ん~、と唸ってみても、なんだかよくわわからない。

頭は挿げ替え身体(13閣僚)はそのまま(留任)。 (正確には17閣僚のうち15人が再任または横滑りで、新たな入閣は2人だけ)。

福田新内閣は、私のようなバイナリーで先ず対象を考えようとするものにとっては、何がなんだかよくわからないものになった。

結局、参議院選挙での惨敗は安倍さんのせいなのよ、ってことの強調なのだろうか。

まあ、私の関心事は、いつでも経済財政担当相でしかないのだが、ここは大田さんの再任だ。

ここは変わると思っていたのだがね。

なんだかわからない。

これは達観なのかな、とは思う。(経済政策の)大筋こそ、小泉・竹中成長政策路線が生きていることにはなっている。けれどそれは経団連というか経済界へのサービスのようなもので、大田包囲網は結構きついのよ、というところじゃないだろうか。


私の好きな言葉に、

「剣術というものは、一所懸命にやって先ず十年。それほどにやらぬと、おれは強いという自信(こころ)にはなれぬ」

「そこでな、十年やって、さらにまた十年やると、今度は、相手の強さがわかってくる」

「それからまた、十年やるとな……」

「三十年も剣術をやると、今度は、おのれがいかに弱いかということがわかる」

「四十年やると、もう何がなんだか、わけがわからなくなってくる」

というのがある。

ご存知、池波正太郎の『剣客商売』の一節なのだが、福田新内閣が達人の域の「もう何がなんだか、わけがわからなくなってくる」なのか、本当に「もう何がなんだか、わけがわからなくなってきた」のかは知らない。

しかしこのわかりずらさは、結果的にいえば、小沢さんもやりずらいだろうなと思う。(その意味では安倍改造内閣はいい線いってたのだよ)。

しかし、何がなんだかよくわからないのは、達人の域だろうが、やけくそだろうが、わからないことには変わりはないのであって、国民に人気がでそうにも思えない。小泉さん以降、わたしたちはわかりやすいことにすっかり慣れきってしまっているのだからね。

これは自民党という古典芸能の幕引き公演になるやしれないな等と思っている。(私はこういうのはけっこう,好きなのだけれどもね)。