桃知商店よりのお知らせ

のどぐろをそのヘンにある魚にしようとしているのか。(天地旬鮮八吉新宿三丁目店)

のどぐろ
のどぐろの姿焼き


のどぐろ

のどぐろ」(赤むつ)は、あたし的には世界一好きな魚で、塩焼きしたときのねっとりした食感はたまらないのであり、ぬる燗にこんなにもあう魚もないと思っている。

けれど浅草(というよりあたしの行動範囲か)では滅多にお目にかかれないのもたしかで、このサイトを「のどぐろ」で検索すると浅草での記録はなく、あるのは余所でのそれも古い記録でしかないのである。

先日宮崎の皆さんとのキサラの後、顔なじみの方々と感じの良い呼び込みに釣られて入ったのが天地旬鮮八吉新宿三丁目店だった(つまり二次会)。そしたらそこに「喉黒」(島根県産)がいたのである。それも一匹3800円(たぶん)であって、それは安くはないが高くもない。なにしろ「のどぐろ」なのである。

天地旬鮮八吉

天地旬鮮八吉は一六堂が経営する店で、チェーン店といえばそうであり、シミュラークルとしての居酒屋といえばそうでもあり、何がホンモノかわからない時代に、オシャレな居酒屋のいいところをデータ的に集め、ハイブリッド・ブリコラージュし、これがホンモノですよ、といわれれば、あーホンモノかもしれないと思えるような店だ。

個室の店で、部屋もきれいだし、従業員もきちんとしている。酔いつぶれたオヤジはいないし、出すものは酒も肴もしっかりしている(あたしは男山をぬる燗で飲んだ)し、明瞭会計なのである。その上の「のどぐろ」まであるのだから、これ以上なにを望もうかなのである。

浅草でものどぐろは食べたいけれど

だから浅草の店は、ある意味かなわないな、と思う。けれど浅草的にはかなわなくてもいいのである。たぶん今後天地旬鮮八吉のような店は増えていくのだろうが、浅草の「街的」な居酒屋も無くなりはしないのである。そもそも酒飲みに勝ち/負けなどないのであって、好きなところで好きなように飲めればいいのだ。

ただあたしの内部にとぐろを巻いている生活する人間としてのドロドロとしたものと、面と向き合って酒が飲めるのは、やっぱし浅草の店だなと思うのはしょうがない。もちろん新宿にも「街的」はあるだろうが、それをあたしが知らないのは遠いから(つまりあたしの街ではないから)でしかない。

ただ浅草でも「のどぐろ」は食いたいなと思う(年に1回でいい)のだ。でもそんなことをいったら、自分で仕入れてこい、といわれるのがオチなんだわ、あたしの街では。(たぶん)

天地旬鮮 八吉 新宿三丁目店 (てんちしゅんせん やきち)
新宿区新宿3-17-22  1~3F
03-5367-3888
天地旬鮮八吉新宿三丁目店

Comments [3]

No.1

さすがにお目が高いですね。

一六堂は私もファンです。

社長の柚原氏は、花押の大ファンで、私の師、望月鶴川先生の紹介で、2度ほど、社長自らのもてなしで食べてきました。

日本海の漁港で育った小生には、たまらないお店です。

No.2

>畑さん

そうでしたね、北陸のご出身でしたね。
あたしは喉黒がフツーにごろっとあったのに驚かされました。魚は抜群にいいかもしれませんね。このお店は!

喉黒が食べたくなったら、新宿は遠いので八重洲へ出掛けたいと思います。

コメントありがとうございました。

No.3

八重洲の店は本社のそばだそうで、社長もお勧めでした!

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