浅草観音仲見世の師走支度
浅草観音仲見世の師走の正月飾り


浅草寺の子宮的構造の産道部分、つまり参道である仲見世は、世間がクリスマスまであと幾つ等と数えているうちに、すでに正月の飾り支度となっている。

たしかに、仲見世にクリスマスほど似合わないものはないが、毎年、この師走早々の正月飾りはなんだんだろうな、と(私は)思うのだ。そんな暦の法則が密かに言い伝わっているのかもしれないが、私は知らない。 

迷宮子宮的構造からみれば、参道は迷宮なのであり、まっつぐ浅草寺(子宮)にたどり着いてはいけない。(というかそういう構造にはなっていない)。

確かに浅草寺の参道は、雷門(あそこ)から浅草寺本道まで(物理的には)真直ぐに造られているのだが、訪れる参拝客(精子)は、仲見世の両脇に立ち並ぶ店々や、その周辺に群がる迷宮に引き寄せられ、本堂(子宮)にたどりつくまでが大変なのである。

その迷宮をさらに加速するものとしてのこの飾りなのかな、とは思うのだが、ならばそれは目くらまし、浅草寺の迷彩色である。(笑)

こうして考えてみれば、浅草寺を中心とした浅草の迷宮の色というのは、実際よりもずっと極彩色なものなのだろうな、と(私は)思う。それも単色ではなく、五色である。