【夕張】新年度から財政再建団体となる夕張市で、本年度末に退職予定の職員は全職員のほぼ半数にあたる百五十人を超え、約二十人の部長、次長職の幹部職員は全員が退職する見通しとなったことが九日、分かった。早期退職希望者の一応の受付期限だった十二月二十日時点では、百十人だったが、その後、大幅に増えた。
夕張市は新年度以降、全部長、次長職を廃止し、課長制への移行を決めているが、幹部の一斉退職で市役所機能がまひしたり混乱したりする恐れも懸念されている。 (北海道新聞)
本年度83人の減員予定だったものが、なぜ152人という数字になってしまったのだろうか。
それも、12月20日時点では、110人だったものが、その後、大幅に増えたのはなぜだろう。
なぜ部長、次長職の幹部職員は全員が退職することになってしまったのだろうか。
人の意思決定の不思議さがみえる。
たぶん相補均衡のようなものが働いているのではないだろうかと仮説することはできる。
「幹部の一斉退職で市役所機能がまひしたり混乱したりする恐れも懸念されている」ことは重要だろうが、その事態を招いてしまったもののメカニズムぐらいは考えてみる必要はあるだろう。
さもなければ、この傾向はさらに続く。
それは、夕張市で働くこうという意欲と能力を備えた者の減少を招くことで、夕張はなくなってしまう。
たぶんそれは、給与の大幅な削減という理由だけではないのではないだろうか。
勿論それは大きな要因であることには違いないが。
それだけでは説明はできないだろう。