ブログ化―Participation-参加すること、関与すること。

午前6時30分起床。浅草は晴れ。

今月はMovableType月間のようなもので、3つのサイトの構築のお仕事をいただいていた。

それは今まではなかった仕事なのであって、当サイトのブログ化の光明なのだろうなと素直に思う――とても私的なSEOもあるし。(笑)

この一見ありきたりの仕事が、他所とちょっと違うのは、これらが事業者団体(つまり協会)からの依頼であるということだろう。

それは、さらなる多様性をもった――本部からの一元的情報発信ではないという意味で――(対外的な)情報発信を狙ってのもの、ということであり、つまり、Web2.0ミームでいえば、

  • Participation
    Not publisshing,つまり出版のように押し付けではなく、ユーザーが参加して作り出すコンテンツ。

の実装であり、「公共事業という産業」の情報発信のあり方に、Web2.0的要素が加わることになる。

Participationは、参加すること、関与すること、という意味で、つまりは、事業者団体ベースのIT化においては、会員ベースでの対外的情報発信への足がかりになるものであり、そしてなによりもイントラネットの次に「たずさわるもの」としての運動なのである。

携わることによる共同性の意識が、作品を個人のレベルから、少しずつ集団のものとしてのレベルに肩代わりさせ、責任を分かち合うようになるからであり、唯一その関係性の変容を体感したい(川俣正:『アートレス』:p45)

イントラネットの構築が、全協会員の「たずさわるもの」としての円環的共同体性をつくるものなのだとすれば、「ブログ化」は、その円環の「ひねり」のひとつ(すべてではない)であり、外へひらく―対外的なコミュニケーションの模索の一環となるだろう。

この感覚は、今までの「公共事業という産業」にはありえなかったものだろうが、「公共事業という産業」が、自らをあきらめないのであれば、そしてこれは2.0的社会からの要求でしかないことで、当然の流れだと(私は)考えている。

とりあえずはこの巨大な動きの中で流れて、それ以上のスピードで流れていくことで独自性を保っていくことが一つの方法になるかもしれない。(川俣正:『アートレス』:p45)

アートレス

アートレス―マイノリティとしての現代美術
川俣正(著)
2001年5月1日
フィルムアート社
2520円(税込)