太鼓判幸水 JAみなみ信州
太鼓判 幸水 JAみなみ信州 いいだ果実選果場


太鼓判幸水先の暑気払いの際、飯田の熊谷さんからお土産にいただいたのが、太鼓判と名指しされた幸水、つまりは梨である。

飯田というか長野県下伊那は、果物の名産地であって、当然に梨も旨いのだけれども、一口食べて、その糖度の高さにたまげた。なんだこの甘さは、と。

太鼓判 幸水の「太鼓判」というのは、JAみなみ信州が、自分のところの果物に名付けたブランド名なのだが、曰く、

太鼓判ブランド

"太鼓判”ブランドは、JAいいだ果実選果場で平成5年から桃・梨・りんごでネーミング販売を始め、以後商標登録し一定のブランドとして市場評価されています。果実3品目の光センサー選別は、導入当時日本初の取り組み産地として高く評価されました。光センサーによる糖度評価は1果1果の味選別により内部品質保証されるものです。 各果実によって糖度の基準が定めらており、糖度が高い順から”太鼓判”・”優糖生”などと選別されます。

なのである。成る程なと思うと同時に、この品質の高さは凄いな、と思うのだ。

あたしにとっての梨とは、長い間、二十世紀長十郎のことだった。それはいつでも秋の果物で、梨で思い出すのは、鎮守の秋祭りとススキの穂、そして穴のあいた毛糸の青いチョッキだ。

買ったものなのか、貰ったものなのか、いつも家には梨があった。祖母に剥いて貰っては、遠慮無しに腹一杯食べていた。それは果肉がスカスカした、ちょとばかり酸っぱくなったかなしい梨だったけれど、今、こんな高級な梨を食べていても、思い出すのは、あの頃の、少し冷たくなりはじめた、少しだけ凜とした、少しだけ黄色っぽい秋の空気なのだな。