12月10日の夕餉にあさりのハリハリ鍋をつくった。
参考にしたのは[シジミのハリハリ鍋|たべごろマンマ]であって、本来はシジミでやればよいのだろうが、生憎と浅草松屋の地価食品売り場では蜆が売り切れていて、機能代替的にあさりにしたのだ。
ハリハリ鍋は水菜(京菜)を使った鍋で、私のパトリ的なたべもののひとつだ。
ハリハリ鍋と言えば(その昔は安価だった)クジラを使うのが本筋なのだろうが、しかし今や鯨は貴重になってしまったわけで、水菜にあえば何でもよいのである。蜆でもアサリでも、豚でも、牛でも、海鮮でも、好きなものでやればよい。
そしてこの鍋にレシピはいらないだろう。
昆布で出汁をとり、アサリを煮て(アクが出るのでこまめにとること)、油揚げと、水菜を入れながら食べる。塩気はアサリから出るもので十分。水菜は煮すぎてはないけない。ハリハリと食べなくてはハリハリ鍋にならない(だから入れながら食べる)。じつに単純な男の料理であるが、味は単純どころか複雑極まりない。うまいぞ!
そしてこれ、お楽しみは鍋の後のおじやである。アサリのエキスと油揚げの旨みが染み出した汁こそがこの鍋の純生産なのである。その汁を飯に染込ませ、あっさりと卵で閉じる。
卵は煮てはいけない。溶き卵を入れたら火を止めて、蓋をして蒸らすのである。待つこと2分。絶品おじやの出来上がりだ。水菜や万能葱を添えてもよいだろうが、私はこのまま食べるのが性に合っている。