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2019年03月03日|お知らせ



『郊外はこれからどうなる? - 東京住宅地開発秘話』 三浦 展を読む。

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郊外はこれからどうなる? - 東京住宅地開発秘話 (中公新書ラクレ)

三浦 展(著)
2011年12月10日
中央公論新社

840円+(税)

郊外はこれからどうなる?

yamanoe午前6時55分起床。浅草は晴れ。この本は1月28日の第4回「小さな勉強会」で使用したPPTの参考書としたものだ。

「小さな勉強会」では、この本と同じ著者の「スカイツリー 東京下町散歩」と、橋本健一の「階級都市: 格差が街を侵食する 」を、PPT前半の「下町-山の手の対立事項」の参考として使ってみたのだ。

もっとも、最初は参考にする気などさらさらなく、純粋に読み物として面白く一連の本を読んだのだが、当日の朝になって、キアスムの例に使えなかな、と急遽「二項対立」のPPTに使ってみようと考えたのだ(残念ながら失敗してしまったが)。

郊外はこれからどうなる? - 東京住宅地開発秘話」は、山の手の発展過程を四つの段階で説明しているが、その文脈上で郊外(第三、第四山の手)の住宅地の発展を考えている(右図)。

残念ながら内の勉強会には、山の手を知っている人は少なく(知っているとしても大学時代である)、多摩ニュータウンや港北ニュータウン、それに二子玉川やたまプラ-ザや所沢なんていわれても、浅草で勉強会をやっているせいもあるだろうが、ほとんどの人は知らないのだ。

いや殆どの人は知らないというよりも、浅草に住むあたしの事など、山の手に住む人は全く関係ないものでしかないのだろうし、あたしも山の手といえば、第三、第四は殆ど蚊帳の外なのである。

だから下町を色々と書いた「スカイツリー 東京下町散歩」の様には、いくら参考にしたとはいへ、(あたしが)積極的な意見を出せるわけでもなく、下町と山の手の違いなんて、家の周りの塀があるかないかぐらいしか知らないのだし(勿論、塀がないのは内の周りである)、しかし下町よりは大きい(と思われる)「山の手」を、そして同じ東京都である土地を、あたしらは無視してはいけないのだ。

しかし、この得体のしれない郊外を、はたしてどう理解したらいいのか、というところで、この本は三浦 展が言うように、郊外研究の入門書といえるものになっていると云えるだろうし、書いている三浦は当然に「郊外化」や「山の手化」を云う人であり、郊外に対してはあまりいい印象を持っていないようだが、彼が何を参考にして郊外を考え、また、どのように郊外をとらえるのかを知るいい本がでた。

しかし、あたしは(今更のように)山の手(当然のように第三、第四山の手)に住むわけもなく、下町の狭いアパートで暮らしていくだろうが、そのどうしようも無さも、どうしようもなく愛おしく思うのだ(鬱陶しいけれども)。

Tags: 三浦 展 ,

Written by 桃知利男のプロフィール : 2012年01月31日 07:57: Newer : Older

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