午前6時起床。浅草は晴れ。
ソースせんべい
ソースせんべいには、子供の頃の記憶が宿っている。
それは紙芝居であったり、縁日のテキヤであったりだ。
私には、紙芝居が日常としてあった。紙芝居の拍子木が鳴ると、10円玉を握り締め近所の空き地に走った。
ソースせんべいは、ニッキを塗ったものが定番だったが、それは紙芝居屋のメイン商品ではなく、最後にやるとんちクイズの景品だったのだ。(メインの商品は水飴である)。
一問正解すると、一枚を半月形に割ったものに、ニッキを挟んだものをもらえたのだ。
それが特別うまいものだとは思わなかったが、正解数が多い時には、丸々2枚に半月形に割ったものを耳にして、ウサギをつくってくれたり(ニッキで目と鼻を書く)、割り箸の先に水あめを絡みつけた両面に、ソースせんべいをくっつけて、これもウサギにしてもらえた。(これが最高峰なのだが、なかなかもらえなかった)。
それが妙に嬉しかった。紙芝居屋のオヤジは、子供を喜ばせる術を熟知していた、といえるだろう。
閑話休題。
一般的に、ソースせんべいといえば、梅ジャムが定番なのだろうが、うちではこれをコンデンスミルクで食べる。
ヨーグルトでも、かなりうまいことを最近発見したし、焼きそばを挟んでもいける(この焼きそば挟みは、ミニ・焼きそばと言って、富士小学校のバザーの定番となっている)。
勿論そのまま食べても、今のソースせんべいは結構うまい。
ソースせんべいのアレンジ性の高さは、お好み焼きや、もんじゃ的でさえある。
子供のおやつにしておくには、もったいない。
お菓子 玉屋
10月29日、山口家のたんめんで遅めの中食とした帰り、山口家の側にある、お菓子 玉屋へソースせんべいを買いに寄った。
ここはお菓子屋というよりも駄菓子屋であるが、その店内を見たら、皆さんきっと驚かれるだろう。
その驚きとは何かといえば、物凄く、ポップに明るい、色の氾濫である。
駄菓子はアートだ、というか陳列がアートなのである。
それは光(照明)がアートなのでる。この光には記憶があって、それは飛田新地のそれである。w
つまりこの店、駄菓子屋ではあるが、なにか妖艶さが漂う。(妖艶をもった駄菓子屋なんて、世界中探してもここだけだろう)。
私は始めてこの店に入ったとき、近代アートを見る思いだった。ほぼ360度の光の氾濫。
かといってこの店、若い人がやっている今風の駄菓子屋ではない。
品のよい御婦人がやっておられるわけだが、これを、子供だけに楽しませておくのは、はなはだもったいない。
お菓子 玉屋
台東区浅草5丁目17-10
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