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2019年03月03日|お知らせ


2007年06月10日(日) 

「逆鱗に触れる」ばかりの社会。

午前7時40分起床。浅草はくもり。今(午前11時)は雷雨になっている。

タクシー運転手に切り付ける=医師を現行犯逮捕-山口(Yahoo!ニュース-時事通信)

9日午後0時45分ごろ、山口県周南市のJR徳山駅新幹線口ロータリーに停車中のタクシーに、同県下関市綾羅木本町の内科医尾曽越俊彦容疑者(53)が乗り込み、運転手の花岡頼孝さん(66)の首と左肩を小型ナイフで切り付けた。花岡さんは軽傷。周南署は同容疑者を殺人未遂の現行犯で逮捕した。/調べによると、花岡さんのタクシーは乗客待ちの列の3台目に並んでいたが、尾曽越容疑者が乗ろうとしたため、先頭の車に乗るよう促したという。同容疑者は「乗車拒否されかっとした」と話しているという。

この記事を読んで、「タクシーのバンパーに前蹴りをくらわした男の気持ちはわからぬでもないが。」を思い出した。

「乗車拒否されかっとした」というのも、まあ、わからぬでもないのだが、やはりこの手の事件では、こいつ(刺した医者)は馬鹿なのだ、と考えることにしている。(ましてや53才、違いのわかる大人だろう)。

普遍経済学

お客様化

しかしそれ(馬鹿になること)は誰にでもありえることは否定しない。

逆鱗に触れる、とは目上の人の怒りを買うことだが、交換の原理の支配が強い社会では、誰もがお客様化(消費主体化)する。

つまり誰もが自分自身を目上の人(だと勝手に)思い込んでいる。

消費主体

団塊の世代である自分たちはお手伝いをして褒めてもらう、つまり「労働」により「家族という最小の社会」で認めてもらうところから社会関係に入っていった。ところが今の子供はお金をもって店に行けばお客様扱いされるのであり、いわば「消費」から社会に入る。大きくいえば現代では「社会システムの全体が、『労働主体』ではなく、『消費主体』中心に構築されて」いる。そして「消費主体として生きるというのは、集団に帰属せず、個人の欲望を軸にして生きる」ことだ。(内田樹

その身勝手な逆鱗に触れぬよう、ますます企業による顧客のお客様化は進むのだが、それは益々、消費主体としてしか自己を確立できない人々を再生産しているに過ぎないわけで、みんな逆鱗をもって(というか晒して)生きている。

くわばら、くわばら」なのである。

Tags: タクシー

投稿者 momo : 2007年06月10日 04:46 : Newer : Older

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