いわゆる観音裏(あたしのホームグランド)は、そもそもが、三業地であり、花柳界なものだから、観光地としての浅草寺界隈とは違った佇まいがあって、いきおい店の雰囲気も違う。たとえば、ちょっとした小料理屋でもピラがなかったりする。(たとえば「おかめ」)。
あたしは「街的」初心者の若い方なら、桃組御用達の寿司屋である清司にお連れしたい(それも浩司との対で)。人生の達人の方々には、さらにディープな浅草をご堪能いただくとして、なのだが、だからといって、清司はけっして初心者向けの店ではない。なにせ品書き(ピラ)はないのである。
しかし、品書きはないけれど、あたかも品書きがあるように機能してしまう場のプロセスが「街的」なのであって、つまりそれは頼んでいないものが、頼んだものの間に、絶妙の間合いで出てくる、ということである。
それは店があたし(の癖)を覚えてくれている、ということであり、あたしが店を信頼している、ということで、いくら便利だからといっても、ファミレスやマクドナルドでは絶対にありえないことなのだ。ファミレスで「おまかせ」はないのである。
あたしは寿司屋で寿司を食わないヒデー客だけれど、その「品書きがなくても品書きはある」が、そういうヒデー客の存在(我侭)を可能にしているのも確かなのであり、若い人には、「あなたも近所にね、こういう店をもっておきなさいよ」と無理やりに教え込みたいのである。
そして是非こう言ってほしいのだ。「寿司と洋食と蕎麦は、近所のがいちばんうまい」とね。
以下2008年4月4日の頼んだもの、頼まなかったもの。これで日本酒を沢山呑む。
すし処清司
台東区浅草3-22-12
03-3872-7275
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[浅草グルメマップ]
Comments [4]
No.1ryogoさん
師匠!お疲れ様です。
「浅草グルメツアー」日程が合わず
来月に延びそうです。申し訳ありません。
それにしても美味しそうでわ!
ただ、タコの薄作りの下の写真の魚は
なんでしょうか?
その唇の厚さと、目玉の感じは熱帯地方
の魚類にも見えますが・・・・。
No.2ももちさん
>ryogoさん
ご質問の魚は、ただのイワシでございます。
あたしはイワシとか、シシャモとか、焼いた小魚が好きなんですね。いくと必ずなにか出してくれます。
浅草グルメツアーはいつでもどうぞ。
手薬煉ひいてお待ちしております。
No.3大阪・江さん
ああ、この店。
オレも、桃知に連れて行ってもろたね。
玉子ともろきゅう、最高やね。
ウニは海苔なし。うまそうや。
ええ店やね。
しかしながらこの写真の上から順番に食べるたあ、本当にヒデー客だな。
皆さん真似をしてはイケません(笑)。
No.4ももちさん
>江さん
まいどです。ほんとにヒデー客です。
けれど、ヒデーはヒデーなりに扱ってくれます。
ありがたいことです。