから行くんです。15人の予約をいれて、当たり前のようにそれを受けていただいては困るのである。小上がり全部使っても入れないのは知ってます。秘密のテーブル席も使わないといけません。天麩羅揚げるのに時間のかかるのも知っています。全部知った上で、だから「千束いせや」にしたのである。
かき揚げ
まずはかき揚げを5つたのみ、それを酒肴としてみんなでシェアしながらビールを飲み、天丼の出来上がりをまつ。
このかき揚げは露払いとしては強烈過ぎて、そのサクサクホクホクに、皆さん既にノックダウンなのであった。これから始まる天丼ワールドへの期待は嫌が負うにも高まるのである。
しかし待ったところで天丼はいっぺんにできあがってくるわけもない。出来上がった順に淡々とテーブルに運ばれてくるのである。 それが千束いやせである。
海老穴子天丼
最後のどんぶりがあたしのところに運ばれてきた時には、既に半数以上の方は食べ終えているという案配だけれども、それでいいのである。そんな風にしかつくれないのである。
天丼を食べる皆さんは、まるで毛ガニの宴会である。ただ寡黙なのである。ただ黙々と食っている。それは昨晩の疲れか、それともこの天丼に圧倒されてなのかは知らない。たぶん両方だろうが、それでいいのである。ここで天丼を食うときはあたしだって寡黙になるしかないのだ。
狭い店内は、天ぷらを揚げるごとに室温があがっていく。暑いのが苦手な道産子である皆さんは、エアコンの温度を18度にしてもらい、その上うちわまで使っていたりする。店のおばさんたちもそれを甲斐甲斐しく世話をする。いい光景であった。
ということで、ここで先進会様御一行とはお別れ。みなさんは最後の目的地秋葉原に向かわれた。あたしは手を振ってタクシーを見送ったのだった。
千束いせや (せんぞくいせや) |
Comments [2]
No.1ryogoさん
桃知師匠!
色々とお世話になりました。
お陰さまでとても楽しい旅になりましたし
沢山のいい思い出ができました。
本当にありがとうございました。
No.2ももちさん
>ryogoさん
大変にお疲れ様でした。
あたしは今日は復活していますが、東京の梅雨時は道産子の皆さんにはきつかったかと思います。
これに懲りずまた浅草へおいでください。
まだまだありますよ。(笑)