午前6時40分起床。浅草は晴れ。TIGER IH炊飯ジャー<炊きたて>(5.5合炊き)ブラック JKC-V100KS10年使った炊飯器の調子が悪くなったので、新しい炊飯器を近所でみつけてきた。

TIGER IH炊飯ジャー<炊きたて>(5.5合炊き)ブラック JKC-V100KS である。もちろん今流行の、安い米が高い米になってしまうという高級炊飯器であるわけもなく、ただの炊飯ジャー、普及品である。

さっそく使ってみれば、それは単純な操作なんだろうが、10年前のモノから比べれば、はるかに複雑な操作を強いられるのであって、珍しく使用説明書のお世話になったりする。


説明書を読めば、パンも、煮込み料理もできるし、米の炊き方も何通りもあったりする。この機能の、どの程度をこれから使うのかは、甚だ疑問なのだが、飽きないうちに色々試してみようかと思ったりする(たぶん思うだけだけれど)。

炊きあがったご飯はたしかにうまい(「極うま」というモードで炊いてみた)。それは今までとは全然違うといってもいいわけで、なぜか腹持ちもよかったりする。あたしは、炊飯器の炊く技術の進化に驚きながらも、もっと安いのでもよかったかもしれないな、などと思っていたりしている。

なぜなら(あたしにとっての)電気炊飯器とは、米を炊くのが仕事だからだ。あたしは保温機能はあんまし使わない。つまり余らないように炊くのである。もし余ったら、ご飯は即冷凍が基本であって※1、炊飯ジャーで保温しておくことはない。その都度必要な分を炊く。これは定理である。であれば炊くだけいいのである。※2

あたしが初めて炊飯器をもったのは、自炊生活をはじめた学生時代で、叔母さんからお古の炊飯器をもらってきた。もちろん保温機能はなく、冷凍保存するような冷蔵庫も持ち合わせてはいなかった。なので米は必要な時に必要なだけ炊きなさいと教わった。だからあたしがその炊飯器でご飯を炊いたのは長い自炊時代を通して10回もなかった。つまり必要がなかったわけで、狭い台所にそれはオブジェのように鎮座していた。※3

なぜ必要がなかったかといえば、あたしは若い頃は朝ご飯を食べない生活をしていたからだ。昼と夜は学食とかその辺の食堂(兼居酒屋)とか、先輩の家とか、友人の家とかで飯(と酒)をとることを常にしていた(つまり昼と夜は今とあんまり変わらないのか?)。

それが朝食を欠かさないようになったのは、土建屋時代からで、上司に朝飯は必ず食べろと毎日いわれた。たしかに朝飯抜きだと、働く身体にならないのがわかった。そのとき身についてしまった必ず朝飯を食べるという「存在することの習慣」(@ フラナリー・オコナー)は、これからも変わることはないだろう(たぶん)。

※注記

  1. それはレンジでチンして、鍋のときのおじやに使うのである。冷凍ものがない場合は、チンご飯をそのまま鍋に入れている。
  2. この炊飯器は2種類の保温モードがあって、あたしは長時間モード(「つややか」という)は、ほとんど使うことはないかもしれない。試しに使ってはみるけれど。
  3. 米は隣の部屋の後輩が、湯川村の出身とかで、郷里から沢山送られてきていた。それをあたしは自由に使うことができたので、米に困っていたわけではない。